【撮影用ターゲット】 稗史鈔 【表紙】 ・(ノチ)式亭三馬《割書:姓菊地、名久徳、字太輔俗称西宮太助|父、八丈島為朝大明神祠官菊地壱岐守──妾腹嫡子茂兵衛也》[印=書房]古き草双子に此印を押したる有り ・(マヘ)朋誠堂、平沢天寿平格子薙髪平荷翁、俳諧に月成、戯作に喜三二、狂歌に 手柄岡持 【右丁】 【出だし上半分】 鳥居清倍         鳥居清満 同時代也        富川房信 【下半分】 北尾政演 《割書:京伝本作の無匂(ニホイン)線香□□稗史の|末に狂言のらむすこ ひとり言「罷出たる者は》 中橋と京橋のあたりに住黄ひやうしの作者京伝 と申ものてござる云々とありてそのくたりを画ける下に まさのぶ自画とあり」画工紅翠斎門人也 【以下様々な印を注記で「印」とします】   清経【印】《割書:作■■|桂子》【印】 北尾 杉(◦)皋(◦)政美画《割書:古き草そうしに|かくあり○恵斎と号す》  恋川春町《割書:狂歌の名を酒上不埒と云|後万載集上に妻をむかへし殿の|狂歌あり》                 【印】鱗形や孫兵衛《割書:大伝馬丁三丁目|》 【印】通油丁丸屋山本小兵衛 【印】通塩丁奥村【印】《割書:橋丁三丁目|いせ幸》 【印】《割書:いせ治|山下御門外|山下丁中程》 【印】《割書:馬喰丁|西村》 【印】《割書:通油丁|松村弥兵衛》【印】《割書:大伝馬丁三丁目|大和田》 【印】《割書:大門口|つたや》 《割書:耕書堂ハ通油丁|つたや也》 【印】《割書:村田や|■太郎》 【印】 【印】《割書: |西ノ宮新六》  【印】《割書: |山口》 仙鶴堂《割書:つるや|喜右衛門|通油丁》 丈阿作◦紅白三人女《割書:黄表紙|二冊》の下巻に 作【印】《割書:とあ[る]印に丈阿とあるゆへに|作と斗りかきたる也》 【印】《割書:大伝馬丁|ゑのもと》 【左丁】 【印】《割書:芝全交|印》 【印】《割書:喜[三]|二|印》 ○万象亭[まん]  京伝《割書:京橋銀座一丁めきせるたはこ入商売|京屋伝蔵》 うろこがたや 【印】《割書:東来|三和|印》 ○喜三二《割書:号朋誠堂|平沢氏》手柄岡持なり《割書:文化十年五月廿日没|浄心寺》 竹杖 為軽(スガル)【印】    《割書:曼亭改| 感和亭鬼武 【印】》 ○《割書:作者|》楓亭猶錦《割書:享和三年敵討四万物語《割書:後編は旧土産(コキヤウミヤケ)|吾妻錦画と云》都合六冊|画は豊広なり》 【右丁】 ◯享和四年甲子春草さうし敵討二人長兵衛馬琴作その巻末に作者曰喜三二金々  先々栄花の夢は草さうしに滑けいを尽したる事廿余年中頃一変してぶしやれとなり  又一変してまじめとなる云々【コマ25にあらすじあり】 〇青ほんめつけ絵《割書:人の知りたるものに団十郎◦きんひら◦志道軒」◦あり|とあつむ》  此時代までもきんひらの名は高かりき 〇草双紙の事寛延宝暦の頃は多く左の合戦武功の次第或は敵討などの類をつゞり  童児の戯玩なりしを明和安永の頃より世上風俗の淑悪男女の情態をのべたる  編輯多く此草紙大に世に知れ幼稚のみにあらす大人専ら是を弄ひて功拙を  論し云々寬政より此かた山東京伝是を一変せしめ勧徳を旨として多く作れり其  内善玉悪玉のさうし殊に知れたり」以上武江年表巻七 〇赤本の直段は一冊六文づゝ也其後黄表紙の直段は十文つゝ也《割書:予か覚へしは黄表紙三冊もの|三十二文也》 〇三馬が寬政辛酉年の草紙式亭王【三】馬自惚鏡の はじ(本文の)めに「くさ双紙の作者も  古しへは市山清兵へなどゝといふ実名にてやれにげろ〳〵くらいの書入れ也しか文子◦通  幸などゝ俳名になりてより丈阿と云名人なんと子どもしゆがてんか〳〵と云事を 【左丁欄外に続く】 書入れて大 きにおちを もりて云々 山東京山か天保八年の絵草子琴声女房形気に云 凡今の世に絵草紙と云ものはむかし詞書をそへたる画巻物の余 風也其はしめは天和の頃むかしよりありし短き物語の絵入の草 紙をちいさき本にうつし取て板にほり子供等かみるものにし たるぞ今の世の絵草紙のはしめ也ける夫より後々次第に工み をそへむかしより有し草紙にもあらぬ物を作り設けて絵草 紙となしゝが夫もむかし有しいくさの事なとむねとして作れり 夫より後に至りて正徳享保の頃近藤助五郎清春と云し者 近きむかししもざまに有し事に事をそへて作り出しはしめて絵 草紙に画かきの名をしるせりこの清春か絵草紙は作も清春 なれど作の名はしるせる物なし天和より此頃までの絵草紙は 一冊物又は二冊上下としその代銭十文には足らざりしとぞかく て安永の末より天明の頃に至りて絵草紙の画も作も上手 の人々出たる故絵草紙大にはやりて其さま昔にまさりて工みに なれる上手の人々は画かきにしげ政 とよ春 春章 清長 作には春町 好町 通笑 全交 喜三二など也京伝も此かすに 入りぬ抑絵草紙に作者の名をしるし《見せ消ち:し|来》は通笑かはしめし夫もはし めは名をしるさゞりしか世にもてはやされし故三つ四つ作りたる後名 をしるしたと蜀山先生の物語られきさて今の絵草紙に口絵と いふものをそへ又かぶき役者等か似顔に画く事も文化の頃京伝翁 か豊国に画かせたるかはしめ也けり云々 【空白】 黄 田佐 ̄ノ七郎栄花 ̄ノ夢  二冊《割書:丸小板 作者画工年号不知|鳥居清倍時代也》   女清玄二見桜    三冊《割書:丸小板|》 黄 御(ヲ)田賀(ガ)杓子    二冊《割書:丸小板 清信|》   風流武文蟹     二冊《割書:丸小板|》   日本琴 ̄ノ濫觴(ハジマリ)   二冊《割書:丸小板|》   公時接穂 ̄ノ梅    二冊《割書:丸小板|》   縁結赤人塚     二冊《割書:丸小板|》   仇情出世 ̄ノ短冊   二冊《割書:丸小板|》      猿蛸 鼈(スツホン)大喧嘩    二冊《割書:丸小板|》 黄 蜷川新右衛門     三冊《割書:丸小板 富川房信|》   壇浦二人教経     三冊《割書:丸小板 同|》   朝比奈草摺実記    二冊《割書:丸小 同|》   大磯虎車塚物語    二冊《割書:丸小 同|》   風流鬼 ̄ニ瘤      二冊《割書:丸小 同|》   化物見越入道始    二冊《割書:丸小 同|》   桃栗三平柿八兵衛   二冊《割書:丸小 同|》   猿廻春花婿      三冊《割書:丸小 同|》 黒 朝比奈大黒舞     二冊《割書:鱗形板 画工不知|》 同 金平宝船       二冊《割書:同|》 同 蝉丸児手柏      三冊《割書:甚板|》 黄 風流とんだ茶釜    二冊《割書:【瓢箪の図】奥村板 房信|》 同 上総国青砥物語    三冊《割書:同 同|》 同 根元桃太郎      二冊《割書:伊勢治板 富川吟雪|》 黒 風流 稚(ヲサナ)小町     三冊《割書:鶴 板|》 黄 《割書:鎌倉|比事》北条 九代(クダイ)序(トクチ)   五冊《割書:うろこ形板 清満|》 同 むらさき曽我     三冊《割書:   春町|》 同 浮世 繰(カラクリ)九面十面   三冊《割書:   全交作 豊国画|》 同 実語教 幼稚(オサナ)講釈    