【上欄外:右から左へ横書】《割書:春|興》手習出精双六 【以下、右上から1段目-①列目とする】 【1-①】 褒 美  《割書:一|庭訓》  《割書:二|席書》  《割書:三|上り》 千代かみの 春の にしきや 桃さくら   藤田かみ見せ 萬代や 斯う  よと   はかり  月と梅  菊守園 【右少女手元】 弘化■【四ヵ】年 清書草紙 はつ春 【1-②:1-④】     広重画 御鏡に しら梅 寒き あした哉 源海堂 上り 鴬に ひかり 和らく 宮居 かな 晴雪楼 【①-⑤】 席 書  《割書:四|上り》  《割書:五|庭訓》  《割書:六|ほうび》 席書を 花の しきしや  小倉かん   紅谷志津摩 鶯も 机はなれや 梅に来て   芙蓉庵 【2-①】庭訓往来《割書:一 上り  三 席書|二 ほうび 六 はもん》 庭訓の往来 たか文庫より あけの 春 芭蕉翁 【2-②】消息往来《割書:四 庭訓|五 商売 六 風月》 草【艸】に土筆  雁に古事   あり   はつか    しき     臨水 【2-③】隅田川往来《割書:ニ 席書|四 消息 六 庭訓》 家〳〵の さくらは 寒し すみた 川   霞山 【2-④】商売往来《割書:一 ほうび|三 消息  五 すみた川》 算盤の 玉に はつれる 花■【こヵ】ゝろ    晴尽 【2-⑤】風月往来《割書:一 席書|二 庭訓 三 商売》    瑞雪 柳には 風よ 月には 梅の花 【3-①】たて文《割書:ニ すみた川|四 源氏  六 今川》 紅梅や はるの  寒さは  返すかき     其道 【3-②】源氏《割書:一 商売|三 ちらし 五 女国つくし》 雨の梅 折て にほひを つゝまうか      知文 【3-③】女今川《割書:一 すみた川|二 ちらし 三 女国つくし》 今川は なにと   制詞■【をヵ】   はなの山  晴山 【3-④】ちらし文《割書:四 風月 三 留られ|五 商売 六 ふみ》 淡雪や 鳥たつ あとの ちらしふみ     香雨 【3-⑤】女国つくし《割書:ニ 風月|四 今川 六 げんじ》 ■【水ヵ】祝ひ 神も贔屓の  ましますか     映雪 【4-①】童部子宝《割書:一 ふみ 四 留られ|二 都路 三 国尽》 子宝と 人は いふなり  宿のはる     花舫 【4-②】都路《割書:ニ 源氏  五 留られ|四 わらべ 六 方角》 紫の  野もせに   つゝく  すみれ哉   楽山 【4-③】江戸方角《割書:一 今川 六 はもん|三 源氏 六 国尽》    龍池 霞ける 東は つくは にしは 不二 【4-④】国尽《割書:四 方角 三 留られ|五 ふみ 六 わらんべ》 山吹や 山城  大和  よしの山     泰栄 【4-⑤】名頭《割書:一 わらんべ 四 留られ|二 方角   三 みやこじ》 桃白し  赤きに色も   うはゝれす        天真 【5-①】はもん《割書: 精出して此つき| 御上り》 はつ 花の かゝし とも なれ  此姿 団扇堂 【5-②:5-④】振出し 弟子入 いろは  あさか山いろ  はにほへと  さくや梅   大二郎 《割書:一 名かしら 二 同 三 国つくし|四 みやこじ 五 同 六 江戸方角》 【5-⑤】留られ 一《割書:画工板元の詫にて| 元座へ返る》 よき事は 嫌ふ ためしや 二日灸   一立斎