講座用資料の翻刻テキスト

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天保九戊戌年御入部御道中御供行列帳

【表紙・縦置き】
天保九戊戌年
御入部御道中御供行列帳

【右丁・白紙】

【左丁・横置き】
御入部御供之次第
  前日立
   宿割
一番  中村 伸
   同
二番  奈良助右衛門
  御先
一御弓二十張
一御箭箱二荷
    彦坂又兵衛
一杉形御鎗二十本
    三寺与右衛門
一御弓立二組
一御弩瓢二穂

【右丁・横置き】
一 御傘
一 御立傘
一 投鞘御鎗二本
一 大鳥毛御鎗
一 御兜箱
一 御具足櫃
一 御羽織箱
一 御挟箱二
一 御鞍置馬三疋
一 御乗掛馬一疋

一 細【網ヵ】代御挟箱二
一 突留御鎗二本
一 御腰物筒二
【左丁・横置き】
     徒中
   御長刀
   御馬
一 御持道具
一 御枕鎗
一 御傘
一 御床机
一 細【網ヵ】代御挟箱四《割書:内両掛|一荷》
一 細【網ヵ】代御蓑箱
一 御駕
一 御召馬一疋
一 御召替馬一疋
一 御虎■【乗相ヵ】【牽ヵ】馬一疋

一御乗■當
【左丁・縦書き】
御先掛    御弓拾張
 小抱筒■  箱弓提■槍持人
              御裳箱■■■
                持人日雇■人
御先掛    御弓拾張
 小抱筒■   箱弓提■槍持人


 

同壱荷 同弐人 具足櫃 馬印 張弓 徒 徒刀筒 徒刀筒
彦坂又兵衛 若党 手引 槍 草履取 傘 両掛挟箱




鎗 同 同 同       長刀   両掛挟箱        長刀
鎗 同 同 同 半井仲庵             吉田仙庵       草履取
鎗 同 同 同       薬箱   草履取         両掛挟箱

     長刀        押            突留 徒
橋本春蔵      草履取  押  具足櫃  弓立馬印
     両掛挟箱      押            突留 徒

道中小遣留帳(旅)

亥二月八日ゟ
道中小遣留帳

二月八日
金弐歩   両かへ

一弐百七拾文    駕代

一七拾文      小位切ちん

一拾四文      ■さし代

一百拾六文     駕代

一四百六拾四文   品川茶屋にて
          酒肴代

一三百文      見をくり
          人■へ
【墨で抹消 : 同 一■文】
【墨で抹消 : 同 一弐百文 久四郎へ】
【墨で抹消 : 同 一三百文 圓右衛門殿より 預申候】
  九日に相済
【墨で抹消 : 同 一七百文 甚兵衛より 預申候】
  【墨で抹消 : 五百文かへす 残■二百文返済】
一拾六文      馬方酒手
九日
一弐百四拾文    九日三人昼遣
          馬方酒共二

一四百文      さ川水出
          川越八人


九日        小田原宿ニ而
金弐歩         両かへ

一百五拾文       ちょちん代百文
            ういろ代五拾文
      太左衛門分

一拾弐文        紙代

一五拾文        酒代
十日
一弐百六拾三文     十日昼遣

一三拾弐文       飛のり馬代
            三志まゟぬまつ迄

一拾四文        はな紙代

一弐百五拾四文     駕代

金壱歩         ぬまつ宿二而
            両かへ

一八拾文        酒手

一拾六文        紙代

一五拾文        かみゆい
 十一日        かん原二而
 金壱歩         両かへ

一百七拾弐文      十一日昼遣


一五拾文    飛のり馬代

一七拾弐文   駕代

金壱歩   江じり宿に而 
        両かへ
十二日   府中宿に而
一弐百弐拾四文 あ部茶壱斤代
一五十四文 円右衛門様分
同〆弐百七拾八文
一八拾七文   ■■■台一ツ
  太左衛門分

一八拾七文   同断一ツ
     ■兵衛分

一拾弐文    かみゆい
          ■

一百四拾弐文  府中宿二而
        酒肴代
同       府中宿二而
金壱歩     両かへ

一三拾壱文   はな紙わらじ
十二日     藤枝問屋に而
金壱歩     両かへ

一八百六拾四文 あ部川
        川越人足代
同       藤枝
一四拾弐文   せど川
        川越人足代

十三日
一八文       わらし代

 金壱歩    嶋田宿にて
          両かへ

一七拾弐文     中飯蕎麦代
十四日
一弐百弐拾六文   十四日昼遣
          馬方酒手共

一九百七十六文   大井川



 十六日   みや宿ニ而
 金壱歩     両かへ

一百文     飛のり馬代

一弐百六拾文  しほり染ゆかた
   太左衛門分

一百六拾六文  もとゆい代
  同人分
 同
一弐百八拾三文 十六日小遣
        ■さし一筋
        馬方酒手共
 同
 金壱歩    両かへ
同      宮宿ニ而
一六百文    円右衛門殿渡ス

一三拾弐文   酒代
十七日
一百五拾文   飛のり馬代
同      なこやニ而
一八拾壱文   もとゆい代
    太左衛門分

一百八拾文   十七日昼遣
        馬かた酒手共ニ
同      大垣宿ニ而
一百三拾文   かみそり代
   太左衛門分

十七日
              大垣宿二而
金壱歩             両かへ
十八日
一百七拾弐文          十八昼遣
                馬かた酒手

金壱歩             両かへ
                木本宿二而
十九日
一百四拾六文          十九日昼遣
                馬かた人足
                    酒手
                     共
同             今庄宿二而
金弐歩             両かへ
廿日
一五拾文            昼小遣
同             今庄ゟ府中迄通り
一五拾文            馬かた酒手
同              府中二而
一三文             中飯代
同              福井二而
一弐拾文            馬かた酒手

〆九

正月二日
一拾六文     かみゆいちん
同日
一五百文     酒五升代
         石印年玉
同日
一百弐拾文    たばこ代
同日
一弐拾四文    そば代
三日
一百文      新橋遣者ニ
           遣ス
  三日
  金壱歩    両かへ
四日
一百文      酒壱升代
五日
一弐百文     酒弐升代
一四百文     塩引さけ一
         たな印年玉
五日
一四拾弐文    たうふ代
同日
一弐百文     酒代
  円右衛門殿上下御出之節

正月四日  
一六拾四文    かみゆいちん
五日
一七拾弐文    同断
同日
一弐拾四文    同断
同日
一五百文     たな印家来
         年玉
七日
一拾六文     たばこ〆代
         惣左衛門分
同日
一弐拾八文    たうふ代
八日
一五拾文     かみゆいちん
 八日
 金壱歩     両かへ
同日
一拾五文     みかん代
同日
一三拾弐文    紙代
同日
一七拾七文    ■すかや参詣
         伊兵衛さいせん
九日
一弐拾四文    かみゆいちん
同日
一八文      喜兵衛寺参
         さいせん


    

同日
一 百二十文  たはこ代
十日
一 百文    酒一升
        ■■者へ年玉
同日
一 五十文   かみゆいちん
同日
一 五十文   紙代
同日
一 二十八文  たうふ代
十一日
一 二十四文  かみゆいちん
十二日
一 二十四文  かみゆいちん
十二日
金 一歩    両かへ
十二日
一 十文    くわんじん
入銀六匁
 同三m匁
 〆九匁 預り置

正■■十一日
一七百文  芝居入用
 金壱歩   両かへ
十二日
一拾弐文  そは酒
      たうふ代
  見廻人有之ニ付
同日
一拾弐文  はな紙代
十三日
一弐拾四文 みかん代
同日
一五百拾九文 小遣
十四日
一拾六文  かミゆいちん
同日
一百文   ゆ札
同日
一六拾三文 紙代
十三日
一金壱両  両国茶屋
      笹石[ ]
        〆三人
十四日
一五拾文  酒手
   見廻有之五郎兵衛

同日
一拾四文         たうふ代
             円右衛門殿■■二而
同日
一七拾弐文        足袋代
             伊兵衛引
十五日
一五拾文         かみゆいちん
同日
一拾六文         はな紙
同日
一三百文         伊兵衛分
             ■■■
同日   
一四百文         喜兵衛分
             同断
同日

       

十六日
一 三  文    代
十七日   
一     文 そうり代

一百  文 せった代

一   文     代
十七日 
 金

十九日
一弐百六拾八文 洗髪代
十九日
一五拾文    かみゆいちん

一弐拾四文

一三百文    芝手玉
十八日
 金壱歩    両かへ
十八日
一金壱両弐歩  深川
        茶屋
廿八日
一銭五拾弐文  そうり代

一百三拾弐文  足袋代
   喜兵衛分

一六拾四文   かみゆいちん
廿日
一四拾六文   酒とうふ代

一弐百文    酒弐升代
   平助方へ年玉

廿二日  
金三歩     両かへ
 内

一銀弐拾文   太左衛門分
  はな紙袋代

一同拾三文   伊兵衛分
  同断

一銭六百拾文
  但シ浅草金龍山■■■
  参茶や払舟ちん共

一拾弐文    紙代
二十三日
一弐拾四文   かみゆい

一百文     ゆ札
【墨で抹消:一九拾文 酒肴■代】

一弐百五拾文
  但シ出入相■之儀ニ付
  新橋善兵衛せわいたし
  名代平内罷越一泊り
  そは酒肴代
二十三日
金壱歩     両かへ

廿四日
一 五拾七文     紙代

一 拾六文      酒代

一 七拾六文     酒肴代
    円右衛門御出之節
廿四日
  五十
一 五拾文      かみゆい
廿五日
一 六拾四文     かみゆい

一 金弐歩      酒一樽代
   但シ石印
廿六日
一 五百拾六文
   但シ岩出伊右衛門様御役所ヘ召呼候
   節大留天ニ而酒屋へ入朝六半時
   より八ツ迄一宿かり茶代酒とうふ
   代共ニ
廿六日
一 四文       げたを
廿七日
一 五拾文      酒とうふ代
   円右衛門殿御出之節

一 弐拾四文     かみゆい

一 拾弐文      はな紙代

廿七日夜
一 百五拾文      蕎麦代
   但シ芝女中ふるまい
廿九日
一 弐拾四文      かみゆい

一 百文        たはこ代

一 七拾六文      酒とうふ代
  見廻人佐右衛門■■■■
同  
一 九文        わら■し代

一 三拾六文      紙代
晦日      
一 百文        ゆ札
二月朔日
一 弐拾四文      かみゆい
正月廿七日
金三歩         両かへ
 内
一 銀四十一匁九分   太左衛門分
  但シ善兵衛 安兵衛
   家内芝居ふるまい入用
二月朔日        両かへ
 内
  銀弐拾弐匁五分   伊兵衛分
   深川茶屋払
  同三拾匁      太左衛門分
     同断

  同弐匁      舟ちん
朔日
金壱歩        両かへ
 内七匁五分     太左衛門分
   舟ちん茶屋払
  七匁五分     伊兵衛分
   同断

一 銭弐拾四文    かみゆい

一 弐拾四文     かみゆい

金壱歩        両かへ

一 四拾文      げたを

一 九拾文      両御手代中ゟ
           御差越■■候付御伺
           罷出茶屋払
二日
一 三拾六文     そうり代四そく分
           御評定所へ罷出候付
二日
一 三百九拾文    御評定所■茶屋ニ而
           茶屋払酒手小遣
           共■
   

三日
 金壱歩    両かへ
三日
【墨で抹消:一 弐拾匁】
一 弐拾匁   御裁許状写
        筆工代四通
四日
一 八拾四文  とうふ代

一 六拾四文  はな紙代

一 五拾文   見廻遣者ニ
四日  【墨で抹消:宿ニ■■】
 金壱歩    両かへ

一 三百三拾六文 伊兵衛分
    たはこ〆代

一 百拾文    喜兵衛分
    同断

一 六百七拾六文 太左衛門分
    同断

一 百弐拾文   円右衛門殿分
    同断


一 拾六文    かみゆい

一 三拾八文   道中付

一 四拾四文   酒とうふ代

一 五拾文    つなそ代 

一 八拾五文   りゆきう代
五日  【墨で抹消:宿ニかり】
 金壱歩     両かへ

一 四拾文    す■かり

一 四百五拾文  柳こり

一 六拾四文   つか袋
   喜兵衛分

一 七拾弐文   同断
   太左衛門分

一 七拾弐文   同断
   伊兵衛分

一 七拾弐文   同断
   ■兵衛分

五日
一 拾七文      紙代
六日
一 百弐拾文     たばこ代

一 弐拾四文     ろうそく代
同 
一 三拾弐文     づき代
同        かり
一 弐百三拾六文   洗度屋

一 拾四文      はな紙代
六日
一 金三両壱歩
   但シ壱歩ハ銭ニ而渡ス 伊兵衛
              喜兵衛
              詠銀渡シ

金壱歩        両かへ

一 弐拾弐文     とうふ代

一 拾六文      洗度代


一 百弐拾六文   そうすかや
          参詣太左衛門
一 弐百六拾四文  さかつき代
    太左衛門分
七日
一 三拾弐文    しみ薬代
    惣左衛門分

一 四百文     ふろ敷二つ代
    同人分

一 七拾五文    たはこ代

一 百文      洗度屋

  金弐歩     両かへ

一 九百文     石内

一 八百文     勘定下

一 金弐歩     津下

一 同三両三歩   いし印

一 同弐両     たな印

一 同壱歩     同下

七日
一 金弐両       ■印

  金四両       両かへ
  内

一 百弐拾五匁五歩   宮笥

一 四拾六匁三歩    太左衛門分

一 金弐歩       幸助殿渡ス

一 銭弐百七拾文
   但シ小払取かへ小日記表

一 金三両       岩印

一 同壱両       三川屋
一 同三歩       宿
  金壱歩       両かへ
一 銭【墨で抹消:弐貫■】宿家内七人
   壱貫弐百文

一 百八拾文      みかき砂代
      太左衛門分

八日
一 三百文     かつは代

一 拾八文     わらし代

一 百七拾弐文   絵之代
    惣左衛門分

一 六拾四文    酒手

一 弐拾八文    とうふ代

一 拾六文     らうそ代
 金壱両       両かへ
  内
 弐拾弐匁四分
  ■拾六匁    ちりめん代
   安兵衛
   六匁四分   分
   伊兵衛
 四匁壱分   同断
   太左衛門分 

八日
金壱両
 内
  三歩    宿幸助
  七百文   御袋
        かみ屋
  弐百文   巳之助
  百八拾文  佐右衛門
   飯代   八兵衛
        忠兵衛
八日
一 七拾弐文  あみ袋代
  金壱歩   両かへ
一 四百三拾弐文 きせる代
    太左衛門分
一 五百三拾弐文 はな紙袋
         や■■さし代
    安兵衛分
二月六日
 金弐歩     円右衛門殿渡ス
八日
 金弐歩     芝善兵衛渡ス

一 弐百文    久四郎ヘ

一 金拾両
   但無據方両所遣物


〆弐貫五百三拾五匁■■也

中仙道道中覚

【表紙】
嘉永五壬子年
 中仙道
四月吉日 伊藤

【左丁】
《割書: 四月十三日発》
 福井
《割書: | 二リ【朱書】》
 浅水
《割書: | 一リ【朱書】》
 水落
《割書: | 一リ【朱書】》
 鯖江
     《割書:白鬼女川》
《割書: | 一リ【朱書】》
 府中

【右丁】
《割書: 一リ【朱書】》
 今宿
《割書: | 一リ【朱書】》
 脇本
《割書: | 一リ【朱書】》
 鯖波【「江」を朱字で見せ消ち】
《割書: | 一リ【朱書】》
 湯尾
       《割書:湯尾峠|右火打ヶ城跡》
《割書: | 一リ【朱書】十三日 》
《割書:●|●》今庄【左の●は朱】
【左丁】
《割書: 二リ【朱書】》
 板取
     《割書:御関所  越州|栃木峠  江州》
《割書: | 三リ【朱書】》
 中河内
     《割書:のふみ峠|小川多し》
《割書: | 一リ【朱書】》
 椿井
     《割書:御関所彦根支配》
《割書: | 二リ【朱書】》
 柳ヶ瀬
《割書: | 二リ半【朱書】》
 木本

【右丁】
 木本
《割書: |三リ【朱書】十四日》
《割書:●|●》小谷【左の●は朱】
    浅井城跡志津ケ嶽見ゆる
   姉川はし 
《割書: |三リ【朱書】》
 春照
《割書: |一リ十丁【朱書】》
 藤川
      江州
      濃州
《割書: |十八丁リ【朱書】》
 玉
【左丁】
《割書: |一リ【朱書】》
 関ヶ原   はん女在所アリ
       南宮山
       今須    二十五リ
《割書: |一リ半【朱書】》
 樽井   あい川
      圓願寺《割書:よし平|よしとも|とも長》 《割書:石|塔|アリ》
      こかね沢川
《割書: |一リ十二丁【朱書】》
 赤坂
     大垣城主戸田采女正殿
     城見ゆる ろく川とも云
          くいせ川舟渡し
《割書: |二リ八丁【朱書】十五日》
《割書:●》美江寺【●は朱】
      いつぬき川里人はいとぬ
      き川と云
《割書: 一リ六丁【朱書】》
《割書:●》合渡   合渡川舟渡川【注】

【注 「河渡」ヵ】

一り半
 加納     三万二千石
        永井山城守殿城下
四り八丁
 鵜沼
        観音坂絶景
二り
 太田
        大田川舟渡し

二り
 伏見

一り五丁 十六日
 御嶽

三り
 細久手
  【下段】丑寅ニ木曾御嶽見ゆる
      北ニ越前ノ白山見ゆる
      男石女石大岩アリ

一り三十丁
 大久手  此間十三峠ト云

三り半
 大井
  【下段】大井川はし
      此橋ノはし杭なし川中に
      切石たゝみアケ
      両岸ゟゆきけたを渡し
      橋二ツ懸て川水
      二筋に流る

二り半
 中津川

一り五丁
 落合 
  【下段】釜ケはし     濃州
      とめの川はし   信州

一リ五丁 十七日
馬籠
     馬籠峠
     男瀧女瀧アリ
二リ
妻籠
     ゑほし岩
一リ半
見登の
二リ半  木曽ノ掛はし
野尻
     兼平城山アリ
一リ三十丁
須原   
     此辺花漬アリ【桜の花漬】
三リ九丁十八日
上松   臨泉寺弥覚ノ床
     見物事色々多し
二リ半
福嶋   御関所山村甚兵衛殿
            支配
一リ   駒ヶ嶽見ゆる
宮の腰
     義仲大城跡宮尾山
     今井樋口やしき跡
二リ
藪原
     鳥居峠
一リ半
奈良井

にえ川
  【下段細字 未翻刻】

本山

洗馬

塩尻

下諏訪

和田

長窪

芦田

望月

八幡

【右丁】
《割書: 二十七丁【朱書】》
 塩名田
《割書: | 一リ半【朱書】》
《割書:●》岩村田《割書:一万五千石》
    《割書:|内藤豊後守殿|     館》
《割書: | 一リ七丁【朱書】》
 小田井
《割書: | 一リ十丁【朱書】》
 追 分 《割書:木曾ト北国へ分ち》
《割書: | 一リ三丁【朱書】》
 沓 掛  《割書:浅間ケ嶽》
《割書: | 一リ五丁【朱書】》
 軽井沢 《割書:日本ノ内ニ而高き所》
          《割書:ト云》
《割書: | 二リ半八丁【朱書】》

【左丁】
《割書: 廿一日》
《割書:●》坂 本 《割書:    碓氷峠  信州|御関所通行前断  上州》【●朱】
《割書: | 二リ半【朱書】》
《割書:●》松井田《割書:●》 《割書:横川御関所安中支配》【下の●朱】
《割書: | 一リ三十丁【朱書】》
《割書:△|下》高 崎  《割書:七万二千石| 松平右京亮殿城下》【△朱】
《割書: | 二リ十六丁【朱書】》
 安中《割書:●》  《割書:三万石|   板倉伊予与守殿城下》【●朱】
《割書: 二十丁【朱書】》
《割書:上|△》板ヶ鼻 《割書:高崎川はら|    からす川トモ云》【△朱】
《割書: | 一リ十九丁【朱書】》
 倉ヶ野
    《割書:からす川舟渡し|柳ヶ瀬川ト云》
《割書: | 一リ半【朱書】》
 新 町
    《割書:かんな川   上州|       武州》

【右丁】
《割書: 二リ【朱書】廿二日》
《割書:●》本庄【●は朱】
    《割書:ぬくい川|小山川はし》
《割書: 二リ二十九丁【朱書】》
《割書:●》深谷
   《割書:二万二百五千石安部摂津守殿館》
《割書: 二リ三十丁【朱書】》
 熊谷
    《割書:敦盛石塔直実父子|石塔あり》     
《割書: 四リ八丁【朱書】》
 鴻ノ巣
《割書: 一リ三十丁【朱書】》
 桶川

【左丁】
《割書: 三十丁【朱書】廿三日》
《割書:●》上尾【●は朱】
《割書: 二リ八丁【朱書】》
 大宮
   《割書:氷川大明神宮|   武州一ノ宮》
《割書: 一リ十丁【朱書】》
《割書:●》浦和
《割書: 一リ半【朱書】》
 蕨
   《割書:戸田川舟渡し》
《割書: 二リ八丁【朱書】》
 板橋

【右丁】
《割書: 二リ【朱書】廿四日》
《割書:●》日本橋【●は朱】
千秋万歳

【左丁】
  休泊覚
《割書:四月十三日》
今庄泊り 酒屋善六
《割書:同 十四日》
小谷泊り 西嶋太郎兵衛【注①】
《割書:同 十五日》
合渡泊り 問屋久右衛門【注②】
《割書:同 十六日》
御嶽泊り 柴田屋栄助【注③】
《割書:同 十七日》
中津川泊り毛利孫右衛門
《割書:同 十八日》
浦(す)原泊り泉屋金藏【注④】

【注① 以上、北国街道】
【注② 「河渡」ヵ。但し、4コマ目では、十五日は「美江寺」泊。以下、中山道】
【注③ 現「御嵩」】
【注④ 「須原」ヵ】

    脇本陣
同十九日
奈良井泊り  伊勢屋源太郎
       桔梗屋善左衛門
同廿一日
岩村田泊り  同名
同廿日
下諏訪泊り
同廿二日
松井田泊り  糸屋武右衛門
       原田小十郎殿参上
同廿三日
深谷泊り   御用宿
       川和多孫次郎
同廿四日
浦和泊り   脇本陣
       保野新祐助

千秋万歳
   覚道中はたこ
一弐百文    小谷泊り
一弐百四十八文 合渡泊り
一弐百四十八文 御嶽泊り
一弐百四十八文 中津川泊り
一弐百四十八文 奈良井泊り
一弐百六十四文 下諏訪泊り
一弐百六十四文 岩村田泊り
一弐百七拾二文 松井田泊り
一弐百七拾ニ文 深谷泊り
一三百文    浦和泊り

外に
今庄泊り銀拾匁二人分
 馳走有之別格
戸付
 増ちん銭
一 五拾弐文    大井宿
一四拾弐文    美登野
一七拾文     薮原
一六拾四文    塩尻
一十八文     ながくぼ
一道中小遣イ壱歩弐朱ト 
        弐百文
一荷物一ツ目方拾貫五百匁
弐歩付雑用共
一たれ駕ちん銭
壱両壱歩弐朱銭五百四十
          五文
一弐分ト七百五拾六文はたこ代

御厩別当役、御書院番
伊藤利藤太正澄末弟、大坪流
御馬乗方仰付らる新番入
     伊藤定吉
      安政二年十二月二十二日没四十八才
初メ五郎太郎後定吉近良
又甚蔵正長トイフ、剣ハ新影幕屋流奥儀
ヲ極メ伝授ヲ受ク、
 父 伊藤宗八
 母   ソヨ  田辺平学女
 妻   マツ 飯島四郎左エ門 ノ女
         弓術師範
 次兄 国分次郎大夫正仲
      御厩別当役御書院番

【この丁、文字なし】

【裏表紙】

敦賀藩名改称歎願書

敦賀藩命改称歎願書

当藩名之儀者従宗家
分知以後敦賀与唱来候ニ付
既ニ昨巳年被
任敦賀藩知事近ク藩印
御渡相成候上今更奉願候
儀深恐入候得共元来敦賀ト
唱候港者小浜藩支配所ニ而

聞届候事

唱候港者小浜藩支配所ニ而
当藩地者敦賀郡之内鞠山
与唱候地所ニ御座候就而者是迄
敦賀港御用向等毎々当藩江
御令達相成候様之御混雑出来
大ニ御手数ニ相捗候茂全ク名実
反候処より出来候儀ニ御座候
得者向後益乱雑之害可
大者必就之儀与実ニ難堪恐
懼焦慮御座候間何卒以来
鞠山藩与改唱被

鞠山藩与改唱被
仰付被下置度奉願候右
御聞済被成下候ハヽ名実
相辺自然両藩支配所分界
分明今後不都合相生申
間敷与難有奉存候此後宜
御許容被成下候様伏手而奉
懇願候頓首謹言

 二月廿八日 敦賀藩知事

  弁官御中

一札之事(豆腐直段ニ付)

   一札之事
一豆腐直段之義
 御公儀様ゟ時々被仰付候通堅相守
 可申候当所者不及申在々共ニ御定之通
 壱銭も下直ニ売申間敷候事
一他荷売之義若出シ申候節ハ両方ゟ
 申談出可申候我侭ニ出シ申間敷候事
 為後目一札判形如件
        台町豆腐や
            八兵衛(印)
 享保十五《割書:庚|戌》年十二月

豆腐

越前国大野郡今井村明細帳

  享保六年丑四月

越前国大野郡今井村明細帳

        今井村
         庄屋
          五右衛門

一高四百八拾壱石壱斗     大野郡今井村
   此反別弐拾八町壱畝九歩
    中略
   上田拾八町弐反弐畝拾五歩
     内壱畝歩     郷蔵敷地
 残拾八町弐反壱畝拾五歩  壱石八斗代
  此分米三百廿七石八斗七升
  中田弐町九反壱畝三歩   壱石七斗代
  此分米四拾九石四斗八升七合
  下田弐町壱反壱畝七歩   壱石六斗代
  此分米三拾三石七斗九升七合

一高四百八拾壱石壱斗   大野郡今井村
   此反別弐拾八町壱畝九歩
     内
   上田拾八町弐反弐畝拾五歩
     内壱畝歩    郷蔵敷地

  残拾八町弐反壱畝拾五歩  壱石八斗代
  此分米三百廿七石八斗七升
  中田弐町九反壱畝三歩   壱石七斗代
  此分米四拾九石四斗八升七合
  下田弐町壱反壱畝七歩   壱石六斗代
  此分米三拾三石七斗九升七合

【右丁】
分米〆四百拾壱石壱斗五升四合
   上畑九反八畝五歩     壱石五斗代
   此分米拾四石七斗弐升五合
   中畑弐町弐反八畝拾七歩  壱石四斗代
   此分米三拾壱石九斗九升九合
   下畑六反九畝弐拾八歩   壱石三斗代
   此分米九石九升壱合
   麻畑三反八畝拾六歩    壱石八斗代
   此分米六石九斗三升六合
   屋敷四反壱畝八歩     壱石七斗代
   此分米七石壱升五合

【左丁】
分米〆六拾九石七斗六升六合
田畑分米合四百八拾石九斗弐升
  内六石弐斗五升六合 子御検見引
残四百七拾四石六斗六升四合 有 高
  此取 百拾壱石五斗四升六合 弐ツ三分五リン
一 高五拾七石四斗壱升三合   同所新田
  此反別 三町八反四畝九歩
  内 
  上田八反五畝拾三歩       壱石七斗代
  

  下田三反壱畝弐拾四歩
  此分米四石七斗七升    壱石五斗代
分米〆四拾壱石六斗四升四合
  上畑五畝弐拾五歩     壱石四斗代
  此分米八斗壱升七合
  中畑三反六畝弐拾弐歩   壱石三斗代
  此分米四石七斗七升五合
  下畑八反四畝弐拾四歩   壱石弐斗代
  此分米拾石壱斗七升六合
分米〆拾五石七斗六升八合
田畑分米合五拾七石四斗壱升三合
  内壱石五斗七升弐合    子御検見引

 残五拾五石八斗四升壱合  有高
  此取四石四斗六升七合  八分
             子年
一米百拾六石壱升三合    本途
一米弐拾六石九斗弐升六合  夫米
  是ハ小物成ニ而金納仕候 
一銀三拾弐匁四分      糠代
一銀弐拾九匁七厘      藁代
一米三石六斗壱升五合三勺  百姓持山手
     ニ而金納上納仕候 
【以下3行は右行上の貼紙】              
 此下モ三ケ■  
 明ケル三ケ■ノ次
    以下略ス
一家数四拾弐軒内     拾壱軒本百姓
             三拾壱軒水呑
一男女百九拾八人内    男百四人
             女九拾四人

   下田三反三畝弐拾四分米歩 壱石五斗代
   此分米四石七斗七升
 分米〆四拾壱石六斗四升四合
   上畑五畝弐拾五歩     壱石四斗代
   此分米八斗壱升七合
   中畑三反六畝弐拾弐歩   壱石三斗代
   此分米四石七斗七升五合
   下畑八反四畝弐拾四歩   壱石弐斗代
   此分米拾石壱斗七升六合
 分米〆拾五石七斗六升八合
 田畑分米合五拾七石四斗三升三合
   内壱石五斗七升弐合    子御検見引

 残五拾五石八斗四升壱合  有高
  此取四石四斗六升七合  八分
             子年
一米百拾六石壱升三合    本途
一米弐拾六石九斗弐升六合  夫米
  是ハ小物成ニ而金納仕候 
一銀三拾弐匁四分      糠代
一銀弐拾九匁七厘      藁代
一米三石六斗壱升五合三勺  百姓持山手
 是ハ小物成ニ而金納上納仕候 拾壱軒本百姓
一家数四拾弐軒内      三拾壱軒水呑 
一男女百九拾八人内     男百四人
              女九拾四人

一 牛馬二拾六疋内        馬十八疋
                 牛八疋
一 寺一ヶ寺   村除      西応寺
  是ハ浄土真宗京都汁谷仏光寺末寺
一 氏神壱ヶ所  村除      白山権現
真名川筋
一 堀兼用水井堰 修覆      三ヶ所
   内
  壱ヶ所長五拾間 敷二間    五ヶ村立会
          高壱間
          馬踏壱間 
  金森出雲守様御知行所     平沢領家村
  金森左京様御知行所      平沢地頭村
  窪嶋作右衛門様御代官所    野中村

  同      御代官所    西山村
  御当領            今井村
  是ハ土井甲斐守様御知行所佐開村地内より又引取申候
  但うな又五拾組是ハ御入用前々より木藤御扶持方被下御普請仕来候
  壱ヶ所長百弐拾壱間 敷三間  五ヶ村立会
            高壱間
            馬ふみ壱間
    右立合村同断
  是ハ土井甲斐守様御知行所五条方村地内より引取申候
  但うな又百弐捨壱組 右同断
  壱ヶ所長百五拾間 敷六間   三ヶ村立会
           高壱間半
           馬ふみ四間 下江筋用水江縁
  金森出雲守様御知行所     平沢領家村
  窪島作右衛門様御知行所    野中村


  御 當 領       今井村
 是ハ土井甲斐守様御知行所五条方村地内ゟ取申候
   但うな又 九拾間両うな又
        六拾間斤うな又
 うな又合弐百四拾組御入用右同断
一米四斗  但むさ舛   永受山手
  是ハ土井甲斐守様御知行所下若生子村ゟ請申候
   但木杪柴馬草伐取申候
一川舩渡守弐ケ所壱ケ所勝山川舟渡守米六升麦三升
        壱ケ所浅谷川渡守米六升麦六升
一薪取場嵐嶋山      七ケ村立會
  土井甲斐守様御知行所 佐開村
  同御知行所      五条方村

