コレクション5の翻刻テキスト

このテキストはみんなで翻刻で作成したものです.利用条件はCC BY-SAです.

BnF.

《標題:蠻館圖》


【本書についての私見】
本書巻末 23ページ画像「灌園愛花圖」に由緒書あり。
 暦数千七百九十七年十一月十一日於出嶋書之
  附測日盤  ゲイスベルトへムミイ
と書かれている。
西暦を和暦に換えると寛政九年(1797)九月二十三日で、作者をネット検索するとケイスベルト・ヘンミーGijsbert Hemmij(1747-1798)がHit。死没直前の遺作のようだ。また各ページには「筆者」と書かれた短冊があり、この人物が恐らく作者であろう。
この人物情報は以下、掛川宿に今も遺る天然寺墓所の説明板に概要が記されている。

 「ゲイスベルト・ヘンミィの墓
  鎖国がおこなわれた江戸時代、長崎の出
 島はオランダ、中国との貿易のための窓口
 であつた。出島のオランダ商館では、寛永
 十年一六三三より毎年一回、寛政二年
 一七九〇からは四年に一回、江戸城で
 将軍に拝謁して献上品を贈り貿易通商の御
 礼言上をした。ゲイスベルト・ヘンミィも
 このような使節団の一員である。
 ヘンミィの一行七十余人は、寛政十年一
 七九八のはじめに長崎を出発し、四月に
 十一代将軍家斉に謁見した。そして、五月
 に江戸を発って長崎に帰る途中、六月五日
 掛川連雀の本陣林喜多左衛門方に投宿。こ
 の地でかねてからの病気が悪化し、六月八
 日に死亡、天然寺に葬られた。享年五十一歳。
  この墓は、蒲鉾型の石碑を伏せた型で、
 表面にオランダ語でその由来が書かれてい
 る。すでに表面が風化して、判読できなく
 なっている。墓誌は記念碑に移刻されており、
 訳文も添えられている。
              掛川市   」
またヘンミィの職位は長崎出島の阿蘭陀商館のトップ商館長(カピタン)で日本への赴任は寛政五年1793、掛川宿で病死まで六年間在任している。

蛮舶卸貨図
【中央の南蛮船廻りの短冊】
本船、砂糖卸体、荷守ヲランダ人、荷守町使町人、白砂糖、荷コギ船、荷守阿蘭陀人
船頭ベヤ、カビタンヘヤ、石ヒヤ打ヘヤ、バツテイラ
【船尾海上に御番船の旗】繋番船、
【岸の雁木には繋留中の木造船3隻】番船
【陸上の出嶋家並み】
御制札、波止場、石火矢玉
江戸町、水門、検使場、通詞部屋、カビタンヘヤ、藏掛役阿蘭陀人部屋、脇荷物藏、端物藏

【南蛮船名か?船尾文字】USIGESCHILDERT
【外部資料より注記】
『長崎出島の遊女』白石広子著より引用
「画家は/石崎融思(イシザキユウシ)に間違いはない。船尾の船名のように記された文字は「USI」は「ユウシ」「GESCHILDERT」は蘭語でゲシルデルト「描いた」の意味で、「融思画」と判読できる。なを、石崎 融思(明和5年~弘化3年[1768-1846])は長崎の絵師。唐絵目利として漢画・洋風画を折衷させた写実的洋風画を確立させた。

【左縦書き】
アフテーケニング・ハン・ヘット・スエコムプス・アーンゲブラリデ
グーデレン
      蘭舶卸貨図

【右横転文書】
絵にかける馬よな〳〵出て草餅を喰ひ
絵にかける鹿よな〳〵出ておはぎをくひしと
いふは実に馬鹿〳〵しきためしなれど其
妙を得るに至ては素人了簡の及ばさる所
にしてそこかかの餅はもちやの場なるべし
こゝに載斗翁の画における気韻生動
骨法を得て其真を寫に及ては飴で餅
くふうまみありて一切万物写形の細密には

【右文書註私見】
右は葛飾北斎著『北斎漫画第六編』
文化一四年1817年に書肆江戸角丸屋から出版された版の序文の一部抜書で、著者は食山人文宝堂。
本書『蠻館図』はゲイスベルト・ヘムミイが病死直前の寛政九年1797に長崎の絵師石崎融思に描かせたとされるゆへ、この序文とは廿年のタイムラグがある。以下の絵図説明のページにも『北斎漫画』の序文の一部が掲載されている。
ゲイスベルト・ヘムミイと北斎との接点は寛政十年長崎出島より江戸上府の折、江戸長崎屋にて北斎に面会し二巻の絵を注文したという。この時北斎は三九才、ヘムミイが生前北斎愛好家ゆへに後日誰かが『蠻館図』に差込んだと考えられるが本書絵図と序文との関係はよく解らず。

検使鑒貨図

砂糖掛改ル体、小役、日雇頭、日雇、船頭、内通詞、船番、筆者
検使、ザラサ、嶌天鵞絨、羅紗、手廻道具
組頭、出島乙名、乙名筆者、通詞、目利、
菓子、鏡、酒、鉄炮、船番、油薬ノ類、マタロス
水門、紅音呼、砂糖、硝子器、役人、町使

【左縦書き】
アフテーケニングハンヘットソルテーレンハンスエコムプスグーデレンドール
ケンニスリイデン・エン・ヘット・テン・トーン・ステルレン・ダール・ハン
       検使鑒貨図
【右横転文書】
戴斗翁初より画癖あり唯食唯画而已遂
にもて葛飾一風を興し画名世に高し
於茲其門に入て伎を学ぶ者多し翁これに
教て曰画に師なし唯真を寫事をせは
自ら得へし門人これを愁ふ或人翁が言を聞て
翁を諫て曰翁は葛飾一家の画祖なり翁か
風を慕ふ徒はこれか風たらん事を欲す然れは
何そ他に師を索むへけん離婁の明公輸子の
巧も規矩を以てせされは方員を成事能はす

蛮酋飲宴図
【食卓の周り人物】
カビタン、船頭、外科、筆者、筆者、為楽体、遊女、狎犬
【食卓上品々】
豚ノ頭、小鳥、塩入、カラシ入、酢醤油、胡椒粉、痰ハキ、ボヲトル、鶏、汁入、パン、油アケ鯛、豚ラカン、野菜、塩牛
【調度品】
四季人形、虫漬、燭台

【左縦書き】
アフテーケニング・ハン・エーネ・ホルランツエ・マール・テイト・エン・ヘット・スペーレン・
ヲップ・ミユシーキ・イン・ステユリユ・メンテン
          蘭酋飲宴図
             附楽器
【右横転文書】
妙手の筆端ならすしていかてか天地間の
万物を陶冶する事こゝに至らむや今又  
此編を梓に彫るとて予に序を乞ふまゝ
戯に児童のために手引することしかり
           百信翁漫題
【百信=深田精一】

