蝉丸 これやこの 行も かへるも わかれては しるも しらぬも あふさかの関                國貞改二代                 一陽齊豊國画 百人一首繪抄 此心は万ぼう一によにきする【万法一如に帰する=物質的、精神的なあらゆるものの帰する(行き着くところ)は永遠不変の真理である意】事を のぶるなり行くもかへるもしれるもの しらざるものしばらくわかれてさま よいしやう死【しょうじ(生死)】のせきをいでずしかれども ほつしやうのみやこ【法性の都=浄土をいう。】へいたらんには此せき をとをらではあひがたしと世の中を かんじてよみけるならじ此人をもう もくなりとおもへるはたがへり                 □佐野喜