生捕(いけどり)ました三(さん)度の大地震(ぢしん) だいく 「ヱヽモシだんなこのて□□のわるひ ところはとくといひきけやして とも〴〵おわびをいたしやしやうから まアともかくもわつちらにおあづけ なすつてくださいやしじつのことわつちら はじめでしやらうまで日壱分とつて すきな□□をたらふくけづりやすのも このしゆ□のおかげでごぜへやすから みにかへてもこのおわびをいたさにや なりやせんのヲかしら とびの者 「そうさ〳〵おめへのいふとをり こんなことでもなくつ ちやアあのつのつらア 見にゆくこともでき やせんモシ〳〵 こらア一ばん わつちらが つらアたてゝくだ せへましな たくわん 「あのしやうの申 ます□をりかへの うれひをよろこぶ のではございませんが こんなことでもなけ りやアはなのしたが ひあがりますのヲ やね屋さんおめへなん ぞねそふじゃアねへか やね屋 「ほんとうに□ つくろひしごと ぐれいしてゐた 日にやアすきな と□の水がのめや せんこちとらが ためにやア いはぐいの ちのおや どうぜんで ござり ます どうぞ△ △かんべんして やつてください まし や師 「へエ〳〵わたくし なんぞもぢしんさまの おかけで五ほんや六本のお あしはあさのうちにもとり升 からぢしん□えのこめ やのかりも五つき たまつたたな ちんもすつ はりすまし ました そこらこゝ らもおかんがへ なすつて とりかこんど ところはお見 のがしくだされ まして なら□ ことな かり なく なつた じふん おつか まへくだ さいまし またぜに もかりけが できます からトてまへ がつてをな□ たてゝ  だ ※わびことを するに□【つ?】し□【ま?】の かみもこゝろにおか しくわらひをふくみ けるがわざとこえ【ゑ?】をあららげ 「イヽヤならぬかゝるつみ あるやつをゆるしおき なば日本六十余州の なまづどもよきことに こゝろへまた〳〵かやうに しよ人ンにうなんぎをさせ 市中(しちう)を大 家(か)破(ば)やきになさんも はかられねばいごの見せしめに なべやきのけいにおこなふべしと さらにきゝいれねはざればせんせんかた なくみな〳〵ためいきをつきながら  「ゆりせまアとうせう汁