射玉為賭図
【中央人物から右廻り】
カビタン、筆者、筆者、船頭、射玉台、筆写
名酒、コップ、火入、タバコ入、キセル

【左縦書き】
アフテーケニング・ハン・ヘット・ビリアルト・スペーレン
         射玉為賭図
【右横転文書】
北斎漫画十三編刻成矣
嗚呼富哉戴斗翁の筆
十竹斎芥子園の理窟を
脱して人情世態乃洒落一
編ことに其妙を画く愈
出て愈奇なり曩に蜀

量官銅図
【人物右より】
会所役人、筆者阿蘭陀人、通詞、按針役阿蘭陀人
銅掛役、銅改ル体
【人足が担ぐ木箱の文字】
長崎別子立川
御用棹銅

【左縦書き文書】
アフテーケニング・ハン・ヘット・ウエーゲン・ハン・スターフ・コープル
   量官銅図
【右横転文書】
北斎漫画は/顧愷之(こがいし)甘蔗を
食ふが如く漸佳境に入れり
十二編に/臻(いたり)て狂態百出筆力
老てます〳〵壮也僧正が俵と
軽重を論じ一蝶が鞠と

蠻厨調味図
【右上より】
豕股、料理人、子豚丸焼、油受鉢、料理人

【左縦書き文書】
アフテーケニング・ハン・デ・コムボイス・エン・ヘッド・ベレイデン・ハン
  蘭厨調味図
【右横転文書】
山人六樹園式亭の諸先
みな序あり余また何をか
言む嗚呼富哉戴斗翁
の筆
 己酉秋窓雨夜秉燭書
   山禽外史小笠

畜豚殺牛図
【中央人物】
台所役阿蘭陀人

【左縦書き文書】
アフテーケニング・ハン・ヘット・スラクテン・ハン・クーベーステン・
エン・ハルケンス
    畜豕殺牛図
【右横転文書】
文は道を貫くの器画は形を伝ふるの具
しかれとも文の拙き豈道を貫に無耶画
のつたなきもとより形を伝ふへからず乕を
画きて狗に類することき是なり北斎か万
物を画かける皆其形を伝ふるものにして
三歳の童子もこれを見て其物をしるこは

瘍醫図
【右より】
油薬、膏薬、外科道具、金線花、ザボン、寒熱升降、硝子花生、時計  

【左縦文書】
アフテーケニング・ハン・シユリユゼインス・イン・ステユリユ・メンテン
   和蘭瘍醫図 
【右横転文書】
摩詰李思訓も天窓をかきもちなるへしされば
此漫画世に行はれしより書肆のためには
大福もち猶あたゝかなる炉ひらきのそれはゐの子
ねの子の餅みつがひとつのそれならでみツを
ふたつの六編に至りて予が序を乞ふこはれて
是を餅につきしが口から出るまゝ筆に
まかせて餅好の酒きらひ下戸の食山人
文宝堂にしるす

【右文注】
出典は『北斎漫画』第六編序、文化十四年1817刊

鍛冶場之図
【右上より】
マタロス、鍛冶師、砥、鍛冶師

【左縦書文書】
アフテーケニング・ハン・デ・スミッツ・ゥインケル
   鍛冶場図
【右横転文書 ページ19と同文再掲】
文は道を貫くの器画は形を伝ふるの具
しかれとも文の拙き豈道を貫かむ耶画
のつたなきもとより形を伝ふへからず乕を
画きて狗に類することき是なり北斎か万
物を画かける皆其形を伝ふるものにして
三歳の童子もこれを見て其物をしるこは

【右文注】
出典は『北斎漫画』第十四編、出版は嘉永二年以降

灌園愛花図
【右上より】
撫子、ガンピ、檀獨花、蘆薈、石竹、葡萄棚、凉亭
測日盤、水突

【左縦書文字】
アフテーケニング・ハン・デ・ゾンネ・ゥエイズル・エン・ヘット・ベギーテン・デル・
ブルーメン・ペルケン・イン・デ・トイン
 デジーマ・デン・エルフデ・ノヘンブル・セーヘン・テイーン・ホンドルト・セーヘン・ネーゲン
   灌園愛花圖
    暦数一千七百九十七年十一月十一日於出嶋書之
     附測日盤  ゲイスベルトへムミイ
【右横転文書 ページ9と同文再掲】
妙手の筆端ならすしていかてか天地間の
万物を陶冶する事こゝに至らむや今又  
此編を梓に彫るとて予に序を乞ふまゝ
戯に児童のために手引することしかり
       百侶翁漫題
【右文注】
出典は『北斎漫画』第十四編序文

BnF.

【表紙】

【題字なし】
【「けむじものかたり」(源氏物語)の分冊の一つ】


【管理タグ】
SMITH-LESOUËF
JAP
52-7

【白紙】

【白紙】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【白紙】

【白紙】

【小口】

【小口】

【小口】

【小口】

BnF.

【表紙】

【題字なし】
【「けむじものかたり」(源氏物語)の分冊の一つ】


【管理タグ】
SMITH-LESOUËF
JAP
52-10

【白紙】

【白紙】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【絵】

【白紙】

【白紙】

【裏表紙】

【小口】

【小口】

【小口】

【小口】

BnF.

四季の花鳥
【ラベル】
SMITH-LESOUËF
JAP
182

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】
【これ以降は絵もなし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

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【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

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【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

BnF.

【表紙】【ラベル「SMITH-LESOUËF JAP 165」】

【見返し】

【1a】
春日
 野の
わか紫
  の
すり
 ころも
 しのふの
  みたれ
かきり
 しら
  れす
【1b】
おきも
  せす
 ねも
  せて
 よるを
  あかし
 ては
 春の
  もの
 とて
 なかめ
 くらし
   つ

【2a】
おもひ
 あらは
 葎の
  やと
   に
ねも
 しなむ
 ひしき
  もの
 には
  袖を
しつゝ
   も
【2b】
【上段】
月や
あらぬ
はる
やむか
  し
  の
 春
 なら
  ぬ
 わか
  身
 ひとつ
   は
【下段】
もと
 の
  み
にし
 て

【3a】
人しれ【麗】ぬ
 我かよひ
 ちの関
 もりは
 よひ〳〵
  ことに
 うちも
  ねなゝ
   む
【3b】
白玉か
何そと
人の
とひ
しとき
露とこ【許】
たへて
けなまし
  物を

【4a】
うらやま
 しくも
かへる
 なみ
  かな
 
いとゝ
 しく
 過行
かたの
 こひし
  き
   に
【4b】
【上段】
信濃
 なる
あさま
 か【他本は「の」】たけ
に■【他本は「た」】つ
 烟をち
こち人の
【下段】
みや
 は
とゝ【他本は「とか」】
 めぬ

【5a】
から
  衣
きつゝ
  なれ
 にし
つまし
 あれは
はる〳〵
 きぬる
たひ
 をしそ
 おもふ
【5b】
するか
 なる
宇津の
やまへ
   の
うつゝ
 にも