  金森出雲守様御知行所 東山村
  金森左京様御知行所  御給村
  窪嶋作左衛門様御代官所 友兼村
  同      御代官所 開發村
  御當領         今井村
一御蔵壱ケ所  二間
        二間半
一米弐石三斗        庄屋給
一米壱斗  氏神祭礼    酒 手
一今井村ゟ鯖江ヘ      十三里


 府中へ十四里八町   福井へ十一里
 大野ヘ二里      勝山ヘ五里
 丸岡へ十一里     松岡へ九里
 三国ヘ十六里     敦賀へ廿五里
 大津へ五十一里    京へ五十四里
右之通相違無御座候以上
         大野郡今井村
          庄屋
           五左衛門
 享保六年丑四月  長百姓
           奥兵衛
          同断
           三郎兵衛

相定メ申一札之事(桑植付之儀等ニ付)

   相定メ申一札之事
一畑方古来ゟ桑ノ木有之候分ハ名々相対之上
 うり買ニ致当年ゟ寅暮迄少々相さわり候とも
 了簡之上差のそき置寅暮ニ至り候ヘハ村役人立
 会吟味之上切取セ可申事尤此末桑植付候へハ境ゟ
 壱間通内ニ双方植付可申極メ也
一市兵衛嘉兵衛庄右衛門■助元作リ之はさ場之儀ハ植
 木致間敷極メ也
一ゆう善市兵衛元作リはさ場之儀ハ東方ニ植木可致
 極メ也
一田畑万一歩違有之候とも拾歩以下之分ハ取扱無之
 拾歩以上之分ハ拾歩ゟ上江之分ハ取扱可申極メ也
一居なき麻畠田畑竈組之分ハ村中惣百姓立合
 竃組致竃引致候迄ハ何レ之者少々善悪有之候共
 村方へ申出間敷候万一了簡違ニ而申出候とも取扱
 不申極メ也
一村中屋敷麻畑古来ゟ竹木有之候分ハ此末植
 付候とも不苦敷此末■なき麻畠取揃候家作致
 候とも双方へ相さわり不申様ニ竹木付可申極メ
 也
右之通村中惣百姓急度相用可申候若相
背候者有之候ハヽ吟味致急度可申付候申付候
節相用不申者有之候へハ此証文ヲ以願出御差図
可申受事為後証名々連印致候旨仍而如件
 安永七戊
    戌三月日

【前頁と重複】
一、田畑万一歩違有之と雖も拾歩以下之分ハ取扱無之
 拾歩以上之分ハ拾歩より【合字】上江之分ハ取扱可申極メ也
一、居●しき麻畠田畑鬮組之義ハ、村中惣百性立合
 鬮組致鬮引致候迄ハ、何レ之者少々善悪有之候共
 村方へ申出間敷候、万一了簡違ニ而申出候とも取扱
 不申極メ也

【日付までは前コマで翻刻済み】
  嘉兵衛㊞  利右衛門㊞ 平兵衛㊞  五郎右衛門㊞
  伝兵衛㊞  林右衛門㊞ 六兵衛㊞  利兵衛㊞
  平右衛門㊞ 十 助㊞  六右衛門㊞ 八兵衛㊞
  十兵衛㊞  文 蔵㊞  彦右衛門㊞ 善大夫㊞
  藤左衛門㊞ 三右衛門㊞ 太兵衛㊞  伝大夫㊞
  文左衛門㊞ 弥兵衛㊞  七兵衛㊞  勘兵衛㊞
  九兵衛㊞  又右衛門㊞ 次郎兵衛㊞ 善 吉㊞
  与兵衛㊞  藤右衛門㊞ 文右衛門㊞ 市兵衛
  善左衛門㊞ 六左衛門㊞ 善兵衛㊞

村名・連語

   明治十五年
    村名 大略
    連語 第十迄
        吉川亀六

新用馬場
新用〇馬場〇
東善寺谷
東善寺〇谷〇
【〇は朱書き】

畠上番根
畠〇上番〇根
上仏徳寺
上り〇仏徳寺〇
本庄中番
本庄〇中番〇
下番 木
下番〇玉木〇
【〇は朱書き】

河間公文
河間〇公文〇
本堂中浜
本堂〇中ノ浜〇
宮前角屋
宮前〇角(スミ)屋〇
今市竹松
今市〇竹松〇
【〇は朱書き】

四日市坂
四日市〇坂
井港宿米
井港〇宿〇米ケ
脇安島崎
脇〇安嶋〇崎
浦梶浦濱
浦〇梶浦〇濱
【〇は朱書き】

地嵩平山
知〇嵩〇平山
西谷池
西谷〇池上
加戸覚善
加戸〇覚善
水居布目
水居〇布目〇
【〇は朱書き】

堀江 楽
堀江〇十楽〇
田中 村
田中〇中村〇
番田重義
番田〇重義〇
横垣井江
横垣〇井江
【〇は朱書き】

葭国影舟
葭〇国影〇舟
津二面牛
津〇二面〇牛
山城新家
山〇城〇新家〇
波松北潟
波松〇北潟〇
【〇は朱書き】

浜坂吉崎
浜坂〇吉崎〇
赤尾坂口
赤尾〇坂口〇
蓮浦細呂
蓮ケ浦〇細呂
木橋屋樋
木〇橋屋〇樋
【〇は朱書き】

山高畑指
山〇高畑〇指〇
中村柿原
中村〇柿原〇
西方寺清
西方寺〇清
王金津高
王〇金津〇高
【〇は朱書き】

塚青木宮
塚〇青ノ木〇宮
谷瀧澤牛
谷〇瀧〇沢〇牛ノ
谷金屋宇
谷〇金屋〇宇
根市野々
根〇市野々〇
【〇は朱書き

熊坂笹岡
熊坂〇笹岡〇
権世市野
権世〇市野
々前谷椚
々〇前谷〇椚〇
鎌谷清滝
鎌谷〇清滝〇
【〇は朱書き】

後山東山
後山〇東山〇
鳥越河上
鳥越〇河上〇
女形谷長
女形谷〇長
畝山窪疋
畝〇山窪〇疋
【〇は朱書き】

田次郎丸
田〇次郎丸〇
瓜生乗兼
瓜生〇乗兼〇
坪江堀水
坪江〇堀水〇
里竹田千
里竹田〇千
【〇は朱書き】

田宇田御
田〇宇田〇御
油田長屋
油田〇長屋〇
石塚桑原
石塚〇桑原〇
清間御簾
清間〇御簾
【〇は朱書き】

尾中川北
尾〇中川〇北
墅北村矢
墅〇北村〇矢
地菅野山
地〇菅野〇山
室稲越河
室〇稲越〇河
【〇は朱書き】

【字間の符号は朱書き】
原井田安
原-井-田◦安-
光池口伊
光◦池-口◦伊-
井小路中
井◦小-路◦中-
村関島田
村◦関◦島-田◦

五本定旨
五本〇定旨〇
轟木新田
轟木〇新田〇
大味鯉邑
大味〇鯉邑〇
東村大口
東村〇大口
【〇は朱書き】

【字間の符号は朱書き】
中藏垣内
中◦藏-垣-内◦
新庄長畑
新-庄◦長-畑◦
宮領田島
宮-領◦田-島◦
河和田玄
河-和-田◦玄-

女里窪福
女里窪福
庄丸岡赤
庄丸岡赤
坂伏屋三
坂伏屋三
本木田屋
本木田屋

曽々木與
曽々木〇與
河石上篠
河〇石上〇篠
岡豊原小
岡〇豊原〇小
黒種山崎
黒〇山崎〇
【〇は朱書き】

板倉坪内
板倉〇坪ノ内〇
 本田高
一本田〇高
柳四柳二
柳〇四ツ柳〇二ツ
屋金羽崎
屋〇金屋〇羽崎〇
【〇は朱書き】

熊堂八町
熊堂〇八町〇
新村筑後
新村〇筑後〇
樋詰牛島
樋詰〇牛ヶ島〇
友末端保
友末〇端保〇
【〇は朱書き】

高瀬吉政
高瀬〇吉政〇
八口鳴鹿
八ツ口〇鳴鹿〇
山鹿山王
山鹿〇山王〇
升田内田
升田〇内田〇
【〇は朱書き】

荒井領家
荒井〇領家〇
寄永四郎
寄永〇四郎
丸磯島上
丸〇磯ア嶋〇上
合月兼定
合月〇兼定
【〇は朱書き】

島下合月
島下合月〇
渡 等也若
渡り等也〇若
宮長崎舟
宮〇長崎〇舟
寄長田徳
寄長田〇徳
【〇は朱書き】

分田為国
分田〇為国〇
境沖布目
境〇沖布目〇
福島上村
福島〇上村〇
定重横地
定重〇横地〇
【〇は朱書き】

生蓮花栗
生蓮花〇栗
森石盛定
森〇石盛〇定
正寄安下
正〇寄安〇下
森田上野
森田〇上野〇
【〇は朱書き】

上森田古
上森田〇古
市稲多舟
市〇稲多〇舟
橋天池八
橋〇天池〇八
重巻網戸
重巻〇網戸
【〇は朱書き】

瀬勝見中
瀬〇勝見〇中
角高江山
角〇高江〇山
室六日中
室〇六日市〇中
庄金剛寺
ノ庄〇金剛寺〇
【〇は朱書き】

田端松木
田端〇松木〇
木部新保
木部〇新保〇
折戸池見
折戸〇池見〇
姫尾小守
姫尾〇小守〇
【〇は朱書き】

小針安沢
小針〇安沢〇
千分寺針
千分寺〇針
原大牧猪
原〇大牧〇猪ノ
向兵庫清
向〇兵庫〇清
【〇は朱書き】

永蛸渡高
永〇蛸〇渡〇高
柳吉田藤
柳〇吉田〇藤
澤玉江川
沢〇玉江〇川
崎浮地楽
崎〇浮地〇楽
【〇は朱書き】



連語

【連語第一】上部に朱書き
神人 天地 萬物 主宰
善道 信義 祖父 祖母
父母 伯父 叔父 伯母
叔母 親子 兄弟 姉妹
親愛 友愛

神ハ天地の主宰にして人ハ
萬物の霊なり〇善道を以
て身を修め信義を以て
人に交る〇親子乃間ハ親愛
を専とす〇親の父を祖父

といひ親の母を祖母といふ
〇親の兄弟を伯父叔父とい
ひ親の姉妹を伯母叔母
といふ
〇学校書物手習算術
【〇は朱書き】

【連語第二】上部に朱書き
事物 文字 授業 午前
午後 運動 遊歩
学校に出でてハ書物を読
み又手習すべし〇書物は
事物の理を知り手習ハ文

字の形を学ぶ〇授業の始
ハ午前七時 授業の終、午
後三時なり〇読み書きの外
ハ算術を学ぶべし〇遊歩
を為すは運動のため〇運
【〇は朱書き】

【連語第三】上部に朱書き
動を為すハ 気を散し体
を養ふが為〇運動をはれハ
又書物を読み手習し算
術を学ぶ
其処 此処 何処 何時

往く 帰る 彼の 此の
彼 是 近き 遠き 町里
朋友 親類 学問智識
家業富君ハ 其処に居て書
物を読み 予ハ此処に在 
【〇は朱書き】

りて手習す〇彼の小児は
何処へ往きしや此女子、何
時帰りしそ〇彼ハ近き処
の朋友の宅に往き是ハ遠
き処の親類の家より帰る
〇近き処は二三町にすき、次
遠き処ハ五六里に餘連り〇彼
の朋友ハ常に学問を好み是
の親類ハ能く家業を励む
学問を好めハ智識を増し

【〇は朱書き

【連語第四】上部に朱書き
家業を励めハ富を致す
〇地球 日月 昼夜 今年
去年 春夏 秋冬 東西
南北 風雨 霜雪 寒暑
雷 林 草 花開 虫鳴
地球ハ日を周りて転じ月ハ
地球に随ひて環る〇日のある
間を昼といひ日の隠れて
後を夜といふ〇朝日のかたを
東とし夕日の方を西とす
【〇は朱書き】

去年の秋ハ冷にして霜早
く今年の春ハ暖にして雨
春くなし〇春の日ハ林に花
開き秋の夕ハ叢に蟲鳴く
夏ハ南風多く冬ハ北風多し
夏ハ暑くしてをり〳〵雷鳴り
冬は寒くしてとき〳〵雪降る
暑き時ハ草木茂り寒き時
ハ泉水凍る
穀類 魚類 獣肉 鳥肉
【〇は朱書き

【連語第五】上部に朱書き
野菜 菓物 水 乳汁 酒
煙草 養生 健康 勉強
日本の人ハ常に 穀類 魚類
を食し 西洋の人ハ 常に獣
肉 鳥肉を食す〇野菜ハ煮
たるを食ふへく菓物ハ熟せ
ざる食ふべから須。水と乳汁ハ
健康をたすけ酒と煙草ハ
養生に害あり〇勉強は健康
より生り健康ハ養生より
【〇は朱書き】

【連語第六】上部に朱書き
来る〇養生の人ハ食物と飲
物をえらひ勉強の者ハ朝
寝と昼寝を戒む
〇衣服木綿麻絹毛織
単帷子袷綿入襦袢羽
織帽袴長靴足駄草履
履 衣服の料ハ木綿あり
又麻絹毛織あり〇暑き時ハ
薄き衣服を著 寒き時ハ厚
き衣服を著る〇薄きハ単帷子
【〇は朱書き】

【連】上部に朱書き
にて厚きハ袷綿入なり〇袷ハ
合せたるもの綿入ハ綿を入
れたるなり〇肌に貼くるハ襦袢
にして表に服れるハ羽織なり
帽をかぶり袴を著る〇雨の時
ハ足駄をはき又長靴をはく
晴の日ハ草履を用い又履を
はく
〇大工左官家柱壁屋根
下地軒中塗上塗棚押入
【〇は朱書き】

【語第七】上部に朱書き
畳建具木瓦石机書架墨
硯筆紙和漢西洋庭池
春秋景色朝夕眺望
大工ハ家を造り左官ハ壁を
塗る○家ハ柱を立て、後に屋
根をふき壁ハ下地を作りて
後に土をぬる屋根より軒を
つけ中塗より上塗をなす○棚
押入をつけ畳建具を入る
○我邦の家ハ木にて作り西
【〇は朱書き】

【蓮】上部に朱書き
洋の家ハ瓦石にて畳む〇前
に机を居え後に書架を置
く〇机には墨硯筆紙を載せ書
架には和漢西洋の書を積め
り〇庭にあまたの花を栽え池
に多くの魚を畜ふ〇春秋の
景色もあり朝夕の眺望もよし
〇起臥饑飽賢愚富貧
老幼教問恥覚学藝誨
厭急緩走歩躓疲無
【〇は朱書き】

【語第八】上部に朱書き
益有有用珍賤弄棄
朝ハ五時に起き夜ハ十時に臥
〇働く時ハ労を厭ハす食する
時ハ飽くを求めす〇賢き人にハ
事を習ひ愚なる人にハ物を
教ふ〇知らぬ事ハ知りえる人に
問ふを恥ぢす〇覚えし藝覚
えぬ者に誨ふるを厭はす〇急に
走るときハ速けれとも躓くこ
とあり緩く歩むときハ遅け
【〇は朱書き】

【連語第九】上部に朱書き
れとも疲るゝこと少し〇無益
の物ハ珍しと雖弄ふへから
ず有用の品は賤と雖棄つ
べからず
前後左右勉惰雖易
早速破堅固長短強
弱優劣剛柔曲折撓
逆 すへての事前にのミい
そげハ後は必於ろそかになり
左をのみあぐれハ右は必ひ
【〇は朱書き】

きくなる〇勉むるとハ惰らぬこ
と惰るとハ勉めぬこと〇勉む
る時はからき事も成り易く惰
る時ハ易きことも成り難し
〇早く成るものハ破れ易く遅
くなるものハ堅固なり〇長きに
ほこれハ反りて短きに劣る事
あり弱きを守れば遂に強き
に優るときあり〇剛きものハ折
るゝことあり柔なるものハ曲るゝ
【〇は朱書き】

【連語第十】上部に朱書き
ことあり 撓まず折ざるハ剛の
徳曲らす逆らハさるハ柔の徳なり

〇秤目ハ十毛を一厘といひ〇十
厘を一分といひ〇十分を一匁と
いひ〇千匁を一貫目といふなり
〇尺の名ハ十毛を一厘といひ〇十
厘を一分といひ〇十分を一寸とい
ひ〇十寸を一尺といひ〇十尺を一丈
といふなり
【〇は朱書き】

〇舛目ハ十才を一勺といひ〇十
勺を一合といひ〇十合を一舛と
いひ〇十舛を一斗といひ〇十斗を
一斛といふ〇地割ハ六尺四方を
一坪といひ又一歩といふ〇三十
歩を一畝といひ十畝を一段
といひ十段を一町といふ
路程は六十間を一町といひ
三十六町を一里といふ
連語終

国尽
五畿内 五ケ国
山城 大和 河内
和泉 摂津
東海道 拾五ケ国
伊賀 伊勢 志摩
尾張 三河 遠江
駿河 伊豆 甲斐
相模 武蔵 安房
上総 下総 常陸

東山道 十三ケ国
近江 美濃 飛騨
信濃 上野 下野
磐城 岩代 陸前
陸中 陸奥 羽前
羽後
北陸道 七ケ国
若狭 越前 加賀
能登 越中 越後
佐渡 

山陰道 八ケ国
丹波、丹後、但馬、因幡、伯耆、出雲、
石見、隠岐、
山陽道 八ケ国
播磨、美作、備前、備中、備後、安藝、
周防、長門、
南海道 六ケ国
紀伊、淡路、阿波、讃岐、伊予、土佐、
西海道 九ケ国
筑前、筑後、豊前、豊後、肥前、肥後、

日向、大隈、薩摩、三島壱岐、対馬、琉球
         
北海道 十二ケ国
渡島、後志、石狩、天鹽、北見、膽振、
日高、十勝、釧路、根室、千島、樺太、
(カラフトハ、ロシヤノクニニ、トラレタ)
国尽終

小学読本

【表紙】

   五級

【【見返し】
小学読本

【左丁】
  例言
一此編は、小学初等科生徒の為に設けたるもの
 なり、課業の都合によりて、一課を二度又は三
 度に授くるも妨げなし、こは全く教師の斟酌
 によるべし、
一文中の字面は、雅俗を択ばず、日用切近を旨と
 して、易きを先にし、難きを後にす、是生徒学力
 の浅深をはかりてなり、
一第一巻より、第三巻まで、単語を毎課の始めに
 揚げたるものは、生徒をして先づこれを誦記

【右丁】
 し、その文の講習にのぞみて、覚り易からしめ
 んか為めなり、
一単語は、その初出の処にのみ出たして、余は皆
 これを略す、音義の異なるもの、並びに熟字成
 語等に至りては、既に掲げたる文字といへど
 も、重ねてこれを挙ぐるものあり、
一第四巻より、生徒のさとりやすき喩へごと、ま
 たは古人の美談教戒等を掲げて、以て漸く中
 等科に入るべき地歩をなす、
  明治十六年九月      編者誌

【左丁】
小学読本巻一《割書:初等科》
    原 亮策纂述
 第一課
  処。足。歩。道。
とほき処に ゆくに
ひと足づゝ 歩みをは

こびて やまざれば
いつしか そこにいた
るべし をしへの道も
 またかくのごとし
 第二課
  男子女学。
男子も女
子も も
のよみ
てならひ
す かし
こに そ

ろばんを 学ふもあり
 こゝに ゑをかくも
あり
  第三課
   画。字。必用。
このほんには 画あり
 かのほんには 字あ
り ゑは ものをおぼ
ゆるに たよりよく
字は ことをしるに
必用なり
 第四課

  向。正。問。答。
ほんに向はゞ 正しく
よめ をしへあらば
つゝしみてきけ 問は
ゞ 答ふべし とはず
は いふことなかれ
 第五課
  頭。天。方。地。
頭のかたを 天といひ
 あしの方を 地とい
ふ 天のおほきさは
きはまりなく 地のひ

ろさは かぎりあり
 第六課
  東。西。南。北。
ひのいづる方を 東と
いひ ひのいる方を
西といふ あさひに向
ひて みぎの方を 南
といひ ひだりの方を
 北といふ
 第七課
  日。時。朝。夕。
にはとりは とぐらに

やどり 日は 西に 
いらんとす この時は
 朝なりや はた夕な
りや
 第八課
  鳥。寐。人。家。
あさを あしたともい
ひ ゆふを ゆふべと
もいふ あしたには
鳥 寐ぐらをいで ゆ
ふべには 人 家にか
へる

 第九課
  昼。夜。年。月。
日のあるうちを 昼と
いひ 日のいりたるの 
ちを 夜といふ 一昼
夜は 二十四時にして
 いち年は 十二か月
なり
 第十課
  春。夏。秋。冬。
一年のうち 春は あ
たたかに 夏は あつ

く 秋は すヾしく
冬は さむし これを
四きといふ
 第十一課
  晴。空。虹。必。
あめ晴れ 日いつる時
 空にう
つるもの
を 虹と
いふ 朝
は かな
らず西に

みえ 夕は 必ず東に
あらはる
 第十二課
  水。雪。塩。氷。
水とこほりとは いづ
れか さむく 雪と塩
とは いづれか しろ
き 氷は みづよりも
 さむく 雪は しほ
よりも しろし
 第十三課
  差。寒暖計。

きのふは さむく け
ふは あたヽかなり
きのふとけふと なに
ほどの差ひありや 寒
暖計をみよ
 第十四課
  雲。雨。傘。蓑。
雲いでゝ 雨をふらし
 あめこほりて 雪と
なる 雨には 傘をさ
し ゆきには 蓑をき
るをよしとす

 第十五課
  朽。賢。思。勉。
かしこき人とならんか
 おろかなるものにて
 朽ちはてんか 賢き
人とならんと思はゞ
勉めてまなべ
 第十六課
  烈。風。万事。
あめ烈しとも いこふ
ことなかれ 風つよしと
も やすむことなかれ 雨

かぜをいとひては 万
事なりがたし
 第十七課
  事。幾。深。何。
むづかしき事に あは
ゞ 幾たびも おもふ
べし おもふこと 深き
ときは 何ごとも と
げぬことなし
 第十八課
  凧。羽根。高。
男子は 凧をあげ 女

子は 羽根をつく た
こは 空にのぼりて
ひヾき 羽根ハ 高く
はづみて とぶ
 第十九課
  独楽。鞠。手。
独楽は
男子のも
てあそび
にして
まりは
女子のな

ぐさみものなり 鞠は
 手にてつき こまは
 ひもにて まはす
 第二十課
  犬。雞。獣。劣。
犬は 夜をまもり 雞
は あしたを つかさ
どる 人として なす
ことなくば とり獣に
も 劣るべし
 第二十一課
  猫。牛。馬。荷

猫と犬とを かひ 牛
と馬とを やしなふ
牛は くるまをひき 
おも荷をおひ 馬は
人をのせて よくとほ
き処にゆく
 第二十二課
  山。谷。間。常。
山は 地のたかき処に
して 谷は 山と山と
の間なり 高き山に
は 常に雪あり ふか

き谷には おほかた水
あり
 第二十三課
  海。陸。川。池。
水の ひろくして 大
なるを 海といひ 陸
をなかるゝを 川とい
ひ 水の たまりて
ながれぬを 池といふ
 第二十四課
  泉。末。始。積。
泉は 地よりわき な

がれて 川となり 末
は 海にいる その始
めは ひとしづくの水
なるも 積りつもれば
 かくのごとし
 第二十五課
    雁。鴨。大。小。鴈
池にあそぶは なにぞ
 雁なりや はた鴨な
りや めとをと おの
〳〵四つあり をとり
は 大きくして めと

りは 小さし 
 第二十六課
  遥。沖。帆。舩。
遥なる 沖のあなたに
 しろき帆のみゆるあ
り なにゆゑに 帆の
みみえて 船のみえざ
るにや
 第二十七課
  帆影。形。半。
見よ さきの帆影は
やうやく 大きくなり

て 船の形も 半は
水のおもに あらはれ
たり こはまた何のゆ
ゑなりや
 第二十八課
  貝。蛤。灰。壁
貝のたぐひは しなお
ほし あさり 蛤 あ
はび あか貝などあり
 そのからをやきて
灰とし 壁をぬり ま
たくすりに もちふ

 第二十九課
  生。産。鯉。鯛。
うをには
 川に生
ずるもの
あり 海
に産するものあり 鯉
 ふななどは 川に生
じ 鯛 ひらめなどは
 うみに産す
 第三十課
  樹。猟《振り仮名:。|【ママ】》師。他。

鳥あり 樹にと ゞまり
て なけり 猟師これ
をうたんとて ちかよ
りしに 鳥は はや
他のこすゑに うつり
たり
 第三十一課
  蕾。花。桃。実。
このえだに あかき蕾
あり こは何の花そ
桃の花なり この花を
 をるべからず ちり

て後 実をむすぶことを
おもへ
 第三十二課
  木綿。製。用。
木綿は はたな【にヵ】う 【ゝヵ】る
ものま【にヵ】て 実よりわた
をとり つむぎて さ
ま〴〵のおりものを製す
 その用 きはめてひ
ろし
 第三十三課
  材木。杉。樅。

材木のうち その用お
ほきは 松 杉 樅
ひのきのるゐにて 家
をつくるには おほか
た このしな〴〵をもち

 第三十四課
  石。柱。瓦。土。
家をたつるには 石を
すゑ 柱をたて やね
をふき 瓦をおく は
しらは 木をけづり

瓦は 土をやきて つ
くるなり
 第三十五課
  煉瓦。大。小。
煉瓦は もと小さきも
のなれと つみかさぬ
れば 大きなる家とな
る 小より大をなすと
いふこと これをみてし
るべし
 第三十六課
  仕事。勉強。

朝は 仕事をはじむる
時なれば 人々 こと
に勉強すべし 朝のま
に おこたるときは
一日の仕事 なりがた

 第三十七課
  成就。本。覚。
何事も つとむるを
本とす つとめざれば
 成就することなし 覚
えゝたる事は こゝろ

にとゞめて わするな
かれ
 第三十八課
  教師。告。忘。
教師は 人のたづぬる
ことをゝしふ しらぬこ
とあらば つゝしみて
 たつぬべし 告げら
れし事は こゝろに忘
るべからず
 第三十九課
  身。業。先。体。

人は つ
ねに身を
うごかし
 業をは
げむを
先とす
身をうごかせば 体す
こやかに 業をはげめ
ば 家さかゆ
 第四十課
  或。鞾。■【傷の誤】。後。
はしれば つまづくも

【右丁】
のなり 或は 鞾をそ
こね 身を傷めて 人
に後るゝことあり しづ
かにあゆむべし
     《割書:巻 ■【菱ヵ】潭書|松本楓湖書》
小学読本巻一《割書:終》

【左丁】
明治十五年十二月廿五日版権免許
明治十七年十一月十七日再版御届《割書:定価金八銭|》
     纂述人《振り仮名: 原 |東京府士族》亮䇿【策ヵ】
          《割書:日本橋区本町三丁目|十七番地》 
     出版人《振り仮名: 原 |同    》亮三郎【印 金港堂發兌證】
          《割書:同本町三丁目十七番地|》
     発売所《割書:東京 大阪|兵庫 岐阜》金港堂

【白紙】

【裏表紙】
栃木県下都賀郡
   北武井村
   田名細元一郎
     網

借用申銀子之事

   借用申銀子之事
一銀高弐百目  但シ元ト銀
右之銀子慥ニ借用申所実正也此質
物ニハ私シ持分有所ハ大平之内ゆり谷
ころひ畑壱ヶ所不残書入申候尤銀子
返弁之儀ハ来ル十一月切ニ急度御算
用可仕候若シ銀子少ニ而も遅々仕候ハヽ
質物之畑請人方へ相渡シ急度埒
明可申候為後日之仍而証文如件
           かり主釣るへ
             善右衛門内
             小市郎
 文化四年     請人 太右衛門
   卯ノ十二月廿日
          庄屋 孫助
          組頭 孫左衛門

  口入食見浦
     庄屋 市兵衛 殿

宝永弐酉五月火之用心護摩之灰御改帳証文

宝永式弐酉五月火之用心護摩之灰御改帳証文
         庄屋  次兵衛
             与治【次】右衛門

  指上申一札之事
一当春も度々被仰付候通
 在々に而火之用心堅可仕候
 尤兼而被仰付置候通高
 番小屋を立夜中無
 油断番可仕候猶又不
 審成者在々廻り堂宮
 山林に隠罷有候はゝ捕番
 人付置早々注進可仕候
 若捕申儀難成者に候はゝ
 番人付置早速此方え
 可申上候惣而不見知者に
 一宿も貸申間鋪候無
 理乞仕者有之候はゝ是
 又捕置可申上候
 右之趣毎年申付置候
 得共町在々共に頃日上方
 ゟこまのはいと申盗人
 

大勢御国之内へ立入方々
たはかり申由相聞候間
危敷者又は無理乞盗
人之沙汰有之候間村々
諸百姓寺社門前雑家
嬬等に至迄堅く申付為相
背申間鋪候且又金津
之儀は御巣鷹も御
座候間町之内脇々共に
猶又念を入火之用心
相守可申候右御触之
趣承届奉得其意候
若少に而も相背者御
座候はゝ本人之儀は不及
申上候其五人組共に急度
曲事に可被仰付候由に候
間少も油断仕間鋪候
依之町中不残銘々被
召寄右御触之通被仰
渡承届奉畏候為後日
町中連判証文差【指】上申所
仍而如件
酉 五月十四日

南金津村
  太郎右衛門
  太兵衛
  徳右衛門
  吉右衛門
  儀兵衛

  市郎右衛門
  権兵衛
  伊兵衛
  与次兵衛
  善右【左ヵ】衛門

  太郎左衛門
  庄平

 仁左衛門
 武兵衛
 勘兵衛

 宗兵衛
 三右衛門
 五左衛門
 七郎兵衛
 弥右衛門

 久右衛門
 祐甫
 久大夫
 平兵衛
 仁右衛門

 助右衛門
 五兵衛
 仁大夫
 十兵衛
 七右衛門

 与次右衛門
 若【忠ヵ】兵衛
 庄右衛門

 七右衛門 
 与次右衛門
 忠兵衛
 庄右衛門
 市郎兵衛
 弥次兵衛

 次兵衛
 庄助
 久兵衛
 権十郎
 甚六

 弥次兵衛
 弥五兵衛
 長右衛門
 傳吉
 権兵衛

 四郎左衛門

 次郎兵衛
 ■【加ヵ】右衛門
 三蔵
 仁兵衛

 十兵衛
 長助
 次郎助
 喜兵衛
 五右衛門

 長蔵
 源蔵
 半兵衛
 市三郎
 市右衛門

 長右衛門
 市兵衛
 藤右衛門
 市郎兵衛

 長次郎

 長助
 由兵衛
 半十郎
 重兵衛
 利兵衛

 安右衛門
 作助
 才兵衛
 久兵衛
 小左衛門

 茂兵衛
 加兵衛
 徳兵衛
 孫兵衛
 はゝ【はくヵ】

 半左衛門

 福部
 九左衛門
 番助
 権四郎

 武左衛門
 七助
 門兵衛
 作兵衛
 由兵衛

 与左衛門
 権兵衛
 忠兵衛
 安兵衛
 勘七

 次助
 吉兵衛
 五兵衛
 宗右衛門

 門助

 七兵衛
 豊【助ヵ】兵衛
 与兵衛
 五兵衛
 長左衛門

 藤左衛門
 九兵衛
 庄左衛門
 四郎三郎
 与三右衛門

 仁左衛門
 与次兵衛
 七助
 覚兵衛
 左治兵衛

 取平

 吉右衛門
 徳兵衛
 久太郎
 妙加

 六兵衛
 次平
 半助
 傳兵衛
 甚兵衛

 久左衛門
 七右衛門
 市兵衛
 九右衛門
 八右衛門

 次右衛門
 一【市】郎兵衛
 久助
 九左衛門

 長右衛門

 喜兵衛
 孫右衛門
 庄三郎
 長助
 宗四郎

 吉【太ヵ】兵衛
 長兵衛
 次郎兵衛
 庄五郎
 善助

 弥次兵衛
 長三郎
 孫右衛門
 仁兵衛
 徳右衛門

 平右衛門

 利兵衛
 新兵衛
 作兵衛
 清右衛門

 善四郎
 四郎兵衛
 小左衛門
 由兵衛
 権四郎

 与右衛門
 市右衛門
 三郎右衛門
 市郎兵衛
 九郎兵衛
 三吉
 七右衛門

 善■【蓮ヵ】寺

 永宮寺
 教順寺
 妙安寺
 妙■【隆】寺
 十方院

白山道中名所筆記(旅日記)

