【洋本装丁表紙】 【洋本装丁表紙裏】 【フランス語書き込みあり】 【洋本装丁表紙】 【登録番号シール N.F. CHINOIS. 1806】 【洋本装丁】 【洋本装丁 白紙】 【洋本装丁 白紙】 【洋本装丁 白紙】 【手書き書込 1806】 今様櫛□雛形 くしの部            上 【表紙裏 白紙】 【蔵書印あり R.F.】 湯津(ゆづ)の爪櫛(つまぐし)つげの小櫛(をぐし)は両天(りやうてん)□【秤】の二柱(ふたばしら) 梅花(ばいくわ)のかをる神代(かみよ)にはじまり順(じゆん)が和名(わみやう)の 細櫛(ほそぐし)さし櫛(ぐし)いひ出(いで)んも事(こと)ふりたれど鎌倉山(かまくらやま) の真砂形(まさごかた)はかもしの長(なが)く世(よ)につたはり 室町御所(むろまちごしよ)の簾櫛(すだれぐし)はびなんかづらの香(にほひ)に 残(のこ)れり薩摩(さつま)長門(ながと)の国産(こくさん)は慶長(けいちやう)に名高(なたか)く 丸峯庵形(まるむねいほりがた)は元禄(げんろく)に聞(きこ)えたりそれより益(ます〳〵) 新奇(しんき)を巧(たくみ)朝日(あさひ)ととなへ三日月(みかづき)とよび蒔絵(まきゑ) 彫物(ほりもの)の手(て)を尽(つく)せどいまだ其鑑(そのかゞみ)とすべき 絵本(ゑほん)は絶(たえ)て世(よ)に見えずさる故(ゆゑ)に書肆(しよし)永寿堂(えいじゆだう) 前(さきの)北斎為一(ほくさいゐいつ)にあつらへ品々(しな〳〵)の絵様(ゑやう)をかゝせ 末(すゑ)に□(きせる)の図(づ)を添(そへ)て櫛□(せつきん)雛形(ひながた)と□(よび) 是等(これら)の物(もの)をつくらしむるもろ人の 助(たすけ)とす其(その)ことわりをはじめに記(しる)すは    文政壬午        柳亭のあるじ     秋八月望          種彦なり 器材(きざい)の制作(せいさく)たる時移(ときうつ)れば方(はう)を円(えん)に 製(せい)して人挙(ひとこぞつ)て珎重(ちんちやう)する是(これ)流行(りうかう)と いふ況(いはんや)児女(ぢぢよ)の愛(あい)する所(ところ)櫛笄(くしかうがい)の形体(かたち)をや 故(ゆへ)に当時(たうじ)の制作(せいさく)にもとづいて画(ゑが)かば 亦(また)後世(こうせい)の変易(へんゑき)を患(うれ)ふ依(よつ)て形(かたち)の円方(えんほう) 大小(だいせう)に拘(かゝは)らず唯(たゞ)其画(そのぐわ)をなすの助(たすけ)たらん わ要(よう)す今(いま)此冊子(このさうし)に画(ゑが)ける模様(もやう)櫛(くし)の形(かたち)に 余(あま)りたるは裏(うら)へ写(うつ)して裏画(うらゑ)となす草木(さうもく) 虫魚(ちうぎよ)は裏(うら)へ折(おり)かへして然(しか)り今世(こんせい)行(おこな)はるゝ 三日月形(みかづきがた)は棟尤(むねもつとも)せばし又(また)後世(こうせい)の流行(りうこう) にて棟(むね)の広(ひろ)き時(とき)は増補(ぞうほ)の労少(ろうすくな)しと せず且(かつ)其員(そのかず)に応(おう)じて筆画(ひつぐわ)の数(かず)を 減(げん)ずるは安(やす)く加(くわ)へんは難(かた)し故(ゆへ)に其傍(そのかたはら)に 添書(そへがき)す見(み)る人(ひと)心(こころ)を留(とゞめ)よ     前北斎改  葛飾為一誌 源氏  うきふね 【浮舟】 同  あさがほ 【朝顔】 同  こうばい 【紅梅】 藻いでの    こゐ  【藻出の鯉】 きく 【菊】 あしにちどり 【葦に千鳥】 くわんそう 【萱草】 かりがね 【雁金】 あし うらへかへる 【葦 裏へ返る】 てつせんくわ 【鉄線花】 まつもにかに 【松藻に蟹】 さくら かさね 【桜重ね】  ▲もやうのはしは   うらへおりかへすと      しるべし  ▲くしのかたち   ときのりうこうありて   かたちさだまらずされば   のちのこゝろへあるべきか ぼたん 【牡丹】 ぶどう 【葡萄】 うらへ  おりかへし しうかいどう 【秋海棠】 ▲はじめに    同じとしるべし 同うらへおり かへすなり はぎ 【萩】 かきつばた 【杜若】 おみなへし 【女郎花】 いづれも  うらへおりかへし也 こうりん  きゝやう 【光琳桔梗】 ひつじくさ 【未草】  うらへかへす也 くわうりんの   きく 【光琳の菊】 やまぶき 【山吹】 いづれも  うらへ折かへし ほしあひ  【「星逢」或は「星合」 七夕の意匠】 ふじばかま 【藤袴】 此るいもやううらへ      おりかへしなり さくらそう 【桜草】 ふけわらび 【老け蕨】 おひまつ 【老松】 わかまつ 【若松】 ▲もやううらへまはすべし むめ 【梅】    まへにひとしく    うらへかへすべし くわうりんの   きりのはな 【光琳の桐の花】 からまつ 【落葉松】 つばき 【椿】 おりはしは    うらへまはすべし おりはし    うらへまはる也 くれたけ 【呉竹】 わかたけ 【若竹】 べたもの くわう  りん  もの 【光琳物】 らいもんあさのは 【雷文麻の葉】 ねぢむめ 【捻じ梅】 ねぢきゝやう 【捻じ桔梗】 ねぢぎり 【捻じ桐】    ねぢ     あさのは 【捻じ麻の葉】 【文字なし】 【上図はかすがい、下図は釘の模様】 さぎ   鵞   かもめ 鷺 ちどり   かめ 此 なみ 大小 とも に べた づけ ▲たかきもやうはうらがへして  くしのうらへつけべし      いろを みなと口の   たそがれ ゆうなぎ 【夕凪】 あさなぎ 【朝凪】 山中の月 三笠山のつき 月下のゆきかい 水月 ゆき     雨中 晴     梅りん【梅林】 竹りん【竹林】 ふゆのけい【冬の景】 いせうら  【伊勢浦】   ■【夏】けい ▲もやうのあまりあらば  はじめのごとく  こゝろへ  べし 川がり 入江のあき ひらかたよふね いづれもまへに同じ 里のゆき 其二 かぜを  おこすなみ あさき   水 【上図】 大き なる くし の かた と す べし す づ 【下図】 もやうはいづれも うらへ まわる也 たき うらはもやうを   うらがへしてかくべし さいくなみ           大き           なる           くしに           入べき             也           大■ もやう うらへま■る ときは うらがへして    うつすべし 【上図】 川 【下図】 打 合せ  の なみ つゆ  くさ          つゝじ はな うつぎ        きゝやう くしの大小に したがひて  うつし    いるべし 一りんばい        あさ               がほ ふくじゆそう        あぢさゐ のぎく すみれ           川ほね 【河骨】 はな          すいせん ざくろ ゆり         なしのはな かいどう         かきの               はな かきつばた         しんきく ふよう ふたば あふひ           なでしこ ばせう 【芭蕉】 いも 【里芋】  われもこう 【吾亦紅】 くさふじ 【草藤】 あざみ 【薊】    りんどう ばら  ゆきのした へちま そてつ 【蘇鉄】 びやうやなぎ【未央柳】 【上図案】 げんげばな 【中図案】 たんぽすぎな 【下図案】 竹にすゞめ 【上図案】 あまりやう【雨龍】 【中図案】 しらん【紫蘭】 【下図案】 やゑもゝの花【八重桃の花】 【白紙】 【背表紙】 【表紙】 今様櫛■雛形 くしの部          下 【表紙裏・白紙】 かいづくし いか あほりいか 小ゑび