 にも
 人に
あはぬ
 なり
  けり

【6a】
名にし
  おはゝ
 いさ
  ことゝ
 はむ
  都鳥
 わか
  思ふ
 ひとは
有や
 なし
  やと
【6b】
むさし
 のは
けふは
  なや
きそ
 わか
くさの
 つま
もこも
 れり
我も
 こも
  れ【麗】り

【7a】
 やり
  つゝ

よも明は
きつに
 はめ
  なん【「南(なん)」は他本「なて」】
くた
 かけ
  の
また
  きに
 なきて
 せなを
【7b】
紅に
にほふ
  か
うへの
 しら
 きく
   は
をり
  ける
 人の
袖かと
 そ見る

【8a】
君かた
めたをれ
 る枝
   は
春な
 から
  かく
 こそ
秋の
 もみち
 し
  に
   けり【「り」は他本「れ」】
【8b】
いかてか
    は
 鳥の
  鳴
   らむ
 ひと
  しら【「ら」は他本「れ」】す
 おもふ
  こゝろ
     は
 また
  よふか
   きに

【9a】
つゝ
  井筒
 いつゝに
かけし
 まろか
たけ
 おひ
にけらし
    な
 いも見
  さる
   まに
【9b】
  たつ
   た山
 よは
  にや
きみ【微】の
 ひとり
  こゆらん

風ふけ
   は
 おきつ
  しら
   なみ

【10a】
君か
  あたり
 見つゝ
をゝ
 らむ
いこま
  山
 くもな
かく
 しそ
 あめ
  は
 ふる
  とも
【10b】
あつさ
  ゆめ
 まゆみ
  槻弓
 年を
  経て
  我
  せし
 かこと
  うる
  はし
    み
   せよ

【11a】
みな口に
われや
 見■【由(ゆ)ヵ】らん
 蛙さへ
水の
 そこ
  にて
 もろ
  こゑ
    に
  なく
【11b】
 る
  時
   は
  なし

花に
 あか
  ぬ
なけ
 き
  は
いつも
 せし
 かとも
けふの
 こよひ
  にゝ

【12a】
むら
 さき
 のいろ
 こきとき
    は
 めも
はるに
 のなる
 草木
   も【「も」は他本「そ」】
わかれ
 さ【斜】り
  ける
【12b】
とふ【「とふ」は他本「ゆく」】蛍
雲の上
  まて
 いぬ
  へく
   は
 秋かせ
  ふく
   と
 かりに
  つけ
   こせ

【13a】
 に
  たつ

めかる
  とも
 おもほ【本】え
  なく
    に
 忘ら
  るゝ
 ときし
なけれ
   は
 おも
  かけ
【13b】
行水に
数かく
 より
   も
 はか
  なき
   は
 思はぬ
  ひと
   を
 おもふ
  なり
  けり

【14a】
遷植は
 あき
  なき
ときや
 咲さら
   む
はなこそ
 ちらめ
 ねさへ
   かれ
  めや
【14b】
五月
 まつ
  花橘
    の
 香を
  かけは
 むかし
   の
  ひとの
 袖のか
   そ
   する

【15a】
【上段】
もゝ
 とせ
にひ
 とゝ
  せ
たら
 ぬ
つく
  も
 かみ
【下段】

 を
こふ
 らし
おも
 かけ

 た
  つ【「たつ」は他本「みゆ」】
【15b】
  けり【「り」は他本「れ」】
 さり
  たのま
 えこそ
 思へと
  れは
成ぬ
 たに
  あま
 ひくて
  幣の
おほ【初句。左から右へ読む】

【16a】
きのふ
   けふ
  雲の
 立まひ
  かく
   ろふ
    は
 花の
  はや
    し
  を
   うし
     と
   なる
    へし【「なるへし」は他本「なりけり」】
【16b】
雁鳴て
きくの
花さく
秋は
 あれと
 春は【「は」は他本「の」】
  海辺に
 すみ
 のえの【「すみのえの」は他本「すみよしの」】
  浜

【17a】
【上段】
かち
 人
  の
 わた
  れ
   と
 ぬれ
  ぬ
 え
 にし
 あれ
  は
【下段】

おふ
 さか

 せき
 は
 こえ
 な
  む
【17b】
ちはや
 ふる
  神の
 いかき
    も
こえ
  ぬ
 へ
  し
 おほ
  みや
 ひとの
  見まく
 ほし
  さ
   に

【18a】
あかね
  とも
 いは
  にそ
かふる
 色
 みえぬ
心を
 見せ
   ん
 よしの
  なけれ
   は
【18b】
ぬれ
 つゝそ
 しひて
  をり
   つる
とし
 の
 うち
   に
 春は
  いく
 かも
あらし
  と
 おもへ
    は

【19a】
 朝凪に
けむ
 きに
いつか
 かまに
しほ【初句。右へ進む】

釣する【結句。左へ進む】
 舟は
 こゝに
よら
 なむ
【19b】
世中
  に
 たえて
さくら
 のな
かり
  せは
 はるの
心は
 のとけ
 から
  ま
   し

【20a】
わすれ
  ては
 夢かと
 そ思ふ
おもひ
  きや
 雪ふみ
わけて
 君を
見む
 とは
【20b】
我世
 をは
けふか
あす
 かと
待かひ
 の
なみた
 の瀧
   と
いつれ
 たか
 けむ

【21a】
はるゝ
よの星
か河辺
のほた
るかもわ
かすむ
かたの
あまの
たく
 火か
【21b】
経ぬれ
  は

今まて
   に
 忘れぬ
ひと
  は
よにも
 あらし
  おのか
 さま〳〵
  年
   の

【22a】
忘草
 おふる
 野辺
  とは
  見る
 らめ
   と
こはし
   のふ
    也
  後も
 たの
  まむ
【22b】
わか
 たのむ
君か
  ため
  にと
 をる
  はな
   は
ときし
   も
 わかぬ
 ものにそ
   有ける

【23a】
 ありし
  に増る
 ふち
  ■【他本「の」】陰
   かも

さく
 花の
 したに
 かく
  るゝ
ひと【「ひと」は他本「ひとを」】
  おほみ
【23b】
千早振
 神代も
  きかす
 龍田川
から
  くれ
 なゐ
   に
 水
  くゝる
  とは

【24a】
 かたみ
   こそ
  いま
    は
 あた
  なれ【麗】
これなく
    は
 忘るゝ
   とき
    も
 あら
   まし
  もの【濃】を
【24b】
終に往く
みちとは
かねて
聞し
 かと
きのふ
  今日
 とは
思はさ
 りし
  を

