【写真の下に横書き】 •近日封切•「時勢は移る」に於ける中村時三郎と本郷秀雄 【右下に菱形のマーク「新興」】 【左上に松竹のスタンプ】 【下には劇場住所  横書】 特別三區萬國橋北詰 天津映畫劇塲 電②二三二三番 【右頁】 古来涙の芝居として観客の涙を誘つて有名 な「重の井子別れ」を新解釋して老練星哲 六が作る野心篇 涙と涙で見る馬方三吉の悲痛な別れ場! 関の馬子唄 松竹京都特作•大津雪代•星晢六トーキー 【写真下】 絶対嵌り役揃ひ 關の小萬に久 松三津枝•重 の井に伏見直 江•堀正夫の 與作•三吉に は名小役玉城 健吉が力演し 大人顔負けの 演技を見せる 次週 二七日封切り 人の気も知らない     でと同時 【左頁】 【横書タイトル】 純情夫人 【本文縦書】 西村 青兒・南部 耕作・岡村 文子 藤原かね子・原 清子・東山 光子 大山 健二・久原良子・平野 鮎子 松川 朝子・伊藤光一・高橋佳代子 外大船新人オールスターキヤスト 新緑濃き夏のすがすがしい 気分をより一層満喫させてく れる名画純 情夫人の颯 爽たる登場 現代世相を 軽快なるタ ツチで究め 若き妻の純 情を最も問 題的に捉へ た大船得意 のオリヂナ ルもの 【下段】 原作 荒田 正男 監督 佐々木 啓祐 音楽 早乙女 光 撮影 長岡 博之 【右頁】 《題:突貫《割書:脚本□小林□正|監督□古野栄作》》  《題:彌次喜多》  彌次 尾上榮次郎 喜田 阿部正三郎 久松 三津枝 光川 京子 中村 正太郎 堀 正夫   石原須磨夫 奈良澤一誠 白河 富士子 山口勝久  保瀬英二郎 【写真下】 大船の笑優阿部正と京 都の珍優、尾上榮次郎 手に手をし笑ひの 東海道脱線道中、行く 先々でっ失敗と珍談をバ ラ撒ひて歩く、京都撮 影所専売の爆笑編! 【下写真右】 尾上榮次郎と阿部正三郎 【左頁】 次週愈々封切  人の 気も 知ら ない で   三宅邦子 ・笠 智衆   槇 芙紗子・藤原かね子 落ちぶれて、東京を追はれた彼でし た、そして或る町でパンと恋を得た 彼でしたⅠしかしそこも安住を許 されない彼でした 晩春の傷心をの せて。ボンポン蒸気がすべつて行く 思ひ出の局は離別の唄となつて「人 の気もしらないで」の メロディが淋しく川面 に流れて来る。 【下段】 大山健二 忍 節子 水島亮太郎 織田千恵子 爆弾小僧 高橋佳代子 香椎三郎 小林十九二 名匠五所  平之助門下の逸材  蛭川伊勢夫第二回作品   脚本 齋藤良輔      長瀬喜伴   監督 蛭川 伊勢夫   撮影 武富善雄 廿七日 封 切 【右頁】 《題:今週の映画《割書:七月二十四日より|七月二十七日まで》》 歌吉行燈  原作 川口松太郎  脚色 八尋不二  演出 仁科紀彦   △配役▽ 中村歌吉   山田五十鈴 吉田安太郎  市川男女之助 染 之助   高山廣子 吉田安座衛門 葛木香一 仙 吉    東 良之助 芳 五郎   頭山桂之助 古川健次郎  矢野武男 宮田右左衛門 水野 浩 浪人 勝村  市川海老三郎 政 江    甲斐世津子 お 辰    三保敦美 お 孝    別府花子 「梗概」春三月、東海道は平塚に 江戸参勤の大名行列が通りかゝつ た。 その夜の泊りの藩士吉田安太郎と 古川健次郎は折柄土地にかかゝつて ゐた旅芝居を覗きに行つた。その 座長は中村歌吉と云ふまだ若い女 役者である。偶然の事件のために安 太郎は歌吉と相識ることになりそ の夜近くの河原で夢のやうな、逢 曳きをした。そして江戸へ出かけ てからも二人の仲は續いた。然し 安太郎には文江と呼ぶ親の許した 許嫁があり、歌吉には、彼女を死 ぬ迄くひ物にしやうといふどん慾 のお辰といふ養母があつた。厳格 な武家の男と所詮は一緒になれな い二人てあつたがその頃既に歌吉 はたゞならぬ身體につてゐた。 お辰は歌吉が子供を抱いでゐたの では興業が出来ぬところから幼兒 を里子に出すいつわり吉田家へ 強請に行つた。花嫁の政江はそれ が夫のこであることを知つてその 子を引取り喜んで母の役を務める 事を約束した。 【下段】 たのしき今宵   原作 中田龍雄   撮影 鈴木 栄   演出 伊奈精一    △配役▽ 中島謙一  立松 晃 母 松子  田中筆子 常川博士  大井正夫 娘 章子  藤代新子 江南隆介  植村謙二郎 妹 路子  眞山くみ子 君子    江川なほみ 荒木 灌平 清水将夫 三浦 俊男 黒田達夫 お 辰   大崎愛子 愛 子   杉山美子 時 坊   金沢佳都夫 「梗概」恒川外科医院の美青年医 学士中島謙一と院長令嬢章子とは 親の許した間柄であつた。