【表紙】
嘉永四亥七月十八日ゟ同廿九日
             迄

 白山道中名所筆記

       安沢村
        八尾顕十郎

【右丁 白紙】

【左丁】
 正月中の八日白山に【えヵ】入湯
 の道には【てヵ】
■■【露にヵ】しめる■■【鞋草ヵ】
    加減や湯の首途
     滅
  鳴川にて
   石を
鶺鴒の叩くに余る
       水の音

定政村 石盛村 く 栗盛村
漆原村 崎村 福庄村
熊堂 磯部■村 樋爪村 ■安村
落間村
此辺ゟ川北用水取口三つあり
上金屋村道の旁ニ宮あり又地
内ニ大樹あり大きさ四抱余り
二つ屋村ニ酒屋あり
鳴麻 吉浪 浄法寺 東栃原 ■頭鳴村
此所ニ栄あり 東野村 志比原 荒町村 内波村
此村ゟ栃ケ宮え別る〃道有又村上ニ万年橋
といふあり長さ丗四五間斗り両方而しての詰ニ石垣
弐丈斗り積上げこうろぎ橋ニ而中杭なし
水ゟ弐丈五尺斗り勝山の町人亀屋と云

人■ら由是ゟ勝山江一里又是ゟ少し
行て屋の右手向ふの川岸ニ御泉水松と
云ふ所あり牛の鼻に■■またいりし風景
よし勝山ゟ十丁斗りこなたに寄麓なる
原あり殿様御休是の所あり是ゟ勝山迄
道の美簾なる事他に異る 勝山町家寄
簾なり 勝山ゟ栃ケ宮江壱里 栃ケ宮ゟ少シ行テ清水
あり河尻江一里斗首江別るる道あり河尻ゟ
杵橋江八丁あり村の上ニ杵橋あり橋の元大
樹繫茂して甚だ涼し又橋のこなたに■■
瀧有道の馬手向ふ乃山ニあり此辺ニ鴨足と
いふ作り多し田も少〃あり唐黍多く■麻
畑有こまかにして長さひくし稗畑有
       此辺山■して谷深し杵橋
ゟ少し上て弓手の谷に水流岩お多し
道より見下して風景よし杵橋村ゟ大原
村江一里村上ニ土橋あり此辺ニ鶯鳴く

其声春のことし大原村早森茶屋迄壱
里十丁斗りこなたに二本杉あり此所ゟ平
泉あり寺道甚だ間道之平泉寺江道のり四
里 早森ゟ大原峠江 二里此山ニぶなの木
        此所にて白山有由
あり又大木■倒て■る事多し早森
ゟ三ツ谷四里半此間民家なし三谷ゟ
こなたによき■あり又村の上ニ■あり長さ六
七間斗り三ツ谷ゟ一ノ瀬村江一里一ノ瀬村
ニ山上改役所あり源五といふ者有白山の
支配人之宿家三軒あり座敷山中に稀
なるふしん寄廉也夫ゟ橋有橋を越し
白山之鳥居あり又別山分る〃道あり
八丁行て湯あり
御手洗山の両方ニあり本山別山ゟ鳥居の
下ニて落合一の鳥居下道のかたはらニ燈籠
あり鳥居ゟ上る坂甚だきふ也三丁斗り上て
階子坂あり又鳥居ゟ十丁斗り上に一ノ宮有

不動明王 鳥居与り一里上之檜宮ノ■本尊泰
證大師御作甚多た古くして御姿わ■■けだし腰ゟ下朽
て奈し脇士多し又半里斗り上之刺刀窟有
道ノ馬手ニ窟の中地蔵夥し又半里上に仙人窟あ
り道の弓手也 又 上に御花畑有又上に■塚
あ又上に畜生谷夫ゟ一里上に仏ケ原といふ所山
の峰也少し行て御前御室あり是ゟ御本■江八丁
此辺谷又雪あり又霜降松多し長短クしてハイ
ヒヤク■とし其肥えたる中妙なり又シャクナンケあり
墨百合ありお室二間半に四間向ふに泰澄大師
御自作の像有御紋乃戸開ありかた■ニ鉦あり
上ニ白山御手向乃行燈あり六銅二而蠟燭立又囲
炉裏乃中ニ大きなるゴトクあり又大なる■子(かんす)有
薪生松ニて其煙る〃中云ふも更なり参詣の洗
人猪の子乃ことし連■に(ここ)かしこに■たり又
起たり風雨を凌ぐ斗りニ而さながら野宿に
■とし又かたやニ少き間あり水屋あり■に山
案内の者居住■十間斗り下りて小き池あり

諸人此水ニ而飯米を磨く其つめたき事寒中乃
ことし御室にて御本體見たれとも八丁あり少シ上に
ザンゲ石ありまた少し上■高天原體あり中ニ二神あり
又少し上に天照皇御神御誕生地あり其ゟ御本體
宮の三方ニ玉石垣あり少し下りて六道■地蔵有
夫ゟ千歳池此池上に雪何丈ともなくあり其上を
■行津■たき寒中■■■■夫ゟ采女體此神
黄金神なる由今ハ墨し夫ゟ奥の院此山甚
ケンサン惣而八丁ウエハ岩山ニ而尋常乃山なら須奥乃
院ニ而参詣乃諸人古鞋草を捨る此辺ニ雷鳥
遊ふ其姿雉子の雌ニ■■■少しちいさし夫ゟ
地獄谷上へ六体地蔵あり専一不■稲地獄
第二鍛冶屋地獄剣山御室岩血の池地獄油
屋地獄夫ゟ下山
申丙ニ当る比叡山見ゆ南に伊吹山見ゆ北■
立山見ゆ東に鎗ヶ嶽見ゆ辰巳ニ駒ヶ岳見ゆ
北寅に木曽御嶽見ゆ在何も御本體の後ろ

    大原辺ニて鶯の鳴声を■して
紅葉せぬ此奥山や
奥山や■さ之鳴かて鳥の声
  白山の梺ニて
御手洗耳心清めん胸乃■
御手洗乃水を鏡に胸の■

   御前室ニ籠りて
月雪を世界離れて見る日か南

   白山乃温泉に温りて 
朝■の中も匂ふて湯乃煙
諸国の出逢ふ■しも■花野哉

参解石 高天原大神宮
高天原大神宮 出産の窟
■環■■家浄願金剛堂
峰見神社

大成用文章(往来物)

大成用文章 全

【見返し】
   勝見宗之進

【左丁】
  凡例(はんれい)
此(この)文章(ぶんしやう)之(の)大意(たいゐ)は通俗(つうぞく)日用(にちようの)便利(べんり)能(よく)諸(しよ)祝義(しうぎ)怡(よろこ)び見(み)
舞状(まひじやう)商人(あきんど)取引(とりひき)懸合(かけあひ)之(の)状(じやう)或(あるひ)は證文(しやうもん)手形(てがた)請状(うけじやう)と書札(しよさつ)
尊卑(そんび)之(の)文格(ぶんかく)等(とう)列(れつ)を分(わけ)其(その)目録(もくろく)を不読(よまざる)前(さき)に絵圖(ゑづ)に而 速(はやく)
文意(ぶんゐ)を知(しる)故(ゆへ)見出(みいだ)し早(はや)く并(ならびに)萬目録(よろつもくろく)之(の)書様(かきやう)手紙(てがみの)
封(ふう)し様(やう)表書(うはがき)之(の)認様(したゝめやう)又(また)者(は)月(つき)之(の)異名(いみやう)等(とう)に至(いた)る迄(まで)初心(しよしん)
覚(さと)し安(やす)く殊(こと)には幼童(ようどう)手跡(てならひ)稽古(けいこ)之(の)手本(てほん)
たらしめ其(その)重寶(ちやうほう)成事(なること)他(た)に勝(まさ)りたる書(しよ)也(なり)

【右丁】
   大成用文章(たいせいようぶんしやう) 目録(もくろく)
    諸祝儀書状之部(しよしうぎしよじやうのぶ)
【図】年頭祝義状(ねんとうしうぎじやう)   五丁 【図】同返書(おなじくへんしよ)     六丁
【図】弥生節句祝義(やよひせつくしうぎ)状 七丁 【図】端午節句祝義(たんごせつくしうぎ)状 七丁
【図】七夕祝儀(しつせきしうぎ)状   八丁 【図】中元祝儀(ちうげんしうぎ)状   八丁
【図】八朔祝義(はつさくしうぎ)状   九丁 【図】九月 節句祝義(せつくしうぎ)状 十丁
【図】玄猪祝義(ゐのこしうぎ)状   十丁 【図】歳暮祝儀(せいぼしうぎ)状  十一丁
【図】婚礼祝儀(こんれいしうぎ)状  十二丁 【図】同返書(おなじくへんしよ)    十二丁

【左丁】
【図】元服祝儀(げんぶくしうぎ)状  十三丁 【図】同返書    十四丁
【図】養子祝義(やうししうぎ)状  十四丁 【図】同返書    十五丁
【図】年賀祝義(ねんがしうぎ)状  十五丁 【図】立身悦祝義(りつしんよろこびしうぎ)状 十六丁
【図】同返書    十六丁 【図】家督祝義(かとくしうぎ)状  十七丁
【図】役附祝儀(やくづきしうぎ)状  十七丁 【図】別家祝儀(べつけしうぎ)状  十八丁
【図】棟上祝儀(むねあげしうぎ)状  十九丁 【図】移徙祝義(わたまししうぎ)状  二十丁
【図】同返書    二十丁 【図】入学祝義(にうがくしうぎ)状 二十一丁
【図】法躰祝儀(ほつたいしうぎ)状 二十一丁 【図】店開祝儀(みせびらきしうぎ)状 二十二丁

【右丁】
    萬悦状之部(よろづよろこびじやうのぶ)
【図】平産悦(へいさんよろこび)状   二十三丁 【図】分家悦(ぶんけよろこび)び状   二十三丁
【図】宿替悦(やどがへよろこ)び状  二十四丁 【図】店出(みせだ)し悦(よろこび)状   二十五丁
【図】同返書    二十五丁 【図】僧方入院悦(そうがたじゆいんよろこび)状  二十六丁
    諸見舞状之部(しよみまひじやうのぶ)
【図】参宮留主見廻(さんぐうるすみまい)状二十七丁 【図】餘寒見舞(よかんみまひ)状   二十八丁
【図】暑氣見舞(しよきみまひ)状  二十八丁 【図】同返書     二十九丁
【図】寒氣見舞(かんきみまひ)状  二十九丁 【図】同返書      三十丁

【左丁】
【図】逗留客人見廻(とうりうのきやくじんへみまい)状三十一丁 【図】湯治之人(とうぢのひと)《割書:江(へ)》見舞(みまひ)状三十二丁
【図】同返書    三十三丁 【図】病中見舞(びやうちうみまひ)状   三十四丁
【図】疱瘡見舞(ほうさうみまひ)状  三十五丁 【図】同返書     三十六丁
【図】雨中見舞(うちうみまひ)状  三十七丁 【図】同返書     三十八丁
【図】大水見舞(おゝみづみまひ)状  三十八丁 【図】同返書     三十九丁
【図】大風見舞(おほかぜみまひ)状   四十丁 【図】同返書     四十一丁
【図】火事見廻(くはじみまい)状  四十二丁 【図】同返書     四十三丁
【図】忌中見舞(きちうみまひ)状  四十五丁

【右丁】
 商人取引懸合書状之部(あきんどとりひきかけあひしよじやうのぶ)
【図】遠方掛合(ゑんぼうかけあひ)状  四十六丁 【図】同返書    四十七丁
【図】代呂物下(しろものくだ)シ(し)状 四十八丁 【図】同返書    四十八丁
【図】下(くだ)し物断(ものことはり)状  四十九丁 【図】同返書     五十丁
【図】商内頼(あきないたの)み状  五十一丁 【図】同返書    五十二丁
【図】染物悉皆頼(そめものしつかいたのみ)状 五十三丁 【図】同返書    五十四丁
【図】新形小紋類下(しんがたこもんるいくだし)状五十五丁 【図】同返書    五十六丁
【図】染物注文(そめものちうもん)状  五十七丁 【図】同返書    五十八丁

【左丁】
【図】嫁入道具誂(よめいりだうぐあつらえへ)状 五十九丁 【図】同返書     六十丁
【図】古画道具類勧(こぐはだうぐるいすゝめ) 六十二丁 【図】同返書    六十二丁
        遣(つかは)す状
【図】茶道具類頼(ちやだうぐるいたのみ)  六十四丁 【図】同返書    六十五丁
       遣す状
【図】宿這入商賣頼(やどばいりしやうばいたのみ)状六十六丁 【図】同返書    六十七丁
【図】俵物買附案内(へうものかいつけあんない)状六十九丁 【図】袋物誂(ふくろものあつらへ)状    七十丁
【図】同返書    七十一丁 【図】屋敷方誂物(やしきがたあつらへもの)之状七十一丁
【図】同返書    七十二丁 【図】武具馬具類頼(ぶぐばくるいたのみ) 七十三丁
                        遣す状
【図】同返書    七十三丁 【図】佛像注文(ぶつぞうちうもん)状  七十四丁

【右丁】
【図】同返書    七十五丁 【図】悔(くやみ)状 《割書:并》返書 七十六丁
 證文手形請(しやうもんてがたうけ)状之 部(ぶ)《割書:并(ならび)》書状尊卑文格(しよじやうそんびのぶんかく)
【図】預(あづか)《割書:リ(り)》申金子證文(まうすきんすしやうもん)七十八丁 【図】借用銀之證文(しやくようぎんのしやうもん) 七十九丁
【図】年切奉公請(ねんきりほうこううけ)状  八十丁 【図】半季奉公請(はんきほうこううけ)状 八十一丁
【図】養子一札(やうしいつさつ)   八十三丁 【図】為取替養子一札(とりかはせやうしいつさつ)八十三丁
【図】不通養子一札(ふつうやうしいつさつ) 八十五丁 【図】乳母奉公請(うばほうこううけ)状 八十六丁
【図】賣上手形(うりあげてがた)   八十八丁 【図】書状尊卑文格(しよじやうそんひぶんかく) 八十九丁
                       《割書: |并(ならび)》
    万目録廻状認様(よろづもくろくくはいじやうしたゝめやう)九十一丁   糊付封(のりつけふう)《割書:月之 異名(いみやう)|時候之詞(じこうのことは)》《割書:十干(じつかん)|十二支(しうにし)》九十二丁

【左丁】
【図】年頭祝義状(ねんとうしうぎじやう)
新春(しんしゆん)之(の)御吉慶(ごきつけい)不(ず)_レ可(べから)_レ有(ある)_二際限(さいげん)
御座(ござ)_一何方(いづかた)も(も)目出度(めでたく)申納候(まうしおさめさふらふ)先以(まつもつて)其(その)
御表(おんをもて)御家内様(ごかないさま)御揃(おんそろひ)益(ます〳〵)御機嫌能(ごきげんよく)
被(され)_レ遊(あそば)_二御越年(こをつねん)_一珎重(ちんちやう)奉(たてまつり)_レ賀(がし)候 随而(したがつて)当方(とうはう)
無異(ぶい)加年仕(かねんつかまつり)候 乍(ながら)_レ憚(はゞかり)御安慮(ごあんりよ)可(べく)_レ被(さる)

【右丁】
_二成下(なしくだ)_一候 先者(まづは)右(みぎ)年始(ねんし)御祝辞(ごしうじ)奉(たてまつり)_二申(まうし)
上(あげ)_一度(たく)捧(さゞげ)_二愚札(ぐさつを)_一候 猶(なを)期(ごし)_二永陽(ゑいよう)之(の)時(ときを)_一候
恐惶謹言(きやうくはうきんげん)
      勝見宗太エ門
 正月日
猶々(なを〳〵)任(まかせ)_レ例(れいに)扇子(せんす)壱箱(ひとはこ)聊(いさゝか)御年玉(こねんぎよく)之(の)験迄(しるしまで)に
進上仕(しんじやうつかまつり)候 御受納(ごじゆなふ)可(べく)_レ被(さる)_二成下(なしくだ)_一候 以上(いじやう)
【図】同返書(おなじくへんしよ)

【左丁】
如(ことく)_二貴命(きめいの)_一改年(かいねん)之(の)御吉兆(ごきつちやう)何方(いづかた)も(も)
重畳(ちやうでう)目出度(めでたく)申納(まうしおさめ)候 先以(まづもつて)其御地(そのおんち)
御全家様(ごぜんかさま)御揃(おんそろひ)愈(いよ〳〵)御壮栄(ごさうゑい)被(され)_レ遊(あそは)_二
御重歳(ごちやうさい)_一候段(さふらふたん)奉(たてまつり)_二恐寿(きやうじゆ)_一候 次(つぎ)に拙家(せつか)皆々(みな〳〵)
無(なく)_二異事(いじ)_一迎春仕(がうしゆんつかまつり)候 乍(ながら)_レ憚(はゞかり)御意易(おんこゝろやすく)
思召(おぼしめし)可(べく)_レ被(さる)_レ 下(くだ)候 右(みぎ)年甫(ねんほ)御祝詞(ごしうし)可(べく)_二申上(まうしあく)_一

【右丁】
存候処(ぞんじさふらふところ)早々(さう〳〵)預(あづかり)_二御祝章(ごしうしやうに)_一殊(ことに)例年(れいねん)之(の)通(とをり)
御扇子(おんせんす)一箱(ひとはこ)御恵投(ごれいとう)被(され)_レ 下(くだ)御厚志(ごこうじ)不(ず)_レ浅(あさから)
忝(かたじけなく)祝納仕(しうなふつかまつり)候 猶(なを)期(ごし)_二永日(ゑいじつ)之(の)時(とき)萬謝(ばんしやを)_一
可(べく)_二申上(まうしあぐ)_一候 先者(まづは)御報(ごほう)旁(かた〴〵)如(ごとくに)_レ此(かくの)御座(ござ)候
恐惶謹言(きやうくはうきんげん)
 正月日

【左丁】
【図】弥生節句祝儀(やよひせつくしうぎ)状
上巳(じやうみ)之(の)御佳儀(ごかぎ)目出度(めでたく)申籠(まうしこめ)候 追日(ついじつ)
暖和(だんわ)に相成(あいなり)候 処(ところ)益(ます〳〵)御堅固(ごけんご)被(され)_レ遊(あそば)_二御座(ござ)_一奉(たてまつり)
_レ壽(じゆし)候 然者(しかれば)衣裳雛(いしやうひいな)一對(いつつい)《割書:并(ならびに)》生花(いけばな)一 筒(つゝ)
御 息女(そくじよ)様《割書:江》進上仕(しんじやうつかまつり)候 誠(まこと)に御祝儀(ごしうぎ)
申 述(のべ)候 印計(しるしばかり)に御座(ござ)候 御笑納(ごせうなふ)可(べく)_レ被(さる)_レ 下(くだ)候

【右丁】
右(みぎ)奉(たてまつり)_レ得(ゑ)_二貴意(きゐ)_一度(たく)如(ごとくに)_レ此(かくの)御座(ござ)候 恐惶(きやうくはう)
  三月
【図】五月節句祝義(ごぐはつせつくしうぎ)状
端午(たんご)之(の)御祝義(ごしうぎ)目出度(めでたく)奉_レ存(ぞんじ)候 追々(おい〳〵)
薄暑(はくしよ)之 趣(おもむき)候 所(ところ)愈(いよ〳〵)御安康(ごあんかう)被(され)_レ遊(あそば)_二御座(ござ)_一
奉_二珎喜(ちんき)_一候 随而(したかつて)菖蒲長刀(しやうぶなぎなた)一振(ひとふり)《割書:并(ならびに)》

【左丁】
麁酒(そしゆ)壱樽(いつそん)御賢息様(ごけんそくさま)《割書:江(へ)》進献(しんけん)仕候
當賀(たうが)之(の)御祝辞迄(ごしうじまで)に御座候 乍(ながら)_レ憚(はゞかり)
御一同様(ごいつとうさま)《割書:江(へ)》宜(よろしく)被(られ)_二仰上(おふせあげ)_一可_レ被_レ 下候 謹言(きんけん)
  五月日
【図】七夕(しつせき)祝儀状
七夕之 佳節(かせつ)目出度奉_レ存候 未(いまだ)

【右丁】
残暑(ざんしよ)甚敷(はなはだしく)御座候 得共(へども)御全家(ごぜんか)
弥(いよ〳〵)御安清(ごあんせい)可_レ被_レ成_二御座_一珎重(ちんちやう)御 儀(ぎに)
奉_レ存候 随而(したかつて)三輪素麵(みわそうめん)一 箱(はこ)進上(しんじやう)
仕候 誠(まこと)に當日(たうじつ)御祝義(ごしうぎの)印迄(しるしまでに)御座(ござ)候 恐々(きやう〳〵)
【図】中元(ちうげん)祝儀状
中元(ちうげん)之 御祝義(ごしうぎ)目出度(めでたく)申 納(おさめ)候

【左丁】
于(に)_レ今(いま)残暑(さんしよ)厳敷(きびしく)御座候 処(ところ)先以(まづもつて)
御家族様(こかぞくさま)御 揃(そろひ)御壮健(ごさうけん)可_レ被_レ成_二御 入(いり)_一
珎重奉_二欣慶(きんけい)_一候 随而(したがつて)鯖(さば)二十 刺(さし)
乍(ながら)_二軽少(けいせう)_一進上之(しんじやうこれを)【進_二-上之_一】仕候 御笑留(ごせうりう)可_レ被
_レ 下候 右(みぎ)得(ゑ)_二貴意(きゐ)_一度(たく)如_レ此御座候 頓首(とんしゆ)
  七月

【右丁】
【図】八朔(はつさく)祝義状
八朔(はつさく)之 嘉幸(かかう)目出度申 収(おさめ)候
秋冷(しうれい)相催(あいもよふし)候 處(ところ)御家門(ごかもん)様御 揃(そろひ)
益(ます〳〵)御安泰(ごあんたい)被(され)_レ遊(あそば)_二御座_一奉_二恐慶(きやうけい)_一候
随而(したかつて)五明(ごめい)一 箱(はこ)進献(しんけん)仕候 乍(ながら)_レ例(れい)
麁抹(そまつ)之 至(いたり)に御座候 得共(へども)當賀(たうが)之

【左丁】
御 祝詞迄(しうしまて)に御座候 恐惶謹言(きやうくはうきんげん)
  八月
【図】九月 節句(せつく)祝義状
重陽(ちやうやう)御祝義(ごしうぎ)目出度(めでたく)奉_レ存(ぞんじ)候
依(よつて)_レ之(これに)御酒(ごしゆ)壱樽(いつそん)《割書:并(ならびに)》鮮魚(せんぎよ)一 籠(かご)
奉_二進覧(しんらん)_一候 乍(ながら)_レ憚(はゞかり)宜(よろしく)御披露(ごひろう)

【右丁】
可_レ被_レ 下候恐惶謹言
  九月 日
 【図】玄猪(ゐのこ)祝儀状
一筆(いつぴつ)致(いたし)_二啓上(けいしやう)_一候 迎寒(かうかん)之 砌(みぎり)弥(いよ〳〵)無(なく)_二【「一」点は誤記】
御別条(ごべつじゃう)_一被_レ成_二御入_一珍重御儀奉_レ存候
然者(しかれば)粗末(そまつ)之 至(いたりに)御座候ヘ共 牡丹餅(ぼたんもち)

【左丁】
壱 重(ぢう)玄猪(げんぢよ)相祝(あいいはひ)候 印迄(しるしまで)致(いたし)_二進(しん)
上(じやう)_一_レ之(これを)【致_三進_二-上之_一】候 御笑受(ごせうじゆ)可_レ被_レ 下候 以上(いじやう)
  十月
 【図】歳暮(せいぼ)祝義状
一筆 啓上(けいじやう)仕候 寒気(かんき)烈敷(はげしく)
候 處(ところ)愈(いよ〳〵)御清福(ごせいふく)被_レ遊_二御 凌(しのぎ)_一奉_二


【右丁】
恐賀(きやうが)_一候然者 任(まかせ)_二嘉(か)例(れいに)_一小鯛(こたい)三拾 枚(まい)
進上(しんじやう)仕候 誠(まこと)に歳暮(せいぼ)御 祝儀験迄(しうぎのしるしまで)に
御座候 年内(ねんない)無(なく)_二余日(よじつ)_一御自愛(ごじあひ)可
_レ被_レ遊候 猶(なを)来陽(らいやう)目出度可_レ奉_レ得(ゑ)_二
御意(ぎよゐ)_一候恐惶謹言
  十二月

【左丁】
 【図】婚礼(こんれい)祝義状
一筆啓上仕候 今般(こんぱん)御息女(こそくぢよ)様 御事(をんこと)
御婚礼(ごこんれい)首尾克(しゆびよく)被_レ遊_二御 整(とゝのひ)_二千秋萬歳(せんしうばんせい)
目出度御儀奉_レ存候 随而(したかつて)軽少至(けいせうのいたり)に御座候
得共(へども)和紙(わし)五 束(そく)鰹節(かつほぶし)一 連(れん)進(しん)-上(じやう)_レ之(これを)【進_二-上之_一】仕候
誠(まこと)に御 祝辞(しうじ)申上候 證(しるし)に御座候恐惶謹言

【右丁】
【図】同(おなじく)返書(へんしよ)
貴(き)墨(ぼく)忝(かたじけなく)拝見(はいけん)仕候 如(ごとく)_レ仰(おほせの)此度(このたび)娘儀(むすめぎ)
婚礼(こんれい)首尾能(しゅびよく)相整(あいとゝのひ)大慶(たいけい)仕候 事(こと)に
御座候 依(よつて)_レ之(これに)為(して)_二御(おん)祝(いはひと)_一御 帯地(をびぢ)一 筋(すじ)縮緬(ちりめん)
壱 疋(ひき)被_二贈(をくり)下(くだ)_一御深志(ごしんし)之 段(だん)不(ず)_レ浅(あさから)忝(かたじけなき)
次第(しだいに)奉_レ存候 以(もって)_レ参(さんを)御 厚禮(こうれい)可_二申上_一候

【左丁】
得(へ)共(ども)先者(まづは)貴答(きとう)旁(かた〴〵)以(もつて)_二書中(しよちう[を])_一
如(ごとくに)_レ斯(かくの)御座候恐惶謹言
【図】元服(げんぶく)祝儀状
就(つき)_二吉日(きちにち)良辰(りやうしんに)_一御 嫡子(ちゃくし)様御 儀(ぎ)御元服(ごげんぶく)
被_レ成候由目出度奉_レ存候 御両親(ごりやうしん)様
御安堵(ごあんど)之御事与御 羨敷(うらやましく)奉_レ存候

【右丁】
依(よつて)_レ之(これに)乍(ながら)_二些少(させう)_一扇子(せんす)一 箱(はこ)御 胸紐(むなひも)
五 掛(かけ)進呈(しんてい)仕候御 祝納(しうなふ)被_二成下(なしくだ)_一候者(さふらはゞ)
本懐(ほんくはい)之 至(いたり)に奉_レ存候謹言
【図】同返書
御札(ぎよさつ)辱(かたじけなく)拝誦(はいじゆ)仕候 愚息儀(ぐぞくぎ)今般(こんばん)
前髪(ぜんぱつ)取(とり)候に付 為(して)_二御 祝(いはひと)_一美酒(びしゆ)嘉肴(かかう)
【左丁】
被_レ懸(かけ)_二御意(ぎよゐに)_一千萬(せんばん)忝奉_レ存候
若輩者(じやくはいもの)之 儀(ぎ)此上(このうへ)宜(よろしく)御 引廻(ひきまはし)
被_レ 下 度(たく)一入(ひとしほ)奉_二頼(たのみ)上_一候 尚(なを)近日(きんじつ)
以(もって)_レ参(さんを)御 禮(れい)可申上候謹言
【図】養子(やうし)祝儀状
益(ますます)御壮栄(ごさうゑい)被_レ遊_二御座_一珎重(ちんちやう)之

【右丁】
御 儀(ぎ)奉_レ賀(がし)候 然(しかれ)者(ば)今度(こんと)御養子(ごやうし)様
被_レ遊_二御 迎(むかへ)_一候 由(よし)寔(まことに)目出度奉_レ存候
随而(したがつて)麁末(そまつ)之 至(いたり)に候 得(へ)共(ども)御 羽織(はをり)地(ぢ)
壱 反(たん)御 肴(さかな)一 籠(かご)進上(しんじやう)仕候 乍(ながら)_レ憚(はゞかり)
御 一同(いつとう)様江 宜(よろしく)御 傳聲(でんせい)被_二成(なし)下(くだ)_一
候(さふらふ)様(やう)奉_二頼(たのみ)上_一候 恐々(きやう〳〵)
【左丁】
【図】同返書
貴(き)翰(かん)忝拝見仕候 愈(いよ〳〵)御 勇剛(ゆうがう)
之 段(だん)奉_二恐慶(きやうけい)_一候然者 此(この)度(たび)養子(やうし)
貰(もらひ)請(うけ)候に付 為(して)_二御 怡(よろこびと)_一御 樽(たる)肴(さかな)
両(りやう)種(しゆ)御 恵(めぐみ)被_レ 下御 深志(しんし)之 程(ほど)忝 次第(しだいに)
奉_レ存候 猶(なを)貴(き)面(めんに)御礼可_二申上_一候以上

【右丁】
 【図】年賀(ねんが)祝義状
一 筆啓(ひつけい)上仕候 貴公(きこう)様御儀
今般 還暦(かんれき)之御 賀(が)被(られ)_レ修(しゅせ)候之 由(よし)
右(みぎ)に付御 重(ぢう)之 内(うち)被_二饋下(をくりくだ)_一忝(かたじけなく)幾久(いくひさしく)
祝納(しうなふ)仕候 随而(したがつて)軽少(けいせう)之 至(いたり)に御座候ヘ共
御 羽織地(はをりぢ)壱 反(たん)進上(しんじやう)仕候 右(みぎ)御悦(をんよろこび)
【左丁】
申上候 験斗(しるしばかり)に御座候 謹言(きんげん)
 【図】立身之方(りつしんのかた)《割書:江(へ)》祝儀状
一筆啓上仕候然者 貴公(きこう)様御義
今般御 役儀(やくぎ)結構(けつかうに)被(られ)_レ蒙(かふむ)_二
仰(おふせを)_一候 由(よし)全(まったく)御勤功(ごきんこう)故与(ゆへと)幾久鋪(いくひさしく)
目出度奉_レ寿(じゆし)候 依(よって)_レ之(これに)御酒(ごしゆ)一 樽(そん)