【後見返し】

【裏表紙】

【書入れ「廿六」】

【紙背ヵ】

【上段】
□御守殿御用水汲宰領右同
《割書:朝五ツ前罷出|四ツ過罷帰候》 立元彦右衛門
□高輪御屋敷へ
《割書:□ツ時罷出|六ツ時罷帰候》 長【畏ヵ鬼ヵ】塚平右衛門
□桜田御屋敷へ
《割書:右同|九ツ過罷帰候》 杦本彦右衛門
《割書:四ツ過罷出|■【暮ヵ】六ツ過罷帰候》 舞田与四郎
■【油ヵ】屋八郎左衛門方え【江】
《割書:九ツ過罷出|□ツ時罷帰候》 鮫島市郎兵衛
御部屋水汲宰領高輪屋敷へ
《割書:右同|□ツ半時罷帰候》 白石仲兵衛
□高輪御屋敷へ
《割書:□ツ過罷出|■【役ヵ】入五ツ前罷帰候》 黒江太次郎
正月廿一日
□【二ヵ】之丸え【江】御守殿御用使
《割書:朝六ツ過罷出|□ツ半時罷帰候》 吉田六郎
【下段】
一御部屋水汲宰領高輪屋敷へ
《割書:朝六ツ過罷出|四ツ時罷帰候》 白石仲兵衛
一表?御末水汲宰領右同
《割書:右同|四ツ時罷帰候》 小倉助左衛門
一御守殿御用水汲宰領右同
《割書:朝五ツ前罷出|四ツ過罷帰候》 立元彦左衛門
一茶屋四郎次郎方え【江】
《割書:朝五ツ半時罷出|七ツ半时罷帰候》 袖山源助
一品川御屋敷へ■【米ヵ】■【指ヵ脂ヵ𥿻ヵ】■【検ヵ】者
《割書:右同|七ツ半時罷帰候》 重久半七
一御守殿ゟ方々え【江】御進物宰領
《割書:四ツ半時罷出|七ツ時罷帰候》 堀内嘉八
一表?御末水汲宰領高輪屋敷へ
《割書:九ツ半時罷出|八ツ過罷帰候》 白石仲兵衛

【折本の左右側面、折りの山の方】

【折本の上部か下部】

【折本の左右側面、折りの山の方】

【折本の上部か下部】

BnF.