三冊《割書:蔦十板 京伝|》 同 《割書:福々|財々》比来(クラベコシ)降涌(フリワキ)金    三冊《割書:西宮板|》 同 間似合 嘘言(ウソツキ)曽我    三冊《割書:鶴ヤ板| 》 《割書:蓬莱山人帰橋作|清長画》 同 《見せ消ち:《割書:三国|伝来》無匂(ニホイン)線香|》《割書:後ニクハシ|》 三冊《割書:同 京伝画作|》 同 のとろ之助てから語(モノカタリ) 二冊《割書:丸小板 清重画|》【能登呂助手柄物語】 同 敵討振分髪      二冊《割書:丸小板|》 同 八重桜 倭歌(ヤマトウタ)     二冊《割書:鱗形板 清満画|》 黒 ばけ物百もの語    二冊《割書:奥村板|》 同 男 作(だて)都 ̄ノ目貫     二冊《割書:同|》 黄 芝全交 ̄ガ智恵之程    三冊《割書:つたや板 全交作 政信画|》 同 《割書:面背|不背 ̄ノ》 御年玉      三冊《割書:同| 》 《割書:万象作|式上亭柳郊画》【面向不背御年玉】 同 現金青本 ̄ノ通(カヨヒ)     三冊《割書:つる板| 》 《割書:芝甘交作|北尾政□画》 同 江戸紫根元曽我    二冊 黄 此(コンナ)縁(ヱニシガ)唐(カラニモ)有歟(アロカ)    二冊《割書:岩戸板 一九|》 同 《割書:五|穀》豊饒(ブニヨウ)民安全     二冊《割書:いせ幸板 吟雪|》 同 絵本阿房袋       二冊《割書:【屋号紋山に三つ巴】 慈悲成 豊国|西村板》 同 もつてこい餅は餅や   二冊《割書:いせ次板 同|》【持来餅者餅屋】 同 《割書:ひだり|甚五郎》龍 ̄ノ一談      三冊《割書:西村板 北尾正美|》 同 《割書:自笑請合|本八文字》正札附 息質(ムスコカタギ)   三冊《割書:つたや板 唐来 正美|》【コマ40も見よ】 同 《割書:百文|二朱》寓骨牌(ムダカルタ)       三冊《割書:【屋号紋:山に吉、榎本屋吉兵衛】板 政のぶ 京伝|》 同 世之中諸事天文     二冊《割書:同 物蒙堂礼作 政演|》 同 《見せ消ち:《割書:豊(ブン)福|茶釜》毛 ̄ガ生(ハヘ)太郎月?》《割書:後ニ委ク出|》 三冊 《割書:西村板 可笑作 清長|》 同 《見せ消ち:《割書:嗚呼|不侭(マヽナラヌ)》世之助噺》《割書:後ニクハシ|》    三冊《割書:   亀遊作|安永十年》 同 芋太郎屁日記咄       二冊《割書:鱗形板 春町|》【コマ36も見よ】 同 豆男栄花春         三冊《割書:西村板|》 同 案内(アナ)手本通人蔵      二冊《割書:鱗形板 喜三二作 春町画|》 同 初夢富士 ̄ノ高根       二冊《割書:いせ次板|》 同 能天(イヽテン)御利生        二冊《割書:  全交作 政寅画|安永九年》 同 飲中八人前         三冊《割書:松板 通笑作 清長画|  安永□年》 黄 中昔犬 ̄ノ手柄   二冊《割書:丸小板 鳥居清倍画|》 同 住吉誕生石   二冊《割書:奥村板 富川房信画|》 □ 奢 ̄ニ長(テウジ)茶大名嶋表   二冊《割書:   録山人信普作|》 黒 鬼女 ̄ノ面福貴草   三冊《割書:松板 富川房信画|》【鬼女面福貴艸】 同 《割書:甲|信》武勇 ̄ノ礠(トイシ)   三冊《割書:同板|》   其返報豊年 ̄ノ貢   三冊《割書:   万宝作|》【コマ36も見よ】 黄 《割書:長物語|後編》白髭明神 御(ヲ)渡 ̄シ申 ̄ス   三冊《割書:鶴喜板 芝全交| 寛政五年》 同 《割書:富士之白酒|阿部川紙子》新板 替(カハリマシタ)道中助六   三冊《割書:同板 京伝| 寛政五年》 同 《見せ消ち:皐(サツキ)下旬虫干曽我|》《割書:後ニクハシ|》   三冊《割書:同板 同| 同年》 同 銘 ̄ハ正夢 楊柳(ヤナキノ)一腰   三冊《割書:同| 同年》 【欄外】同 十四傾城腹之内   三冊《割書:同 ○全交作| 同年》 同 福徳果報兵衛 ̄カ伝   三冊《割書:同 《見せ消ち:同|》京伝| 同年》 同 龍 ̄ノ都 鱣(ナマクサ)鉢木   三冊《割書:同 同京伝| 同年》【竜宮羶鉢木】 同 《割書:増補|毬越》登 ̄リ阪宝 ̄ノ山道   三冊《割書:同| 同年》 同 再会(メクリアフ)親子 ̄ノ銭 独楽(ゴマ)   三冊《割書:蔦重板 三和作 政よし画|》 同 貧福両道中之記   三冊《割書:同板 京伝| 同年》 【欄外・十四傾城腹之内の上に】 □ハ十四 □□ □□白し 後ニ記ス 黄 宿昔語(ムカシカタリ)筆操(フテアヤツリ)       二冊《割書:蔦重板 京伝| 寛政五年》 同 《割書:忠臣蔵|壁ニ落書》人唯一心命      三冊《割書:同板 三[和]作| 同年》 同 《割書:凡脳即席|菩提料理》四人詰南斤 傀儡(アヤツリ)   三冊《割書:同板 京伝| 同年》【凡悩即席菩提料理 四人詰南片傀儡】 同 《見せ消ち:小人島毇(コヾメ)桜|》《割書:後ニクハシ|》    二冊《割書:同板 同作| 同年》【コマ30-31も見よ】 同 花之 笑(ヱミ)七福 参詣(マウデ)     二冊《割書:同作 同作| 同年》【コマ27も見よ】 同 堪忍袋緒〆 ̄ノ善玉      三冊《割書:同板 同作| 同年》 同 《割書:のしの書初|若井の水引》先 ̄ツ開 ̄ク梅 ̄ノ赤本   三冊《割書:同板 同作| 同年》 同 大千世界 牆(カキフチ)の外(そと)     二冊《割書:同板 唐来参和|》 同 《割書:留守居 ̄ノ大通|家老 ̄ノ大蔵》其見乎(ソレミタカ)有難山     冊《割書:いせ治板 飛田琴太作|》 同 新田通戦記         二冊《割書:松板 紀定丸作歌 麿(マロ)画|》 同 鬼 ̄ノ子宝           三冊《割書:いせ治板 清長画| 安永十年》 同 天狗 初(ハツノ)庚申         二冊《割書:鱗形板|》 同 《割書:伊達|模様》見立蓬莱         二冊 同 《割書:うそ|八百》万八伝          三冊 同 夜野中(ヨノナカ)狐物(コンナモノ)         三冊 同 龍 ̄ノ都四国 ̄ノ噂(ウワサ)        三冊 黄 威喜千代牟(イキチヨム)物語(モノガタリ)   二冊《割書:|》 【威気千代牟物語】 同 合口(アイクチ)はなし目貫    二冊《割書:|》 【口合はなし目貫】 同 升落 ̄シ咄した子(ネ)    二冊《割書:|》 【升落はなした子】 同 木曽海道 从(フタリ)義仲   三冊《割書:いせ治 鳥居清経画|》【コマ26, 36も見よ】 同 朝比奈島渡      三冊《割書:【山に三つ巴・西村】板 富川吟雪画|》【コマ26, 36も見よ】 同 金々仙人通言 ̄ノ一巻   三冊《割書:西村板|》 同 《割書:化|物》 見越入道二代鑑  三冊《割書:同|》 同 《割書:風|流》 有難山 郭公(ホトヽキス)   二冊《割書:同|》 同 《割書:頼光|武勇》 鬼童丸     二冊《割書:同|》 同 《割書:忠|孝》 三疋猿     二冊《割書:同|》 同 《割書:うどん|そば》 