【朱書】 文政十三年(天保元) 【題字】 京大坂伏見 大地震 【本文】 頃は 七月二日ひる   七ツ時ゟ ゆりいたし 京大坂伏見 らく中落かへ にし東本かんし 町家土蔵に此へん へつしてつよく 牛馬命うしのふ 事かづしれず 二日三日四日 其内五六度 ほとは 殊の外 つよく 其せつは をふらいへ たゝみ 戸なぞ 侍【持誤ヵ】出し  其上に而  【朱丸印「上田文庫」】 老若男女とも神ふつをいのりおかけにや四日の夜あけ 七ツ時よふ〳〵しつまり夫より大あめしきりにふり 出し殊に伏見なとに而は三日の内しんとお【1】いたし老 若男女きい【2】のおもひをなし候得ともこれまつ たく王城之地ゆへけかもなくしつまりしにとかや 【1,振動ヵ】 【2、奇異ヵ】