【表紙】

亀の尾をひけるためしに老の波
やそせこえても万代や経ん 昌成

かめの尾のなかきためしを友としも
引やくらへんきみかよろつ代 義友

なれて猶御池の水に住亀も
君か友にて万代や経ん 昌圦

誰〳〵も御池の亀にをよひせし
なれもと君か万代の友 定其

しま山をいたゝく亀の万代も
高きよはひをくらへませゝて 員著

万代もよはひへるらし池水の
なかにすむてふ亀を契に 良澋

けふよりは亀をへたてぬ友となし
君かよはひや万代もへん 守位

いくとせかふりぬる池にすむかめを
友としなれてよろつ世やへむ 信堂

亀のすむ池のこゝろを老のなみ
よせて友なふ千とせ万代 重遠

明くれの友とみ池にすみなれし
かめのよはひの万世や経む 重樹

水たまるこれのみ池に処えて
きみかともなる万代のかめ

万世を君に契りてみそのふの
みいけになれてあそふ亀かも

みそのふの池にすみえし亀こそは
よろつよちきる君かともなれ 中立

池水のすみえし亀はよろつ代も
きみか齢ひの友にさりける 信純

万代をみ池にすまむ亀なれは
よはひ契りて君さかへませ 武定

よろつ代も心すゝしく池の辺に
あそふ亀こそ君か友なれ 直温

かきりなき蓬か島にすむかめを
万代ふへき友とこそみめ 有戴

友とみる亀のかゝみに万代の
かけをそうつす庭の池水 忠宣

けふよりは八十の湊にすむ亀も
君をともなん万代やへん 栄庵

島やまにおふてふ亀は万代を
さかえまさなむ友にそ有ける 光成

よろつよを君にひかれてすむ亀も
ともに八千世を歳に経ぬらむ 孝好

この君の万としむや頼むらむ
友と御池にあそふ小亀も 守智

うこきなき岩根をしめて住亀は
千代万代も君か友なる 六徳

とことはにたのしみ添る友として
亀のよはひを経なむ君かも 次春

健に栄行八十の君なれは
猶と齢は亀と諸とも 信近

もゝたらす八十瀬に遊ふ川亀は
君か道へむ万よのとも 範像

かきりなきともと砌のいけ水に
万代かけて亀やすむらん 常喜

万代もともに栄て動なき
かめの尾山に契るよはひは 義宜

万代といわふ八十ちのけふよりも
よわひの友と亀や契らん 永恵

八十とせの齢をはしめ尽せしの
亀にともなふ君かよろつ代 勝善

千世よろつかめも齢の友まちて
おいせぬ浪にうきあそふらむ 宣風

此庭を蓬かしまと万とせ
ともなふ亀やなれてすむらん 僖斎

すむ亀そ池のかゝみの曇りなく
うつして君かよろつ代の友 信順

としたかきかめかよはひはおのれおへる
山をたのしむ恵もたくへん 周躬

うるはしき中と馴つゝあけ暮に
みとりの亀の万代や経む 八■

つくりなす君か御池にすむ亀の
よはひひさしき万代の友
          利忠

ふちにすむ水のみとりの亀も猶
君にたくひて万代や経む 久高

万代もさきくへまさん松陰に
みとりの亀を友と契りて 資能

万代も君に馴つゝそこひなき
御池に住る亀のゆたけさ 誠著

よろつ世の君かよはひの友とこそ
み池に亀のすみなれにけめ 広典
              上

いけ水のつきぬためしと万世を
君に契て亀もすむへき 光方《割書:上|》

すむ水の緑りの亀を友として
長閑に経なん君か万よ 正国

池水にすむてふ亀の万代も
君か御影を友とあふかむ 資富《割書:上|》

かめの上の大和言の葉万代の
友とし馴て君や遊はん 光寧

あふみの海八十の湊にすむ亀は
よろつ世かけて君か友なり 基昭

君こそは千世よろつ代も松陰の
みとりの亀を友とを見ませ 有孝上

うるはしき友とみとりの亀もしれ
よきたくひなる君かよろつ代 鼎

み齢にたませる殿のおほ庭に
馴つつ亀も萬世や経む 石秀

万代を経ぬへき亀をともかきに
きみか八十ちの末そはるけき 義涸《割書:上
|》

君はなを万代をやへむ亀のゐる
よもきか嶋に住家もとめて 忠英

よろつ代の宿とみ池にすむ亀は
君かよはひを猶やちきらん 義章

きみならて誰かかそへん数そふる
みとりのかめの長きよはひを 旧樹

万代と契りて遊ふ亀の尾の
生そふかすを君そ見るへき 光澄

み園ふの池の汀にすむ亀は
君かへまさん万代の友 信成

やすらけく君か経まさむ万代に
みとりのかめもあえんとやする 能容《割書:上|》

静なるみ池の水にすむ亀も
君にたくひて万代や経む 光吉《割書:上|》

かはらすて亀を友とそ契りませ
君かよはひは八百よろつ代も 富潤《割書:上|》

万代を契りおきつゝことしより
亀を友にてよはひ経まさん 高久《割書:上|》

万代を亀に契てなれまさん
君かよはひそ限しられぬ 重巽《割書:上|》

万代とちきりそむらん限なき
君かよはひに亀の齢も 豊宗《割書:上|》

万代も亀を友にて栄ます
君かよはひそかきりしられぬ 一致《割書:上|》

友としてかはらぬものは万代の
たからの亀のよはひなりけり 晴有

池水に幾万代もすむ亀は
きみか齢の友とこそみめ 列采

かきりなくかわらぬ亀のよはひをや
君に契らん万代のはる 信行

みそのなる緑の池にすむかめも
君かよはひの万代をしれ 英信

いけ水のをのかみとりにすむ亀は
君かみるへき万代の友 旧

万代をかねてそ契る亀の上の
やまよりたかき君かよはひに 利正

馴てすむ亀もおよはぬ万代に
千とせのかすを添ふるよはひを 文三

静けくもよろつ世経ませみきはなる
岩根に亀を友と見まして 散之

やそちより後のよはひの万代を
 御池のかめに契る久しさ

此殿のみいけになれてすむかめは
 おひせぬ君かよろつ代の友

あしたつもしらぬよはひの万代を
 かめに契りてともにへぬらし

亀のすむ池の心に任せつゝ
 きみかよはひを契れ万代

君かよはひあふきて亀もことし
            より
 ともと契りて万代や経ん

契り置く亀のよはひともろともに
きみか千とせも万代やへん

よろつよのみいけに友とすむ亀の
 なかきよはひを君かことふき

万代をしめしよはひの亀よりも
 かきり知られぬきみか寿

御園生の池のみきはにすむ亀そ
 君か経まさんよろつよの友

かきりなき君かよはひにあえぬらん
 みいけにすめる亀の子まても

万の年百うつしませにこりなき
 みいけの亀によはひくらへて【落款】

処えし亀のよはひも池水の
よろつ代やすむ君にちきりて

池のおものみとりの亀は万代も
 かはらぬ君か友にそありける

池にすむ亀ならすして又たれか
 よろつ世へては君につかへむ

いけ水のみなれて社はかきりなき
亀のよはひを君かよへませ 千■《割書:上|》

BnF.

【表紙】

【題字】
酒呑童子之絵 中


【管理タグ】
SMITH-LESOUËF
1517 F IV
JAP K 13.1.

【落款】
【絵】

【絵のみ】

【絵のみ】

【絵のみ】

【絵のみ】

【絵のみ】

【絵のみ】

【絵のみ】

【絵のみ】

【絵のみ】

【絵のみ】

【絵のみ】

【絵】

【署名】
良信画

【落款】

BnF.

【ラベル】
SIMITH-LESOUËF
JAP
175
【タイトルの文字が消えてしまっている】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】

BnF.

《割書:東京|商工》博覧絵 第二編下


【整理ラベル SMITH-LESOUEF JAP 139 (2)】

【蔵書票?あり】

東京商工博覧絵編二

東京商工博覧絵第二編序
東都の繁栄は海内無比にして寺門
静軒は之を文章に写し長谷川
雪旦は之を図画に画し詳細遣
す処なしと確時世の変遷に
依りて古今其趣を異にし墨水の
流れは絶ずして然も旧の江戸に非ら
ず大家滅びて跡を没し小家栄へて
時めくも有りて昔在りしは稀なる
べし□のみならず近き頃は商
業の道日を逐ふて開け専ら泰西
の国に法りて人々交際を広くし信
用を厚からしめん事を勉むるの
気風漸く盛んになりて大廈

高楼を張りて商業を営む者も
交際狭くして信用薄き時は
其志を伸る事能ざるなり深満
地氏こゝに感ありて先つころ東
京商工博覧絵の第一編を発兌
せしに頗る商業家の喝采を得
たり依て今また其第二編を刊
行し世に公にするに当りて余に序
を需む余や数年来読売新聞
の編集に従事し新聞も亦一の商
業に属するが故に勢ひ辞するを
得ず其觚を操るに際し新刊の冊
子を閲するに彫刻鮮明にして
恰も現物を見るに異ならず故に


都鄙遠近の論なく一本を蔵すれ
ば居ながらにして各商家の有様
を知り自他の便益少なからず若
し其名を聞て其家を見さる人等
ありて此冊子を□かば思ひ半
に過るなるべし
 明治十七年初夏
    銀西加藤瓢乎誌

  緒  言
本巻絵場ニ入ルニ当リ看客諸君ニ申禀ス一 本編ハ左ノ規約ニ因成立シモノナリ

  《割書:東京|商工》博覧絵第一編製本規約
第一條 製本加入御承諾ノ方ハ加入人名簿ニ記名調印可有之事
第二條 右記名済ノ上ハ画工ヲシテ家屋ノ構造店頭ノ模様ヲ細密ニ写サシメ候事
    但其望ミニ随ヒ看板及ビ器械物品賞牌或広告等宜ノ事
第三條 其書写シタル草稿ヲ加入主ノ一覧ニ供シ店頭物品ノ排列其他図面ノ形容装置ノ望ヲ
    詳細ニ承ハリタル上彫刻着手可致事
第四條 彫刻出来ノ上ハ其校合摺ト受取証ヲ持参シ彫刻手数料ヲ可受取事
    但其際出来ノ銅版ヲ一覧ニ供シ候事
第五條 銅版ノ儀ノ製本着手後六ヶ月ヲ経ノ上ハ各所有主ノ望ミニ随ヒ之ヲ返附可致事
    但製本着手ノ儀ハ各新聞ニ広告致シ候事
第六條 製本絵図ハ半面ヲ堅二寸五分横五寸ト定メ之ヲ十五行ニ分チ何行分加入アルモ適宜ノ事
第七條 彫刻其他手数料共版面ノ精疎ニ拘ラズ一行ニ付廿銭ト割合ヲ以半面ニ付三円ト定メ候事
第八條 十五行分御加入ノ方ヱハ製本一冊差上候事
    但七行半御加入ノ方ヱハ定価半額ヲ以テ差上候事
第九條 製本ハ紙数ノ百枚ヲ以テ一冊子ト成シ定価十五銭ヲ以テ売捌候事
    但製本加入者於売捌ヲ望ミノ方適宜予約可仕候事
第十條 加入者製本者ニ於テ前條ノ規約ヲ履行シ双方共違約致サヾル事

一右成立チナルニヨリ漸々ニ彫刻シタル者ナレハ順序混同且図面ノ
 如キ陳列主ノ好ミニ応シタルモ数人ノ手ニ係リ各自己ノ技術ニ随ヒ幾
 分カ相異ナルハ自然免ル能ハズ故ニ陳列ノ前後彫刻ノ精粗入物ノ多少
 等ニ因テ其家ノ声名可否盛衰等ヲ評信スルコトナカレ

一陳列主ノ望ミニ随ヒ表面及表側面或ハ建物悉皆陳列スル如
 キハ惣テ両隣家ヲ除キタルモノナレバ角家ノ如キモ左ニアラズ且ツ定輪画中エ大
 小齊シク填メタル者ナレバ之ヲ以テ家屋ノ大小ヲ識別スベカラズ