化物大江山  二冊《割書:鱗形板 春町作|》 同 諸鳥三国志      三冊《割書:鶴屋板 富川吟雪画|》 同 鉢かつき嫩(フタハ)振袖   三冊《割書:鱗形板 鳥居清経画|》 同     二分(ニブ)狂言  二冊《割書:泉市板| 》 《割書:京伝門人| 大栄山人作| 豊国画》 【尽用而二分狂言】 同     老之仇浪   二冊《割書:同板| 》 《割書:全交門人| 芝深交作| 豊国画》【真頰㒵老之仇浪】【おてう半右衛門】 同   張子乕之巻    二冊《割書:舎板 慈悲成作 豊国画|》 【手遊張子虎之巻】 黄 《割書:□|□》煙草(ケフリクサ)恋中立   二冊《割書:鱗形板 鳥居清倍画|》 同 新増浦島太郎   二冊《割書:同板|》 同 《割書:四十|七字》母(イロハ)□語    二冊《割書:同板|》 黒 地黄坊樽次     二冊《割書:村板|》 黄 花聟大安売     二冊《割書:山口板 一九作|  文化三年》 同 怜悧(キノキイタ)化物語     三冊《割書:同板 一九作|  同年》【怜悧怪異話】 同 金々先生栄花夢   二冊《割書:鱗形板 恋川春町作|》【コマ25にあらすじあり】   《割書:凱陣|貝鉦》黒佐幾合戦   三冊《割書:丸小板|》   《割書:公時|入道》 富士見合戦     二冊《割書:丸小板|》   《割書:今川|仲秋》執着 狸(ネコマタ)屋舖    二冊《割書:丸小板|》   《割書:志道軒|返歌入》浅草名物絵尽    二冊《割書:丸小板|》【浅草名物志道軒返歌 つれづれ絵尽】 黄 通気智(ツキヂ)之 銭光記(ゼンクハウキ)   春 三冊《割書:鶴喜板 京伝作| 享和二年》   《割書:諸色|買帳》 呑 込多(コンダ)霊宝縁記 夏 三冊《割書:同 同| 同》   賢愚 湊(イリゴミ)銭湯新話    秋 三冊《割書:同 同| 同》   枯樹(カレキノ)花大悲 ̄ノ利益    冬 三冊《割書:同 同| 同》   初老(シジウカラ)了簡(レウケン)年代記      三冊《割書:同 馬琴作| 同》   《割書:筆耕作|稿(シタヱノ)植 著(ツケ)》 種蒔三世相   三冊《割書:鶴喜板   馬琴作|享和二》   野夫鴬 歌曲(ウタヒノ)訛(カタコト)   三《割書:同   同|  同》   養(カヒ)得 ̄リ筎(ニワコ)名鳥図会   三《割書:同   同|  同》 【ここより五行分大きく×で消してある】   提燈庫(チヤウチングラ)暗(ヤミノ)七 扮(ヤク)   三《割書:同   田楽作|  同》【挑燈庫闇夜七扮】   食類合戦 和睦 ̄ノ香之物   三《割書:同   通笑作|  同》 黄 亀山人家 ̄ノ妖(バケモノ) つたや   三《割書:喜三二作 画名ナシ   同|年号不知丙午ト斗リアリ》  〃 《割書:面向|不背》御年玉   三《割書:つたや  同|》【万象亭作】 〃 芝全交智恵之程   二 《割書:つたや 万象亭作|》【正しくは芝全交作】 【ここまで】 【右丁は紙の裏にも文字が書いてある。内容は左丁に書かれたものとかぶっているが完全に同じではない】 卯花 重(カサネ)奥州合戦   三《割書:年号なし ○按に安永八|      年のころ》 《割書:柳川桂子作|鳥居清経画》  義経の一子経若父の仇錦戸兄弟を討んと奥州へ下る道すから安達原  の一ツ家に熊坂の寡婦熊手ばゝに害せられんするを娘おさかゞ情にて  死をのがれ錦戸を討事をしるす【コマ24にもあり】 鸚鵡 返(カヘシ)文武 ̄ノ二道   《割書:キ| 》三《割書:年号なし|蔦屋板》 《割書:恋川春町作|北尾政美画》  延喜□御代に菅丞相の一子菅秀才を補佐の臣となされしを事の  はじめ□□【とて】世の中に文武の道盛に行れてさま〴〵おかしき事あるをいと  面白く作れるも元是白川侯当路の時世中一変せる事をかき  たるもの也此冊子のはじめに「延喜のせい代とて太平うちつゞきたるに  まかせ上下万民ことの外おごりに長じびふくをかざりむやくのもの入  ある事をなげきおぼしめされたる所の八丈八たんのりうもんの御衣  こはくたんごのこぶのやふなる御さしぬき柳ちやどんすのいしのお  び  までかん夜にぬぎすて給ひそさうなる茶宇しま京ざんとめの【コマ19に続く】 【前のコマと同じ画像】  御衣にめしかへ給ふ」とあるなどみなそ?の?世のか?まを□□□い□り  ○自序に「寿亭主人【印】」かくあり寿亭の号はじめてしりぬ 早道節用 ̄ノ守(マモリ)   《割書:キ| 》三《割書:年号なし|蔦屋板》 《割書:山東京伝作|画名なし》  悪次郎といふ名におふ邪知の男おぎやの花荻といふあそびのもとにかよふに幸次郎と  いふまぶありて悪次郎か心に随ねば盗みならんと思ふより大谷徳次が韋駄天の守  を盗むを見付られかの守を徳次が下男の寝て居たる首へ懸るにかの男寝  たる□□【まゝヵ】にて忽に天竺いたるよりさま〴〵かの守の立つ妙なる事をいとおかしくかけり 忠孝 盲(メナシ)敵討   《割書:キ| 》三《割書:年号なし|山本板》 《割書:作名なし|鳥井清重画》  緒がた八郎といふ武士丹後の国の岩間に入り龍宮に至り乙姫を妻とし一子  を生しに妻大蛇の形を見られしを恥て立去事原田頼母岩山【岩田の誤り】庄司を  討んとして誤て菊地隼人を討より菊地の一子四郎敵討に出る事原田のむす  めおとめ嶋原のけいせいとなる事四郎嶋原にて原田に出逢ふ原田■を■■■  むすめはもと四郎といひなづけなれはなのりて四郎に討れんとするに緒かたはからひ  にてたがひにめかくしして敵を討んとする事終に岩山【岩田の誤り】を討とり原田せつふく  四郎おとめ婚姻の事をしるす 《割書:家内|安全》山 ̄ノ神御祭礼   《割書:キ| 》二《割書:年号なし|村田板》 《割書:十返舎一九|同 画》  たら福や左へもんといふ質やのおやぢお山といふ後家のいろかにまよひゆへひき  とり山の神とあがめて一子をもふけしより此山の神のいせいつよく見世の者  みな〳〵山の神の気にいらんとまつりをしてさま〳〵のたはけをつくす  事をおかしくかきたり 教訓跡之祭 戯単(バンヅケ)   《割書:キ| 》三《割書:寛政十三|鶴喜板》 《割書:曲亭馬琴作|画名なし》  教訓大明神といふ御神の祭礼になぞらへて世の中の跡のまつりなる事共  まづ榊が七くさすぎの門松にて次には精進日に忘れて入れたかつほぶしの  だしをはじめとしてさま〴〵おもしろき事をかきたり 身(ミニ)為着(キタル)宝貝(タカラノ)洪福(サイハイ)   《割書:キ| 》二《割書:年号なし|【山印】吉板》 《割書:陽鳴亭 鶴成(カクセイ)作|画名なし》   ねづみや忠介といふもの大黒天よりかくれみのをさづかり是をきてさま〴〵の   面白きめ苦しきめおかしきめにあふ事をおかしくしるす○巻尾に作者の自跋   あり草双紙の自跋はめつらし 十二 神楽(カグラ)稚軽業(オサナカルワザ)  《割書:キ|》三《割書:年号ナシ|大和田板》       《割書:発田芋助 作|画名ナシ》   痘鬼(イモノカミ)世の中に出て人々にとりつきさま〴〵のおかしき事なるをいふきほひのほうそ   う神□□まにとりつきむすこかぶのほうそう神七十ぢかい隠居にとりつき娘の   ほうそう神かたむすこにとりつく事などさま〴〵かけり聞なれぬ作者には   面白き作也赤きものをかぞへたる自序の中にて「あかねさす小豆(アヅキ)枕は是   より一升の夢を結ひ初(ソメ)くれなゐの花足袋には脚(アシ)より歳旨(トシ)の甲を   踏込(フミコミ)」とかきしはおもしろし 人間一生 胸算用(ムナサンヤウ)   《割書:キ|》三《割書:寛政三|蔦ヤ板》       《割書:山東京伝作|自画トアリ》   京伝善たましゐに道びかれて無名や無次郎といふものゝ腹中へ入りしより   心気耳目鼻口のこゝろ〳〵【ひとつ〳〵?】