【表紙】 JAPONAIS 185 【文字無し】 【文字無し】 扶桑皇統記図会《割書:後編》一上 【貼紙】 7 Vols CY/N 1956 【貼紙下】 Japonais No 185 【下に】1 【表紙裏文字無し】 【次コマ裏】 浪蕐好華堂崇神著編 同柳斎重春先生画図        後編 扶桑皇統記図会 全七冊 浪蕐書肆《割書:岡田群玉堂|岡田群鳳堂》 扶桑皇統記図会後編叙 本朝 天武帝の古昔より。今に至りて 千有余年。聖賢の君易に。御代知し 召て民を撫。天地と倶に悠久にて。さゞれ 石の巌となる。悦びのみある 皇国と いへども。天地或ひは風雲あり。時ならず して氷雪を飛し。地震ひて山を崩し。 日輪竝び出るなんど。これ其時日の変 にして。漢古にゝも往々是等の変あり。されば 治まる聖代にも。国を蠱するの人民出て。 王位を望み富貴を慮ひ。良すれは 乱を起し。兵革闘諍の衢となりて。 天日霎時暗きに至るはこれも所謂 時日の変のみ。是等の事は 本朝の。 歴史に載て昭々たれども。童男稚女には読 易からず。因て野亭子新にものして。国字 書になし出像を加へ。天武帝の御時より。 称徳帝の御宇に至り。初輯と号て嚮に 出しつ。今また嗣編は 光仁帝より。 朱雀帝の御宇に畢る。是より以来上世は。 神武の御世に遡り。下は 後陽成帝の 御宇まで。都ては二千有余年の。治 乱得失人臣の。善悪邪正はいふも更にて。 天変地妖も正史にあるをば。洩さず載て 大成せむと。既にその草を起すもの から。僅二輯にして大志を果さず。空く 宗下の鬼と成ぬ。然るに這回刻成て。世に 公になすに至り。書肆来つて序辞を余に請。 余はかの野亭と国を隔て。いまだ一面の 識こそなけれ。その志は一なるものから。聊 遅らせず需に応じ。其概略を巻端に 述て。四方の雅君の机下に捧ぐといふ  于時嘉永庚戌春三月      東都       松亭主人頭 委_二-任梱外機- 密_一爰整_二 其-旅_一東-征 薄-伐 以斥_二蝦-狄_一 旋奏_二奥- 羽清-平_一 さかのうへたむら    まろ【囲み】      坂上       田村        麻呂【囲み】 【左下囲み】 こんがうほう  くふかい      金剛峯       空海 入定の後四日を過て 太上皇弔の書を 降し給ふ其書     にいはく うらしまたらう     浦嶌      太郎【以上囲み】 万葉 とこよへに  あるへき      ものを   つるきたち なかこゝろ     から   おそや    この君 ふぢはらの   こう   ときひら      藤原      時平公【以上囲み】 誇_二君-寵_一亡_二賢-臣_一 暫-時雖_下在_二其-位_一 暉_中其-威_上 天責_二 其悪_一罹_二異病_一 両-耳青-蛇浄- 蔵持-念所_レ伝_二 世-俗_一不_レ知_二信-偽_一 黄門行平 忽起_二心兵_一 戯言出_レ思 和歌  発_レ情 不_レ邪  不_レ婬 有_レ才有_レ名  絵島風韻    全非_二鄭声_一 【以下囲み】 まつ   むらさめ  かせ       松風        村雨 つり   きさき   どのゝ       釣        殿         后【以上囲み二つ】 陽成帝の 愛嬪也 妬婦奸計 一朝露  御製 筑波根の 峰より 落る水 無の川 恋そ積て 渕と成    ぬる