【右丁】
鯛(たい)壱 掛(かけ)備(そなへ)_二貴覧(きらんに)_一候御 佳納(かなふ)被_二成
下_一候はゞ可(べく)_レ為(たる)_二本懐(ほんぐわい)_一候恐々
 【図】同 返書(へんしよ)
然者 此度(このたび)拙者儀(せつしやぎ)不(ず)_二存寄(ぞんじよら)_一結構(けつかうに)
蒙(かふむり)_レ仰(おふせを)大慶(たいけい)不(ず)_レ過(すぎ)_レ之(これに)奉_レ存候 右(みぎ)に付(つき)
為(して)_二御 歓(よろこびと)_一美酒(びしゆ)壱 樽(そん)嘉肴(かかう)一 折(をり)
【左丁】
御 恵(めぐみ)被_レ 下御 深情(しんじやう)之 段(だん)不(ず)_レ浅(あさから)辱(かたじけなく)
収納(しうなふ)仕候 猶(なを)以(もつて)_レ参(さんを)御 禮(れい)可_二申上_一候
先者(まづは)御報迄(ごほうまで)如_レ此御座候 謹言(きんけん)
 【図】家督(かとく)祝義状
此度(このたび)御 嫡子(ちやくし)様へ御家督(ごかとく)御 譲(ゆづり)
被_レ遊_二御 隠居(いんきよ)_一候 由(よし)誠以(まことにもつて)目出度

【右丁】
御儀奉_レ存候 殊(こと)に御子息(ごしそく)様 御発明(ごはつめい)
之御 儀(ぎ)に而御 安堵(あんど)之 段(だん)推量(すいりやう)仕
御 羨敷(うらやましき)御事に奉_レ存候 依(よつて)_レ之(これに)
絹(きぬ)壱 反(たん)粗酒(そしゆ)二 樽(そん)進覧(しんらん)_レ之(これを)【進_二-覧之_一】仕候
御 受納(しゆなふ)可_レ被_二成下(なしくだ)_一候 頓首( とんしゅ)
【図】役付(やくづき)祝義状
【左丁】
貴所(きしょ)様御儀 今般(こんはん)御 役儀(やくぎ)に付
関東(くはんとう)《割書:江(へ)》御 下向之由(けかうのよし)一入(ひとしほ)御苦労(ごくろうに)
奉_レ存候 随而(したがつて)薩摩上布(さつまじやうふ)一端(いつたん)
砂糖一曲(さとういつきよく)聊(いさゝか)御発足(ごほつそく)御 祝之書印(いはひのしよいん)
迄(まで)進(しん)_二-上(じやう)之(これを)_一仕候 御笑収(ごせうしゆ)可_レ被【レ点脱】下候不 宣(せん)
【図】別家(べつけ)祝義状

【右丁】
其許(そのもと)御/儀(ぎ)御/本家(ほんけ)御後見(ごこうけん)長々(なが〳〵)
御/実躰(じつてい)御/勤(つとめ)被_レ成候/処(ところ)若旦那(わかだんな)
御成人(ごせいじん)に付/此度(このたび)御/別宅(べつたく)被_レ成候由
誠(まこと)に御出情(ごしゆつせい)之御/功(こう)相顕(あいあらはれ)重畳(ちやうでう)
目出度御儀奉_レ存候右御/祝儀(しうぎ)
之印迄/鯛(たい)一/掛(かけ)進呈(しんてい)仕候御/笑(せう)
【左丁】
納(なふ)被_二成下(なしくだ)_一候はゞ本懐(ほんぐわい)之/至(いたり)に奉_レ存候
恐惶謹言
【図】棟上(むねあげ)祝儀状
御 居宅(ゐたく)御/普請(ふしん)追々(おい〳〵)御/取組(とりくみ)に付
今日御/棟(むね)上被_レ成候由/萬事(ばんじ)
御/都合(つがう)宜(よろしく)候而/為(して)_二御/祝(いはひと)_一御/重(ぢう)之内

【右丁】
預(あづかり)_二御恵投(ごけいとうに)_一忝(かたじけなく)幾久敷(いくひさしく)祝納(しうなふ)仕候
誠(まこと)に追々(をい〳〵)御/繁栄(はんゑい)之/基(もとひ)御/浦(うら)
山敷(やましく)奉_レ存候/依(よつて)麁酒(そしゅ)一樽御祝
儀之印迄/進(しん)上仕候御/笑収(せうしう)可
_レ被_二成下_一候/猶(なを)以(もつて)_レ参(さんを)御祝詞可申上【可_二申上_一】候
不/具(ぐ)謹言(きんげん)
【左丁】
【図】移徙(わたまし)祝儀状
御/普請(ふしん)御/出来(しゆつたい)に付/昨日(さくじつ)御新(ごしん)
宅(たく)江御/引移(ひきうつり)之由目出度御儀
奉_レ存候/随而(したがつて)乍(ながら)_二左少(させう)_一鮮魚(せんぎよ)一/籠(かご)
進(しん)上仕候/聊(いさゝか)御祝詞申上候/書印(しよゐん)
迄に御座候謹言

【右丁】
【図】同返書
花札(くはさつ)辱拝見仕候然者/普請(ふしん)
漸(やう〳〵)出来仕/昨日(さくじつ)引越(ひつこし)申候/處(ところ)為(して)_二
御祝義_一嘉肴(かこう)一/籠(かご)御/送(をくり)被_レ 下忝
幾久鋪(いくひさしく)受納(じゅなふ)仕候于_レ今/甚(はなはだ)取紛(とりまぎれ)
罷在(まかりあり)先(まづ)御答迄(ごとうまで)如_レ此御座候謹言
【左丁】
【図】/入學祝義(にうがくしうぎ)状
御子息様(ごしそくさま)御/儀(ぎ)今日(こんにち)就(つき)_二吉辰(きつしんに)_一
御入学(ごにうがく)被_レ成候/由(よし)目出度(めでたく)奉_レ存候
御両親様(ごりやうしんさま)にも嘸(さぞ)御満足(ごまんぞく)与(と)察上(さつしあげ)候
依(よつて)_レ之(これに)四書(ししよ)壱/部(ぶ)机壱脚(つくえいつきやく)進上(しんじやう)仕候
御祝納(ごしうなふ)可_レ被_レ 下候/誠(まこと)に寸志(すんし)御/祝(いはひ)

【右丁】
可_二申上_一證(しるし)に御座候/恐々謹言(きゃう〳〵きんげん)
【図】法躰(ほつたい)祝儀状
弥御勇健(いよ〳〵ごゆうけん)被_レ遊_二御座_一珎重之
御儀奉_レ存候然者/貴君(きくん)様御/儀(ぎ)
無(なく)_レ滞(とゞこふり)御/役中(やくちう)御/勤(つとめ)被_レ成/此度(このたび)
御/隠居(いんきよ)に付御/剃髪(ていはつ)有(あり)_レ之(これ)候/由(よし)
【左丁】
年来(ねんらい)之御/本懐(ほんぐわい)相届(あいとゞき)御/羨敷(うらやましき)
事に奉_レ存候/仍(よつて)_レ之(これに)御/十徳地(じつとくぢ)一/反(たん)
軽少(けいせう)之/至(いたり)に候ヘ共/聊(いさゝか)御祝詞之印
迄に奉覧(ほうらん)仕候/猶(なを)近々(きん〳〵)伺公(しこう)仕
御/怡(よろこび)可_二申上_一候謹言
【図】店開(みせびらき)祝義状

【右丁】
兼而(かねて)御/望(のぞみ)之/通(とをり)御商賣筋(ごしやうはいすじ)
御/取組(とりくみ)被_レ成候に付/此度(このたび)御/店開(みせひらき)
被_レ成候由珍主御儀奉_レ存候/次第(しだい)に
御/繁榮(はんゑい)被_レ遊候/基(もとひ)目出度奉
_レ寿(じゅし)候随而此/樽(たる)肴(さかな)軽微至(けいびのいたりに)候ヘ共
御/祝辞(しうじ)之/證迄(しるしまで)進上仕候恐々
【左丁】
【図】/平産悦(へいさんよろこび)状
御/令室(れいしつ)様御/安産(あんさん)御座候由/殊(こと)に
御/男子(なんし)之/旨(むね)一入(ひとしほ)目出度奉_レ存候
御/両所(りやうしょ)様/共(とも)御/壮健(さうけん)被_レ成御座候/段(だん)
偏(ひとへ)に御/末頼母敷(すへたのもしく)珍重(ちんちゃう)之御儀
奉_レ存候/随而(したがつて)御/肴(さかな)一/籠(かご)進(しん)上

【右丁】
仕候/右(みぎ)御/悦(よろこび)迄如_レ此に御座候不具
【図】分家(ぶんけ)歓(よろこび)状
貴公(きこう)様御儀今般御/賢父(けんふ)様ゟ(より)
御/家督(かとく)被(られ)_レ為(せ)_レ分(わけさ)候而御/分家(ふんけ)被_レ成
候/段(だん)目出度御儀奉_レ存候右に付
甚以(はなはだもつて)麁抹(そまつ)之/至(いたりに)御座候得共/奈良(なら)
【左丁】
茶々碗(ちやちやわん)弐拾人/前(まへ)御酒(ごしゆ)一樽(いっそん)
進(しん)_二-上(じやう)之(これを)_一仕候/聊(いさゝか)御/怡(よろこび)之印迄に御座候
猶(なを)自(より)_レ跡(あと)以(もつて)_レ参(さんを)御/祝詞(しうし)可申上候謹言
【図】宿替(やどがへ)悦(よろこび)状
兼而(かねて)御/噂(うわさ)有(あり)【レ点脱】之(これ)候御/変宅(へんたく)之儀
今日/日柄(ひから)宜(よろしく)御/引移(ひきうつり)之/由(よし)目出度

【右丁】
奉_レ存候/殊(こと)に天気(てんき)快晴(くわいせい)旁(かた〴〵)萬端(ばんたん)
御/都合(つがう)能(よく)候半(さふらはん)与(と)推察(すいさつ)仕候/早速(さつそく)
以(もつて)_レ参(さんを)御/歓(よろこび)可_二申上_一筈(はづ)之(の)処(ところ)無(なき)_レ據(よんどころ)用向(ようむき)
有(あり)_レ之(これ)失敬(しつけい)仕候/猶(なを)拝顔(はいがん)御/悦(よろこひ)可_二
申上_一候/得共(へども)先(まづ)以(もつて)_二書中(しよちう)_一如_レ此御座候
恐々謹言
【左丁】
【図】店出(みせだし)悦状
御/商賣(しゃうばい)筋(すじ)追々(をい〳〵)御/繁昌(はんじやう)之由に而
此度(このたび)江戸表(ゑどおもて)於(おゐて)_二何通(なにどをり)に_一御/店出(みせだし)
被_レ成候由/益(ます〳〵)御/賑敷(にきはしく)候 段(だん)萬々(ばん〳〵)目
出度御儀奉_レ存候/年来(ねんらいの)御/望(のぞみ)
相叶(あいかなひ)幾久敷(いくひさしく)奉_二喜悦(きゑつ)_一候/仍(よつて)_レ之(これに)

【右丁】
御/肴(さかな)一/折(をり)進(しん)上仕候御/笑留(せうりう)
可_レ被_二成下_一候以上
【図】同返書
御/手帖(しゆでう)忝/拝披(はいひ)仕候/拙子儀(せつしぎ)兼(かね)而
相望(あいのぞみ)候/商賣筋(しやうばいすじ)冥加(めうが)に相叶(あいかなひ)御/蔭(かげ)
を以(もつて)此度/江戸表(ゑどをもて)に而/店出(みぜだし)仕候に付
【左丁】
被(られ)_二思召(おぼしめし)寄(よ)_一重寶(ちやうほう)之/品(しな)御/恵(めぐみ)被_レ 下
千万(せんばん)忝/次第(しだい)幾久(いくひさしく)祝納(しうなふ)仕候
右に付/明日(みやうにち)者(は)麁酒(そしゆ)一献(いつこん)進(しん)上
仕度候間/昼(ひる)後(ご)早々(さう〳〵)ゟ(より)御/出座(しゆつざ)
可_レ被_二成下(なしくだ)_一候/別段(べつだん)申上候/筈之處(はづのところ)
幸(さいはひ)之御/使故(つかひゆへ)御/報(ほう)旁(かた〴〵)得(ゑ)_二貴意(きゐ)_一候

【右丁】
必(かならず)御光来(ごくはうらい)奉_レ待(まち)候已上
【図】入院(じゆゐん)歓(よろこび)状
一筆啓上仕候然者/貴僧(きそう)様
御儀此度/何寺(なにでら)《割書:江(へ)》被_レ遊_二御/入院(しゅゐん)_一
万端(はんたん)首尾能(しゅびよく)被(られ)_レ為(せ)_二相済(あいすま)_一候/段(だん)目
出度御儀奉_レ存候依_レ之/昆布(こんぶ)
【左丁】
壱/箱(はこ)進上(しんじやう)_レ之(これを)【進_二-上之_一】仕候 誠(まこと)に御/悦(よろこび)申上候
印(しるし)斗(ばかり)に御座候恐惶
【図】参宮(さんくう)留主(るす)見舞(みまひ)状
誰(たれ)様御儀/此節(このせつ)御/参宮(さんぐう)被_レ成
候/由(よし)承(うけたまはり)候御/留主(るす)中(ちう)御/淋敷(さびしく)可(べく)_レ有(ある)_二
御座_一奉_レ察(さつし)候/天氣(てんき)続(つゞき)も宜敷(よろしく)

【右丁】
定而(さだめて)御旅中(ごりよちう)一入(ひとしを)之御/慰(なくさみ)御/羨敷(うらやましく)
奉_レ存候/無(なく)_レ程(ほど)御/帰宅(きたく)与(と)奉_レ存候
折角(せっかく)御/留守(るす)可_レ被_レ遊候/随而(したがつて)此(この)
品(しな)乍(ながら)_二麁抹(そまつ)_一御/見廻(みまい)書印迄(しよゐんまで)進上
仕候御/笑納(せうなふ)可_レ被_レ 下候/猶(なを)御/一同(いっとう)様《割書:江》宜(よろし[く])
御/一聲(いっせい)被_レ 下/度(たく)奉_二頼(たのみ)上_一候以上
【左丁】
【図】餘寒(よかん)見舞(みまひ)状
一筆啓上仕候/未(いまだ)餘寒(よかん)難(がたく)_レ去(さり)
候/處(ところ)御/家内(かない)様御/揃(そろひ)御/安静(あんせい)可
_レ被_レ遊_二御/凌(しのぎ)_一珎重奉_レ賀(がし)候/拙家(せつか)無(なく)_二
相變(あいかはる)儀(ぎ)_一罷在(まかりあり)候間/乍(なから)_レ憚(はゞかり)御/安慮(あんりよ)
可_レ被_二成下_一候/先者(まづは)時節(じせつ)御/尋問(じんもん)申

【右丁】
上度如_レ是(かくの)に御座候謹言
【図】暑中(しよちう)見舞状
大暑(たいしよ)之/節(せつ)に御座候得共/先以(まづもつて)
其(その)御/表(をもて)御/家内(かない)様御/揃(そろひ)御/勇剛(ゆうかう)
被_レ遊_二御座_一珎重御儀奉_二欣悦(きんえつ)_一候
偖(さて)者/些少(さしやう)之/至(いたりに)御座候へ共/真桑瓜(まくわうり)
【左丁】
一/籠(かご)進-上_レ之(これを)【進_二-上之_一】仕候/聊(いさゝか)暑中(しよちう)御/見(み)
舞(まひ)之/験斗(しるしばかり)に御座候恐惶
【図】同返書
如(ごとく)_二貴命(きめいの)_一甚暑(じんしょ)之/節(せつに)御座候得共
御/全家(ぜんか)御/揃(そろひ )愈(いよ〳〵)御/安康(あんかう)被_レ成_二御入_一
奉_二喜悦(きゑつ)_一候然者 暑氣(しよき)為(して)_二御/見廻(みまい)_一

【右丁】
御/伺(うかゞひ)申上候/印迄(しるしまで)進-上_レ之(これを)【進_二-上之_一】仕候
御/笑留(せうりう)可_レ被_二成下_一候右/時節(じせつ)
御/見舞(みまひ)申上/度(たく)如_レ是(かくの)に御座候
恐惶謹言
【図】同返書
貴墨(きぼく)忝/拝讀(はいどく)仕候/如(ごとく)_二来命(らいめい)_一
【左丁】
甚寒(じんかん)之/節(せつ)御/家内(かない)様/倍々(ます〳〵)
御/揃(そろひ)御/清福(せいふく)被_レ遊_二御座_一候段珎重
御儀奉_レ存候随而/為(して)_二御/見舞(みまひと)_一
御/肴(さかな)一/籠(かご)御/恵(めぐみ)被_レ 下/御芳志(ごはうし)
不(す)_レ浅(あさからす )忝(かたじけなく)奉_レ存候/乍(ながら)_レ憚(はゞかり)御/令室(れいしつ)様
始(はじめ)皆々(みな〳〵)様《割書:江》宜敷(よろしく)御/傳聲(でんせい)可

【右丁】
_レ被_二成下_一候/尚(なを)期(ごし)_二拝顔(はいがんを)_一御/厚礼(こうれい)可_二
申上_一候ヘ共先者右御/答(とう)旁(かた〴〵)御禮
申上度/早々(さう〳〵)如_レ此御座候恐惶
【図】逗留(とうりう)之/客人(きゃくじん)《割書:江(へ)》見廻(みまい)状
以(もつて)_二手紙(てがみ)_一啓上仕候然者/貴所(きしよ)様
御儀/長々(なが〳〵)之御/滞留(たいりう)に相成御/苦労(くろう)
【左丁】
千萬(せんばんの)御儀奉_レ存候御/旅中(りよちう)之(の)程(ほど)
何角(なにか)御不/自由(じゆう)可(べく)_レ有(ある)_二御座_一奉_レ察(さつし)候
随而/麁酒(そしゆ)一樽/進(しん)上仕候/誠(まこと)に御/旅(りょ)
中(ちう)御/見廻(みまい)之印迄御座候/何(なに)に而も
相應(さうをうの)御/用(よう)候はゞ無(なく)_二御/遠慮(ゑんりよ)_一可_レ被_二
仰(おふせ)聞(きけ)_一候/恐々(きゃう〳〵)謹言

【右丁】
【図】/湯治(たうぢ)見舞状
任(まかせ)_二幸便(かうひんに)_一 一筆啓上仕候/貴君(きくん)様
益(ます〳〵)御/安清(あんせい)御/滞留(たいりう)可_レ被_レ遊与奉_二
遠察(ゑんさつ)_一候御/湯治(たうぢ)定而(さだめて)御相應(ごさうおう)可_レ被
_レ成(な)珎重奉_レ存候御/宅(たく)皆々(みな〳〵)様/随分(すいぶん)
御/堅固(けんご)被_レ遊_二御座_一候間御/安意(あんゐ)可_レ被
【左丁】
_レ遊(あそば)候随而/幸(さいはひ)之/飛脚便(ひきやくだより)故(ゆへ)乍(ながら)_二
軽少(けいせう)_一田麩(でんぶ)一曲(いつきよく)奉_二指上(さしあげ)【一点脱】候御/慰(なくさみ)
に/も(も)相成(あいなり)候者(さふらはゞ)大悦(たいゑつ)奉_レ存候/無(なく)_レ程(ほど)
御/帰宅(きたく)可(べく)_レ有(ある)_レ之(これ)与(と)相待(あいまち)居(ゐ)申候
先者御/見舞(みまひ)申上/度(たく)如_レ此に御座候
家内(かない)ゟ(より)も(も)宜(よろしく)申上/度(たき)段(だん)申/聞(きけ)候

【右丁】
恐々謹言
【図】同返事
御札(ぎよさつ)辱(かたじけなく)拝見(はいけん)仕候/御家内(ごかない)様/益(ます〳〵)
御/堅勝(けんしゃう)被_レ遊_二御座_一候御事珎重
御儀奉_レ存候然者/野子(やし)義/被(られ)_レ懸(かけ)_二御/心(こゝろに)_一
御/尋問(じんもん)被_レ 下御/深切(しんせつ)之/程(ほと)忝/次第(しだい)
【左丁】
奉_レ存候/入湯(にうたう)も(も)相應(さうをう)仕/甚以(はなはだもつて)心(こゝろ)
宜敷(よろしく)誠(まことに)大悦(たいゑつ)仕候/乍(ながら)_レ憚(はゞかり)貴意(きゐ)安(やすく)
思召(おほしめし)可_レ被_レ 下候/猶(なを)近々(きん〳〵)帰国(きこく)之上
拝顔(はいがん)萬々(ばん〳〵)御/物語(ものがたり)可_二申上_一候
先者御/答(とう)申上度如_レ斯(かくの)に
御座候以上

【右丁】
【図】病中(びやうちう)見舞状
一筆/致(いたし)_二啓上_一候/貴所(きしょ)様/久々(ひさ〴〵)
御/病氣(びゃうき)之由/如何(いかゞ)御座/候(さふらふ)哉(や)乍(ながら)
_レ承(うけ給はり)御/見舞(みまひ)も(も)不(ず)_二申上_一失敬(しつけい)
之/至(いたり)御/宥恕(ゆうじよ)可_レ被_二成下_一候/且(かつ)此品(このしな)
麁抹(そまつ)之/至(いたり)に御座候得共御/見(み)
【左丁】
舞(まひ)之/験(しるし)迄(まで)進(しん)上仕候/折角(せつかく)
御/保護(ほうご)可_レ被_レ遊/様(やう)専一(せんいつ)奉_レ存候
恐々不具
【図】疱瘡(はうさう)見舞状
弥(いよ〳〵)御/清安(せいあん)可_レ被_レ遊_二御入_一奉_レ賀(がし)候
然者/亀太郎(かめたらう)様御儀御/疱瘡(はうさう)

【右丁】
之由/兼而(かねて)御/健成(すこやかなる)御/生立(おひたち)殊(こと)に
此節(このせつ)流行(りうかう)何(いづ)れも世並(よなみ)宜敷(よろしく)
候に付/定而(さだめて)御/軽(かろき)御/叓(こと)与奉_二推察(すいさつ)_一候
依(よつて)_レ之(これに)御/手遊人形(てあそびにんぎやう)《割書:并(ならび)》に麁菓(そくわ)
一/折(をり)進呈(しんてい)仕候御/慰(なぐさみ)に/も(も)相成
候はゝ本懐(ほんぐわいに)奉_レ存候/乍(ながら)_レ憚(はゞかり)
【左丁】
御/内室(ないしつ)様《割書:江》も可(べく)_レ然(しかる)被_二仰上(おふせあげ)_一
被_レ 下候/様(やう)奉_二頼(たのみ)上_一候/猶(なを)其内(そのうち)以(もつて)
_レ参(さんを)御/見舞(みまひ)可_二申上_一候謹言
【図】同返書
御/紙上(しじゃう)忝/拝見(はいけん)仕候/弥(いよ〳〵)御/壮健(さうけん)
被_レ成_二御座_一珎重(ちんちやうの)御儀(おんぎ)奉_二恭喜(きゃうき)_一候

【右丁】
然者/忰義(せがれぎ)疱瘡(はうさう)仕候事御/聞(きゝ)
被_レ成/遠方(ゑんはう)之/處(ところ)御/深切(しんせつ)に御/尋(たづね)
殊(こと)に為(して)_二御/見舞(みまいと)_一何寄(なにより)之/品々(しな〴〵)
御/恵(めぐみ)被_レ 下/不(ず)_レ浅(あさから)忝次第奉_レ存候
御/蔭(かげ)に而/格別(かくべつ)軽(かろき)出物(でもの)に而/平生(へいぜい)
同様(どうやう)に遊(あそび)居(ゐ)申候間御/安慮(あんりょ)可
【左丁】
_レ被_二成下(なしくだ)_一候/近々(きん〳〵)神送(かみをくり)も(も)仕候/得(え)は
必々(かならず〳〵)御/光来(くわうらい)等(とう)御/無用(むよう)可_レ被【二点脱】
成下_一候/右(みぎ)御礼謝(ごれいしゃ)旁(かた〴〵)如_レ此御座候
家族共(かぞくども)ゟも/宜(よろしく)御禮申上/度(たき)段(だん)
申/聞(きけ)候已上
【図】雨中(うちう)見廻状

【右丁】
此比(このごろ)打續(うちつゞき)雨氣(あまけ)難(がたく)_レ去(さり)何方(いづかた)も
寂寥(つれ〳〵)之御事に御座候/貴所(きしよ)様
如何(いかゝ)御/暮(くらし)被_レ成候/哉(や)近辺(きんへん)朋友(ほうゆう)
打寄(うちより)日々(ひ 〴〵)盤上(ばんじやう)而已(のみ)相楽(あいたのしみ)暮(くらし)候
御/閑暇(かんか)被_レ成_二御座_一候者/少(ちと)〳〵
御/来駕(らいか)可_レ被_レ 下奉_レ待(まち)候恐々
【左丁】
【図】同返書
如(ごとく)_二貴命(きめいの)_一打續(うちつづき)霖雨(りんう)御/同前(どうぜん)に
徒然(とぜん)罷在(まかりあり)候/従(より)_レ是(これ)御/尋(たづね)も
可_レ申/處(ところ)無(なく)_二其儀(そのぎ)_一却而(かへつて)御/招請(てゔせう)に
預(あづか)り御/懇志(こんし)之/程(ほど)忝(かたじけなき)次第奉
_レ存候/就(づく)_レ/中(なかん)御/朋友方(ほうゆうがた)御/寄(より)被_レ成

【右丁】
碁(ご)将棊(しやうぎ)被_レ遊候由/為(せ)_二御/知(しら)_一被_レ 下
忝奉_レ存候/無(なく)_二御/遠慮(ゑんりよ)_一追付(をつつけ)参上(さんじやう)
可_レ仕候先御/報(ほう)申上度早々不具
【図】大水(おゝみづ)見/舞(まい)状
以_二飛札(ひさつ)_一奉_レ得_二貴意_一候然者/此間(このあいだ)
中(ぢう)大雨(たいう)に付/其(その)御/地(ち)存外(ぞんぐわい)之/洪(こう)
【左丁】
水(すい)之/由(よし)及(をよひ)_レ承(うけたまはり)候/嘸々(さぞ〳〵)御/驚(おどろき)御/心(しん)
配(ぱい)可_レ被_レ成与/遠察(ゑんさつ)仕候/尤(もつとも)貴家(きか)
御/地面(ぢめん)高(たかく)候に付御/別条(べつでう)無(なき)_レ之(これ)儀
与者存候得共御/安否(あんぴ)之/程(ほど)不/安心(あんしん)
存候に付御/窺(うかゞひ)申上候/早速(さつそく)罷出(まかりいで)
御/見舞(みまひ)申上候/本意(ほんゐ)に御座候ヘ共

【右丁】
折節(をりふし)御/用向(ようむき)有(あり)_レ之(これ)不(ず)_レ任(まかせ)_二心底(しんていに)_一失(しつ)
敬(けい)之段御/高免(かうめん)可_レ被_レ 下候御/一統(いつとう)様《割書:江》
宜敷(よろしく)被_二仰達(おふせたつせ)_一可_レ被_レ 下奉_二頼(たのみ)上_一候
先者右御/伺(うかゞひ)申上度如_レ此御座候謹言
【図】同返書
御/状(しやう)忝拝見仕候然者/今般(こんばん)
【左丁】
暴雨(ぼうう)に付/当地(たうち)殊(こと)之/外(ほか)之/出水(しゆつすい)
及(をよび)_二御/聞(きゝ)_一被_レ成/思召寄(おぼしめしより)御/尋(たづね)被_二成下_一
忝/仕合(しあはせに)奉_レ存候/誠(まこと)に前々(ぜん〳〵)より不(ず)
_レ承(うけたまはら)候/高水(かうずい)に而/近辺(きんへん)所々(しょ〳〵)損(そんじ)夥敷(おびたゝしき)
事に御座候/乍(ながら)_レ去(さり)拙宅(せつたく)御/存(ぞんじ)之/通(とをり)
地形(ちぎやう)高(たかく)御座候に寄(より)別条(べつでう)無(なし)_レ之(これ)

【右丁】
御/休意(きうゐ)可_レ被_レ 下候先者/右(みき)御/禮(れい)
申上/度(たく)如_レ此御座候謹言
【図】大風(たいふう)見舞状
以(もつて)_二使札(しさつ)_一得(ゑ)_二貴意(きゐ)_一候然者/此節(このせつ)
承(うけ給はり)候得者/先月(せんげつ)下旬(けじゆん)其御/地(ち)殊外(ことのほか)
風損(ふうそん)御座候/旨(むね)如何(いかゝ)御/入(いり)候哉
【左丁】
当地(たうち)之/噂(うわさ)に而者/大騒(たいさう)に申候/故(ゆへ)不(す)
_レ心(こゝろなら)御/安否(あんひ)承知(しやうち)仕度候/乍(ながら)_レ憚(はゞかり)
御/隠居(ゐんきょ)様/始(はじめ)皆々(みな〳〵)様《割書:江》宜鋪(よろしく)
御/傳聲(でんせい)可_レ被_二成下_一候右御/見舞(みまひ)
申上度如_レ是(かくの)御座候恐惶
【図】同返書

【右丁】
御/状(じゃう)忝拝見仕候然者
先月(せんげつ)当所(たうしよ)大風(たいふう)之儀/及(をよび)_二
御/聞(きゝ)_一被_レ成候に付御/深切(しんせつ)之
御/紙面(しめん)御/尋(たつね)被_レ 下/千萬(せんばん)辱(かたじけなく)
奉_レ存候/近邊(きんへん)に者/余程(よほど)之
荒所(あれしよ)御座候得共/私方(わたくしかた)者
【左丁】
借(しゃく)屋/向(むき)少々(しやう〳〵)之/損(そんじ)に而/本宅(ほんたく)
に者/為(たる)_レ差(さし)障(さはり)も無(なく)_レ之(これ)候而
家内(かない)無(なく)_レ恙(つゝが)相暮(あいくらし)候間御/心易(こゝろやすく)
思召(おぼしめし)可_レ被_レ 下候御/懇書(こんしよ)之/趣(おもむき)老人(らうじん)
江も申/聞(きけ)候/處(ところ)忝奉_レ存/私(わたくし)ゟ
可(べく)_レ然(しかる)御禮可_二申上_一候/様(やう)申/聞(きけ)候

【右丁】
先者/御礼答(ごれいとう)旁(かた〴〵)如(ごとく)_レ是(かくの)に御座候
猶(なを)拝顔(はいがん)之/剋(きさみ)万々(ばん〴〵)可(べく)_二申
述(のぶ)_一候/頓首(とんしゆ)
【図】火事(くわじ)見舞状
此間(このあいだ)者其御/近辺(きんへん)出火(しゆつくわ)御座
候由存之/外(ほか)大火(たいくわ)と相成(あいなり)候/趣(おもむき)
【左丁】
にも承(うけたまわり)候/貴家(きか)様/如何(いかゝ)被_レ成_二
御座_一候哉/嘸々(さぞ〳〵)御/驚(おどろき)御/心配(しんばい)
可_レ被_レ成与/愚母(ぐぼ)取分(とりわけ)御/案(あんじ)申/居(ゐ)候
に付/早々(そう〳〵)御/安否(あんび)承度(うけたまはりたく)奉_レ存候
乍(ながら)_レ憚(はゞかり)殿方(どなた)様《割書:江》も宜敷(よろしく)被_二仰(おふせ)上_一
可_レ被_レ 下/尚(なを)相應(さうをう)之御/用向(ようむき)も

【右丁】
御座候はゞ無(なく)_二御/遠慮(ゑんりよ)_一被(られ)_二仰聞(おふせきけ)_一
可_レ被_レ 下候/先者(まづは)右御/見舞(みまひ)申
上度如_レ是(かくの)御座候以上
【図】同返書
貴札(きさつ)辱(かたじけなく)拝見(はいけん)仕候然者/去(さんぬる)
上旬(じやうじゆん)當地(たうち)何町邊(なにまちへん)出火(しゆつくわ)之/趣(をもむき)
【左丁】
御/聞(きゝ)被_レ成/思召(おぼしめし)寄(より)御/尋(たづね)被_レ 下
候段/千萬(せんばん)不(ず)_レ浅(あさから)忝次第に奉
_レ存候/私方(わたくしかた)儀者/今少(いますこし)相隔(あいへだゝ)り
類焼(るいせう)者/相遁(あいのかれ)候得共/家内(かない)者
皆々(みな〳〵)立除(たちのき)候/程(ほど)之事にて
扨々(さて〳〵)騒動(さうどう)心配(しんはい)仕候御/推察(すいさつ)