いろ〳〵おかしき事をいとおもしろく作   れり妙作といふへし 盧生 ̄ガ夢魂(ユメ)其前日   三《割書:寛政三|つたや板》       《割書:山東京伝作|画名ナシ》   先年出板したる草双紙金ゝ先生ゑいぐわの夢」見(ミ)が徳一すいの夢」などいふ【金々先生栄華夢、見徳一炊夢】   本をみてよき夢をみんと思ふを発端として天上と人間界との中二かいに   夢茶羅(ムチヤラ)国といふあり此国のおかしらを夢魂道人といひ世の中の   人々にさま〳〵の夢をみせる事をわざとする事をかきいろ〳〵仕組   して盧生に夢をみせるまでをいとおもしろくかきたり 御手遊(ヲンテアソビ)達摩 ̄ノ心学  《割書:キ|》三《割書:寛政十二|岩戸板》      《割書:鈍々亭和樽作|名画ナシ》   橘井(キツヰ)べら四郎が一子べら蔵が悪行石べかた右門が一子かた蔵が善行達   摩かた右門が夢枕にたちて教化の事をおもしろく作る 花見 話(バナシ)虱盛衰記   《割書:キ|》三《割書:寛政十二|山口板》      《割書:曲亭馬琴作|歌川豊国画》  馬きん【馬琴】虱をたすけしより恩返しをゆめにその虱来たりておのか一生をかた  るを発たんとして虱の一生身の上さま〳〵の苦楽をいとおもしろく記す 《割書:口中 乃(ガ)|不曇鏡(クモラヌカゞミ)》甘哉(アマイカナ)名利研(メウリオロシ)    《割書:キ|》三《割書:寛政十二|鶴喜板》        《割書:山東京伝作|画名ナシ》【コマ38も見よ】  名利や欲右衛門といふもの名聞を好むをほつたんとして閻魔王にその  事をいのるに閻王名高き古人のからだのうちをさつけ給ふと夢  みる景清が目しゆ徳院の鼻いのくまの口をはしめ牛若丸両の足  迄さづ□□給ふより名聞を求んとていろ〳〵の難義する事終に  閻王の教化し給ふ事まていとおもしろく作る 穴賢(アナカシコ)狐《割書:ノ》縁組   二《割書:寛政十一|村板》        《割書:十返舎一九作|画名ナシ》  藤兵衛といふ男狐のよめ入をみて石をうちつけしより狐に  ばかさるゝ事を作る 《割書:風流|万歳》名護屋 鑷(ケヌキ)    《割書:キ|》三《割書:年号ナシ|丸小板》        《割書:丈阿作|画名ナシ》  仁木入道くわんじゆんむほん細川を罪に落さんと沢田伝治といふ書家  に偽草を書せて伝治を害るを初めとして伝治か娘おかつ父の仇  を打んとする事けいせいとなりかつらきと名のり名古や山三郎  になれそめ助太刀をたのむ事不破伴左衛門か事かつらき父の仇  打事をしるす  ○此年の草双子目ろくに八十翁丈阿とあり 感徳白狐 ̄ノ 瓊(タマ)    二《割書:年号ナシ|〇【の中に「村」】板》       《割書:丈阿作|画名ナシ》  鳳凰桐之助といふ軽わざし貧苦にせまり工夫をめくらし大晦日のよ【夜】  王子社に至り狐のまねしてまんまと玉をさつかりしより小狐といふ  白狐いろ〳〵さいわひを授ることをかきたり 間違狐之女郎買   《割書:キ|》三《割書:年号ナシ|奥村板》       《割書:通笑作|清長画》  玉や新兵衛梅や初ねの事を作れり玉新狐のまねをして狐に化  される事あり 《割書:珍|物》茶羅 ̄ノ毛通人  《割書:キ|》三《割書:    |つる喜板》    《割書:芝全交作|清長画》  幸子といふ通人渡唐して通人のかうしやくをせしより唐人  がやらうあたまになるやら義太夫をかたるやらみな日本のまねをする  ことをいふ外いろ〳〵おもしろくかきたり 《割書:百文|二朱》寓骨牌(ムダカルタ)《割書:本の小口には|あぐら山と|あり》三《割書:年号ナシ|山吉板》        《割書:京伝作|政信画とあり》  めくりといふ戯れわざのはやりし時作しものとみえ是中の人名は  なか蔵 あか蔵 八蔵 あを二の助 お六 すべたの八蔵 すだれ十  あか鬼 六たいごせん きり三郎 めたま九蔵 なといひあざまるの太刀  の事なと時代世流とりまぜたりめくりの事を知らねはよくはわから  ぬさうし也 ○はじめに  蚊不食呪(カニクハレヌマシナイ)歌   ほの〳〵と赤四か札のあざ桐に四もふまれゆく絵のおしぞ思ふ《割書:柿本人麿|》   よみの絵の七九三 馬(マ)のあざあがりよめの【はめの?】勝にげ人もにくまん《割書:よみ人しらす|》   ふくからに役(ヤク)のふたつもしをるらはむべ山なぞを又しよふといふらん《割書:文や康秀|》  とあるうたどもゝめくりをしたる人はよく解しめるべし 世之中諸事天文  《割書:キ|》二《割書:年号ナシ|山印吉松板》        《割書:物蒙堂礼作|政浜画》  とし神天とうさまお月さまをはしめ金神土公風神雷神なと時かう  の間違ぬやうに下界へ雨や雪をふらせたり雷をならせたりするお世話  な事をおかしく書たり《割書:   と同しやうなるしゆかうなれとも是は|暦の季節をおもにしてかきたり》 ○京伝の序ありて」物蒙堂礼なる人白山の高みに住み云々」白山の人とみえたり 《割書:諸色|買帳》呑 込(コンダ)多霊宝縁記 《割書:キ|》三《割書:享和二|鶴喜板》        《割書:京伝作|画名ナシ》  十五 丁者(テウジヤノ)赤本尊工夫 編出(アミダシ)如来といふの買帳にして人倫器物食品  その外いろ〳〵の物をもて霊宝を作りいひたてをいとおかしく書たり  まことに妙作也たばこほんとおひのみしかしきせるを本尊とし両扉に  たばこのはをつけ六十国府のおひ仏とあり」さうでおつしやうのかぶと」  ほんに如意きび」ばからしう払子」などの名目おもしろし  ○この冊子黄表紙ながらよき紙へすりたり草さうしをよき紙すり初めし  事このころより起れり 小倉山三十三むた歌仙 《割書:キ|》二《割書:年号|板元》ナシ 《割書:京伝作|政のふ画》【小倉山時雨珍説】  哥仙の人名にて三条の右大臣かおや人丸の仇猿丸大夫をうつ事  法性寺と小町か婚れいの事などいとおかしく世わごとに取  くむ 復讐後祭礼(カタキウチアトノマツリ) 《割書:キ|》三《割書:年号ナシ|つるや板》 《割書:京伝作|政のふ画》  遠州浜松の領主何かしの家士広居与太左衛門の一子要太郎  といふ者父を瀬間井横蔵といふものに打れ忽ちに仇をうちて  後あまりに骨折らすに仇をうちて孝心になるまじと思ひ立  てよりさま〴〵のたはけを尽し苦辛する事をおかしく書き  