一前陳ノ如クナレバ本絵陳列主ノ家屋精粗ヲ競フニ非ラス業務ノ盛
 大ヲ冀図スルニアレバ極メテ良品ヲ廉価ニ販売且ツ製造アルハ弊所
 固ク保証スル処ナリ乞フ看客諸君茲ニ信用ヲ垂レ給ハヾ幸甚ナラン

     編者 深満地源治郎 敬白


【上部横書き】
京橋銀座二丁目十一番地
楽善堂岸田吟香

【本文】
精(せい) 錡(き) 水(すい)  眼病一切(がんびやういつさい)の妙薬(めうやく)なり
鉄(てつ) 飴(い) 煎(せん)  労症(ろうしやう)そのほか虚弱(きよじやく)の人によし
潤(じゆん) 肺(ぱい) 露(ろ)  たんせき一切の妙薬なり
歯痛(はいたみ)わすれ薬
楽善堂三薬(らくぜんどうさんやく)  りういん薬○つうじくすり○おぎなひ薬三薬也
右の諸薬いづれも神功あること世人の既に知る所なり


【図内左下・作者名】
清水善勝刻


   京橋区大鋸町六番地
実母散本店 喜谷市郎右衛門

             京橋区具足町九番地
【屋号紋・山に三】 鉄物商 川口三郎兵衛


製糸器械発売広告
消防ポンプ マシネ【ミシンか】 検撚器 製糸器械


【商店外観図内】
生糸製試験器械発売処  川口三郎兵衛


【商品略図 右上より横へ】
蒸気鑵 検尺器 撚掛 莭取  ポンプ 検刀計 フシトリ 
検位衡 フシトリハサミ ケンネル 
スルメテツリ ミガキ ウツ ジヤバラ 糸衡
ハリ ギリ セトフシコキ 同ジキ 同 同セフリ
ギヤマンカキ 同マンハラビ 同ザグリヤマシチ 同ワラビ 同ワラビ 同ワラビ


 店ノ儀ハ元 年中ヨリ鉄物類ヲ以テ営業スル既ニ数代尚明治六年ヨリ製糸器
械及ビ附属小道具類発売候処江湖諸君ノ愛顧ヲ蒙リ意外ノ御注文有之実ニ弊店
ノ僥倖ナリ就テハ今般前略図ノ品々多分製作候間不相変御購求被成下度且製
糸用蒸気鑵マシネ其他米舂器械陶器等御注文ニ任セ速ニ調進可仕尤製作ノ義ハ
頗ル精良ヲ極メ価ハ廉値ヲ旨トシ入念候間遠近諸君陸続御注文御試用アランコトヲ
謹テ希望ス  製糸器械及鉄物製造人《割書:東京京橋区|具足町九番地》川口三郎兵衛(印)


【商店外観図内】
生糸気鑵製造所  川口製造場

【屋号紋・井桁に一】
東京一番組  京橋区八丁堀仲丁八番地所有地
砂糖問屋     横田屋 鳥海清兵衛

【屋号紋・才】
藍玉商
京橋区本八町堀三丁目
西野嘉右ヱ門

西洋喰  京橋区竹川町一番地
物品々
西洋酒      亀屋鶴五郎

【屋号紋・扇面に中】

諸官省御規則
洋服付属品

釦問屋

京橋区銀座一丁目五番地

尾張屋
中川儀兵衛

【挿絵内・看板】
尾張屋儀兵衛

【挿絵上部に横書き】


京橋区銀座 一丁目六番地

舶来綾物類巡査服 紺白小倉紀州フラネル

小山幸助【屋号紋・山に小】


【挿絵内看板】
舶来織物舗小山幸助

【屋号紋・山に五?】
窓掛及び椅子張切地類
敷物各種商

京橋区銀座一丁目五番地

睦屋豊治郎


【挿絵内看板】
敷物類
銀座一丁目
五番地
睦屋

【屋号紋・四角に竹入】
時斗師

京橋区銀座一丁目七番地

竹内治右衛門


【挿絵内看板】
時斗師竹内治右衛門


         京橋区銀座一丁目六番地
《題:舶來金物商 尾嵜長三郎》

BnF.

《割書:東京|商工》博覽繪 第貳編

東京商工博覽繪第貳編

【左下】
   東京本石甼三丁目二十四番地
 《割書:編輯|出版》深滿池銅版所新鎸

《題:麹町區》
東代官丁  西日比谷丁    大手丁     三年丁    壹番丁
祝田丁   裏カスミガセキ丁 八重ス丁    糀町山本丁三丁四番丁
元千代田丁 永田丁      外サクラタ丁  同十丁    五番丁
神田元工丁 元平川丁     カスミカ関二丁 同元ソノ丁 上六番丁
道三丁   西代官丁     内幸丁二丁   上二バン丁 中六番丁
永ラク丁  室田丁      麹甼隼丁    中二バン丁 下六番丁
有ラク丁  竹平丁      同平川丁    三バン丁  フジミ丁
内山下丁  銭カメ丁     同キオヰ丁   二バン丁 飯田丁六丁

東京商工博覧絵第二編序
東都の繁栄は海内無比にして寺門
静軒は之を文章に写し長谷川
雪旦は之を図画に画し詳細遣
す処なしと確時世の変遷に
依りて古今其趣を異にし墨水の
流れは絶ずして然も旧の江戸に非ら
ず大家滅びて跡を没し小家栄へて
時めくも有りて昔在りしは稀なる
べし□【「甫(はじめ)」カ】のみならず近き頃は商
業の道日を逐ふて開け専ら泰西
の国に法りて人々交際を広くし信
用を厚からしめん事を勉むるの
気風漸く盛んになりて大廈


高楼を張りて商業を営む者も
交際狭くして信用薄き時は
其志を伸る事能ざるなり深満
地氏こゝに□ありて先つころ東
京商工博覧絵の第一編を発兌
せしに頗る商業家の喝采を得
たり依て今また其第二編を刊
行し世に公にするに当りて余に序
を需む余や数年来読売新聞
の編集に従事し新聞も亦一の商
業に属するが故に勢ひ辞するを
得ず其觚を操るに際し新刊の冊
子を閲するに彫刻鮮明にして
恰も現物を見るに異ならず故に

都鄙遠近の論なく一本を蔵すれ
ば居ながらにして各商家の有様
わ知り自他の便益少なからず若
し其名を聞て其家を見さる人等
ありて此冊子を■【繙ヵ】かば思ひ半
に過るなるべし
 明治十七年初夏
    銀西加藤瓢乎誌