【右丁】
可_レ被_二成下_一候/併(しかしながら)怪我(けが)等(とう)も無(なく)_レ之(これ)
此節(このせつ)帰宅(きたく)仕/居(ゐ)申候/間(あいだ)乍(ながら)_レ憚(はゞかり)
御/安慮(あんりょ)可被下【可_レ被_レ 下】候御/母公(ぼこう)様/一入(ひとしほ)
御/案思(あんじ)被_レ 下候/趣(おもむき)誠(まこと)に御/深情(しんじゃう)之
程(ほど)御礼/難(がたく)_二申/盡(つくし)_一 一統(いつとう)難(がたく)_レ有(あり)奉
_レ存候/宜(よろしく)被_二仰(おふせ)上_一可_レ被_レ 下候/何(いつ)れ少々(しゃう〳〵)
【左丁】
相片付(あいかたづき)候はゞ以(もつて)_レ参(さんを)御/礼(れい)旁(かた〴〵)万端(ばんたん)
御/咄(はなし)申上/度(たく)候/先者(まづは)不(ず)_二取敢(とりあへ)_一
御/答迄(とうまで)早々(さう〳〵)如_レ此御座候已上
【図】忌中(きちう)見舞状
頃日(このごろ)者(は)御/朦中(もちう)に而/嘸(さぞ)御/淋敷(さびしく)
御/暮(くらし)可_レ被_レ遊与奉_レ存候/少々(しゃう〳〵)

【右丁】
御/伺(うかゞひ)申上候儀/本意(ほんゐに)御座候
得共(へども)折悪敷(をりあしく)無人(ぶにん)にて不(ず)_レ能(あたは)【二点脱】
心底(しんていに)_一御不/沙汰(さた)之段御/用捨(ようしや)可
_レ被_二成下_一候/此品(このしな)粗末(そまつ)之/至(いたり)に御座
候得共(さふらへとも)新蕎麦粉(しんそばこ)之由/田舎(でんじや)
方(かた)より到来(とうらい)仕候に付/懸(かけ)_二御/目(め)に_一
【左丁】
申候御/笑納(せうなふ)可_レ被_レ 下候/聊(いさゝか)御/忌中(きちう)
御/音信(おとづれ)申上候/書印(しよゐん)迄如_レ此
御座候不/備(び)
  商人(あきんど)掛合(かけあひ)之部(のぶ)
【図】遠方(ゑんはう)引合(ひきあはせ)之状
以(もって)_二飛札(ひさつを)_一得(ゑ)_二御意(ぎよゐ)_一候/先便(せんびん)申入候

【右丁】
品々(しな〳〵)未(いまだ)當地(たうち)着(ちやく)無(なく)_レ之(これ)候に付
又々(また〳〵)急便(きうびん)を以申入候間此/状(じやう)
着(ちやく)次第(しだい)御/下(くだし)可_レ被_レ 下候/自然(しぜん)
途中(とちう)に而/滞(とゝこふり)候/事(こと)も(も)候はゞ
早々(さう〳〵)問屋向(とひやむき)御/吟味(ぎんみ)被_レ 下/片時(へんじ)も
急々(きう〳〵)着(ちゃく)致(いたし)候/様(やう)御/計(はからひ)可_レ被_レ 下候
【左丁】
右(みき)態々(わざ〳〵)得(ゑ)_二御(ぎよ)意_一度(たく)如_レ此御座候
已上
【図】返書
急(きう)御状(ごじやう)相届(あいとゞき)拝見仕候然者
先便(せんびん)に被_二仰(おふせ)下(くだ)_一候/品々(しな〴〵)未(いまだ)御/地(ち)
着(ちやく)不(ず)_レ仕候由被_二仰(おふせ)下_一承知(しやうち)仕候

【右丁】
全(まつたく)途中(とちう)に而/滞(とゞこふり)候儀と奉_レ存候
爰元(こゝもと)者/先月下旬(せんげつげじゆん)舟積(ふなづみ)
仕候儀/相違(たうい)無(なく)_二御座_一候に付/夫々(それ〳〵)
問屋向(とひやむき)取調(とりしらべ)可_レ申候間/無(なく)_レ程(ほど)着(ちやく)
可_レ仕候先者/右(みぎ)貴報(きほう)申上度
如_レ此に御座候以上
【左丁】
【図】代呂物(しろもの)下(くたし)シ状
一筆啓上仕候/先以(まづもつて)其(その)御表(をんおもて)
御/家内(かない)様/益(ます〳〵)御安康(ごあんかう)被_レ遊_二
御座_一奉_二恐慶(きやうけい)_一候然者/此度(このたび)
御/注文(ちうもん)被_二仰下(おふせくだ)_一候/代呂物(しろもの)夫々(それ〳〵)
相揃(あいそろへ)差下(さしくだし)申候/入日記(いりにつき)之/表(をもて)

【右丁】
御/引合(ひきあは)せ御/請取(うけとり)可_レ被_レ 下候
直段(ねだん)之儀者/格別(かくべつ)相働置(あいはたらきをき)
申候間/猶(なを)亦(また)跡(あと)御/注文(ちうもん)沢山(たくさん)
被_二仰付(おふせつけ)_一被_レ 下候/様(やう)奉_二頼(たのみ)上_一候以上
【図】返書(へんしょ)
御状/拝見(はいけん)仕候然者/先便(せんびん)
【左丁】
注文(ちうもん)申入候/品々(しな〴〵)不(す)_レ残(のこらず)御/取(とり)
揃(そろへ)御/送(をくり)被_レ 下/則(すなはち)當(たう)何日(いつか)に着(ちやく)
仕候/尤(もつとも)御/書付(かきつけ)引合(ひきあは)せ候/處(ところ)
無(なく)_二相違(さうゐ)_一慥(たしか)に請取(うけとり)申候/跡(あと)注文(ちうもん)
之儀/近便(きんびん)に可_二申上_一候間/其砌(そのみきり)
に者/早々(そう〳〵)御/下(くだし)可_レ被_レ 下候已上

【右丁】
【図】下(くだし)シ物(もの)断申遣(ことはりまうしつかは)す状
以(もって)_二手紙(てがみ)_一致(いたし)_二啓上_一候然者/先月(せんげつ)
手代共(てだいとも)御/地(ち)《割書:江》罷下(まかりくだり)申候/節(せつ)承(うけ給はり)
帰(かへ)り候/代呂物(しろもの)當時(たうじ)此表(このをもて)にも
甚(はなはだ)拂底(ふつてい)に付/色々(いろ〳〵)穿鑿(せんさく)仕候
處(ところ)漸々(やう〳〵)五/箇(こほり)相調(あいとゝのひ)申候に付
【左丁】
不(ず)_二取敢(とりあへ)_一此分(このぶん)指下(さしくだし)申候/猶(なを)
此上(このうへ)吟味(ぎんみ)仕/手廻(てまはり)次第/追便(おいびん)に
差下(さしくだし)可_レ申候/前文(ぜんぶん)之/仕合(しあはせ)に候/故(ゆへ)
此度(このたび)者/少々(しゃう〳〵)直段(ねだん)上(あがり)候間/此段(このだん)
兼而(かねて)御/承知(しやうち)被(れ)_二成置(なしをか)_一可_レ被_レ 下候以上
【図】返書

【右丁】
御/手紙(てがみ)被見(ひけん)仕候/先月(せんげつ)
御/手代衆(てだいしう)御/越(こし)之/節(せつ)注文(ちうもん)申
上候/代呂物(しろもの)之/地(ち)払底(ふつてい)之由に而
此度(このたび)先(まづ)五/箇(こふり)御/下(くだし)被_レ 下/慥(たしかに)受取(うけとり)
申候/尚(なを)余之/處(ところ)急々(きう〳〵)御/吟味(ぎんみ)
被_レ 下/注文(ちうもん)丈(だけ)者/是非(ぜひ)御/下(くだし)頼(たのみ)
【左丁】
上候/併(しかし)直段(ねたん)之/處(ところ)格別(かくべつ)上(あが)り候
而者/迷惑(めいわく)仕候間/随分(すいぶん)御/締(しまり)
被_レ 下/度(たく)頼(たのみ)上候/何分(なにぶん)急入用(きういりよう)
物(もの)に候得者/精々(せい〴〵)御/吟味(ぎんみ)被_二成下_一
早々(さう〳〵)参(まいり)候/様(やう)偏(ひとへ)に奉_二頼(たのみ)上【一点脱】候
以上

【右丁】
【図】商内(あきない)頼遣(たのみつかは)す状
先達(せんだつ)而(て)御/頼(たのみ)申/置(をき)候御/地(ち)
商(あきなひ)之儀御/深切(しんせつ)に御/世話(せわ)被_二成下_一
忝/仕合(しあはせに)奉_レ存候/則(すなはち)呉服(ごふく)《割書:并(ならび)》に
古手類(ふるてるい)都合(つがう)三拾/箇(こふり)此度(このたび)積(つみ)
出(いだし)候間/着(ちゃく)仕候はゝ御/改(あらため)御/請取(うけとり)置(をき)
【左丁】
可_レ被_レ 下候/近内(きんない)手代共(てだいども)/指(さし)上候間
萬端(ばんたん)宜敷(よろしく)御/心添(こゝろぞへ)被_二成遣(なしつかは)_一可
_レ被_レ 下/度(たく)奉_二頼(たのみ)上_一候/右(みぎ)御/頼旁(たのみかた〴〵)
如_レ此(かくの)に御座候已上
【図】返書
御/紙面(しめん)忝/拝見(はいけん)仕候/兼々(かね〴〵)

【右丁】
御/頼(たのみ)被_レ成候/當地(たうち)御/商内(あきない)之儀
御/得意先(とくゐさき)夫々(それ〳〵)頼置(たのみをき)大底(たいてい)
下繕(したづくら)ひ仕置(つかまつりをき)候/処(ところ)此度(このたび)荷物(にもつ)
御/積出(つみいだし)之/趣(おもむき)被_二仰/聞(きけ)_一承知(しやうち)仕候
着(ちやく)之上/慥(たしか)に御/預(あづかり)り置(をき)可_レ申候/猶(なを)
御/手代衆(てたいしう)御/當着(たうちやく)之上/万事(ばんじ)
【左丁】
御/示談(しだん)申上/夫(それ)々御/案内等(あんないとう)
可_レ仕候/先(まづ)者/右(みぎ)之段御/報(ほう)申
上度如_レ此(かくの)御座候以上
【図】染物悉皆(そめものしつかい)頼遣(たのみつかはす)状
以(もつて)_二剪紙(せんし)_一奉_レ得_二貴意_一候然者
此(この)何屋(なにや)誰(たれ)与(と)申人/私(わたくし)難(がたき)遁(のがれ)者(もの)

【右丁】
に而/今般(こんはん)其御/地(ち)《割書:江》初而(はじめて)染物(そめもの)
悉皆(しつかい)渡世(とせい)に而/被(され)_二罷越(まかりこし)_一候間/近比(ちかごろ)
御/繁用(はんよう)之御/中(なか)恐入(をそれいり)奉_レ存候へ共
御/親付(ちかづき)様方《割書:江》御/引付(ひきつけ)被_レ 下候はゝ
大悦(たいゑつ)奉_レ存候《振り仮名:押付ヶ間敷|をしつけがましく》候得共
此(この)書状(しよじやう)相添(あいそへ)貴家(きか)様《割書:江》向(むけ)指下(さしくだし)
【左丁】
候間/何分(なにふん)可(べく)_レ然(しかる)御/世話(せわ)被_レ 下度
奉_レ希(こゐねがひ)候以上
【図】同返書
貴書(きしよ)忝(かたじけなく)拝見仕候然者/何屋(なにや)
何右衛門様/此度(このたび)當地(たうち)《割書:江》染物(そめもの)
悉皆(しつかい)為(ため)_二御/弘(ひろめの)_一御/下(くだり)被_レ成候に付

【右丁】
兼而(かねて)貴公(きこう)様御/懇意(こんゐに)被_二成下_一候
由縁(ゆゑん)を以(もつて)御/得意(とくゐ)等(とう)御世/話(わ)可
_レ申/様(やう)被_二仰下_一委細(いさい)致(いたし)_二承知(しやうち)_一候
何分(なにぶん)所狭(ところせばき)場所(ばしよ)に者御座/候得共(さふらへども)
拙子(せつし)心(こゝろ)一盃(いつはい)之御/世話(せわ)可(べく)_レ致(いたす)候/間(あいだ)
無(なく)_二御/心置(こゝろをき)_一御/逗留(とうりう)被_レ 下候/様(やう)申上
【左丁】
置(をき)候/追々(おい〳〵)存合(ぞんじあひ)其外共(そのほかとも)御同道(ごどう〳〵)
に而御/引合(ひきあは)せ可_二申上_一様(やう)存候間
御安慮(ごあんりよ)可(べく)_レ被(さる)_二成下(なしくだ)_一候先者右/御答(ごとう)
迄(まで)如(ごとく)_レ此(かくの)に御座候/猶(なを)書餘(しよよ)後便(こうびんに)
可_二申上_一候以上
【図】新形小紋類(しんがたこもんるい)下(くだし)シ状

【右丁】
以(もつて)_二手紙(てがみ)_一申上候然者/此度(このたび)新形(しんがた)
絞(しぼ)り板〆(いたじめ)《割書:并(ならびに)》小紋類(こもんるい)珍敷物(めづらしきもの)染出(そめいだし)
申候に付十/箇(こふり)指下(さしくだし)申候間御/捌(さばき)
可_レ被_レ 下候/則(すなはち)別紙(べつし)之通/書付(かきつけ)
に而/直段等(ねだんとう)御/承知(しやうち)可_レ被_二成(なし)下_一候尤
右之内に而/其(その)御/地向(ちむき)捌方(さばけかた)
【左丁】
宜敷品(よろしきしな)御座候はゝ御/注文(ちうもん)被_二仰
下_一度/何時(なんどき)に而も早々(さう〳〵)差下(さしくだし)可
_レ申候間/様子(やうす)御/考(かんがへ)被_レ 下/御左右(ごさう)
為(せ)_二御/聞(きか)_一被_レ 下候/様(やう)偏(ひとへ)に奉_二頼(たのみ)上_一候
已上
【図】同返書

【右丁】
此度(このたび)流行(はやり)新模様(しんもやう)御/染地類(そめぢるい)
拾箇(とこふり)御/下(くだし)慥(たしか)に相届(あいとゞき)申候/則(すなはち)
披見(ひけん)仕候/處(ところ)何(いづ)れも當地向(たうちむき)
人気(にんき)にも相/叶(かなひ)候/品(しな)与(と)被_レ存候
随分(すいふん)出情(しゆつせい)【精】仕/相捌(あいさばき)可_レ申候/尚(なを)近々(きん〳〵)
御/左右(さう)申上/跡(あと)注文御/頼(たのみ)可_レ申与
【左丁】
奉_レ存候先者右御/返事(へんじ)申
上度/如(ごとくに)_レ此(かくの)御座候以上
【図】染物(そめもの)注文状
先比(せんころ)御見せ被_レ 下候/縮緬(ちりめん)五/疋(ひき)共(とも)
相/求(もとめ)可_レ申候/則(すなはち)右/染方(そめがた)御注文
申上候間/宜鋪(よろしく)奉_二頼上_一候一/疋(ひき)者

【右丁】
極上(ごくじやう)江戸紫(ゑどむらさき)紋(もん)者三ッ盛橘(もりたちばな)
又壱疋者/煤竹茶(すゝたけちゃ)之/無地(むぢ)亦(また)
一疋者/草柳色(くさやなぎいろ)随分(ずいぶん)染(そめ)御/吟味(ぎんみ)
可_レ被_レ 下/跡(あと)弐疋者/藍天鵞絨染(あいびろうどそめ)
振袖(ふりそで)に而/紋所(もんどころ)者/鶴菱(つるびし)何(いづ)れも
極(ごく)上染に被_レ入_二御/念(ねん)_一出来(しゆつたい)早々(さう〳〵)
【左丁】
御下可_レ被_レ 下候/甚以(はなはだもつて)差急(さしいそぎ)之/品(しな)に
御座候間/無(なく)_二御/油断(ゆだん)_一早々(さう〳〵)為(させ)_二
御/染(そめ)_一奉_レ頼候先者右之/段(だん)御/頼(たのみ)
旁(かた〴〵)如_レ是に御座候已上
【図】返書
/御状(ごじゃう)忝拝見仕候然者/先比(せんころ)

【右丁】
入(いれ)_二御覧(ごらんに)_一置(をき)候/縮緬(ちりめん)五/反(たん)共御/取置(とりをき)
被_レ 下候/旨(むね)被_二仰下_一千万(せんばん)難(がたく)_レ有(あり)奉
_レ存候右/染方(そめかた)委細(いさい)被_二仰下_一候趣
逐一(ちくいち)承知(しやうち)仕候/尤(もつとも)御/急(いそぎ)之/趣(おもむき)故(ゆへ)
無(なく)_二油断(ゆだん)_一急立(いそぎたて)可_レ申候間/左様(さやう)
思召(おぼしめし)可_レ被_レ 下候/将亦(はたまた)帯地(をびぢ)五本
【左丁】
入_二御/覧(らんに)_一申上候/是者(これは)外様(ほかさま)ゟ
御/誂(あつらへ)之/序(ついで)御座候而/態々(わざ〳〵)
為(させ)_二織立(をりたて)_一格別(かくべつ)之上/代呂物(しろもの)故
入_二御覧(こらんに)_一申上候/思召(おばしめし)に相叶(あいかなひ)申候はゞ
御《振り仮名:求メ|もとめ》可_レ被_レ 下/様(やう)奉_二希(こゐねがひ)上_一候/前段(ぜんだん)
御/染地類者(そめちるいは)出来次第(できしだい)持参(ぢさん)

【右丁】
可_レ仕/猶(なを)貴面(きめん)萬々(ばん〳〵)可_二申上_一候以上
【図】嫁入道具(よめいりだうぐ)誂遣(あつらへつかは)す状
以(もつて)_二飛札(ひさつ)_一得(え)_二御意(ぎよゐ)_一候/此度(このたび)娘(むすめ)儀(ぎ)
相片付(あいかたづき)申候に付/諸道具(しょたうぐ)相調(あいとゝのひ)
申度候/箪笥(たんす)長持(ながもち)其外/小(こ)
道具(たうぐ)之/分(ぶん)別紙(へつし)品書(しながき)之通
【左丁】
御/取揃(とりそろへ)被_レ 下/度(たく)奉_二頼(たのみ)上_一候/其餘(そのよ)
にも彼是(かれこれ)御/誂(あつらへ)申/度(たき)品(しな)も御座
候間/近々(きん〳〵)此地(このち)《割書:江》御/越(こし)も(も)御座候はゞ
御/立寄(たちより)被_レ 下候/様(やう)奉_レ待(まち)候以上
【図】同返書
貴札(きさつ)辱(かたじけなく)拝見(はいけん)仕候然者/今般(こんはん)

【右丁】
御/息女(そくぢよ)様御/縁付(ゑんづき)被_レ遊(あそば)候に付
御/入用(いりよう)道具類(だうぐるい)御用(ごよう)被_二仰付_一難(がたく)_レ有(あり)
奉_レ存候御/注文(ちうもん)之/通(とをり)逐一(ちくいち)承知(しやうち)
仕候/就(つき)_レ夫(それに)此度(このたび)去(さる)御/方(かた)より
御/拂物(はらひもの)に而/琴(こと)三絃(さみせん)至而(いたつて)極上(ごくじやう)
作物(さくもの)に而御座候/私方(わたくしかた)へ預(あづか)り居(い)申候
【左丁】
尤(もつとも)御/家柄(いゑがら)ゟ出(いで)候/物(もの)中々/當時(たうじ)
《振り仮名:ヶ様|かやう》之品者/容易(ようい)に手に入不_レ申候
幸(さいはひ)之御事故/何(いづ)れ近内(きんない)持参(ぢさん)
仕/入(いれ)_二御覧(ごらんに)_一可_二申上_一候間/必(かならず)外方(ほかかた)《割書:江》
御/誂(あつらへ)等者御/無用(むよう)御/見合(みあはせ)可_レ被_レ 下候
先者/右(みぎ)之/段(だん)申上度御/報(はう)旁(かた〴〵)

【右丁】
早々(そう〳〵)如_レ是御座候已上
【図】古画(こぐは)道具類(だうぐるい)《振り仮名:勧メ|すゝめ 》遣(つかはす)状
然者/兼々(かね〴〵)被(られ)_二仰(おほせ)聞(きけ)_一候/古画(こぐは)屛(びやう)
風(ぶ)《割書:并(ならびに)》極(ごく)上/黒宗和(くろそうわ)之/家具(かぐ)五十
人/前(まへ)尤二之/膳(ぜん)其外/小道具(こたうぐ)相/揃(そろひ)
性合(しやうあひ)至極(しごく)宜敷物(よろしきもの)見當(みあたり)候に付
【左丁】
取寄置(とりよせをき)申候/早速(さつそく)指出(さしいだし)入(いれ)_二御覧(ごらんに)_一
申/度(たく)存候/得共(へども)何分(なにぶん)遠方(ゑんほう)之所
失却(しつきゃく)も相懸(あいかゝり)候/事故(ことゆへ)先(まづ)一應(いちおう)
御/窺(うかゞひ)奉_二申上_一候/差下(さしくだし)可_レ申/哉(や)何卒(なにとぞ)
此書状(このしよじやう)着次第(ちやくしだい)否哉(いなや)御/返事(へんじ)
為(せ)_二御/聞(きか)_一可_レ被_レ 下候/先者(まづは)右之/趣(をもむき)

【右丁】
御/尋問(じんもん)奉_二申上_一度(たく)早々(さう〳〵)如_レ斯に
御座候恐々/頓首(とんしゆ)
【図】同返書
御/紙面(しめん)忝(かたじけなく)致(いたし)_二披見(ひけん)_一候然者/日外(いつぞや)
御/噂(うわさ)致置(いたしをき)候/古筆(こひつ)之/屛風(びやうぶ)《割書:并(ならびに)》
掛物類(かけものるい)且(かつ)家具等(かぐとう)宜敷(よろしき)品々(しな〴〵)
【左丁】
御/見當(みあたり)被_レ成候に付/為(せ)_二御/知(しら)_一被_レ 下
彼是(かれこれ)之/世話(せわ)之/段(だん)忝奉_レ存候
何分(なにぶん)遠路(ゑんろ)之/處故(ところゆへ)往返(わうへん)失却(しつきやく)
等之儀被_二仰下_一御尤/至極(しごく)奉_レ存候
何(いづ)れ近々(きん〳〵)に者/外用向(ほかようむき)に付御/地(ち)《割書:江》
罷越(まかりこし)候間/其節(そのせつ)拝見可_レ仕候

【右丁】
先迄(それまで)御/留置(とめをき)被_レ 下候/様(やう)御/頼(たのみ)申上候
両(りやう)三日中に者/貴家(きか)《割書:江》向(むけ)参着(さんちやく)
可_レ申候右に付/暫(しばらく)貴宅(きたく)に而/止宿(ししゆく)之儀
御/頼(たのみ)可_レ申/哉(や)共(とも)存/罷在(まかりあり)候/御勝手(ごかつて)も
不(ず)_レ苦(くるしから)候はゞ此段(このだん)御承引(ごしやういん)可_レ被_二成下(なしくだ)_一候
乍(ながら)_レ併(しかし)可(べき)_レ然(しかる)旅宿(りよしゆく)預(あづかり)_二御/世話(せわ)_一に候哉
【左丁】
何分(なにぶん)参上(さんじやう)貴面(きめん)之/上(うへ)万々(ばん〳〵)可_レ得(ゑ)_二
御意(ぎよゐ)_一候以上
【図】茶道具(ちやだうぐ)頼(たのみ)遣(つかは)す状
一翰啓(いつかんけい)上仕候然者/先頃(せんころ)ゟ
近邊(きんぺん)之/隠居(いんきよ)又者/隙人達(ひまじんたち)
申合/初心(しよしん)茶道稽古(さだうけいこ)相始(あいはじめ)候/処(ところ)

【右丁】
追々(おい〳〵)朋友(はうゆう)多(おふく)相集(あいあつまり)咄合(はなしあい)之/上(うへ)
風炉釜(ふろかま)其外/茶道具類(ちやだうぐるい)一式(いつしき)
或者(あるひは)懸物(かけもの)花生等(はないけとう)色々(いろ〳〵)望(のぞみ)之
人(ひと)有(あり)_レ之(これ)候間/初心(しよしん)相應(さうをう)之/道具(だうぐ)
類(るい)品々(しな〴〵)御/取交(とりまぜ)御/見勢(みせ)被_レ 下度
憑(たのみ)上候尤御/勝手(かつて)不(ず)【レ点脱】苦(くるしから)候はゝ早々(さう〳〵)
【左丁】
御/持参(ぢさん)に而御/見世(みせ)被_レ 下候得者
御/相談(さうだん)之/自由(じゆう)も宜敷(よろしく)存候故
御/慰(なぐさみ)旁(かた〴〵)急々(きう〳〵)御/越(こし)被_レ 下候/様(やう)偏(ひとへに)
奉_レ待(まち)候/書余(しよよ)貴面(きめん)に御/物語(ものがたり)
可_二申上_一候不/具(ぐ)
【図】同返書

【右丁】
尊書(そんしよ)辱(かたじけなく)拝見仕候然者/近頃(ちかころ)
御朋友方(ごはうゆうがた)御/稽古(けいこ)茶道(さだう)御/催(もよふし)
被_レ成候處/追々(おい〳〵)御/連(れん)中も御/多(た)
人数(にんじゆ)に相成候/趣(おもむき)猶更(なをさら)御/楽(たのし)み
御/羨敷(うらやましく)奉_レ存候/右(みぎ)に付/茶道具(ちやだうぐ)
色々(いろ〳〵)取合(とりあは)せ懸(かけ)_二御/目(めに)_一可_レ申/旨(むね)
【左丁】
被(され)_二仰下_一委細(いさい)畏(かしこまり)入候/為(たる)_レ差(さし)品(しな)も
無(なく)_二御座_一候得共/當時(たうじ)持合(もちあはせ)之
品共(しなども)取揃(とりそろへ)近日(きんじつ)持参(ぢさん)可_レ仕候
先者(まづは)右(みぎ)御/返事(へんじ)申上度如_レ是
御座候/頓首(とんしゆ)
【図】宿這入(やどばいり)商内(あきなひ)頼(たのみ)状

【右丁】
愈(いよ〳〵)御平安(ごへいあん)被_レ成_二御座_一珎重
奉_レ存候然者/此方(このほう)永々(なが〳〵)召使(めしつかひ)候
八兵衛事/無(なく)_レ滞(とゞこふり)相/勤(つとめ)候に付
此度(このたび)宿這入(やどばいり)致させ度(たく)右(みぎ)に付
乾物(かんぶつ)塩物類(しほものるい)等(とう)商内(あきなひ)致度由(いたしたきよし)に
御座候/故(ゆへ)近頃(ちかごろ)御/面倒(めんどう)之御事も
【左丁】
可(べく)_レ有(ある)_レ之(これ)候ヘ共/其許(そのもと)様御/手廣(てひろく)
被_レ成候事故/何卒(なにとぞ)商(あきなひ)向(むき)御/教(をしへ)
被_レ 下/買入(かいいれ)等之御/世話(せわ)被_二成遣(なしつかは)_一
被_レ 下候/者(はゞ)大慶(たいけい)仕候事に御座候
當方(たうほう)者/商賣(しやうばい)違(ちがひ)之儀不/案内(あんないに)
候/得者(へば)万端(ばんたん)其/元(もと)様御/頼(たのみ)申上候

【右丁】
則(すなはち)本人(ほんにん)指(さし)上候/篤与(とくと)御/相談(そうだん)可_レ被_二
成(なし)下_一候/銀談(ぎんだん)之儀者/下拙(げせつ)請合(うけあひ)
申候間/無(なく)_二御/心置(こゝろをき)_一御/取引(とりひき)被_二成下_一
候/様(やう)奉_二頼上_一候/猶(なを)其内(そのうち)期(ごし)_二貴顔(きがんを)_一
万々(ばん〳〵)御/咄(はなし)可_二申上_一候以上
【図】返書
【左丁】
貴書(きしよ)忝拝見仕候/益(ます〳〵)御安康(ごあんかう)
被_レ遊_二御座_一珎重御儀奉_レ寿(じゆし)候然者
八兵衛殿儀/長々(なが〳〵)実躰(じつてい)に御/勤(つとめ)被_レ成
此度(このたび)御/宿這入(やどばいり)被_二仰付_一候/由(よし)目出度
不(ず)_レ斜(なゝめなら)奉_レ存候/右(みぎ)に付/干物(かんぶつ)塩物(しほもの)
等(とう)之御/商内(あきなひ)被(れ)_レ致(いたさ)度(たき)旨(むね)委細(いさい)

【右丁】
被_二仰/聞(きけ)_一萬端(ばんたん)御/心添(こゝろぞへ)可_レ申/様(やう)具(つぶさに)
承知仕候/商売(しやうばい)道具(だうぐ)等も此方(このかた)に
余計(よけい)も御座候得者/當分(たうぶん)之所
無(なく)_二御/遠慮(えんりよ)_一御/遣(つかひ)可_レ被_レ成候/諸(しよ)代呂(しろ)
物(もの)等(とう)宜敷(よろしき)問屋(とひや)江御/引付(ひきつけ)可_レ申候間
御/安意(あんゐ)思召(おぼしめし)可_レ被_レ 下候/則(すなはち)今日(こんにち)
【左丁】
御/本人(ほんにん)江御/示談(じだん)申上/置(をき)候間
尚(なを)御/同人(どうにん)ゟ御/承知(しやうち)可_レ被_二成(なし)下_一候
書外(しよぐはい)期(ごし)_二拝顔(はいがんを)_一御/咄(はなし)可_二申上_一候
早々(そう〳〵)以上
【図】米買附案内(こめかいつけあんない)状
然者/此間(このあいだ)御/注文(ちうもん)被_二仰下_一候

【右丁】
筑前米(ちくせんまい)先頃(せんころ)ゟ相場(さうば)目切(めつき)与(と)
仕上(しあげ)申候/處(ところ)両(りやう)三日/少々(せう〳〵)相場(さうば)
引下(ひきさげ)候に付/則(すなわち)五百/俵(ぺう)買付置(かいつけをき)
申候間/左様(さやう)思召(おぼしめし)可_レ被_レ 下候/且又(かつまた)
下地(したぢ)積切(つみきり)に而/都合(つがう)弐百/俵(ぺう)登(のぼし)
切(きり)候/得者(へば)前文(ぜんぶん)之/筑前米(ちくぜんまい)明日(みやうにち)ゟ
【左丁】
追々(おい〳〵)積送(つみをくり)申候間/此段(このだん)御承知可
_レ被_二成(なし)下_一候/先者(まづは)右(みぎ)得(え)_二御意(ぎよゐ)_一度(たく)
如_レ斯に御座候以上
【図】袋物誂(ふくろものあつらへ)状
鳥渡(ちよと)申上候/近頃(ちかころ)御/面倒(めんどう)之
御儀に御座候得共/吉原形(よしはらがた)紙入(かみいれ)