たり 《割書:華(ハナノ)|兄》実異青梅縞(ミゴトナオウメジマ) 《割書:キ|》三《割書:年号ナシ|鱗形板》 《割書:作名|画名》ナシ  相馬将門むほんの事空せい僧都といふまいす【売僧】将門にたばかられ  て入定する事末に青梅むら金剛寺の梅の事あり 雄長老 寿話(ナガイキバナシ) 《割書:キ|》三《割書:年号ナシ|》 《割書:定丸作|うた麿画》  大坂長町の長崎や長兵衛といふ者一子なきを憂へて神にいのり一子  をもふけ永太郎と名づくこの永太郎かとんだ気の永い事はい  かいに友だちの所へゆきて内へ帰れは七世の孫に逢ひたる事な  ど浦島が子の趣をうつしそれより頭をおろし雄長老と  名を改め狂哥をたのしむ事をいとおかしくかく 《割書:昔|話》勧善 富蔵(フクラ)雀 《割書:キ|》二《割書:年号ナシ|大伝馬丁二丁め|大和田出店板》 《割書:録山人信普作|北尾政美画》  正直ぢゝけんどんばゝ舌きり雀の事をおもしろく作りなし末に  けんどんそば正直そばの事あり 《割書:ウノハナ| 》    《割書:キ| 》二【卯花重奥州合戦】  牛若に打れし熊坂の妻熊手ばゝといふもの奥州安達原の一ツや  こもりて義経の子経わかを打んとはかる事経わか此やの  娘おさかゞ情にて危きをのがるゝ事又父よし経の仇錦戸兄  弟を打ちとる迄をしるす【コマ17にもあらすじあり】 《割書:新板|絵本》鳥尽し    《割書:キ| 》二《割書: |岩戸板   画名ナシ》  外題の通りいろ〳〵の鳥の画あり 《割書:面白い事|外にはないぞや》海青 楽(ラク)千尋(チヒロノ)舞台 三《割書:年号ナシ|村板》   《割書:作者ナシ|鳥居清経画》  このさうしの小口書には「浪まのふし事」とあり本名■  龍宮の芝居へ人間界より鎌足浦島秀郷猿など下りておの〳〵  大夫三味せん人形遣ひにていろ〳〵の狂言をなす事此狂言の所は皆  浄るりの名高き所を一段つゝ出せりその文句をもきり出せり  乙姫うら嶋にけさうして自害せんとするを鎌足秀郷とゞめし  により龍王悦ひ鎌足に玉をさゝげ秀郷に俵を送り猿もろ  共に人界に帰るうら嶋玉手箱の事もあり 《割書:千鶴|万亀》長者松    《割書:キ| 》三《割書:年号ナシ|村板》   《割書:円枕斎作|画名ナシ》  淀や辰五郎の事を門(カド)や松五郎と作り小はるといふ妾をてう  愛し男子をうませたるに小はるはかなくなりけれは松五郎悲歎の  余りに返魂香をたくその姿顕れし事此家に久しくかひし  猫小はるの姿に変し松五郎の一子万吉をもりそだてし事  終に松五郎法体してそあんと改名する事を記す 《割書:ツルカメ| 》    《割書:キ| 》二《割書:年号ナシ| 》   《割書:作名ナシ|富川房信画》  ちとせ丹てう左衛門春重?といふ人の娘ひな鶴姫万代亀之丞と恋暮【恋慕】  の事すり切り入道といふえせものひな鶴姫を恋ひて悪事を工  む事亀之丞ひなつるこんいんの事あり 《割書:カサネヅマ| 》   《割書:キ| 》二《割書:年号ナシ|○甚板》   《割書:丈阿作|鳥居清経画》【伊達染重褄】  横萩中将の家臣粂の源太の妾のみたにを賜ふより事起り  みたに淫婦にてさま〳〵の悪行の事源太粂の仙人に仙  術を授かり源通と改名する事源通の仙術死せしていに  もてなしみさに【みたに】を戒しする事あり你死我必埋、我死你必  嫁、我若真個死、一場大笑話、と四句を吐き終に昇仙し去る 平安城京 ̄ノ一字   《割書:キ| 》三《割書:年号ナシ|うろこ形板》   《割書:作名|画名》ナシ  桓武の朝伝教大師内裏にて見さる聞さる言さる三つの猿をもて  仏道を説く事大口?のおきみねの娘春風けい母おぼろよその  腹にのぎくといふ娘ありけいほ春風をにくむ事家臣■■  ■【権藤次?】春風に恋慕の事わかさの介たつ?よし春風の死をすく  ひともなひ去る事猿出て追手をおひちらし候事わかさの介春  風夫婦になる事春風にけいほにがいせらるゝ事より伝教大  師入唐してくつろ?のもてなしに逢ふ事ひゑい山根本中堂のこし  を唐土より連来る十人のものかく【者、書く】事なとさま〳〵の事あり 金々先生栄花夢   三《割書: |うろこ形板》   恋川春町画作  かたいなかの金むらや金兵へといふもの江戸へ出んと心さし目黒の  粟もちくはんとその出来るうちねむり夢に長者のむことなりて  栄花をする事を廬生のおもかけをうつし書きたり  此さうしはその頃評はん高きもの也とそ今よりみれはさまてお  もしろきものにてもなし 《割書:竹斎|筍(ジユン)斎》忰褒医(ニタイホマレイシヤ)   二《割書: |うろこ形板》   《割書:作名ナシ|鳥居清経画》【コマ35にもあらすじあり】  竹斎の子筍斎といふ医者あり下部に睡眠(ねめ)介といふあり此  医者とかくはやらす貧乏なりしか何かし中納言の御病ひ  をなをし又ねめ介が才覚にてある家の姫の恋煩ひをなをし  て終に家富み栄る事を作る 木曽海道 从(ふたり)義仲   三《割書:いせ治板| 》   《割書:桂子作|清経画》【コマ36も見よ】  よし仲巴山吹の事をはしめ巴よし盛にいけとられて妻  となりよし秀をうむを語りとす時代もの也 朝比奈嶋渡   三《割書:【山に三つ巴=西村屋】板| 》   《割書:作名なし|富川吟雪画》【コマ36も見よ】  和田合戦より朝比奈の門やふりその後朝比奈小人しま  手長あし長その外の嶋めくりをしるす 髪手本通人蔵   三《割書:右同板| 》   《割書:里山作|政美画》  忠臣蔵の趣を通人の世界にとりなして作 三ヶ 通(のつう)金持 容気(かたぎ) 三《割書:右同板| 》 《割書:二本坊霍志芸作|政美作【画の誤】》【三ケ通金持容気】【コマ36も見よ】  江戸の町人日の国や文左衛門京都のかみや治兵衛大坂の  かうづ伝兵衛か事治伝二人かたましゐ文左衛門か  からだをかりる事なとおかしく作る 《割書:祐天和尚|念仏功力》絹川物語 三《割書:岩戸板|安永九》   《割書:可笑作|清長画》  与右衛門かさねの事を作る下巻の末に云此度安永九ねん子の四月朔日より  両こくゑこういんにおいて御めうかう【名号 南無阿弥陀仏 注】の御かいてうあり」云々 天剛垂楊柳   三《割書:蔦や板|寛政四》   《割書:京伝訳| 》  水滸伝の訳文もの也四五六なれはこれは二篇也去春より書せしもの  なるへし 帰命頂礼 胎(コダネノ)錫杖 三《割書:蔦や板|寛政七》   《割書:一九作|同 画》  天地開闢の頃皆島出神仏子たねを下し給ふ事よりたとへをさへ来にとりておかし  く作れり 【注 目黒祐天寺 本尊阿弥陀如来 祐天像等 開帳】 花之 笑(エミ)七福 参詣(マウデ)   《見せ消ち:三|二》《割書:蔦や板|寛政五》   《割書:京伝作| 》  七福神の世界を時代狂言のやうにかきたり 宿昔語筆操(ムカシカタリフデノアヤツリ)   二《割書:蔦や板|寛政五》   《割書:京伝作|政よし画》  ものゝむくひけるといふ事のたとへをとりて高尾かよりかねに殺され  し魂二つにわれてつゝれの錦の春藤兄弟となりて生れし事をおかし  