    《割書:壱、三、十二、五十七、》  薬種《割書:一、四、九、十、十五、十七、廿四、三十九、》
書  店《割書:五十八、六十七、七十七、》 売薬《割書:四十一、五十九、六十、七十三、七十四》
    《割書:六十八、》
呉服太物《割書:六、十三、三十三、三十四、|四十三、四十六、七十五》和洋反物《割書:二十一、二十三、四十二、四十五、五十九、》
糸  綿《割書:七十六、八十九、九十、九十二、》洋  服《割書:九十一、九十二、九十四、九十五、九十六、》
足  袋《割書:九十三、九十四、九十五、九十六、|九十八、九十九》 《割書:毛織|敷物》
畳  表《割書:五、十一、十二、三十七、三十九》和洋 酒《割書:十三、三十五、三十六、四十八》
荒  物《割書:六十九、九十七》     アルコール《割書:五十三、五十四、五十五、五十六》
下  駄《割書:六十八》       醤  油《割書:六十一、六十二、八十八、八十九》
傘             明  樽
革   《割書:六、三十五、》      材  木《割書:二、七、九、五十二、五十三》
袋  物《割書:三 十六、》      唐  木
金  物《割書:四十、》       木具指物
烟  管《割書:九十七、》
時  計《割書:四、五、廿三、三十三》   骨 廿一里《割書:三一 三三一一一 一一》
目  鏡《割書:四十二、六十二、七十五、》 陶  器《割書:三十八、四十三、七十八、六十、九十一》
諸 器械《割書:八十一、》       漆  器《割書:九十九、百、》
西洋料理
午  内《割書:廿五、六廿七、五十四、六十一、|六十五 六十五》質  物《割書:四十四、四十五、四十六、》
午  乳《割書:六十六、七十一、七十二》  両  替《割書:四十七四十八》
鰹  節《割書:廿十四、五十五、五十六》  通運 会社《割書:三、》
乾  物《割書:六十四》       石油 水油《割書:四、》
茶  商          蝋 蝋  燭《割書:七、十、》
麸  商          藍玉《割書:十四、七十九、八十、》
              和洋 銅鉄《割書:三、三十一、三十二、三十四、》
砂  糖《割書:十五、四十七、五十、》   古銅 鉄《割書:三十八、四十九、五十》
掛  物《割書:八十三、八十四》     ブリ ツキ《割書:五十一、五十二、五十八、七十九》
菓  子          細工 物《割書:八十六八十七》
蒸気精米《割書:十六、六十五、八十一、八十二、八十四》  割  烹《割書:十五、十六、十七、十九、廿》
マツ チ          貨  席《割書:廿一、廿二、六十三》
シヤホン          遊 園 地《割書:六十四、八十三》
              植  木
              金  魚
和洋小間物《割書:十四、六十七、六十八、七十六、九十|八十九》温  泉《割書:廿六、廿七、廿八、廿九、八十二、》
香水香油          貸座敷
              理髪店
売込雑貨《割書:十八、十九、廿三》  烟  草《割書:十八、四十、四十一》
勤 業場《割書:廿五、廿十一、五十七、六十九、七十、八十五|ハ十八》垌  油《割書:八十七、》
染  物          渋  紙
写  真

  緒 言
本巻絵場ニ入ルニ当リ看客諸君ニ申禀ス一 本編ハ左ノ規約ニ因リ成立シモノナリ

  《割書:東京|商工》博覧絵第一編製本規約
第一條 製本加入御承諾ノ方ハ加入人名簿ニ記名調印可有之事
第二條 右記名済ノ上ハ画工ヲシテ家屋ノ構造店頭ノ模様ヲ細密ニ写サシメ候事
    但其望ミニ随ヒ看板及器械物品賞牌或ハ広告等適宜ノ事
第三條 其書写シタル草稿ヲ加入主ノ一覧ニ供シ店頭物品ノ排列其他図面ノ形容装置ノ望ヲ
    詳細ニ承ハリタル上彫刻着手可致事
第四條 彫刻出来ノ上ハ其校合摺ト受取証ヲ持参シ彫刻手数料ヲ可受取事
    但其際出来ノ銅版ヲ一覧ニ供シ候事
第五條 銅版ノ儀ハ製本着手後六ヶ月ヲ経ルノ上ハ各所有主ノ望ミニ随ヒ之ヲ返附可致事
    但製本着手ノ儀ハ各新聞ニ広告致シ候事
第六條 製本絵図ハ半面ヲ堅二寸五分横五寸ト定メ之ヲ十五行ニ分チ何行分ヘ加入アルモ適宜ノ事
第七條 彫刻其他手数料共版面ノ精疎ニ拘ハラズ□一行ニ付廿銭ノ割合ヲ以テ半面ニ付三円ト定メ候事
第八條 十五行分エ御加入ノ方ヱハ製本一冊差上候事
    但七行半御加入ノ方ヱハ定価半額ヲ以テ差上候事
第九條 製本ハ紙数ノ百枚ヲ以テ一冊子ト成シ定価十五銭ヲ以テ売捌候事
    但製本加入者ニ於売捌ヲ望ミノ方適宜予約可仕候事
第十條 加入者製本者ニ於テ前條規約ノ履行ニ双方共違約致サヾル事

一右ノ成立チナルニヨリ漸々ニ彫刻シタル者ナレハ順序混同且ツ図面ノ
 如キ陳列主ノ好ミニ応シタルモ数人ノ手ニ係リ各自己ノ技術ニ随ヒ幾
 分カ相異ナルハ自然免ル能ハズ故ニ陳列ノ前後彫刻ノ精粗人物ノ多少
 等ニ因テ其家ノ声名可否盛衰等ニ評信スルコトナカレ

一陳列主ノ望ミニ随ヒ表面及表側面或ハ建物悉皆陳列スル如
 キハ惣テ両隣家ノ除キタルモノナレバ角家ノ如キハ左ニアラズ且ツ定輪画中エ大
 小齊シク填メタル者ナレバ之ヲ以テ家屋ノ大小ヲ識別スベカラズ

一前陳ノ如クナレバ本絵陳列主ノ家屋精粗ヲ競フニ非ラス業務ノ盛
 大ヲ冀図スルバニアレバ極メテ良品ヲ廉価ニ販売且製造アルハ弊所
 固ク保証スル処ナリ乞フ看客諸君茲ニ信用ヲ垂レ給ハヾ幸甚ナラン

     編者 深満地源治郎 敬白

【屋号紋・Ⓜ】
和書    日本橋区通三丁目
洋書 店   丸 善 商 社
唐物


【挿絵内看板・右端】
和製 洋紙売捌所

【挿絵内看板・中央横書き】
NO14&15 NIPHONBA (M) SHI DORI SANCHOME
Z.P.MARUYA&CO.
   善  丸

【挿絵内看板・左端】
堰堤築㳒新業
地理論略
小石川植物園草木図説
七科約説
小学中等科博物学
論理新編
纂評唐宋八大家文読本

【枠外・左下】
図幷刻 玄技堂清水

【右下】
   日本橋區通一丁目十九番地
《割書:和漢書籍|東錦繪》問屋 大倉孫兵衛


【上部】
 藏板書目
楳嶺百鳥画譜
工業圖式
草木花鳥画譜
虫類画譜
鮮齊画譜
四書字類大全
代議政体原論
漢文字引
増補唐詩選
地文新論
初等作文□範
中等仝
高等仝
改正日本新図《割書:大|中》
東京新図《割書:大中小》
東京案内