【右丁】
五十/并(ならびに)筒附(つゝつき)腰提(こしさげ)田葉粉入(たばこいれ)
弐百/外(ほか)に別持(べつもち)百/右(みぎ)急々(きう〳〵)御/仕立(したて)
可_レ被_レ 下候/尤(もつとも)裂地(きれぢ)先達而(せんたつて)之/同様(どうやう)
御/心得(こゝろえ)可_レ被_レ 下候/當月(たうげつ)廿日迄/日限(にちげん)
無(なく)_二相違(さうい)_一御/仕立(したて)可_レ被_レ 下候奉_二頼(たのみ)上_一候
已上
【左丁】
【図】同返書
御/手紙(てがみ)拝見仕候然者/袋物(ふくろもの)
仕立之儀被_二仰下_一承知仕候/何分(なにぶん)
短日(たんじつ)之/砌(みぎり)故廿日迄に者/無(なく)_二覚(おぼ)
束(つか)_一奉_レ存候/少々(せう〳〵)延引(ゑんいん)可_レ仕候/可(べき)_レ成(なる)
丈(たけ)無(なく)_二油断(ゆだん)_一出情(しゆつせい)可_レ仕候間/左様(さやう)

【右丁】
思召可_レ被_レ 下候/且(かつ)裏地(うらぢ)花色(はないろ)之/方(かた)
払底(ふつてい)に相成(あいなり)候間/早々(さう〳〵)御/越(こし)可_レ被
_レ 下候/右(みぎ)御/返事(へんじ)迄(まで)如_レ此に御座候以上
【図】屋敷方(やしきがた)誂物(あつらへもの)頼遣(たのみつかは)す状
然者御/屋鋪方(やしきがた)ゟ請取物(うけとりもの)御座候
紋付幕(もんつきのまく)十張(とはり)歩徒羽織(かちはをり)五十人
【左丁】
前(まへ)熨斗目小袖(のしめこそで)弐拾右/急々(きう〳〵)
随分(ずいぶん)立派(りつぱ)に御/仕立(したて)可_レ被_レ 下候/併(しかし)
何(いづ)れも/直段(ねだん)積書(つもりがき)被_レ成/早々(さう〳〵)
御/差越(さしこし)可_レ被_レ 下/頼上(たのみあげ)候以上
【図】返書
御/出入(ていり)御/屋敷(やしき)様御/注文(ちうもん)之由

【右丁】
に而御/幕(まく)歩徒羽織(かちはおり)并(ならびに)熨斗目(のしめ)
御注文之通/尤(もつとも)寸尺(すんしやく)等/逐一(ちくいち)承知(しやうち)
仕候/随分(ずいぶん)急(いそぎ)御/間(ま)に合(あは)せ可_レ申候
且(かつ)直段/書(がき)者明日相/認(したゝめ)候而/為(せ)_レ持(もた)
差(さし)上可_レ申候/何分(なにぶん)宜敷(よろしく)御/相談(さうだん)
可_レ被_二成下_一奉_二頼上_一候以上
【左丁】
【図】武具馬具(ぶぐばく)頼(たのみ)状
毎度(まいと)預(あづかり)_二御/尋(たづねに)_一忝奉_レ存候/下拙(げせつ)義
漸(やう〳〵)今(こん)日/帰宅(きたく)仕候此度御/得意(とくゐ)
先(さき)ゟ御用に而/武具(ぶぐ)馬具(ばぐ)之
新調(しんちやう)并(ならびに)再興物(さいこうもの)等/多(おふく)請取(うけとり)帰(かへり)
申候に付御/面談(めんだん)に御/咄(はなし)仕御/誂(あつらへ)申

【右丁】
度(たく)候間/今明(こんみやう)日之/中(うち)に御/入来(しゆらい)
可_レ被_レ 下候/此段(このだん)御頼申上候以上
【図】同返書
御機嫌能(ごきげんよく)被_レ遊_二御帰_一候由珎重
奉_レ寿(じゆし)候然者/今度(こんど)御/武具馬具(ぶぐばぐ)
并(ならびに)御/再興(さいこう)之/品々(しな〴〵)多(おほく)御/受取(うけとり)
【左丁】
被_レ成(な)候に付/私方江(わたくしかたへ)御/誂(あつらへ)可_レ被_レ 下候旨
忝奉_レ存候/即刻(そつこく)参上(さんじやう)仕/委曲(いきよく)
承(うけ給はり)可_レ申候/随分(ずいぶん)相働(あいはたらき)厳敷(きびしく)仕
指(さし)上可_レ申候間/何分(なにぶん)宜敷(よろしく)御頼
申上候/猶(なを)書外(しよぐわい)期(ごし)_二貴顔(きがんを)_一候已上
【図】佛像頼注文(ぶつぞうたのみちうもん)状

【右丁】
御家内(ごかない)様/益(ます〳〵)御勇健(ごゆうけん)被_レ成_二
御座_一珍重奉_二欣幸(きんかう)_一候然者/今般(こんぱん)
於(おゐて)_二當国(たうごくに)_一 五百/羅漢(らかん)尊像(そんぞう)建立(こんりう)
御座候處/講中一統(かうぢういつとう)ゟ諸事(しよじ)
拙者(せつしや)へ被(られ)_二相任(あいまかせ)_一候/故(ゆへ)此儀(このぎ)貴家(きか)様江
御/頼(たのみ)申/度(たく)候間/別紙(べつし)之/通(とをり)寸尺(すんしやく)
【左丁】
に而/仕上(しあげ)至而(いたつて)入(いれ)_レ念(ねん)直段(ねだん)御/積書(つもりがき)
被_レ成候/急々(きう〳〵)御/越(こし)可_レ被_レ 下候/其上(そのうへ)
講中披露(かうぢうひろう)仕《振り仮名:取極メ|とりきわめ 》申/度(たく)
奉_レ存候/呉々(くれ〳〵)早速(さつそく)御/左右(さう)被_二成(なし)
下(くだ)_一候/様(やう)奉_レ待(まち)候/何分(なにぶん)急(いそぎ)之儀
故(ゆへ)態々(わざ〳〵)使(つかひ)を以此段/得(え)_二貴意(きゐ)_一

【右丁】
申上候以上
【図】同返書
此度(このたひ)於(おゐて)_二御/國元(くにもとに)_一御/寺(てら)御/建立(こんりう)
并(ならびに)五百/羅漢尊(らかんそん)御/出来(しゆつたい)に付
右御注文/直段積(ねだんつも)り仕可_二申上_一様(やう)
被_二仰下_一奉_二承知_一候尤/寸尺(すんしやく)其外(そのほか)
【左丁】
仕様(しやう)萬端(ばんたん)御/来書(らいしよ)之/趣(おもむき)篤与(とくと)
承知仕候/則(すなはち)別紙(べつし)に御入用/積(つも)り
書(がき)入(いれ)_二御覧(ごらんに)_一申上候/併(しかし)思召御座
候はゞ如何様(いかやう)にも可_レ仕候間/何分(なにぶん)私(わたくし)
方江(かたへ)御用(ごよう)被_二仰付_一被_レ 下候/様(やう)偏(ひとへに)
奉_レ希(こいねがひ)候已上

【右丁】
【図】悔(くやみ)状之事
一筆啓上仕候然者御/隠居(いんき[よ])様
御儀御/病氣(びやうき)之/處(ところ)御/養生(ようじやう)
不(ず)_レ被(られ)_レ為(せい)_二相叶(あいかなは)_一昨夜(さくや)御/死去(しき[よ])之
由(よし)承知仕/驚(おどろき)入候/嘸々(さぞ〳〵)御/愁傷(しうしやう)之
程(ほど)奉_レ察(さつし)候/乍(ながら)_レ併(しかし)御/高年(かうねん)之/上(うへ)
【左丁】
御/医療(ゐりやう)無(なく)_二残所(のこすところ)_一御/孝養(かうやう)被(られ)_レ為(せ)
_レ成(なさ)候故御ふ/足(そく)之儀も御座
有間敷(あるましく)候/得者(へば)御/臨終(りんじう)速成(すみやかなる)
御事与奉_レ察(さつし)候御/一統(いつとう)様江
乍(ながら)_レ憚(はゞかり)宜(よろしく)被_二仰上_一可_レ被_レ 下候/私(わたくし)相當(さうたう)之
御用/向(むき)も(も)御座(ござ)候はゝ無_二御/遠慮(ゑんりよ)【一点脱】

【右丁】
被_二仰聞(おほせきけ)_一可_レ被_レ 下候/先者(まつは)右(みぎ)御/悔(くやみ)
申上/度(たく)如_レ此に御座候恐惶謹言
【図】返書
御/懇書(こんしよ)被_レ 下辱拝見仕候
然者/老人(らうじん)儀/昨夕(さくゆふ)死去(しきよ)致(いたし)候に付
御悔/与(と)御座候而/御深切(ごしんせつの)御/文面(ぶんめん)
【左丁】
千万(せんばん)忝次第奉_レ存候/残念(ざんねん)之/段者(だんは)
無(なく)_レ限(かぎり)御座候ヘ共/何分(なにぶん)高年(かうねん)之/叓(こと)
難(がたく)_レ遁(のがれ)世上(せじやう)之/有様(ありさま)思明〆(おもひあきしめ)申候
先者(まづは)右御/返事迄(へんじまで)早々(さう〳〵)如_レ斯に
御座候/何(いづ)れ忌明(きめい)之/上(うへ)罷出(まかりいで)候而
厚(あつく)御/禮(れい)可_レ奉_二申上_一候恐惶謹言

【右丁】
 諸證文手形(しよしやうもんてかた)請状(うけじやう)之事
【図】《振り仮名:預リ|あづかり 》申/金子(きんす)之事
 一/金何拾両也(きんなんじうりやうなり) 但(たゞし)利足(りそく)月/何朱定(なんしゆさだめ)
右者(みぎは)此度(このたび)我等(われら)要用(よう〳〵)有(あり)_レ之(これ)書面(しよめん)之
金高(きんだか)慥(たしか)に預り申/處(ところ)実正(じつしやう)也/返済(へんさい)之儀者
何時(なんどき)に而も御入用御/案内(あんない)次第(しだい)即刻(そくこく)
【左丁】
返金(へんきん)可_レ仕候/為(ため)_二後日(ごにち)之_一預證文(あづかりしやうもん)依(よつて)如(ことし)_レ件(くだんの)
 年号(ねんがう)月日  預主(あづかりぬし) 何屋誰(なにやたれ)判(はん)
        證人(しやうにん) 何屋誰判
      何野/誰殿(たれどの)
 同(おなじく)借用(しやくよう)證文之事
【図】借用(しやくよう)申/銀子(ぎんす)之事

【右丁】
  合銀何/貫目(ぐわんめ)也 《割書:但利足月何朱定》
右/此度(このたび)我等要用有_レ之/書面(しよめん)之通
慥(たしか)に借用申処/實(じつ)正也/返済(へんさい)之儀者来ル
何月迄に無(なく)_二相違(さうい)_一元利(ぐわんり)都合(つがう)仕/急度(きつと)返(へん)
銀(ぎん)可_レ仕候為_二後日之_一銀子借用證文仍而如_レ件
 年号月日   借用主 何屋誰 印
【左丁】
        證人  何屋誰 印
       何野誰殿

【図】年切奉公人請(ねんきりほうこうにんうけ)状之事
一/此(この)誰与(たれと)申/者(もの)當(たう)何年(なにのとし)何月ゟ来何年迄
中年《振り仮名:何ヶ|なんが 》年切/其許江(そのもとへ)奉公に差(さし)上申處

【右丁】
実正也/此者(このもの)出生(しゆつしやう)者何/國(くに)何/村(むら)誰忰(たれせがれ)に而
慥成者(たしかなるもの)に付/我等(われら)請人(うけにん)に相立(あいたち)申候/宗旨者(しうしは)代々(だい〳〵)
何/宗(しう)に紛(まぎれ)無(なく)_二御座_一則(すなはち)寺請(てらうけ)此方(このほう)に取置(とりをき)申候
此者/萬一(まんいち)取逃(とりにげ)欠落(かけをち)等(とう)仕候はゞ尋出(たづねいだし)定(さだめ)之通
御/奉公(ほうこう)為(せ)_レ致(いたさ)可_レ申/尤(もつとも)取逃(とりにげ)或者(あるひは)引負之品(ひきおひのしな)
等者(とうは)親請人(おやうけにん)ゟ(より)急度(きつと)/相償(あいつくのひ)可_レ申候/且又(かつまた)
【左丁】
年切(ねんきり)之/内(うち)勝手(かつて)を申御/暇乞(いとまこひ)申/宜敷(よろしく)候自
然(ぜん)不/奉公(ほうこう)仕/如何様(いかやう)之儀/仕出(しいだ)し候/共(とも)我々共(われ〳〵ども)引(ひき)
請(うけ)埒明(らちあけ)《振り仮名:少シも|すこし も 》御/損難(そんなん)相懸(あいかけ)申/間敷(まじく)候/将(はた)
御/家法(かほう)に相/背(そむき)候而御/暇(いとま)被(され)_レ遣(つかは)候共申/分(ぶん)無(なく)_二
御座候_一【一点は「座」の下】為_二後日_一年切奉公人請(ねんきりほうこうにんうけ)状仍如_レ件
             《割書: |何通何町》
 年号月日     請人  何屋誰印

【右丁】
大町岡本■【閉ヵ】中
         《割書: |何国何村》
          親    何野誰印
          奉公人    誰印
     何/氏(うじ)誰殿

【図】半季(はんき)奉公請状之事
一此誰与申/者(もの)何年何月ゟ何之何月迄
【左丁】
 御奉公に遣(つかはし)候處実正也/尤(もつとも)半季(はんき)給金(きうきん)
 何/程与(ほどゝ)相/定(さだめ)候処/相違(さうい)無_二御座候_一【一点は「座」の下】宗旨(しうし)は
 何/宗(しう)に紛(まぎれ)無(なく)_二御座_一寺請(てらうけ)状/此方(このほう)に取置(とりをき)
 申候/此者(このもの)不奉公/或者(あるひは)取逃(とりにげ)欠落(かけおち)其外
 金銀(きん〴〵)代呂物(しろもの)等/引負(ひきおひ)仕候/歟(か)亦者(または)如何(いか)
 様(やう)之/悪敷(あしき)事《振り仮名:仕出シ|しいだし》候共/我等(われら)何方(いづかた)与も

【右丁】
 罷出(まかりいで)埒明(らちあけ)少も御/損難(そんなん)懸(かけ)申/間舖(ましく)候
 為_二後日之_一奉公人(ほうこうにん)請(うけ)状/仍而(よつて)如_レ件
        《割書: |所書》
  年号月日   證人   誰印
         奉公人  誰印
       何氏誰殿
【左丁】
【図】養子(やうし)一札(いつさつ)之事
一/貴殿(きでん)子息(しそく)誰殿(たれどの)事/此度(このたび)我等(われら)養子(やうし)に
 /貰請(もらひうけ)候處実正也《振り仮名:然ル|しかる》上者(うへは)我等(われら)実子(じつし)
 出生(しゆつしやう)致(いたし)候共誰殿を嫡子(ちやくし)に相立(あいたて)跡式(あとしき)
 相譲(あいゆづり)可_レ申候尤/悪敷(あしき)奉公等(ほうこうとう)決而(けつして)為(せ)_レ致(いたさ)
 申/間舖(まじく)候為_二後日_一養子一札仍而如_レ件

【右丁】
            《割書: |養父(やうふ)》
 年号月日        何屋誰印 
         《割書: |実父(じつふ)》
          何屋誰殿

【図】養子(やうし)《振り仮名:為_二取替_一|とりかはせ 》一札(いつさつ)之事
一/其元子息(そのもとしそく)誰殿(たれどの)此度誰殿御世/話(わ)を以
 我等(われら)養子に貰請(もらひうけ)候處実正也/尤(もつとも)拵料(こしらへりやう)
【左丁】
 樽肴料(たるさかなりやう)として金(きん)何/程(ほど)《割書:但(たゝし)何々(なに〳〵)|目録(もくろく)之通》被(られ)_二相添(あいそへ)_一
 慥(たしか)に受納(じゆなふ)致(いたし)候/成人(せいじん)之/後(のち)此方(このほう)如何様(いかやう)之
 儀等(ぎとう)御座候共/悪敷筋(あしきすぢ)江奉公等に
 決而(けつして)《振り仮名:遣シ|つかはし》申間舖候/後日(ごにち)我等/出生(しゆつしやう)之
 子供(こども)御座候共誰殿/兄与(あにと)相立(あいたて)養育(やういく)
 致候事為_二後日_一為取替(とりかわせ)養子(やうし)一札依如_レ件

【右丁】
        《割書: |養父》
  年号月日     何屋誰印
        《割書: |世話人》
           何屋誰印
       何屋誰殿

【図】養子為取替(やうしとりかわせ)一札之事
一我等/実子(じつし)誰儀/此度(このたび)誰殿御世話
【左丁】 
 を以(もつて)貴殿(きでん)養子に進(しんじ)候處実正也《振り仮名:然ル|しかる》
 上(うへ)者/我等方(われらかた)如何様(いかやう)之儀御座候共
 決而(けつして)取戻(とりもど)し申/間舖(まじく)候為_二後日_一養子
 為取替(とりかはせ)一札仍而如_レ件
          《割書: |実父》
  年号月日     何屋誰印
          《割書: |世話人》
           何屋誰印

【右丁】
        何屋誰殿

【図】不通養子(ふつうやうし)一札之事
一/其許実子(そのもとじつし)誰殿/當何才(たうなんさい)に而/我等(われら)養子
 貰請(もらひうけ)候處實正也/尤(もつとも)為(して)_二樽代(たるだいと)_一土産(みやげ)銀(ぎん)
 何/程(ほど)御/付(つけ)被_レ 下/忝(かたじけなく)幾久(いくひさしく)受納(しゆなふ)仕候/然上者(しかるうへは)
【左丁】
 此後(このご)誰殿/如何様(いかやう)之儀御座候共御世/話(わ)
 御/厄介掛(やつかいかけ)申/間敷(まじく)候/勿論(もちろん)金銀(きん〴〵)之御/無心(むしん)
 等申/間敷(まじく)候/且又(かつまた)成人(せいじん)之/後(のち)悪敷(あしき)筋合江(すちあいへ)
 奉公に決而(けつして)為(せ)_レ致(いたさ)申/間敷(まじく)候為_二後日之【一点脱】不通
 養子一札仍而如_レ件
          《割書: |養父》
   年号月日     何屋誰印

【右丁】
         《割書: |請人》
           何屋誰印
       何屋誰殿
【図】乳母(うば)奉公請状之事
一此誰与申者/當(たう)何月ゟ来ル何年何月
 迄御/給金(きうきん)何程に二/季(き)御/仕着(しきせ)何々と
【左丁】
 定(さだめ)其元殿江/乳母(うば)奉公/遣(つかはし)申處実正也
 則(すなはち)御/給金(きうきん)此度何程/慥(たしか)に請取(うけとり)残(のこり)何程は
 何月迄に御/渡(わたし)被_レ 下候御/對談(たいだん)に相違(さうい)無(なく)_二御座_一候
 此者/出生(しゆつしやう)者何国何村/誰娘(たれむすめ)に而/連添夫(つれそふをつと)無(なく)_二
 御座_一尤/従(より)_二先祖(せんぞ)_一能(よく)存知(ぞんじ)慥成者(たしかなるもの)故(ゆへ)我等
 請人(うけにん)に相/立(たつ)申候/宗旨(しうし)者/代々(だい〳〵)何/宗(しう)に而何/國(くに)

【右丁】
何/村(むら)何/寺(じ)旦那(だんな)に相違(さうい)無_二御座_一候此者
若(もし)中途(ちうと)に而/乳汁(ちゝ)《振り仮名:足リ|たり》不(ず)_レ申(まうさ)候/歟(か)又者(または)《振り仮名:乳上り|ちあがり》
候はゞ宜敷(よろしき)《振り仮名:替リ|かはり》之/者(もの)相立(あいたて)御/暇(いとま)可_二申/請(うけ)_一候又者
其御/給金(きうきん)御/算用(さんよう)仕候共御/指圖(さしづ)次第(しだい)に可_レ仕候
如何様(いかやう)之儀御座候共/此方(このほう)ゟ御/暇(いとま)不(ず)_二申/請(うけ)_一
御/子(こ)様/大切(たいせつ)に養育(やういく)為(せ)_レ致(いたさ)可_レ申候/勿論(もちろん)
【左丁】
家出(いゑで)欠落(かけをち)等(とう)致(いたし)候/者(はゞ)取逃(とりにげ)引負(ひきおひ)之/品(しな)
請(うけ)人ゟ相償(あいつくのひ)可_レ申候/右(みぎ)之外/如何様(いかやう)之
《振り仮名:六ヶ敷|むつかしき》義/出来(しゆつたい)候共請人/何方迄(いづかたまで)も
罷出(まかりいで)取扱(とりあつかひ)仕/其許江(そのもとへ)少(すこし)も(も)御/難儀(なんぎ)御/苦(く)
労(らう)相懸(あいかけ)申/間敷(まじく)候為_二後日_一乳母(うば)奉公
請状(うけじやう)仍而(よつて)如(ごとし)_レ件(くだんの)

【右丁】
         《割書: |所書(ところがき)》
  年号月日    請人 何屋誰印
          /親(おや)  何野誰印
          奉公人  誰印
       何屋誰殿

【図】道具賣上手形(だうぐうりあげてがた)之事
【左丁】
一/雪舟画(せつしうゑ)金屛風(きんひやうぶ)壱雙(いつそう)并(ならびに)古法眼筆(こほうげんふで)
 山水之(さんすいの)一軸(いちぢく)三幅對(さんぷくつい)右之品(みぎのしな)代金(だいきん)何百両に
 此度(このたび)賣渡申處(うりわたしもうすところ)実正(じつしやう)也(なり)尤(もつとも)代金(だいきん)慥(たしか)に
 請取(うけとり)申候/自然(しぜん)此品(このしな)に付(つき)外方(ほかかた)ゟ(より)差障等(さしさはりとう)
 申出(まうしいで)候者(さふらはゞ)我等(われら)罷出(まかりいで)申(まうし)《振り仮名:明メ|あきらめ》其許江(そのもとへ)聊以(いさゝかもつて)
 御難儀(ごなんぎ)懸(かけ)申/間鋪(まじく)候/為(ため)_二證據(しやうこの)_一賣上(うりあげ)

【右丁】
 一札(いつさつ)仍而(よつて)如(ごとし)_レ件(くだんの)
         《割書: |所書》
   年号月日   請人 何屋誰印
          賣主 何屋誰印
         何氏誰殿

【左丁】
   書状(しよしやう)尊卑(そんぴ)上中下/認方(したゝめかた)之/部(ぶ)
 《割書:披露(ひろう)状之/書留(かきとめ)|たとへば》乍(ながら)_レ恐(おそれ)捧(ささげ)_二愚札(ぐさつを)【一点脱】候/右(みぎ)之/趣(おもむき)宜敷(よろしく)御披露(ごひろう)奉_二頼(たのみ)上_一候
 恐惶謹言(きやうくわうきんけん)《割書:などゝ|とめて》宛名(あてな)《割書:又は表書(をもてがき)|などは》何之何之/守(かみ)様 《割書:または/寺方(てらがた)|ならば》
                御/役人(やくにん)中
 何寺(なにじ)様    又は御/役者(やくしや)様又は
  御/役僧(やくそう)様  御/納所(なふしよ)様などゝ書也
○一(上々)筆奉_二啓上_一候○一(上 )筆啓上仕候○致(中 )啓上候○令(中下)啓達候
 一(下 )筆申入候○ 益(上々)御/機嫌能(きげんよく)被(られ)_レ為(せ)_レ遊(あそば)_二御座_一
○益(上ます〳〵)御勇健(ごゆうけん)被_レ遊_二御座_一 ○愈(中いよ〳〵)御安躰(ごあんたい)被_レ成_二御座_一
○弥(中下)無(なく)_二御別条(ごべつでう)_一 ○其(下 )御/許(もと)御/無事(ぶじ)

【右丁】
○恐(上々)悦/至極(しごく)奉_レ存候○奉(上 )_二恐慶(きやうけい)_一候 ○珎(中上)重御儀奉_レ存候
○珎(中下)重御事存候○珍(下 )重存候○呈(上々ていし)_二愚札(ぐさつを)_一候 ○捧(上さゝげ)_二愚札(ぐさつを)【一点脱】候
○奉(中上)_二申上度_一○申上度○申(中 )述度(のべたく)○申(下 )入度
《割書:△脇付(わきづけ)之/次第(したい)》参(上まいる)人々御中○人(中 )々御中○御(下 )宿所(しゆくしよ)
《割書:△返事(へんじ)脇付(わきづけ)次第(しだい)》参(上まいる)尊報(そんほう)○貴報(中きほう)○御(中 )報(ほう)○御答(同ごとう)
 御(下 )返事(へんじ)《割書:又は》玉床下(ぎよくせうか)○尊床下(そんせうか)○玉案下(きよくあんげ)○玉机下(ぎよくせうか)
 玉机右(ぎよくせうう)《割書:又は》机下(せうか)《割書:あるひは》机右(せうう)《割書:と斗書|事も有》 《割書:△書留之次第(かきとめのしだい)》恐(上々)惶謹言
 恐(中 )惶謹言○恐(中下)々/謹言(きんげん)○恐(下 )々/謹言(きんけん)○謹言(下きんげん)
【左丁】
 《割書:または》誠惶誠恐(せいくわうせいきやう)《割書:などは至て|尊方へ書也》誠恐頓首(せいきやうとんしゆ)《割書:其/次(つぎ)|なり》/頓首謹言(とんしゆきんげん)《割書:また其|次なり》
《割書:△殿様(どのさま)書之|    次第》殿(上々)殿(中上)殿(中 )殿(下 )《振り仮名:との|下々  》○様(上々)様(上 )様(上 )様(中 )様(中下)
 様(下 )様(下々) 《割書:△追而書之次第》返(かへ)ス書は貴人江者/書(かく)べからず
 《割書:返(かへ)す書は本人の中ほどより少シ上ゟ書べし本文(ほんもん)ゟ高く書べからず返書に|以上と留(とめ)ることあしく又猶々。返々。追而(おつて)申上などゝ書はみな本文之》
 《割書:意(い)をうけて書事なれば心得有(こころへある)べし女中江の消息(せうそく)。腰文(こしぶみ)立文(たてふみ)ともに|二枚に書べし女中方への状/竪紙(たつがみ)二/枚(まい)なるゆへ略(りやく)して一枚を二ッ折に》
 《割書:して用ゆるなり礼紙(らいし)あるべからす奥(をく)を四五折ふかく折かへすべし》
 《割書:女中の認やう|かくのごとし》《割書:┌|│|└》《割書:いつれの御方にても| 御局申給へ》 つね治《割書:┐|│|┘》《割書:名のりの上の字をかな下の字をば|真名(まな)に書べし又かろき方へは上の字を》
 《割書:真名下の字をかなにて書べし》
《割書:△女中/脇付(わきつけ)之次第 》ま(上々)いる人々申給へ 人(中 )々申給へ 申(上中)給へ ま(下 )いる ま(下々)いらせ候 

【右丁】
魚鳥目録之品 目録廻状認様
【上段】
【右枠】
進上
 白鳥  一羽
 雁   一羽
 鯛   一折
 鱸   一折
 海月  一桶
  《割書:以上 氏名|     名乗》
【右枠下】
上輩(しやうはい)へ
魚鳥/前後(せんご)の事/先(まづ)鳥を
書ずに魚を書べしもし
しやうじんものあらばをくに
書べし又魚鳥を両に
書/流(りう)もあり樽(たる)あらは奥
に書べし小袖などは樽
のまへたるべし
【左枠】
 目録
鶴   一羽
鯛   一折  
鮭   一尺
海老  一折
蛤  ┌一折
   └《割書:又は枚|  とも》
 《割書:以上》
【左枠下】
同輩(どうはい)へ
樽(たる)は何荷(なんが)とかくべし折
ならば何合と書べし女中
へつかはすにはかなにて書
べし上輩へは進上と氏
名を書べし下輩へは目
録と斗かきて氏も
名もかゝぬなり
【下段】
【右枠】
 目録
御小袖 一重
御扇子 一箱
御酒  何樽
鰹節  何連
真綿  何把
 《割書:以上》
【左枠】
 目録
金子  何程
御樽  何荷
鯛   何掛
絹類  何巻
裏地  何疋
 《割書:以上》
月日  何某
【枠下】
こゝに出す所の目録は今
町家通俗もちゆる所の
略目録志たゝめ方なり
あるひは奉書紙立目録
または二ッ折に認(したゝ)むる等
の事は其時/宜(よき)にしたゝめ
て差略あるべし其認め
かた此ふり合にてもちひ
来るをうつしをくもの
なれば本式のくはしき事
はそれ〳〵の師(し)によりて
ならひ認むべし大躰此
ふり合にて種々(しゆ〳〵)差略
してしたゝめ給ふべし
たゞ俗家(そくか)通用(つうよう)したゝめ
来るをもむきのみて【之ヵ】
出すものなり
【左丁】
廻文認やうの次第
【上段】
【右枠】
明日於東山御酒
進上申度候猶御光
駕者可被忝候以上
 月日   名二
      名一
某殿 一
某殿 二
某殿 三
某殿 四
某殿 五
  《割書:参【脇付】》
【左枠】
 次第不同
某殿 五
某殿 四
某殿 三
某殿 二
某殿 一
明日於東山御酒
進上申度候於御光
駕者可被忝候以上
 月日   名一
      名二
 各御中
【枠下】
夫(それ)回文触(くはいぶんふれ)状之事はかの事書を口に書ときはあて所口の方
を上とし奥の方を下/位(い)と次/亭主(ていしゆ)の名日付の下を下位とし
次(つぎ)を上位とする事上の/圖(づ)のごとし亭主一人の時は日付の下に
かくまた事書を奥に認むる事有其時はあて所口の方を
下位とし奥の方ほとを上位とすべしまた亭主の名も
日附の下を上位として次を下位とこゝろへべし則上の
圖のごとくなり上/包(づゝみ)の事は上の字斗一字かくべし
またてまへの名を書事もあり
廻文に点をかくる事/式法(しきはう)にはなき事なりとあり
名の下かたはらに奉といふ字を書事/作法(さほう)なりと
いへり但(たゞ)しまた点(てん)をかくる事もくるしからずと
あり点は【雛形の線形】かくのことく書べし【鈎形の線形】かくの如くかくる
事は慮外(りよぐはい)なりまた名の下に或は承知仕候または
奉承知候など例(れい)もあるよしなり

【右丁】
   糊付(のりつけ)封(ふう)并(ならびに)表書(おもてがき)の仕様(しやう)

【枠内】 名字官殿 名字官
封(ふう)じ様(やう)は折目(おりめ)へあて名のかゝらぬ様(やう)封(ふう)すべし我名は
折目へ懸(かゝ)るともくるしからずのりを多(おゝ)く付べからす
少しつけて心やすくはなるゝ様に附べし多く付る事/慮(りよ)外なりといふ
表(おもて)書の事は古き法には脇付(わきつけ)なし表(をもて)に名乗(なのり)裏(うら)に名を書也/當代(たうだい)は
脇付をして表に名を書なり医師(ゐし)出家(しゆつけ)などは表に実名(じつみやう)裏(うら)に庵号(あんがう)を書也
又裏にゟといふ字を書事あり無用の事なりゟといふ字はよりといふ
文字のやつしたるなりたとへばまいるを「まいる」【合字】とやつしたるがごとし女の
通用なり従自(より〳〵)と書事も無用なり
【枠内】誰殿  誰
是はとむらひ状之/封(ふう)じ目表にあり又封のしるしをせ
ぬ流(りう)もありむかしは脇付もあるよし當世は脇付なし
ひねり文の時は封(ふう)じ目を左(ひだり)へよする法也文の中には返(かへ)す書以上猶々/重而(かさねて)など書べからす
封のしるしはかりの印なれば〆此ことく長きほど慮外也/貴(き)人へは短(みじか)くすべし
〆かくの如(ごと)く也封の姿(すがた)流々(りう〳〵)有○惣じて脇付を書は大方先の宛(あて)名の所名の下も
二字め程より書べし通用之是ゟ上へ書事是ゟ下へ書事いづれも人々の品によるべし
【左丁】
 月(つき)之/異名(いみやう)并(ならび)に《割書:時候(じこう)之/詞(ことば) 十干(しつかん)|十二支(じうにし)  片假名(かたかな)之事》

