【右頁】 紀伊國屋文左衛門 「吉田御殿」「静御前」の名匠 野渕昶《割書:脚本|演出》 野渕監督と初コンビ 市川右太衛門     主演 浅香新八郎 森  静子 梅村 蓉子 雲井八重子 松竹大船 飯田 蝶子 新築地 薄田 研二 新興東京 浦邉 粂子     特別出演 【下部写真内テキスト】 新興キネマ創立七周年記念映画 新興京都撮影所総動員豪華版 金と恋に敗れた男が、一念発起男 1匹を投げ出して一世一代の大仕 事!「あれは紀乃國みかん船」と 唄にまで謳はれて天晴れ男を賣出 すまで、商傑文左衛門の豪快多彩 の人間性を描いて餘す所なし! 【右下横書】 二十日封切 【左頁】 【次期プログラムの予告】 【横書き 中央に】今週の映画 【横書き右蘭上に】九月二十日より 男の魂 【本文上段縦書き】 製  作  興東京撮影所 脚  色  山   密 浪曲台本   萩原  四朗 監  督  曾根 千晴 撮  影  古泉 勝男 主題浪曲 テイチクレコード     虎造吹込「男の魂」    •配役• •主演• 横山 春吉 川津清三郎 河合 五郎 清水 将 夫 雪岡 一郎 生方 壮 兒 お   民  浦邉 粂子 お ち よ  毛利 峯子 仁   藏  山口 勇  •特別出演• お  品  山路ふみ子 •協力出演• 浪曲師 虎造 イチクテ【テイチク ヵ】専属       廣澤虎造 他新興東京オール•スター•キヤスト 【本文下段】   略筋••田舎の清い空気のうちに仲良く 健気に育て上げられて、今は成人した横 山春吉、雪岡一郎、河合五郎は各々に違つ た生き方をしてゐた。雪岡は都で巡査と なつて真面目に勤め、河合は田舎に残つ て実直に働いてゐるのに横山のみは、盲 目の母と、婚約の間柄にあるお品とを田 舎に残し、都を泳ぐやくざ者となつてゐ る果かなさだつた。 ある夜、横山は一寸した乱闘事件から、 この地区の縄張りである村雨直の親分仁  蔵にその逞しい骨組を見込まれるとこ の親分に仁義を切らずに席開きする錦亭 に暴れ込むことを承知するのであつた。 【横書き右蘭上に】九月十五日まで 怪猫五十三次 【本文上段縦書き】 脚  本  上島 量 監  督  押本七之輔 撮  影  高橋 武 則    •配役• 侍女 お秀    鈴木澄子 神部 三四郎   大谷日出夫 猟師 繁蔵    淺香新八郎 本多豊後守    尾上榮五郎     淀君       歌川八重子 繁蔵の女房 お絹  梅村蓉子 お秀の母  汐路  三保敦美 本多家 中老 錦木  高山廣子 豊後守の妹 千種姫  森光子 正榮尼      郡光子 大倉の局     浅野八重子 饗庭の局     東明喜子 本田【多カ】家々老     伊奈右馬之氶 荒木 忍 寺男 孝作      櫻井 勇 猟師 茂十      川崎猛夫 繁蔵の子 お花   日高梅子 【本文下段】  略筋•• 元和元年大坂夏の陣により豊家 の偉業将に崩壊せんとする戦乱の中で、 さしも一世に嬌艶を誇つた淀君も、徳川 方の将猛三州岡崎の城主本多豊後守に迫 られて怨みの自害を果てた。其の時侍女 お秀は淀君が永年手飼ひの愛猫阿玉の助 命を托された。阿玉を抱いてお秀は今は 岡崎城下の街外れの寺に寺男與作と共に 世捨人の如く淋しく暮す汐路の下へ帰つ て行つた。そして本多豊後守に呪詛の報 復をせねばと母と娘は固く誓つた。或日 偶然遠乗りから其の古寺の傍を通つた豊 後守はふとお秀の美しさに心を引かれそ れが自分の首を狙ふ女であるとも知らず 早速忠実な御小姓組頭神部三四郎に命じ て彼女を召抱へた。 【左欄外に広告】 テイチクレコード虎蔵吹込「男の魂」 福島街森洋行発売中 【左下端横書き】 特別三區萬國橋北詰 天津映畫舘 電 ②二三二三番 【女優顔写真の下】 次週九月十六日より 公開の松竹東西精鋭陣  壓倒的名畵の進軍 【作品説明部分】 巨匠島津保次郎が 「浅草の灯」以來 久方ぶりにメガホ ンをとる問題作! 【タイトル】 愛より 愛へ 大船特作 佐野周二 高杉早苗 高峯三枝子 【以上三名の下に横書き】主演 水島亮太郎 河村 黎吉 坂本 武 葛城 文子    共演 巨匠島津保次郎監督本年度第一回作品 脚本X大庭秀雄・撮影X生方敏夫・音楽X早乙女光 我が國家族制度の美しさと貴さを賛美し親子 兄弟の愛情を強く描く靑葉のシーズンに贈る 異色篇! 黒髪夜叉 久松三津枝・堀 正夫・主 演 中村正太郎・天野 刄一・坪井哲 助 演 岩田英二監督・柳川眞一シナリオ