くつくる 花(ハナヨリ)団子 食家(クイケ)物語   三《割書:大和田板|寛政五》   《割書:曲亭馬琴述京伝校トアリ|画名ナシ》  肴せうじんもの菓子なと食物にて時代狂言のやうにとりくみしもの也 怪物(バケモノ)徒然草   二《割書:つるや板|寛政四年》   《割書:京伝作| 》  はけものゝ世界をおかしく書たり化物か百ものかたりをするをはしめと《見せ消ち:す|し》【「し」を「す」の上に上書】                       あさひの偽のたこ引まと                       より落しを終りとす  猫の夢の処に「一ふし二ひなた三ねつみ」云々  とありふしとはかつほふしの事也 唯心(タヽコヽロ)鬼打豆   三《割書:つるや板|寛政四》   《割書:京伝作| 》  りちきや徳二郎といふもの浅草くわんのんよりまめをさづかり魂しゐを入かへる  事を得たるをはしめとしていろ〳〵おかしく作る 眉間尺三人 佲仃(ナマヱヒ)   三《割書:つるや板|寛政六》   《割書:京伝作| 》【眉間尺三人酩酊/眉間尺三人生醉】  みけん尺の事をおかしく作りみけん尺の跡小姓吉三となる事を  加ふ 三歳図会 稚(オサナ)講釈   三《割書:つるや板|寛政九年》   《割書:京伝作| 》  和漢三才図会にならい天文地理人事をわけてかきたりその事は  つまんで【かいつまんでの意か】ましめにかき絵はおかしき図をかきたり人事の処に頼光の土蜘は窟  居の賊なる事を釈日本紀を引てのせたり 《割書:昔|々》桃太郎発端 話説(バナシ)   三《割書:つたや板|寛政四》   《割書:京伝作|春朗画》  舌きりすゝめに実方(さねかた)卿をとりくみ桃の流れて来るを終りとせり 《割書:源九郎狐|葛のは狐》イカニ弁慶 御前二人(をんまへにふたり) 二 《割書:泉市板|寛政七》 《割書:慈悲成作|豊国画》  よしつね奥州おちの世界静二人弁けい二人初音のつゝみ二てうそのたゞしを  よしつねやすなにいひすつけ給ふ事なとあり 《割書:才布|の紐》しわみうせ薬 三 《割書:山吉板|寛政七》 《割書:本膳坪平作|》  よくの川の源え門くわすひんらく二人の《見せ消ち:邪正を作れり|》事をおかしく  作り 《割書:栄花夢|後日話》金々先生造花夢 三 《割書:つたや板|寛政六》 《割書:京伝作|》  きん〳〵先生ゆめに仙人にあひて茶つけをこのみ仙人茶つけの膳にこしらヘる   木をきらせるよりはしまりいろ〳〵おかしき事をのす此書の末に  此度山東京伝儀かみたはこ入新みせ出し云々 江戸京橋銀座一  丁目京屋伝蔵とあり 忠臣蔵前世 ̄ノ幕無(マクナシ) 三 《割書:つたや作|寛政六》 《割書:京伝作|》【国会:忠臣蔵世界の幕なし】  忠臣蔵の人物の前生をいろ〳〵おかしく作りその前生の因果にて  のちに忠臣蔵の事【こと】業【ごう】あるをのべ且おのつからその趣向にやはり忠臣蔵  のおもかけをみせたり奇作といふへし 善悪邪正大勘定 三《割書:つたや板|寛政七》 《割書:東来山人作|》  善門過門の部をわけて功《見せ消ち:□|過》損?の両?かけをうつしたるやうなるものにておかし 《割書:扇屋かなめ|傘屋六郎兵衛》米(ヨネ)饅頭 始(ノハシマリ)  二  《割書:つるや板|天明三》 《割書:京伝作|〃》  正直や幸吉《割書:のち|六郎兵衛》およねか貞女をましめに書たり 心学 時計草(トケイクサ) 二   《割書:つるや板|寛政七》 《割書:一九作|》  かしは手といふおいらん心学を講するをはしめとして此おいらんに十二人の客ありて一時に  落あひなとしむつかしけ《見せ消ち:れは|□□》此おいらん工夫にて十二人を十二時にわり合せる事をおかし  く書たり 《割書:かみ様|内にか》蟹(カニガ)牛房 挟多(ハサンダ)   三《割書:奥村板|天明元》   《割書:通笑作|清長画》  さるかに合戦のはなしに猿の生きものはなしをとりませて作れり  △椎園按にその頃のはやりうたにおばさま内にかかにかこんぼう【ごんぼう=牛蒡】はさんたとうた  へり此うたをとりて書目とせしなるへし 福徳三年酒   二《割書:山吉板|寛政十三》  《割書:一九作| 》【福徳三歳酒】  かんなへや長次郎といふもの酒のみなるか亀にのりて猩々の居る島に  至り猩々のむこになりし事をいとおかしく作れりおのつから浦島の  おもかげをうつせり 《割書:夫は水虎(カツハ)|是は野狐(キツネ)》根無草 筆芿(フテノワカバヘ)  二《割書:つたや板|寛政六》   《割書:京伝作| 》  ゑんま王九尾狐《見せ消ち:の|に》まとはされてさま〳〵放蕩をなす事おかしく作れり  妙作也 唯心(タヾコヽロ)豊(ユタカ)物語   三《割書:板元不明|天明》   《割書:芝全交作| 》【鬼袋豊物語】  地こくの鬼の世界をおかしく書たり奇也 諺(コトハザ)下司(ゲスノ)話説(ハナシ)   三《割書:つたや板|寛政八》   《割書:京伝作| 》  花咲男をしゆこうとし放屁の事おかしく時代につくりたり妙作也  五斗兵衛のおもかけをうつし男之助鼠場【伽羅先代萩】の事をもほのめかせたり 福神 金(コガネノ)大帳   二《割書:岩戸や板|寛政十二》   《割書:鈍々和樽作|》  七福神《見せ消ち:の世界| 》曽我の狂言をする事をかしくかきたり 怪談 模模夢(モヽン)字彙   三《割書:つたや板|享和三》   《割書:京伝作| 》  世間(ヨノナカ)の事をいろ〳〵化物にみたて書たりおもしろき事たくひ  なし 通略三 極(ゴク)志   三《割書:いせ治板|天明》   《割書:四国子作|清長画》  通客の事を三国志になそらへて書きたり玄徳曹操なと其名のまゝを?  表徳に用ひたり 《割書:手前|勝手》御存商売物   三《割書:つるや板|天明の初》   《割書:京伝作|〃 画》  こうせい表紙【行成表紙】の下り絵本か青本のはやるをうらやみしを趣向としておかし  く作れり 一刻価万両回春   三《割書:つたや板|寛政十》   《割書:京伝作| 》  世の中の事を病名にしておもしろくつくれり持たか病貧の病の類?也 山 ̄ノ主(ヌシ) ̄ハ我 ̄レ独   二《割書:岩戸板|安永九》   《割書:木鶏作|北尾門人三二郎画》  家宝といふ通客深川より品川へゆく海中難風にあひ漂流  の事をかきたり□■■云「きん〳〵本田にまきじたのしなんさな  だのうらつけ云々」その頃通客の風俗【趣?】