年始之詞(ねんしのことば)《割書:新春(しんしゆん) 新年(しんねん) 改年(かいねん) 改暦(かいれき) 青陽(せいやう) 年甫(ねんほ)|御慶(ぎよけい) 佳慶(かけい) 吉兆(きつてう) 吉慶(きつけい) 嘉慶(かけい) 嘉祥(かしやう)》

正月《割書:夷鐘(いしやう) 発春(はつしゆん) 甫年(ほねん) 甫月(ほげつ) 開端(かいたん) 解凍(かいたう) 睦月(むつき)|王春(わうしゆん) 太郎月(たらうづき) 花晨(くはしん) 初空月(はつぞらづき) 端月(たんけつ) 太簇(たいそく) 首春(しゆしゆん)》

二月《割書:殷春(いんしゆん) 仲陽(ちうやう) 夾鐘(けうしやう) 降婁(がうろう) 陽中(やうちう) 鳴調(めいてう) 如月(じよげつ)|春和(しゆんわ) 春濃(しゆんでう) 四陽(しよう) 美景(びけい) 令月(れいげつ) 星會(せいくはい) 梅見月(むめみづき)》

三月《割書:暮陽(ぼやう) 桐月(とうげつ) 花老(くはらう) 蚕月(やよひづき) 弥宵(やよい) 恵風(けいふう) 重三(ちやうさん)|殿春(でんしゆん) 喜月(きげつ) 帰春(きしゆん) 暮春(ぼしゆん) 晩春(ばんしゆん) 桜月(さくらづき) 花見月(はなみづき)》

四月《割書:卯月(うづき) 維夏(いか) 仲呂(ちうりよ) 六陽(りくやう) 夏半(かはん) 槐夏(くはいか) 献梅(けんばい)|伏暑(ふくしよ) 清夏(せいか) 麦秋(ばくしう) 暮夏(ぼか)? 正陽(しやうやう) 炎鐘(ゑんしやう) 卯花月(うのはなづき)》

五月《割書:畏景(いけい) 梅天(ばいてん) 東井(とうせい) 皐月(さつき) 景風(けいふう) 午月(ごげつ) 臨景(りんけい)|小巧(せうこう) 鶉首(しゆんしゆ) 炎天(えんてん) 星月(せいげつ) 蕤賓(すいひん) 月不見月(つきみぬつき)》

【右丁】
六月《割書:赫曦(かくぎ) 火老(くはらう) 元陽(げんやう) 朔月(さくげつ) 金柔(きんじう) 旦月(たんげつ) 鶉火(しゆんくは)
|暑劇(しよげき) 溽暑(しよくしよ) 祖暑(そしよ) 林鐘(りんしやう) 常夏月(とこなつづき) 風待月(かぜまちづき)》

七月《割書:夷則(ゐそく) 烹葵(はうき) 蘭月(らんげつ) 蘭龝(らんしう) 親月(しんげつ) 文披月(ふみひろげつき) 七夕月(たなばたづき)|鶉尾(しゆんび) 賓涼(ひんりやう) 孟秋(もうしう) 初秌(しよしう) 相月(さうげつ) 女郎花月(をみなへしづき)》

八月《割書:葉月(はげつ) 剥棗(はくそく) 豆雨(とうう) 王秋(わうしう) 雁来(がんらい) 南呂(なんりよ) 月見月(つきみづき)|壮月(さうげつ) 桂秋(けいしう) 秋涼(しうりやう) 深秋(しんしう) 清秋(せいしう) 西頴(さいゑい) 秋風月(あきかぜづき)》

九月《割書:玄月(げんげつ) 衣裌(いこう) 菊月(きくづき) 授衣(じゆい) 鴻賓(こうひん) 杪秋(べうしう) 暮商(ぼしやう)|築陽(ちくやう) 涼秋(りやうしう) 窮秋(きうしう) 暮秋(ぼしう) 晩秋(ばんしう) 長月(ながつき) 季商(きしやう)》

十月《割書:小春(こはる) 孟冬(もうとう) 神無月(かみなづき) 初冬(しよとう) 方冬(はうとう) 暢月(ちやうげつ) 時雨月(しぐれづき)|上冬(しやうとう) 盈春(ゑいしゆん) 陽月(やうげつ) 玄冬(げんとう) 應鐘(をうしやう) 星冬(せいとう) 厳冬(げんとう)》

十一月《割書:霜月(しもつき) 一陽(いちやう) 日凍(につとう) 冰壮(へうさう) 黄鐘(わうしやう) 霜天(そうてん) 霜朝(そうさく)|子月(しげつ) 雲半(うんはん) 風寒(ふうかん) 朔易(さくい) 鴨月(おうげつ) 千月(せんげつ) 霜降月(しもふりつき)》

十二月《割書:極月(ごくげつ) 臘月(らうけつ) 弟月(おとゝづき) 季冬(きとう) 黄冬(わうとう) 大呂(たいりよ) 除月(じよげつ)|凋年(てうねん) 歳閑(せいかん) 歳竟(せいきやう) 窮月(きうげつ) 窮景(きうけい) 苦寒(くかん) 春待月(はるまちづき)》

壱字異名(いちじいみやう)陬(むつき)《割書:正|月》如(きさらぎ)《割書:ニ|月》寎(やよひ)《割書:三|月》余(うつき)《割書:四|月》皐(さつき)《割書:五|月》且(みなつき)《割書:六|月》相(ふつき)《割書:七|月》壮(はつき)《割書:八|月》玄(ながつき)《割書:九|月》陽(かみなづき)《割書:十|月》辜(しもつき)《割書:十一|月》除(しはす)《割書:十二|月》

【左丁】
●時候之詞(じこうのことば) 餘寒強(よかんつよく)《割書:【折目で不読】|冬のごとくきび|しき時節をいふ》《割書:又》餘寒甚敷(よかんはなはだしく)《割書:【折目で不読】|やはりきびしくひへる|をいまだよかんといふ》
《振り仮名:●凄|さへかへりさむし》《割書:冬のやうに空|さへて又さむく|なるをいふ》春寒(しゆんかん)難(がたく)_レ退(しりぞき)《割書:これは二月頃に成|てもやはりさむさの|やまざる時節をいふ》春寒(しゆんかん)難(がたく)_レ去(さり)《割書:上に同じあたゝかに成|そふでもいまださむさ|のあるをいふなり》
《振り仮名:●春暖相催|やう〳〵しゆんだんあいもよふし》《割書:是は二月にも|なりてもやう〳〵|あたゝかになり|かける時節を云》暖和相成(だんわにあいなり)《割書:是は二月の末或は|三月に至りほの〳〵|とあたゝかに成たる|じせつなり》暖気相催(だんきあいもよふし)《割書:大ぶんあたゝかに|なりたるじせつの|ことなり》
《割書:だんきといふは|●のすへ三月|頃の事と思ふべし》薄暑之節(はくしよのせつ)《割書:先四月と心得べし|四月より五月へかけ|そろ〳〵あつさの時節也》《割書:又》向暑(かうしよ)《割書:又》迎暑(かうしよ)《割書:二ッともおなじ|心なりあつさに|むかふといふ心也》
《割書:これも四月|より五月へ|かけての時節也》暑気相増(しよきあいまし)《割書:又》暑気相募(しよきあいつのり)《割書:二ツとも次第にあつさ日々に|ます時分のことば也凡五月の末|より六月どようまへかけて|いふことばなり》大暑(たいしよ)
甚暑(じんしよ)《割書:あつさのつよき時分也|六月土用中と心得べし|暑気の見廻の詞なり》残暑之砌(ざんしよのみぎり)《割書:土用の明てもあとへあつさの|のこりたるをいふことばなり|土用すぎざればざんしよ|とはいはず》未残暑(いまだざんしよ)□
未残暑甚敷(いまだざんしよはなはだしく)《割書:二ッながら土用過てもやはり|あつさのつよきじせつをいふ|よかんの詞と同じかく合なり》秋暑(しうしよ)難(がたく)_レ去(さり)《割書:二ッとも□|春かんの□|たき心とおなじ》
《割書:かくとしるべし|七月より八月|かけての詞也》秋冷相催(しうれいあいもよふし)《割書:やう〳〵すゞしく成かけ|たるをいふ心なり七月中|ころより八月かけての|じせつとこゝろえべし》余程冷気(よほどれいき)《割書:凡八月之半ほ□|すゞしく成□|時節なり》

【●は墨消し】

【右丁】
冷気相増(れいきあいまし)冷気弥増(れいきいやまし)《割書:八月末より九月比|れいきのだん〳〵|つよく成時節と心得べし》寒冷相催(かんれいあいもよふし)《割書:九月過て□|に入□|次第にさむく》

《割書:なる時節|のことば|  なり》寒冷之節(かんれいのせつ)《割書:十月すへより|十一月かけての|ことばなり》寒冷弥増(かんれいいやまし)寒冷相募(かんれいあいつのり)《割書:寒□|□|□》

●《割書:月の|ば|なり》向寒時節(かうかんのじせつ)《割書:又》迎寒(かうかん)《割書:二ッとも同じ十一月|すへにとなり寒入|まへ迄通用の詞》甚寒之節(じんかんのせつ)□

寒之節(かんのせつ)《割書:二ッとも寒に入ての|ことば也いづれもかんき|つよきじせつかんき|見まいのことばなり》月迫押詰(げつばくをしつめ)無(なし)_二餘日(よじつ)_一《割書:これらはみなとしのくれ十二|月のすへのことばなり冬の|節分あるを年内■■い■》

●吉(きち)《割書:つい|たち|のい|みやう》旬(しゆん)《割書:十|日|也》念(ねん)《割書:二|十|日》㫚(こつ)【昒】《割書:つご|もり|なり》上旬(じやうじゆん)《割書:朔日ゟ|十日|まで》中旬(ちうじゆん)《割書:十日ゟ|廿日迄|の内也》下旬(げじゆん)《割書:二十日ゟ|つごもり|迄の詞也》

●《割書:十干(じつかん)|の事》甲(きのへ) 乙(きのと) 丙(ひのへ) 丁(ひのと) 戊(つちのへ) 己(つちのと) 庚(かのへ) 辛(かのと) 壬(みづのへ) 癸(みづのと)《割書:きひつかみと|順をおぼえ置|べし》

●《割書:十二(じうに)|支(し)之事》子(ね) 丑(うし) 寅(とら) 卯(う) 辰(たつ) 巳(み) 午(むま) 未(ひつじ) 申(さる) 酉(とり) 戌(いぬ) 亥(い)

●《割書:片(かた)かな|の事》《割書:イロハニホヘトチリヌルヲワカヨタレソツネナラム|ウヰノオクヤマケフコエテアサキユメミシヱヒモセス》《割書:ン(ん)■(して)|𪜈(とも)■(とき)》
【枠の上】
上合月村勝見安兵衛持主

【左丁】
【上段】
嘉永元《割書:戊| 申》年初夏
  発
  行
  書
  林
【下段】
江戸  須原屋 茂兵衛
    岡田屋 嘉 七
    河内屋 喜兵衛
大坂  秋田屋 太右ヱ門
    河内屋 茂兵衛
尾州  永楽屋 東四郎
紀刕  坂本屋 喜一郎
   寺町通松原上ル
京都  菊屋  □
    同   □

【●は墨消し】

【裏表紙】
上合月邑勝見宗之進持印

(献立覚)

在所不残
献立
めし
汁 さいのめとをふ
     あをな
坪 きくらぎ
  こんにやく
  いものこ
  にんしん
  牛房
平  あぶらげ
   しよが
皿  ひじき
   大こん
  にんしん
香ノ物 敷葉
引物 あづき
   せんまい白あへ
したし物 ねじ大根
  中酒

餅弐ツ
らくがん壱枚づゝ
 納の鉢
引さかな【注】
  こんにゃくひをぎ
  牛房
  あげこんふ
酒一さん

御法中親類
 御めし
汁  小じいたけ
   つどとをふ
   みつ葉
坪  きくらぎ
   やまのいも
   にんしん
   やきぐり
   こんにやく
猪口 牛房
   白あい
ふたぢやわん 大しいたけ
       竹のこ
       山いも
敷葉   ならづけ

【注 引きざかな(肴)=供応の膳に添えて出す肴。】

皿 あけふ
  くずきり
  岩たけ
  うと
  わさびの葉
平 あげとをふ
  生姜
大引 山のいもめまき【海布巻】
   あげこんふ
中酒
納の鉢
後酒  
 さかな
硯ふた なし
    あげ物万寿
    くるみ
    きんかん
    花くわい

指味    紅のり
      大こん
      こをたけ
      うみぞをめん
      あをみ
吸物    ゆりね
      こんふ菓子
引物    餅三ツ  壱合
      万寿弐ツ 五分
   御茶

杉谷
御院住        御見舞
           ふ三十来り
             代三匁
     御布施金弐分

中務卿 様
     銭五百文

御後室様
     銭百文

御奥様
     銭百文

   最勝両様
     銭三百文

   御伴僧
     銭三百文

    家来
     銭百文
風巻     御見舞
 浄明寺様   五匁来り
  金壱分  うどん
        五匁来り

   御伴僧
    銭三百文



      御伴僧
       銭三百文
      家来
       銭百文
栃谷  
 隋応寺様          五匁 来り
   金壱分昼夜御教化御頼申 
 同  老僧       三匁来り
               不参ニ付
      銭弐百五拾文 
三留
 正寿寺様          三匁来り 
      銭四百五拾文
  道場
   銭百文
             今坂
一 銭百文           長次郎
                 隠居
一 銭百文           長次郎
                  孫


一 銀五匁   松岡
          白崎万右衛門

一 〃拾匁   栃谷
          片岡庄兵衛
 外ニ牛房山いも
        瓶谷
一 銀三匁     兵左衛門
        牛房谷
一 銀三匁     嘉右衛門
        当村
一 輪違壱斤    孫左衛門
一 やきふ三十     同人
        笹谷
一 銀五匁     渡部与四郎事
             弥兵衛
        福井百足屋
一 銀五匁        利兵衛
        種池 
一 銀五匁      坪川武兵衛
        岩本
一 銀拾匁     内田吉左エ門
        長崎
一 銀三匁     斎藤 小助
        当村別家
一 あげ三十    岩堀與市
        久喜津
一 銀三匁     佐兵衛 
        

      此
一 銀壱匁     庄次郎
      杉台 
一銀五匁     十兵衛
      当村
一あげ弐十    庄左衛門
      同
一輪違壱斤    伝左エ門
      同
一あげ弐十    庄右衛門
      此
一■■■拭三丁  龍玄

慶長三年七月越前国丹生郡玉川浦御検地帳写

元文六年酉正月ニ写之有今亦
文化十一年甲戌正月写之置申者也
越前国丹生郡玉川浦御検地帳写
慶長三年七月日 井上新助打口

  しめかけ
上畠    弐反九畝十八歩 壱石壱斗八升四合 こさかや
                     ちか平
上畠 同  七畝十八歩   三斗四合     孫三郎
中畠 同  八畝      弐斗四升     次郎兵へ
上畠 同  三畝拾歩    壱斗三升四合   同人
                     ちか平
上畠 同  反八畝拾歩   七斗三升四合   彦ノ下
上畠 同  八畝      三斗弐升     小酒や
   長畠
中畠    七畝十四歩   弐斗弐升四合   同人
中畠 同  七畝十歩    弐斗弐升     小酒や

   長畠            ちかたいら  
中畠    四畝廿歩  壱斗四升       孫三郎  
中畠 同  九畝    弐斗七升       次郎右衛門
上畠 同  弐反    八斗   とねの   新四郎
上畠 同  弐畝廿歩  壱斗七合 ちか平   孫三郎
中畠 同  反三畝十歩 四斗         しちとね
中畠 同  三畝廿二歩 壱斗壱升弐合     同人
上畠 同  弐畝廿四歩 壱斗壱升弐合     同人
中畠 同  五畝拾八歩 壱斗六升八合     西兵衛

中畠 同  反八歩   三斗八合       ととね
下畠 同  反六畝廿歩 三斗三升四合 ちか平 助二郎
中畠■■山 九畝廿六歩 弐斗壱升六合     ととね
中畠 同  反八畝   五斗四升       こさかや
中畠 同  廿歩    弐升         彦兵衛
上畠 うミて弐畝拾歩  九升四合       西兵衛
上畠 同  壱畝拾八歩 六升四合   あるき 次郎右衛門
中畠 同  廿四歩   弐升四合       とね

  からの谷
中畠     壱反    /参(三)斗   とね 
上畠 同   弐反    八斗    小右衛門 
下畠 同   壱反    弐斗    とね   
下畠 同   拾六歩   壱升壱合  同人
  くひか平 
上畠     弐反五畝  壱石    西兵へ
上畠 同   三反    壱石弐斗  そうね
下畠 同   壱反    弐斗    同人
荒畠 同   弍反    六斗    同人
  くひか平
中畠     壱反    三斗    八左衛門
上畠 同   反壱畝   四斗四升  同人
上畠 同   弐反三畝  九斗弐升  そう祢
中畠 同   反弐畝   三斗六升  源左衛門
上畠 同   壱反    四斗    太郎左衛門
中畠 同   反三畝   三斗九升  同人
荒畠 同   弐畝    弐升    西兵へ
上畠 同   弐畝十弐歩 九升六合  同人

 くひか平【小字名】
上畠   反弐畝  四斗八升  西兵へ【衛】
【以反最下段付紙】六十
上畠同  廿歩   弐升七合  小右衛門 四十五
中畠同  六畝   弐斗八升  そう弥  四十三
上畠同  壱反   四斗    小右衛門 五十四
上畠同  弐反   八斗    同人   四十二
            ちか平村
中畠同  弐反   六斗    川端   四十四
中畠同  反三畝  三斗九升  源左衛門 亦六番
 くひか平【小字名】
中畠同  十六歩  壱升六合  源左衛門 四十番 
 ふちノ上【小字名】
上畠同  三畝六歩 弐斗弐升八合 清水兵へ 亦七番
上畠同  十三歩  壱六升六合  七部奈  亦三番
              ■■■
中畠同  弐畝弐歩 六斗弐合  太郎左衛門 亦四番
              ちか平
荒畠同  四畝   四升    て久    亦二番
中畠同  三畝六歩 乃寸六合  同人    亦六番
下畠同  拾歩   七合    小右衛門  亦八番
荒畠同  九步   七合    太郎左衛門 亦二番

  くひか平
荒畠     八畝拾歩  八升四合   太郎左衛門
荒畠 同   九歩    三合     同人
上畠 同   八畝五歩  三斗弐升七合 同人
上畠 同   三/段(反)弐畝  壱石弐斗八升 とね
  まへさか
中畠     壱反    三斗     次郎兵衛
上畠 同   壱畝拾歩  五升四合   同人
荒畠 同   拾六歩   六合     太郎左衛門
上畠 同   壱反    四斗     次郎右衛門
  まえさか
上畠     壱畝拾五歩 六升     とね
上畠 同   弐畝拾六歩 九升六合   桑右衛門
上畠 同   弐畝    八升     とね
下畠 同   四畝    八升     次郎兵衛
上畠 同   壱畝廿四歩 七升弐合   次郎右衛門
上畠 同   弐反    八斗     とね
上畠 同   弐反    八斗     同人
上畠 同   廿四歩   三升弐合   同人

  まへさか
上畠  拾弐歩   壱升六合   とね 八十二
上畠同 弐反    八升【斗】     同人 七十六
上畠同 弐反弐畝  八斗八升   同人 七十三
上畠同 弐拾八寸【歩】  三合【升】

  村ノ上
上畠     弐畝拾七歩 六升三合   源左衛門
上畠 同   壱畝弐歩  四升弐合   西兵へ
上畠 同   弐十八歩  三升七合   同人
 

  たかひら           ちか平
下畠     弐反弐畝  四斗四升   向い
下畠 同   反五畝   三斗     新右衛門
下畠 同   弐反    四斗     同人
 

屋敷 ○   廿四歩   九升六合   河之端
屋敷     壱畝    壱斗弐升   さかや


屋敷     拾五歩   六升     三郎兵へ
屋敷     壱畝    壱斗弐升   左衛門五郎
屋敷     拾六歩   六升     かも後家

屋敷     九歩    三升六合   与太郎
屋敷     九歩    三升六合   彦五郎■■

  清水の上
上畠   三畝廿三歩 壱斗五升壱合 七■【合ヵ】祢
上畠 同 反弐畝   四斗八升   とね
上畠 同 反壱畝   四斗四升   七■祢
荒畠 同 弐反    弐斗     前右衛門
上畠 同 七歩    九合     そこ祢
中畠 同 壱反    三斗     同人
中畠 同 八畝    弐斗四升   新左衛門
中畠 同 七歩    七合     弥太郎

  清水の上
中畠   六畝    壱斗八升   道通
  村上
上畠   壱畝    四升     とね
  清水の上
上畠   廿四歩   三升弐合   同人
  たかひら
荒畠   壱反    壱斗     ありき
  よこ畠
上畠   廿五歩   三升四合   道通
中畠   三畝    九升     同人
上畠   壱畝    四升     とね
中畠   八畝    二斗四升   同人

 ■■
荒畠   三畝廿歩  三升四合   惣作
下畠   七畝    三斗四升   次郎兵衛
中畠   壱畝拾八歩 四升八合   源左衛門
中畠   壱反    三斗     太郎右衛門
荒畠   壱反五畝  三斗五升   さこ祢
             以上

              壱石五斗代
上田 反五畝       分米弐石弐斗五升
              三石三斗代
中田 反         分米壱石三斗
上畠 六町反七畝拾弐分   四斗代
             分米弐拾三石六斗弐升
中畠 三町弐反六畝拾八分  三斗代
             分米拾壱石四斗四升

下畠 壱町七反六畝廿六分 弐斗代
             分米三石五斗三升
荒畠 壱町三反六畝拾弐分 壱斗代
             分米壱石三斗六升
屋敷 弐反六畝弐拾弐分  壱石弐斗代
             分米三石三斗五升
 田畠屋鋪合拾三町四反九畝十四分
   分米合四拾六石六斗五升
 右今度御検地之上を以テ相定条也
一六尺三寸之さほを以五間六拾間三百歩壱反
 相究候事
一田畠并■所之上中下能々見届斗代
 相定候事

一口米壱石ニ付弐升宛其外役米一切不可出候事
一京舛を以年貢可致納所候うりかいも同舛たるへき事
 代官給人として可被持候事
 七月廿日            井上新助

 長岡弥次右衛門殿之時増申米之覚
 くひかひら
中畠   六畝    壱斗     そう祢
 ふちの上
上畠   三畝六歩  壱斗     清水兵衛
上畠 同 四畝    四升 ちか平 てくかつ
上畠 同 三反弐畝  壱斗     と祢
 村之上
下畠   反弐畝   壱斗     次郎兵衛
中畠 同 六畝    壱斗     新左衛門

  谷か平
上畠     弐畝廿歩  壱斗     前右衛門
下畠たかひら 壱反    壱斗     小さかや 
下畠     八畝    壱斗     次郎右衛門
荒畠     反弐畝   弐斗     とね
荒畠     弐反    壱斗     前右衛門
中畠     六畝    壱斗     道通
高合壱石弐斗四升
右者長岡弥次右衛門殿代官被成候時増申米也
本水帳之上を以テ写申者也
右者慶長三年之分元文六年酉正月ニ写有
今亦文化十一年戌正月ニ是を写置申者也
            庄屋 
              久右衛門

【裏表紙 文字なし】

村尽(合谷・南居・三尾野等村々、敦賀県・足羽県等、受取等例文…

 村尽
合谷南居

三尾野花
守入り吉江
米岡牛
屋杉本

西番糺ス
村小野
小黒町
有定村

白川村
上鯖江
東鯖江《割書: |○》
水落村

長泉寺
森下村
田所村
五軒町

岡野村
中むら
中まち
西鳥羽

一里塚
江尻町
上江尻
下江尻

三十八社
中野村
冬野村
浅水二日町

八日町村
真木村
今市安保
中荒井

杉谷引目
下荒井
江端大嶋
花堂西谷

渕村福村
門前山奥
南江守村
舞屋中村

下江守種池
久喜津下野
朝宮栃谷
片山清水山

嶋寺御油
真栗瓶谷
敦賀縣足羽
縣武生鯖江

福井大野勝
山丸岡金津
郡中會所
第十五區

戸長
  池田弥織

  坪川武兵衛
武周村
  照流寺
帆谷村
  渡辺次左衛門

下荒井村
  廣場傳左衛門
田所村
  渡辺源助

清水山村
  高松孫兵衛

  三上庄太夫

  三上七右衛門

片山新光寺
  梅田清助
御油村
  西村三右衛門
  氣比庄
當年八苗

代生立触
御座候
 石田
一銀拾匁

右之通慥 ̄ニ
受取申候
  馬場
祭礼《割書:ニ而》

皆々被召寄
忝存候

村名(大野村尽、手習手本、「中屋可能」)

   中屋可能
村名

大野町野
口清滝西方

寺鍬懸飯降 
深井上荒井
両黒谷阿難
租【へんが違います】上舌下舌

右近次郎篠
座新庄金
塚犬山三丁
坂戸尾永見

両大門矢村
西市中野
鼻黒中荒井
太郎丸庄林

太田小矢戸 
大矢戸西大
月新在家中
津川横枕

堂本友江中
挟中保菖蒲
池森政■村
中村三据猪

嶋下郷医王
寺北御門御
給友兼東山
開発稲郷西

山平澤野中
今井五条方
森山木本宝
慶寺佐開木

落蕨生唯野
富嶋七板土打
田野猪ノ口上
野西嶋麻生

嶋土布子森
目新河原大
渡壁倉岩ヶ
野両矢谷六

呂師不動堂
池ヶ原落合
花房松丸萩
ヶ野橋爪小

黒見堂嶋
伏石美濃
八町金山御
領柳ヶ島打

波仏原勝原
下山鷲村尾
ヶ原岡畑角
野前坂朝日

貝皿河合後
野石徹白野
尻影路日向
小緩見米俵

尾ヶ原池
尾大谷大納
若生子笹又
中島黒当戸

秋生伊勢久
沢小沢荷暮
箱ヶ瀬持穴
面谷味見野

津又神当部
河内中手清
水小当見市
布両河原打

立横越池田
荒谷松ヶ谷
広尾小畑白
■広瀬天田

花作杉谷朝
谷河清水三
万谷市波田
尻宿野前波

松五郎参宮はなむけ并留守見舞

 明和八年
 明治廿年迄百七年トナル
松五郎参宮はなむけ并留守見舞
 
 卯
  七月三日ゟ


一 銀弐匁  中庄 清兵衛
一 同弐匁  安沢 与三兵衛
一 そうめん弐丸  同人
一 同壱匁  池見 姉
一 同壱匁  庄兵衛
一 同弐匁  西あらや
一 同壱匁  喜三郎
一 同壱匁  市兵衛
一 同壱匁  儀左衛門
一 さば弐さし そうめん弐つ 同
一 同壱匁 儀右衛門
一 そうめん弐丸 同人
一 同五分  長兵衛

一 銀壱匁 庄右衛門
一 酒壱升 同人
一 同壱匁 七郎衛門
一 さしさば大二弐さし
  但三百匁斗 弥助
一 そうめん 壱丸 文七
一 酒壱升 千代松
一 酒壱升 文衛門
一 茶半斤 十助
一 そうめん 弐丸 三郎兵衛
一 そうめん 弐丸 惣平
一 さしさば 五さし

一そうめん 弐丸 惣平
一さしさは五さし
  但小さは 七衛門
一茶半斤   清左衛門
一酒壱升   喜助
一そうめん壱丸 平左衛門
一茶半斤    長右衛門
一そうめん弐丸 平右衛門
一酒弐升    七兵衛
一薬      亥専
一そうめん弐丸
      石塚 九郎左衛門

一そうめん弐丸 小平
一そうめん壱丸 伊左衛門
一そうめん弐丸 新兵衛
一いなだ五つ  同人
一茶壱斤    池見
一麦粉     同人
一そうめん弐丸 次右衛門
一大さば弐さし 十らおけん
一そうめん弐つ 利兵衛
一そうめん壱丸 武八
一酒壱升    弥左衛門
一干うどん   文四郎
五六〆斗

一酒壱升   佐中
一大ふくらき弐つ 彦太郎
     石塚
一そうめん弐丸 善右衛門
一酒壱升    惣右衛門
一酒壱升    忠右衛門
一酒壱升    定八
一そうめん壱丸 惣太夫

(全国郡代・代官所諸役人名列)

   目録
小堀一   岩田二   窪田二   新見三
石原四   今川九   多羅尾五  江川六
      佐々井八  松村八   斎藤九
福田四   小笠原十  大竹十一  内海十一
      大草十二  櫻井十三  篠本十三
森十四   北條十四  松本十八  安藤十六
鍋田十六  横田十七  中山十二  小川十八
宮崎十八  黒田十九  増田安十九 山田二十
      多田二十一 山内十五  田上二十二
角倉二十三 角倉二十四 高木二十四 木村宗二十五
中村二十二
     合印
代    代々御代官
在    御在府
モ    元〆    カ 加判
ク    公事方   テ 御手附
支    支配勘定格 フ 御手代衆
             御普請役格
△鑓鞘相印

○関東御郡代 中之間
        二千石高
釘抜之紋 百表 表六番丁 陣屋
     木村甲斐守   上州岩鼻
      △黒たヽき  野州足尾
             銅山
武蔵上野
○江戸詰
モフ 平塚平八郎 モフ 森出集助
         ク
フ  原田佳作  テフ 原鐘三郎
   嶋田金次郎 テ  瀧沢弘次郎
            池田邦三郎
   荒井俊三郎    長沢仲之菌丞
   原三八郎     中村勘一郎
○岩鼻詰        江戸ヨリ廿五里ヨ
モテ 山田真平  モテ 宇佐美藤一郎
フ        フ
モテ 高梨丹次  カフ 中野道之丞
フク       ク
フ  鈴木文之進    戸叶総蔵
テ  川崎三郎     飯原貫一郎
   小川繁次郎 テ  渡辺玄吉

 杉浦為次郎 山口徳次郎
 海野丹平  染谷政太郎
 原田純次郎
○足尾銅山詰 江戸ヨリ三十八里
テフ岩田量平
○関東御郡代 中之間
        二千石高
  五百八十五石六斗 本所石原
  小栗下総守
  △黒たヽき

○同御組頭
するがたい 甘利八右衛門
するがたい 木村董平
○同御留役
 吉田次郎吉 吉岡静助
 桜井健蔵  望月翁助

○関東御郡代 中之間
        二千石高
庵木瓜紋 百表 牛天神下
     河津伊豆守
      △白たたき
安房上総下総常陸
○江戸詰
モフ山崎貫之進 モフ秋葉金次郎
モフ山下八十八 テカ小板用三郎
テカ中嶋兵蔵  テ三上平八
フ海野又右衛門  秋山賢平
テ園部鉄之助  テ秋山金七郎
テ桑山時蔵   テ今井田安太郎
 西山義武太郎 テ高橋恒佐
 本庄菊太郎  テ福原幸次郎
 夏目鉄之進   西山鉄四郎

○御代官 躑躅之間
     代 御役料千表
禁理
御所方御用并山城大川筋御普請兼
七宝ニ花■■  六百石 スルガダイ
小堀数馬      御所司代
△黒らしや     支配
天保十四卯五月ヨリ  布衣
御用手伝      京都二條
小堀右膳      御役宅住居
△黒らしや
山城河内大和和泉丹波
○ 江戸詰
モ 紅林伊九郎 志賀欽一郎
        好川省三
大村良之輔 橋本忠次
○ 京都詰 江戸ヨリ  元〆二人御所掛り
      百廿六里余 御金方三人
            御蔵方三人
            定御修理方二人
モフ 山口改作