 《割書:大倉|画鋪》藏板目録
大日本物産図會《割書:折本|全六冊》
東京開化三十六景 全
新撰三十六花鳥  全二冊
草木花鳥画譜   全
楳嶺百鳥画譜   全二冊
小學禮式図解   全二冊
田舎源氏五十四帖 全
今様源氏     全
德川十五代記   全
小學入門雅繪解  全
小學楷敎図    全
義士銘々傳    全
忠義水滸傳    全二冊
書画壱帖繪本   各品
凾舘港全図    一折
小倉百人一首骨牌 《割書:箱入|各種》
仝皇国史略    《割書:箱入|一個》
仝日本地誌略   仝
仝小学單語    仝
仝和英單語    仝
新形團扇     各種
新板東錦繪    仝
仝縮緬繪     仝
仝黒種画新物   各品

          日本橋區本町二丁目十六番地
囗+ト⿴ 寫真器械藥品問屋 淺沼藤吉

【屋号:丸に「さ」】

  《割書:下り傘|下り蝋燭|下り草履表》問屋

    大伝馬町二丁目
       添田清兵衛

【屋号:山形に「川」】

  操綿問屋
  打綿類
  真綿類
  糸物類

    日本橋区人形町通堀留町三丁目一番地角
       河村半兵衛

【屋号:丸に槌】

  《割書:各国|革類》問屋

    日本橋区本両替町九番地
       槌屋治輔

【屋号:カネ中】

  蝋燭問屋

    日本橋区伊勢町十三番地
       中沢屋加藤夘之助

  木村支店

    日本橋区上槙町八番地
       松井甚三郎

    日本橋区上槙町八番地
       木村春東本店

【屋号:「き」】

  唐木商

    日本橋区数寄屋町
       木村春東支店

   唐木一式并珍木類


弊店儀各位之御愛顧ヲ以テ日ニ月ニ繁栄
仕奉鳴謝候就テハ猶此上一際勉強正直ヲ
旨トシ佳品ヲ精撰シ極テ廉価ニ販売仕候
間不相替多少共御購求之程偏ニ奉希候也

 東京日本橋区本町三丁目
         七番所有地

  明治水本舗

【屋号:カク富+「一」】

  《割書:和漢|洋薬》問屋

       圓城半右衛門
        屋号とみや

【屋号:山形に「上」】

  藍玉問屋

    日本橋区本材木町二丁目十七番地
       三木與吉郎

【屋号:カク万】

  《割書:畳表|蚊帳|本綿》問屋

    日本橋区通三丁目三番地
       西川甚五郎

【右頁右】

【屋号:マルに「泉」】

  西洋織物類
  アンペラ座蒲団類
  同敷物類

    日本橋区青物町二十五番地
       和泉屋忠次郎


【右頁左】

辰之口第一勧工場
別区売店
和泉屋支店


【左頁】

 日本橋区堀江町

荒物問屋【屋号:山形に「本」】木本兵助

 三丁目八番地


紀州蝋燭類     石筆白墨類
地傘并ニ下リ傘類  真田紐類
鼻緒類       摺附木販売所
扇子類

【屋号:山形に「本」】

  《割書:石油|地廻り|水油》問屋

    京橋区南新堀二丁目壱番地
       山本米次郎

  錦魚問屋

    深川区西町三十一番地
       高橋銕次郎

  鉛筆類
  製造販売

    芝区松本町十八番地
       田川工場

  西洋染工場

    東京向嶌
       三浦源蔵

  写真師

    浅草区浅草瓦町廿五番地
       九一堂萬寿

《割書:日本橋区堀留町|一丁目》陶器問屋西浦本店
《割書:同區本銀町二丁目九番地》 西浦分店

【上部】
西浦分店之图

深川和倉町
西浦荷捌所
本店日本橋区堀留町一丁目

【上部】
東京大販賣
【下部】
《割書:本石町三丁目廿四番地》 日本博覽繪出版所發兑
《割書:神田區淡路|町一丁目一番地》編輯兼出人精々堂深滿池源次郎
《割書:芝 區|三嶋町》  甘泉堂     山中一兵衛
《割書:京橋銀座|四丁目》 柳心堂     山中善太郎
《割書:東京日本|橋通二丁目》        丸屋 善七
《割書:同本町三丁目》金港堂     原 亮三郎
《割書:同本町四丁目》        文 學 社
《割書:同旅籠町》 集英堂     小林 八郎
《割書:同西川岸》         須原 鉄二
《割書:同桶町》東崖堂       富田彦次郎
《割書:同馬喰町|二丁目》天賜堂      小笠原書房
《割書:同馬喰|町二丁目》《割書:醫籍本舗|英蘭堂》      島村 利助
《割書:本郷春木|町二丁目》         島村 支店
《割書:淺草藏前|片町》         尾張屋正兵衛
《割書:神田雉|子町》巖々堂       岩崎 好正
《割書:日本橋通|壹町目》《割書:書籍地本|錦繪問屋》      大倉孫兵衛


【上部】
各地方大販賣
【下部】
《割書:神奈川縣横濵|太田町三丁目》萬字堂
《割書:千葉縣千葉本|町壹丁目》立眞舍
《割書:栃木縣宇都宮|馬塲町》臨雲堂
《割書:愛知縣半田港》橋畔堂

《割書:東京|商工》博覽繪 第二編

BnF.

BnF.

BnF.

【表紙 文字無し】

百人一首雑歌

【文字無し】

【右丁 人物画】
【左丁】
御《割書:京|極》摂政《割書:太|政》大臣

     あすよりは志賀の
       花その
たれかは    まれに
 とはん      たに
   春の
    古郷

【右丁】
前大僧正
    慈鎮

 わか      かけて
  たのむ       も
    七の     六の
かへ    社の    道
  すな         に
      ゆふ
        たすき

【左丁 人物画】

【右丁 人物画】
【左丁】
  皇太后宮大夫
       俊成

雪ふれは峯の
 まさかきうつもれて
   月にみかける
    あまの
      かく山

【右丁 人物画】
【左丁】
なりけれ
  月のひかり
    秋こそ
 權中納言定家
   いろもなし
  思へはかはる
あまの原

【右丁】
     従二位
あけは
 また    家隆
   こゆへき
 山の峯
    なれや
 空行月の
    末のしら雪

【左丁 人物画】

【右丁】
  西行法師

あはれいかに草葉の
露のこほるらん
  秋かせたちぬ
  みやきのゝ原

【左丁 人物画】

【文字無し】

【文字無し】

【裏表紙 資料整理番号のラベル】
207

SSMITH-LESOUEF
 1517 F
JAP 207

【文字無し】

【文字なし】

【文字なし】

【文字なし】