今日も 章子から帝劇は誘はれるが、志操作 の堅い中島はそれをも断つて当直 の夜を送つてゐるうち、不圖院長 室に賊が侵入してゐることを発見 勇を揮つてその影を追へ詰めると 三文文士荒木を大学生三浦と朗ち かにつき合ひながら、君子と共同 で借りてゐる路子の部屋に忍び込 むが実はその賊こそは路子の堕落 した兄の江南隆介の姿であつた。 進退谷まつた江南はピストルを突 き向けてこの静かな塚のアパート を騒然たらしめるが、皮肉にも江 南は自分のピストルで中島にかへ り討ちされて絶命し、騒ぎに捲き 込まれた路子は失眼の痛ましい運 命に変つてゐた。そして中島の過 失が正当防衛に晴れ格闘の傷も恢 癒した時、章子との結婚式を挙げ ることになつたが、偶然にも今は 直目となつた哀れな路子の姿に逢 ふと江南を討ち路子を直目にした 償ひを思ひ立ち、馘を覚悟をして 章子との結婚を断つた。 【横書タイトル】 次週の番組 【横書上段】 次週二十七日より松竹特別興行 ①人の気もしらないで  蛭川伊勢夫監督・三宅邦子・笠智衆主演 ②關の馬子歌  久松三枝子・伏見直江・堀 正夫 出演 【中段】 休憩中演奏 天津  森洋行 【下段】 感謝感謝 皆様の力ら 強い御支援 により我が天津映画館は 躍進また躍進常にお家族 向の娯楽名番組を編成封 切し斯界に雄飛いたして 居ります。番組の充実は もとよりサービスの徹底 設備の改善にたゆまざる 努力を続けて居りますが 尚この上共、皆様の天津 映画館として十分の御満 足を戴く為に番組其の他 サービス設備、宣伝等に つき御気付の點どし〳〵 御教示賜り度う存じます 松竹・振興北支封切場  天津映画劇場   電話②二三二三番 【下段】 【横書タイトル】 《題:時勢は移る》  明治維新の聡黎明前夜の嵐の中に捲きまれた南国四国の小藩に於ける父と子の新し  きものと古きものとの思想の相剋を深く快い下加茂文芸特異編 原作 菊池寛 脚色 柳川真一 監督 古野栄作 中村時三郎  入社第二回主演 新入社 長谷川雅子 本郷秀雄  歓迎特別主演 志賀 晴郎 山路 義人 結城 一郎 天野 刄一 高松 錦之助 助演 【横書タイトル】 大船特作JOAK懸賞当選作・岡崎重太郎氏作  皆んな見えなくなる 中村 能行 脚色 宗本 英男 監督 三宅 邦子 徳大寺 伸 大塚 君代 水島 亮太郎 岡村 文子    主演 《題:峠》 JOAKより数回放送さ れて既に好評を博した名 作ドラマの初の映画化! 【横書】 「黒田誠忠録」同時封切 【右頁】 《題:九月初旬》 《題:封切の予定》   主演   上原 謙・夏川大二郎   川崎弘子・桑野 通子 【左頁】  名匠 島津保次郎 監督 上原謙   高峯三枝子 夏川大二郎 杉村 春子  坪内 美子 笠智衆  齋藤 達夫 小林十九二  磯野 秋雄 徳大 寺伸  川村 黎吉 西村 靑兒  藤原かね子  助演 オペラ華かなりし頃!それはまだ浅草に十二階がある 頃である、十二階の下に繰り擴げられたる浅草の情緒 と、人情風俗、そしてオペラを愛し、オペラに働く人 々が描け若人の感激と感傷を盛れる大都会の一片の美 はしき抒情詩! 【横書下部】 三十一日 公開 《題:浅草の灯 【右頁】 《題:黒田誠忠録》  巨匠衣笠貞之助が当代随一の スタップを網羅しその全精力 を傾注す革新的スペクタクル  松竹ブロック総動員超大作 【横書】 近日封切 【一段目】 脚本  新日本映画研究所  田中 善三 演出  衣笠貞之助 撮影  杉山 公平 衣裳考証  吉川 觀方 音楽  深井 史郎 【二段目】  坂東寿三郎  坂東好太朗   高田 浩吉  飯塚 敏子  岩田 祏吉  浪野 光弘  荒木  忍  志賀 靖郎  高松錦之助  山路 義人  堀  正夫  坪井  哲  南  光明  關   操  葉山 純之輔  本庄 克二  永田  靖  本郷 秀雄   北見 礼子  伏見 信子  光川 京子  花岡 菊子  白河富士子 【三段目】  紅 美代子  鏡  淳子  柴田 篤子  大和 久乃  瀧見すがこ  伏見 直江  薄田 研二  光岡龍三郎  坂東橘之助  葛木 香一  南部 章三  水野  浩  風間 宗六  遠山  満  中村正太郎  梅若禮三郎  中村時三郎  中川 芳江  成田 光枝  最上 米子  天野 刄一  奈良澤一誠  野村 哲夫 【四段目】  宇野健之助  井上 晴夫  玉島 愛造  保瀬英二郎  嵐  菊麿  大川 六郎  伊波栄之助  結城 一郎  中村 聖四郎  中村 吉松  日下部龍馬  尾上栄二郎  山口 勝次  石原須磨夫  小川 時次  廣田 昻  宮村 松江  尾上 菊蔵  千田 是也  新田 地作  恩田清次郎  岡田  壽