御 穂積孫七 モフ 坂根表右衛門
       モ  村田金作

馬や掛  林田式之助 川方  好川泰次

《割書:蔵》 大村■平     《割書:川方|ク》三上金之助
《割書:金》 山下仙右衛門   《割書:ク》 内山次郎蔵
《割書:金》 林 覚兵衛    《割書:蔵》 浅田次二郎
  沢田九郎兵衛   《割書:ク》 藤橋彦次郎
《割書:蔵|馬や掛》吉田篤之助    《割書:ク》 六嶋才八郎
《割書:定》 布施越之助    《割書:定》 中村■右衛門
  穂積嘉作       板根丈之助
  小田唯吉       山口秋七郎
  濱 ■作       高橋■次
  西村吉次郎      松浦善三郎
  一柳真三郎
  ■田慎平       石井孝太郎
《割書:馬や|掛》曽我豊次郎      宮田吉左衛門
  乾京三郎       武嶋健次
  森嶋米三郎      室 秀蔵
  三上徳三郎      沢田才次郎
  人見為助       浅田仙次
《割書:馬や|掛》井上新吾       森謙蔵


○美濃御郡代 


  水野逸作      テ 古田謙吉
  飯沼進兵衛     テ 松本■右郎
  岡野■平        田中欣一郎

○西国御郡代《割書:布衣躑躅之間|四百表高》
 紋【朱書き】百表  小川てい丁裏■■ 陣屋
       窪田治部右エ門      豊後日田
        △■たヽき       出張
                    豊前四日市
                    日向冨高
                    肥前天草
豊前豊後日向肥前肥後筑前《割書:一行目|二行目》
○江戸詰
 《割書:モツ|》 嶋田匡蔵  《割書:モテ|フ》藤田孝蔵
《割書:テカ|フ》蒔田権左衛門      秋山次郎右衛門
              山口悦之助
  《割書:テ|》青木彦五郎     《割書:テ|》岡田鉄之助
   野中広之進      秋山進之助
   岡島■之助
○豊後日向詰  江戸ヨリ二百九十八里
             《割書:モ|》志賀甚蔵

             岡田三郎兵衛
   脇谷義郎      石井清七郎
   小林清次郎     原 精一郎
   水嶋錠吉      山本廉太廉
   志賀又四郎     小林■之助


○豊前四日市詰 江戸ヨリ二百八十八里
カ  小林宇兵衛   テ 村田覚左衛門

○日向富高詰  江戸ヨリ二百四十八里
カ  原 健平      長谷川孝平


○肥後天草詰  江戸ヨリ三百廿里ヨ
カ  岡野荘四郎  カテ 佐藤金三郎
テ  鈴木任三      大羽英二郎  

 



















 

○飛騨御郡代《割書:布衣躑躅之間|四百表高》
丸違笹紋 三百石 小日向金小路坂 陣屋
     新見内膳        飛騨高山
      △■らしや      出張
       スジギン
                 越前本保
 飛騨越前《割書:越前|加賀》白山麓
○ 江戸詰
モフ  福岡■左衛門   モ  吉田鎌五郎
カ   杉浦丈四郎    カテ 鈴木■太夫
    足立瓶太夫       大須賀樫郎
テ   宇野郁蔵        山口源三
テ   鈴木多喜郎       清水真一郎
    村井善之助
○飛騨高山詰  江戸ヨリ 八十九里
モテ  浅井■助     モ  斎藤友輔
カ   籠宮幸助     テ  大沢賢介
テ   山崎三次郎       近藤英一郎
テ   寺田潤之助       辻 知次郎 
    木村熊吉
    

○大津詰       江戸ヨリ百廿三里半
モフ  柴山順右衛門   モ  古川忠八郎
             ク
カ   高田耕一郎    カ  船橋作左衛門
    松林太翔        篠田永四郎
    名和政兵衛       山田武助
    曽根悪次郎       三宅甲太郎
    中嶋■之助       岡田■三
    船橋哲三        田中幸蔵
    杉本真十郎       古川勇太郎
    曽根篤之輔       三好貞次郎
    内堀■蔵        三宅乙次郎
    坂 榮之助       七里■之助
○草津宿貫目改所詰
    杉本真十郎
○京都詰       江戸ヨリ百ニ十六里余
    大鳥丈五郎

○御代官   《割書:  焼火之間|代 御役料》

瓜之間卍字  百表六人フチ  向柳原
    紋  福田所左エ門
       △白たヽき
       嘉永七寅六月御勘定口
             ギンミヤク
下総 常陸
○江戸詰
テモ  渡邊幸之助    モ  小菅十一郎 
テモ  松沢俊助     テク 山口市郎次
    松井謙一郎    テ  本多元治
    鈴木真三郎    テ  只木尽次郎
    野々村与一    テ  田中耕平
    田川良之助    テ  高橋已之助
    杉浦万五郎    テ  村井勝之助
    宮原良造        嶋津貫輔
    田川直三        木村耕作
    宮崎三次郎       岡田録之助
    宮川乙三郎       小菅■吉













   

○御代官  《割書:布衣 躑躅之間|代》
行葉牡丹  千五百石 土手際四番■  屋敷
   紋  多羅尾主税         江州信楽
                   出張陣屋
                    東海道
       △黒らしや        四日市
      天保八酉六月ヨリ
同  紋  御用手伝
      多羅尾織之助
       △赤たヽき
近江山城河内伊勢
○江戸詰
モ   水野良平    モフ  荒井完之助
    松田篤三郎       久松■蔵
    椎名惣四郎       松沢金田郎
    斉藤督太郎       安藤沢一郎
    久松■太郎

○江州信楽詰    江戸ヨリ百十七里
モフ  星野順平    モフ  藤尾東作
モフ  斉藤方左衛門  モ   長尾小天太

モク  石黒亭平        高田耕一郎
    柴山精二郎       吉住左右蔵
    竹内壮太夫       藤田元造
    杉原堅介        藤尾乗平
    本庄市三郎       福井重蔵
    廣瀬加作        村木耕助
    柴山■蔵        杉本権之助
    高橋兵学        加藤豪平
    星野芳藏        三好清吾
    竹内謙吾        杉本 番
    星野倉吉        松田登之助
    高橋■見        杉原 右
    三好 登        村木 勘


○四日市詰     江戸ヨリ百里












○御代官      躑躅之間
  御鉄砲方兼 代  御鉄砲方組
           同心三十人
井桁之内■  両御番次席 芝新十ザ 屋敷 
    紋 百五十表         伊豆韮山
      江川太郎左衛門
       △朱たヽき      出張
      文久ニ戌十二月ヨリ     三島
武蔵相模駿河伊豆 並島々
○江戸詰
モテ  松岡正平   モテ  上村井善平
           フ
モテ  石川政之進  モフ  根本慎蔵
フ          ク
カ   高木鍵平       冨沢正右衛門
               梅沢貞助
フ   雨宮新平       桧山金平
    針谷昇司       増山鍵ニ郎
    大井田源八郎 フ   細野雅之助
テフ  井上連吉       鯨井優司
    友沢守平       原 祐之介
    山田尽次郎      大井田源蔵
    足立永吉       小田切謙吉
    冨沢長三
               六





○豆州韮山詰   江戸ヨリ三十里
モテ  柏木捴蔵   モ   高嶋八郎

カク  三科鎮太郎  テ   飯塚鉄太郎
ク   大山兼五郎      大井田源太郎
クテ  木村十一郎      岡田三郎
    内藤八十八郎     吉田朝二郎
    前田源之丞      木村亥田郎
    萩原藤三郎      高嶋押之助
    斉藤栄太郎      河野政太郎
○相州荒川番所詰
フ   山田頼助
○御鉄砲方附
    安井慎之介      山田清次郎
    田那村 渟      長沢房五郎



     斉藤四郎之介     森田留蔵
     岩嶋廉平       中村惣次郎  
     長沢三治    テ  中濱萬次郎
     甲斐直次郎


○《割書:小|仏》御関所
     佐藤庄太夫      川村文助
     落合源一郎      小野崎健次郎 
             見習 佐藤源三郎
     落合一平

○御代官    焼火之間  御役料三百表
              二十人フチ
        在 本所
■葉柏紋         新宿貫目改
             品川貫目改
             浦賀御藏
             城ヶ島篝屋

武蔵相模
            七

○江戸詰








○新宿貫目改所詰     江戸ヨリ二里

○品川貫目改所詰     江戸ヨリ一里


















○大森町打場定番


○浦賀御蔵所詰


○城ヶ島篝屋詰

○御代官     布衣躑躅間《割書:御役料|廿人フチ》
         在 本所深川道敷掛兼
丸之内井桁紋  二百表 馬喰丁  御関所  
        佐々井半十郎   金町 松戸
         △白たヽき   小岩 市川
        嘉永三戌四月御納戸ヨリ
武蔵下総
○江戸詰
モテ  青木新左エ門   モフ  福田又左エ門
モフ  田中■之助    テフ  鯰江鍼次郎
フ            モク
フ   森 謙吉郎        関根勘十郎
                八

クフ  井上亀三郎    フ   本城弥三郎

             テ   関口房次郎
テ   田中佐与太郎       桂 次郎太郎
テ   橋本圭次郎        本城■一郎
    西山又次郎    テ   糸井繁太郎
テク  宮坂徳太郎        児玉直次郎
    稲岡元蔵         増井外吉
    山崎相作         鯰江倉之助
    西山彌五郎
    増井百助         吉田啓之助
○《割書:金町|松戸》御関所
    山田東尊         矢嶋伝蔵
    山田貞右衛門       足立栄七郎
    山田源八         山田耕助
○《割書:小岩|市川》御関所
    中根嘉内         岩佐又市
    田中郁右衛門       川村彦蔵
○千住貫目改所詰




















    飯島廣太郎
           在 御役料三百表
○本行徳村定詰
    柿沼収蔵
○小菅御囲内定詰
    阿出川荘平太      阿出川正三郎

○御代官       焼火之間
三ツ千鳥紋 七十表五人フチ スルガダイ
      松村忠四郎
       △白たヽき
      文久三亥七月神奈川組《割書:■■|■■》
武蔵
○江戸詰 
モ   大場嶋太郎   テモ  山崎芳太郎
            ク
テカ  船山文三郎   フ   菊田啓之進
    黒瀬力蔵    フ   原雄右エ門
    長沢耕助        吉岡準蔵
テ   平塚義郎    テ   狩野栄六郎
               九

テ   松田三郎    テ   本多弘作
テ   宮部切太郎       白谷作郎
テ   中西龍之助       保川吉郎
    矢部貞蔵        田村彦一郎
    今井斉一郎       冨川寿八郎

○板橋貫目改所詰
    内田清次郎
○御代官  焼火之間御役料《割書:金八十両|十五人フチ》
       堤奉行廻船役兼
撫子紋 百五十表  小日向馬場  大坂
    斎藤六蔵         谷町御役宅
     △白たヽき
    安政六未二月御勘定ヨリ
摂津 河内 播磨
○江戸詰
            モ   清水為作
カ   飯村半蔵    テ   梅田政一郎
    多久護吾        飯塚左吉
    長谷部要造       大川雄一郎













    高ユ勇八郎
○谷町詰
モ   田中第五郎     モ   内山就鳥郎
カ   中村久米介     カ   高橋徹之進
    荒川謙二          菅井廉輔
    岡野謹一郎     テ   泰 ■一郎
    小野茂八郎         村井保太郎
    小原喜一郎         河合格之助
              テ   橋本孝之助
    田中十杢          内山平八郎
    芳賀誠太郎
○御代官     焼火之間
         在 御役料三百表
桐紋  六十表四人フチ 馬喰丁  御関所
    今川要作         房川渡
                 中田
     △黒たヽき
    安政ニ卯四月玉茉奉行ヨリ
武蔵 相模
○江戸詰
モテ  服部■作      フモ  坂島宣作
              ク
                 十

フモ  秋葉賢次郎     フモ  波多野鉄平
    清水順造      テ   竹内■一郎
テフ  仲谷十郎左衛門
テ   橋本逸平          秋葉邦之助
テ   岡村彦九郎     テ   溝口登之助
    大熊国平          岩永久吾
    服部平助          青木三吉郎
テ   吉見安之助         竹山太郎
テフ  石井■次郎         飯島雄太郎
    佐藤友一          渡辺千吉
    堀越鉄次郎
○品川貫目改所詰   江戸ヨリ二里
    重田孝一
○大森町打場定番
    落合昇助
○浦賀御蔵所詰
    浦島清一郎         福田七郎
    福田■之丞







○城ヶ島篝屋詰
     杉山幾次郎
○御代官    焼火之間
        在 御役料二百表
三階菱紋 ▲三十表フテ下谷町《割書:ソウ|シ丁》陣屋
     小笠原甫三郎  甲府
             御藏奉行兼
      △黒たヽき
     文久三亥四月神奈川■■?
甲斐
○江戸詰
モテ  高橋三蔵    モ   柴田喜十郎
    樋口直藏    テフ  望月敬一郎
    佐賀貢作        小森尽吉
ラフ  佐藤駒之助       加々美勤之助
テ   北村■之助       平田鑑之助
    井部銑太郎       坂本徳三郎
 甲府詰      江戸ヨリ三十八里
モテ  秋山太郎右衛門 モ〃  大木陽三郎

カ   加藤■輔    テフ  青木新次郎
            〃
テフ  武藤林介        大嶋鬼久之助
                十一

    清水吟之助       ■田宗吉
    樋口小十太       知羽文七郎
    大木鷹之助       秋山立次郎
    三嶋孝五郎
○御代官      焼火之間
          在 御役扶持廿人フチ
三ツ巴紋 ▲三十表五人フチ 馬喰丁
     大竹左馬太郎
      △白たヽき
     嘉永六丑六月御鳥見ヨリ
武蔵 下総
○江戸詰      
テモ  森戸十郎    テモ  渡部勝三郎
モ   小磯錠助    モテ  関口謙之進
フ           〃
カ   中村孝之進   テ   松永三郎
ク   田川耕作        森脇尚平
    渉野弥吉    テ
    吉田五三郎   テ   田村三左衛門
テ   藤曲徳三郎




  

テ   永井秀太郎        喜多村■三郎
    布施鋒輔         斉藤由介
    池田友四郎        田川清三郎
○《割書:房川渡|中田》御関所
    嶋田耕平         冨田潤三
    足立■兵衛        加藤杢兵衛

○御代官  焼火之間 御役料《割書:金八十両|十五人フチ
》 
       堤奉廻船役
下藤紋  八十表五人フチ 下谷王駒寺 御役宅
                門前  大坂鈴木町
     内海多次郎
      △黒たヽき
     安政六未十二留役ヨリ
摂津 河内 和泉
○江戸詰
モフ  多久禮左衛門
カ   森嶋真左エ門
テ   吉田母吉郎
テ   中川豊太郎        高橋良平
    井上庫之助    テ   小板冨太郎
                 十二

○大坂詰   江戸ヨリ百三十六里余
             テモ  杉浦武助
             カ   秋葉貫一郎
             由
廻   山下左内
             テ   垂井鉄五郎
    内田邦次
    酒■栄次郎        中沢順作
    索古茂郎         河嶋錠之助
    高木昇之助        小原次郎平
    秋葉芳太郎        名和松三郎
○御代官   焼火之間 御役料三百表
            駿府御藏掛り
   紋 百表  根津七軒丁  陣屋
     中山誠一郎      駿府紺屋町
                出張
      △白たヽき     駿■島田
     元治元子 月御勘定ヨリ
駿河 遠江
○江戸詰
モ   大越■助     テモ  中尾金平
    田口東平     テ   勝貫勝之丞





匡祐興助

    篠崎勇蔵        山田俊次郎
    飯沼致蔵        白石尚五郎


○駿府詰   江戸ヨリ四十里
モテ  藤沢亮之助       三浦正之助
カ   岡野金次郎       池田輝一郎
    田中政藏        関 弥次郎
    高橋養蔵        中山洗三郎
    中村宗三郎
○嶋田詰   江戸ヨリ
カテ  山中武右衛門      宮本弥三郎
    村松詰一郎       川上半之助

○御代官   焼火之間

轡紋   百表  本郷御弓丁  陣屋
     大草太郎左衛門    越後出雲崎
                同 川浦
      △黒たヽや
        三方ギン
     文政十二巳七月小普請ヨリ
               十三

越後
○ 江戸詰
モテ  関豊太郎    モ   原 俊蔵 
テ   山崎鉄之助
    高藤多ニ郎       清水寛介
    原 権太郎


○ 出雲崎詰   江戸ヨリ九十三里
モテ  佐野彦七郎   カ〃  木村彦六

テカ  佐藤芳太郎       相沢健蔵
    中田芳太郎       森本弥平治
    大越格助        吉田ニ三郎

○ 川浦詰    江戸ヨリ百七十五里
カク  森田鎗太郎       戸栗弥逸
テ   小林嘉太郎

      









      







○御代官   焼火之間
   紋  ▲四十表四人フチ 小日向竹嶋  陣屋
      櫻井久之助           備中倉敷
                      出張
       △黒たヽき          同 笠岡
      文久三亥八月留役ヨリ
備中 讃岐 美作
○ 江戸詰
モテ  武藤林一     モカ  伊藤重三郎
テ   清水助一         関山九一郎
    松尾弘之助        飯  次郎
    長沢生之助        生田平太郎

○ 倉敷詰     江戸ヨリ百八十六里ヨ
    逸見小十郎    モテ  田中東蔵
カ   直江喜平治        堀尾賢藏
                 岡地謙一郎
    山中謙次郎        矢島荘之助
    長谷川良助        島野俊三

                十四

○ 笠岡詰     江戸ヨリ百九十里
カ   矢嶋荘八郎        南条戈次郎



○御代官    焼火之間
九牧笹紋  百五十表 牛込表山伏丁 陣屋
      篠本信之助       越後水原
       △黒たヽき

越後
○ 江戸詰
モテ  大塚藤作     カテ  山本寛治
    高嶋丈四郎        東原尚介
    高嶋徳太郎





  

○ 水原詰    江戸ヨリ九十五里
モ   篠崎真一     カテ  木村弘一郎
テ   奈良松太郎        田村敬一郎
    田代正之助        松井直之進
    森本弥平治    テ   森田清太郎
テ   鴨下鎮太郎        奈古次郎

○ 脇野町詰   江戸ヨリ九十四里
カ   飯田鉄平         里村藤次郎

○御代官    焼火之間
鴨脚紋  二百表 本所弁天小路 陣屋
     森 孫三郎      陸奥小名浜
                出張
      △黒たヽき     同 川俣
     嘉永七寅七月御納戸ヨリ
陸奥
○ 江戸詰
モ   木村官介
テフ  内田好助         竹内彦七

                 十五


    斉藤茂一郎
                 中村辰三郎



○ 小名浜詰    江戸ヨリ五十六里
テモ  垂井伝左衛門   モ   田口安五郎

    宮腰■十郎    テ   石川賢藏
    岡田啓三啓
○ 川俣詰     江戸ヨリ七十五里
モ   本庄■藏     カ〃  遠藤惣八郎
    高嶋善平         織田他吉

○御代官     焼火之間 
         底
丸三ツ鱗紋 七十表五人フチ下谷ユ八軒丁
      北條平次郎
       △白たヽき
      安政ニ卯正月表御右筆ヨリ
常陸 下総










○ 江戸詰
             モテ  山崎伝太郎
モ   遠藤芳次郎    モテ  赤羽永助
モテ  田村順之助    カ   松野廉右衛門
〃                 
                 千坂芳藏
テ   篠原仙之丞        石黒牧右衛門
テ   小林八郎
    河野啓三郎
テ   内田撰吉     テ   萩原郷一郎
             テ   佐藤彦吉
テ   佐野弥五郎    テ   山本由太郎
テ   奈良又吉         高島丈四郎


○御代官     焼火之間
丸三ツ柏紋 七十表五人フチ 小川町丁 陣屋
【朱書】          稲荷小路
      山内源七郎        下野真岡
                   出張
       △黒たヽき       同 東郷
      文久三亥四月小十人ヨリ
               十六
下野
○ 江戸詰
モテ  秋山■之助    モテ  長谷川林介
カ   飯倉助次郎    テ   布施平七郎
    駒崎清五郎    テ   鈴木由之助
    足立営吉     テ   吉田熊太郎
    田川弥六郎        松沢九喜太郎
    栗原■十郎    テ   今井邪之助
○ 真岡詰    江戸ヨリ北七里余
モ   三沢昇四郎    カ   江並林八郎
カ   松野■右衛門       平田■助
    中山庸太郎        沢 熊之允
    小原清之進    テ   鈴木誠之助
    加藤■一郎        寺田錠次郎
    江並善太郎        石塚正三郎
○ 東郷詰    江戸ヨリ
    吉良八郎
○ 宇都宮貫目改所詰
    須川代八







○ 今市詰     江戸ヨリ三十四里廿九丁
    重田荘太夫        石塚泰助

○御代官   焼火之間
上藤紋  七十表五人フチ牛込尊ニ坂 陣屋
【朱書】 安藤傳蔵         甲斐市川
      △ 黒青たヽき
         太刀打チ■■
     文久ニ酉二月寄場奉行ヨリ
甲斐
○ 江戸詰 
モフ  山田敬之丞
    奈良橋邦之丞       今川為七郎
モテ           テ
             テフ  矢口治平
    大嶋敬平         飯田喜一郎
テ   矢崎信之亟    テ   若林倉之助
    市川孝三郎
○ 市川詰    江戸ヨリ三十六里
モ   服部捨六     モ   増田■七郎
支テ           フ
モク  森谷恒三郎    モ   牧野正作
                 十七

〃テ  中村甚八郎        二宮宗蔵
ク   服部■一
テ〃
テ   安藤圭ニ
テ   浅井高之丞    テ   小嶋寅次郎
    西村鍵一郎        増田綱太郎
○御代官    焼火之間
■■紋   二百二十八表ヨ 牛込板丁 陣屋
【朱書】  鍋田三郎右衛門      石州大森
                   出張
       △白たヽき       備後上下
      元治元子  御徒目付ヨリ4
石見 備後 備中
○ 江戸詰
モテ  安藤鉄次郎    カテ  ■井吾平次 
フ                 
                 柳川牛之助
    中尾又一郎    テ   ■井由郎
    菅井元八郎
 






○ 大森詰     江戸ヨリ二百五十里
モ   秋 汲平     カテ  小嶋政之助
             〃
    尾崎方之助    テ   小宮山啓三郎
    吉原謙三



○ 備後上下詰  江戸ヨリ二百三十里
カ〃  大塚弥一郎        内藤長一郎
    大塚作蔵

○御代官    焼火之間
釘抜紋  四十表三人フチ 牛込ツクド下 陣屋
【朱書】 横田新之亟          但馬生野
      △黒たヽき
     文久ニ戌三月留役ヨリ
但馬 播磨 美作
○ 江戸詰            
                十八

モテ  中山並五郎
    久保寺欣助    テ   中村鍵五郎
    佐藤三司         小林権三郎
    ■ 勝之助        中嶋早子三郎
                 品川繫太郎


○ 生野詰    江戸ヨリ百七十里余
モ   菊泥権作     モ   ■ 信一郎
             〃
カ   後藤鑑二郎    テ   斉藤源平

    後藤辰助         菊地要司



○御代官     焼火之間
   紋  七十表五人フチ 小石川前通丁
【朱書】  小川達太郎
       △黒たヽき
      元治元子二月小並■■ヨリ








安房上総
○ 江戸詰
モテ  鯰江幸蔵     モテ  近藤三左衛門
             〃
モ   ■目貞之丞    テカ  高橋太吉
             フ
    近藤重三郎
テフ  土屋佐太郎        大川甚四郎
    木村順一         曾根■六
テ   鴨下■太郎        戸叶秀次郎
テ   高橋忠次郎

○御代官     焼火之間
扇三本■紋 七十表《割書:小川丁裏|  神保小路》陣屋
【朱書】  松本直一郎              信州中野
       △くり■たヽき

信濃
○ 江戸詰
モフ  ■名唯次郎    モフ  青木恵十郎
                 十九

    渡邊徳之助        野田駒之助
テ   深津信三郎    テ   秦 順之助
    ■部弁之助
○ 中野詰    江戸ヨリ四十九里余
モフ  長沢半平     カ〃  西垣鉞藏
テ   高木謹一         青木錬之助

○ 中之条詰   江戸ヨリ四十九里余
モ〃  河野次十郎    テ   吉田瀬太郎

テフ  柴田民三         永井乙四郎
    河野録之助
○ 御■詰    江戸ヨリ四十里
テカ  ■貫庄之進    テ   里村侑助
クフ
    白嶋岸之介        松浦正之助

○ 追分貫目改所詰
テ〃  林 瀧之進

 










 守り之性

○御代官     焼火之間
菊菱紋  四十表  下谷ニ長丁裏  陣屋
【朱書】 宮崎達次郎        丹後久美浜
      △黒たヽき
     元治元子六月御廣敷御用達ヨリ
丹後 但馬
○ 江戸詰
モ   大木瓢右衛門  モ   村松團六郎
テ   中村勇左八衛門     池田弥八郎
    村尾謙三郎       黒瀬周二郎
    堀川平之丞
○ 久美浜詰    江戸ヨリ百三十九里
モ   松井孝作    カ   堀江三七郎
    三枝銀三郎       金沢■ニ
テ   藤田良之助       増井三八郎 
    堀江東三郎       松井寅之助



                二十

○御代官     焼火之間
菱巴紋  百五十表 小日向馬場 陣屋
【朱書】            クワヲ【朱書】
     黒田■兵衛      奥州桑折村
                出張
      △黒たヽき     同    
     慶応三寅八月新潟組頭ヨリ
○ 江戸詰
モ   中里橘次郎   カ   川島則太郎
テ   小山好次郎   フテ  中川得郎
    福永右内        下山重太郎
    百地勝之進       清水左司尊
    平田栄吉
○ ■折詰     江戸ヨリ七十二里
モ   進野礼太郎   カフ   松野廉右衛門
            〃
カテ  相沢伝五郎        柴田庫太郎 
    八木雄助         大橋孫七郎
    相沢武四郎











 







  

○御代官     焼火之間
丸木瓜紋  ▲四十表四人フチ 下谷     陣屋
【朱書】           ネリヘ小路
      増田安兵衛            甲州石和
       △黒たヽき          出張
      文久三亥三月御林奉行ヨリ     同 谷村
甲斐
○ 江戸詰
フモ  岩片音太郎       森 貞一郎
    森脇真七郎       森田慎一郎
テ   川村左太郎       田中才吉
    斉藤録次郎   テ   岩片祐七郎
○ 石和詰     江戸ヨリ三十四里
モ   ■山圭助    モテ  中村忠右衛門
フ           〃
カ   渉尾信十郎   テフ  佐藤潤三郎
テフ  松山辰三郎   テフ  用瀬多八郎
テ   秋山腹太郎   テ   鈴木幸三
テ   岩渕■一郎   テ   杉本鎌太三郎
○ 谷村詰     江戸ヨリ二十七里
モテ  岩渕黙太夫   カテ  岡田栄八
                廿一

    柴田礼助        林又太郎
    中沢幸作        松浦貞介

○御代官     焼火之間
丸笹紋  二百表  下谷ニ■丁  陣屋
     山田先金ニ       出羽柴橋
                 出張
      △黒たヽき      同 寒河江
     慶応ニ寅二月新御番ヨリ 同 大石田
出羽
○ 江戸詰
モテ  福井亦三郎   モ   遠藤芳次郎
カテ  下 八太郎       飯岡直作
    坂従柳次郎   テ   水野芳太郎
    中村庄八郎       武井為作
○ 柴橋詰     江戸ヨリ九十五里
モ   河野俊八    カテ  村井侶司
    長谷川量量       林 直之進
    吉田織三郎       小嶋得三郎
○ 寒河江詰    江戸ヨリ九十四里半








カテ  小嶋喜一郎   〃   菊地諱之進

    池田貞三郎       土屋勇次郎
○御代官     焼火之間
花菱紋              陣屋
【朱書】              信州中之条でb
                 出張
                  同 御影
信濃
○ 江戸詰





○ 中之条詰     江戸ヨリ四十九里
           廿二



○ 御影詰      江戸ヨリ四十里


○御代官     焼火之間
丸梅紋   五十表  小川丁広小路 陣屋
【朱書】                 ハナ【朱書】
      多田鋭三郎        奥州塙村 
                  出張
       △白たヽき       同 浅川
      元治元子七月大御番ヨリ
陸奥 常陸
○ 江戸詰 
モフ  戸叶五一郎   カテ  金原物太郎
    森田英八郎       中村貞之助
    飯沼吉次郎       中村岩太郎
    吉田熊太郎       稲田大助 









○ 塙詰      江戸ヨリ五十四里
モ   野田右衛門   カテ  望月忠三郎
    松野荘三郎       真壁千蔵

○ 浅川詰     江戸ヨリ五十五里
    近藤為之助   カ   廣田戸三郎
    相沢林八郎
○御代官     焼火之間
丸三ツ柏紋
【朱書】



下野 常陸
○  江戸詰




                廿三









○御代官     焼火之間
丸ニ腠紋  二百五十八表 本郷御弓丁 陣屋
【朱書】  田上寛蔵          遠州中泉村
                   出張
       △白たヽき        三河 赤坂
      元治元子 月御勘定ヨリ
遠江 三河
○ 江戸詰
テモ  宮都孫八郎   テカ  高橋正橘
カ   斉藤五蔵        岩永喜一郎
テフ  林 恒太郎       柴田篤太郎
    福永忠太郎       駒崎喜四郎












 

    下山由松        船山八十太郎
○ 中泉詰     江戸ヨリ六十一里
モ   坂田芳助    カ〃  山口演平
    吉野三五郎       小林勝次郎
    市川俊助        宇野次郎
    松名■太郎       小比賀兵助 
○ 赤坂詰     江戸ヨリ七十七里
モ   池田貞五郎       秋山半六
    杉浦良之助       針谷豊三郎
○ 鹿嶋詰           松名佳十郎
○ 東上詰           秋山小弥太
○ 細川詰           永嶋覚ニ郎
○御代官     焼火之間
三ツ巴紋  四十表   牛込ワラ店 陣屋
【朱書】  中村勘兵衛       大和五条
       △白たヽき
      文久三亥三月 小普請■
大和
○ 江戸詰
                廿四

テ   中西仙左門   モ   吉岡賢助

カ   稲生■三    テ   服部■之助
    馬場応輔    テ   戸井田次郎
テ   北村廣助        服部■之助
テ   吉田忠三郎       小西次郎三
○ 五條詰     江戸ヨリ百四十六里
テモ  斉藤甫十郎   テカ  新井専江門
フ           〃
カ   森田喜一郎
    中野平七郎       平高弥太郎
    福岡庄蔵        稲垣清之助
    吉岡四郎
 淀川廻書船支配兼
○御代官   躑躅之間
  高知行代加茂川高瀬舟拝領之
地紙ニ■■■ 二百表  下谷泉橋   京都二条河原町
     紋        組ヤシキ     御役宅
【朱書】   角倉與一        大坂 伏見
        △黒たヽき      淀

大和
○ 江戸詰
    









惣太郎出生(右祝)

明和七年極月十一日惣太郎
出生
右祝
 極月     此村
一白米餅米弐升   与右衛門殿
 同      同
一同弐升      喜右衛門殿  
 同      同
一酒壱升      五右衛門殿

卯正月     同
一餅白米弐升    伊兵衛殿
丑七月孫出生之時遣ス
       羽崎
一同弐升      善太夫殿
       与河
一同三升      平七殿
       村
一酒札弐升     太左衛門殿
       同
一同壱升      与三右衛門殿
       福庄
一餅壱鉢      与右衛門殿
   但シ三升計 
一鱈壱本      同人