をみるへし 《割書:本性|酩暑》有難(アリカタイ)通(ツウノ)一字   二《割書:松村板|安永本》   《割書:是和斎作| 》  つう次郎おやをの事を時代めきて書たりすへて通客の世界也 貧福両道中之記  二 《割書:つたや板|寛政五》 《割書:京伝作|春朗画》  人間の事を道中にたとへ三太郎八之助の栄枯得失をおもしろくかきたり 《割書:浦島|太郎》龍宮羶(タツノミヤコナマグサ)鉢木 三 《割書:つるや板|寛政五》 《割書:京伝作| 》  うら島乙姫の事を鉢木のおもかけをくつしてかきたり序文ノ後に語あり云  青海染藍引幕 連(レン)龍宮城下戯場羶、渹(クワウ)々波鼓有芦笛、蜃気楼台 小人国 毇(コヾメ)桜 二 《割書:つたや板 |寛政五》 《割書:京伝作| 》  小人島の世界をおかしく書たりこの国に豆右衛門といふ智者ありて□□□【いろ〳〵】  智恵をふるふ事をのせたり 油断 敵薬(テキヤク)功能書   三《割書: |寛政八》   《割書:一九作| 》  ふくとくや金次郎といふもの江の島にて小人島の人の漂流せしを得しをはしめとして  さま〳〵おもしろき事をしるす 《割書:唐土 ̄ノ魂(タマシヒ)|日本 ̄ノ住(スマヒ)》石千屋(コクセンヤ)繁昌   三《割書:岩戸や板|天明二》   《割書:可笑作| 》  もろこしの三娘子か人をウマにする術あるをはしめとして十方茂内  を和唐内のおもかけにしてかけり 《割書:狂伝和尚|廓中法語》九替十年色地獄   三《割書:つるや板|寛政辛亥【三年】》   《割書:京伝作|清長画》  けいせいの境界を地こくにたとへて狂伝和尚のせつほうのあり  さまおかしくおもしろし 《割書: 円通 ̄ノ誓|大通 ̄ノ光》運開 扇子(アフキノ)花   三《割書: |天明初》   《割書:喜三二作|北尾政演画》  扇や浜荻かめや幸三郎か事浅草くわん音利生の事を作れる 霞之隈(クマ)春 ̄ノ朝日名   三《割書:つるや板|寛政四》   《割書:京伝作| 》  あさひなふたゝひいこくへ渡り手長足長大人小人めこの島くろんほうの  人をつれ来りさま〳〵おかしき事をしるす 化物小遣帳   二《割書:つたや板|寛政八》   《割書:一九作|〃 画》  諸道霊の化物を人間のはたらきになそらへいろ〳〵おかしき事をかけり  自序に「倹約と吝嗇は水仙と葱(ネキ)のことし」云々といふるが面白し 御誂向鼠嫁入   二《割書:村田や板|寛政八》   《割書:一九作|〃 画》  ふくとくやとく助といふもの鼠の子をかはひかりてかひしよりその鼠よめ入して  とく助に福をさつく事とく助のつまよくふかき事舌きり雀の俤をうつす 四遍 摺(すり)心学草紙   三《割書:つたや板|寛政八》   《割書:馬琴作| 》  京伝の善しま悪しまの趣向にならひて作る京伝の善悪しまは  三へんに及へり故に此書を四へんといふ也 備前擂盆一代記   三《割書:つたや板|寛政十二》   《割書:馬琴作| 》  ころころ擂盆の一代【、】れん木之助しらちが盛すいを同しき人間になすらへおもしろく書り 【れん木=すりこぎ、しらぢは備前焼屋の娘】 人心鏡 ̄ノ写絵   三《割書:つたや板|寛政八》   《割書:京伝作| 》  人のこゝろをかゝみにうつるにたとへておもしろくかきたり    此自序おもしろし後にしるす 忠臣蔵即席料理   三《割書:つるや板| 》   《割書:京伝作| 》  忠臣蔵の事をすべて料理の食物となしておかしくかきたり  奇作也 江戸 ̄ノ春一夜千両   三《割書:つたや| 》   《割書:京伝作|〃 画》  持(モチ)丸や長者右衛門といふものはむすめ【息子の誤りか】はしめはんとう【番頭】手代その外へそれ〳〵に金子  を渡し今夜中にいつして【逸して、心のままに】つかへといふしゆかうをおもしろく書たり 江戸 生(ムマレ)艶気(ウハキノ)椛焼(カバヤキ)   三《割書:つたや| 》   《割書:京伝作| 》【艶は異体字で盍偏に色のように書いてあります】  ゑん次郎といふ男うはきものにてさま〳〵のたはけをつくす事を作す 三筋 緯(ダデ)客(キヤクノ)気 植田(ウヘタ)   三《割書:つたや| 》   《割書:京伝作| 》  梅枝【、】八重次郎【、】松太郎といふ三人のむすこかふ【息子株】おの〳〵女郎かいの趣ことなる  事をおかしくしるせり 淡把姑(タハコノ)誉(ホメ)詞   三《割書:奥村板|天明初》   《割書:通笑作|政演画》【談芭菰誉詞】  たはこや藤兵衛といふもの夢に白髪の老人か【に?】たはこの故事を聞く  事を《見せ消ち:しるせり|はじめと》して記せり 《割書:鐘|銘》道成寺根元記  《割書:ク| 》三《割書:版元不知|序アリ》   《割書:作名|画名》ナシ  紀州室の郡【牟婁郡】にまなごいつうと云医ありて婦人流産の薬を出すを  ほつたんとし其子庄司殺生を好む事その妻葉山のあしへ蛇  まとふ事あり其月ゟ懐胎して娘をうむ事その娘の名をいさゝめといふ  めつそうの喜六太と云ものいさゝめに恋暮【慕】の事いさゝめ山伏安ちんを恋  したひ其跡を追かけ大蛇となる事安ちん道成寺の僧のなさけにて大はん  にやびつに【大般若櫃に】隠れて鐘《見せ消ち:の|を》おろし安ちんか隠れしさまにしていさゝめをたば  かる事大蛇鐘を巻て湯となす事安珍危きをのかるゝ事を  しるせり」此の冊子の書入れにその頃の役者の名みゆ山下金作市村  亀蔵か名あれは寛延宝暦中のものなるへし 【欄外に】未新版 吝坊(シワンボウ)竹 ̄ノ子 諍(アラソヒ)  《割書:クロ| 》二《割書:つるや板| 》   《割書:作名ナシ|富川房信画》【しわんぼう道無】  しわん坊道無と云《見せ消ち:悪僧| 》《見せ消ち:ま|ど》ん欲深き僧おのかるすにとなりのあるしか  竹子をぬすみしをいかる事どろ田の悪蔵といふかりうどしわん坊を殺し  金をうばふ事その亡霊悪蔵をくらひ殺す事なと又しわん坊か  すみし処に其亡霊出人をなやます事團次右衛門と云らう人こ  れしづむる事をしるす 《割書:本草|綱目》春霞清玄 凧(ダコ)  《割書:クロ| 》三   《割書: |鳥井清経画》  時代は太平記也長沼介惣太夫といふもの悪事を工むをほつたんとし  高師安の家臣赤松長谷雄病気に付清玄と云僧《見せ消ち:きとう|薬を》あたへて平ゆ【平癒】  する事清玄いもりの酒をのみて心乱れはせをの《見せ消ち:母|娘》さくら姫にれんほの  事はせを家来の介惣太夫に殺害される事清玄介惣太夫にたのまれはせをの家  宝花形の茶入をすりかへる事さくらひめをうはふ事赤松の下部角平  にころされる事桜ひめ清玄だこをみて病気となる事高野山の木食  ひじり円(ゑん)しん角平か人めんそうを治する事女ひにんおちら木食の下女  となり懐にんの事  となる事介惣次【次は衍字か】だ長次のわるもの円心をむしつの罪をいひかけたる事  介惣 次【衍字か】刑せらるゝ事三木の丞桜姫ふうふになる事をおわりとす 傾城嵯峨物語   二      《割書:丈阿作| 》  さかのしやか関東へ御下りやはきの宿ふた村長者の家にて開帳あるをはしめ  とし横ぞね宇多右衛門か悪事十吉浅つまの事しのゝめの事  京太郎の事宇多右衛門つひに京太郎兄弟にうたるゝ事さかの  しやか利生おいちそせいの事をしるす此頃のものにして趣向工み也 節分 ̄ノ始 ̄メ  《割書:クロ| 》二   《割書:作画名トモナシ| 》  宇多天皇の御時くらま山僧正が谷のおく【、】ほうてうか岩やに【、】らんばそう  しゆ【11行目にもあり】といふ鬼有て此世を魔国になか【さ?】んとはかりみるめといふ鬼女に化し  稲さの大臣をはかりはかた姫と名のり入内する事つね基かんけんの事  渡部つな変化の女を殺す事稲さの大臣かつね基をむほんとざんし  打てをむける事かぐはなといふ鬼の術清?水?の花を十月咲せる事  みかと御幸あらんとの給ふ事か?んせう〳〵かん□□の事らんばそうしゆ  狐と化しいなさに悪事をすゝむる事いなさ終に悪事顕れ  ■事くらま山多門天の御告にて節分の夜の豆まきありいはし  ひいら木の故事をしるす 《割書:安芸|備後》鷹塚村 ̄ノ旧跡   二《割書:つるや板     富川房信|  右の画名上巻の初てふ【初丁】右の下及び下巻の左に記す》  平家西海に亡ひし後より朝公川越に命しすまの浦のあまにいひつけ宝けん  を海中より得る事をはしめとし梶原か悪事宝けん紛失にて川越  せつふくの事社木二郎鷹を射落す事三田たん正あくきやく  主君川越の家をうはひたつ丸をおしこめ川越の妻とみの前を妻  とする事本田の二郎社木次郎の忠臣たつ丸をぬすみ■し【取し?】たん正を打取  事時代もの語也 【欄外に】 未新版 とあり 案るに 安永四未 年ならん【ここまで】 鉢冠(ハチカツキ)水曲(スイキヨクノ)玉   三《割書:いせ治板| 》   《割書: |鳥居清経画》【鉢かつき嫩振袖】  津の国としま郡大中村の山かけ長者の後妻悪心はつ花姫月みちしん  王と■をこむる事雲まの王子の悪逆にせもの初花姫をかいする【害する】事はち  かつきの事さかいのゑびすじまの女郎やさかもきや南左衛門事みや内  むけんのかねをつく事 《見せ消ち:石|》 玉のきどく鉢かつきのはち落る事雲  間の王子亡ひ長者の後室自がい初花ひめ月《見せ消ち:□□|みち》親王とめうとに  なる事時代もの也 七 廻(メグリ)五関 破(ヤフリ)   二   作画名ナシ  瀬川 菊(キク)《見せ消ち:抔|之?》郎?松ばや瀬川地ごくに落る事市川團十郎しばらくしの  づか伊賀守に?てゑん王をおひやかす事地こくにてあはれ徳寿丸をたすけ  ごくらくへ落る事門破りの事終りにゑん王としのづか和ぼく  成田の不動の事此頃のものにして工みなるこつけいものおもしろし 十二支化物退治   三《割書:いせ治板| 》   《割書:桂子作|鳥居清経画》  よし経ゑぞか島を領せし後その子経若丸鬼か島を随へんとほつ足の  事為朝の事為とも鬼か島にありて一女をもふけ愛する事つね若  の従者十二人鬼か島にてさま〳〵の化物にあふ事終りにつね若丸為  朝の女なぎさの前とめうとになる事品々■■■ある手ならひ双紙か  の上書に安永四未年云?々?あれはこの年のものなるへし 《割書:佐々木|三郎》藤戸問答   二   画作名ナシ  佐々木盛つな藤戸にてうら人に浅瀬を問ひそのもの藤太夫を殺  すを初《見せ消ち:ふ|め》とし藤太夫か娘姉妹の事妹か?んしゆ恋を祈りて殺  される事なと時代もの也 《割書:ほん|ぼに》五体惣(ゴタイソウ)   二    画作ナシ  莫大こくのあるじげうさん王といふ大王の事をしるすおかしきもの  也いろ〳〵工なる絵あり 《割書:智|仁勇》児源氏三略巻   三《割書:つるや板| 》   《割書: |鳥居清経画》  牛わか丸みなつる姫【要確認】の事丹かい悪ぎやくの事などかく 《割書:竹 ̄ニ菊|筍(ジユン) ̄ニ菊》忰(ニダイノ)褒(ホマレ)医(イシヤ)    二《割書:ウロコ形や板| 》   《割書:作名ナシ|鳥居清経画》【竹斎筍斎 忰褒医】【コマ25にもあらすじあり】  弁斎の子筍斎といふ医者あり僕に睡眠(ネメ)介と云あり此いしやとかく  はやらす貧者也しか何かし中納言の御病をなほ?し又ねめ介才  かく書てある家の娘の恋病をなをしてついに家富者となる事  を作る 木曽海道 双(フタリ)義仲   三《割書:いせ治板| 》   《割書:桂子作|清経画》【木曽海道从義仲】【コマ26も見よ】  よし仲巴山吹の事を作る巴よし盛に生捕れて妻となり一子朝日  奈よし秀をうむを終りとす時代もの也 朝比奈島渡   三《割書:【印・山に三つ巴】西村板| 》   《割書:作名ナシ|富川吟雪画》【コマ26も見よ】  和田合戦より朝比奈門やふりありその後朝比奈小人しま手長 足長その外の島めくりをしるす 髪手本通人蔵   三《割書:【印・山に三つ巴】西村板| 》   《割書:里山作|政美画》  忠臣蔵のおもむきを通人の世界に取なして作 三ヶ(ノ)通(ツウ)金持 客気(カタギ)   三《割書:【印・山に三つ巴】西村板| 》   《割書:二本坊ノ霍志芸作|政美画》【コマ26も見よ】  大坂の町人日の国や文左衛門京師の町人紙や治兵衛かうづ伝兵衛  か事を取交て治兵衛がたましゐ文左衛門かからだへはいる事おかしく作 芋太郎屁日記咄   二《割書:ウロコ形板| 》   春町作【印】  みのわ金杉の町はづれ芋うり十六兵衛妻おゑ□【おゑご】と云夫婦のもの枯木に  花咲男より夢中に一子をさづかり芋太郎をうむ此芋太郎放屁に妙  を得し事屁の徳にて王仁を日本へ来す事芋太郎か屁にてなには  の梅咲けれは王仁なには屁にさくや此花冬籠り今をはるべとかぐや此 鼻(ハナ)  芋太郎屁のとくにて北めんの侍になる事「うらべいんべ内のべ【正しくは「物のべ」】とて子孫に  めうじを残しける」なと書るぞおかしき 其返報豊年の貢(ミツギ)  三《割書:板元シレズ| 》   万宝作【印】  鎌くら時代松下禅尼せうじの切ばりをはじめとし其外さま〴〵  けんやく太平の世の有さま呉ふくや大丸見世先にぶつさきはをり馬のり  ばかま長大小の武士来りて「こくらのはかま地をもとめたひはれ  に致すからずいぶん地ぶとなみばのわるい所がのぞみさ」といふ  書入れあり又本文に「たばこ入などもいとでばかりぬつてはぢきにわるく  なつてそんだ と(ト)まはりにかはをつけてぬい徳用向だと大きにはやり  だし是をかんせいぬいといふやつぱり是か地口のうちさ」とあり  末の本文に「そのけいぶつは上野に松えだ越中に作らゐ加賀に梅  田といふ所がけんやくで此はちうえだよそれはちの梅か梅ばちか  どふいふもんだかわからぬ所がめうだろう」トありおもしろき  本也按るにこの作もかのあふむ返しなどゝ同ししゆかうにて白川  侯当路の時その世の事をかきまぎらしたるもの也かの侯の紋所  は梅ばち也 亀山人 ̄ノ家妖(バケモノ)    《割書:キ| 》 三《割書:つたや板|年号シレズ丙午トバカリアリ》   《割書:喜三二作|画名ナシ》 《割書:面向|不背》御年玉  《割書:キ| 》三《割書:つたや板| 》       喜三二作【正しくは万象亭】 芝全交智恵之 程(ホド)   《割書:クロ| 》二《割書:つたや板| 》     万象亭作【正しくは芝全交】 日本一 癡(アホウノ)鑑     《割書:キ| 》二         《割書:万葉亭好町作|北尾政美画》 《割書:自笑請合|本八文字》正札附 息(ムスコ)質(カタギ) 三        《割書:好町作| 》【正しくは唐来三和】【コマ40も見よ】 豊年福太郎  《割書:キ| 》 三《割書:山本板|》     《割書:作名ナシ|清重画》  近江の粟津左衛門といふ人山王にいのり一子をもふけ福太郎と云けい母の悪心福太郎を  おろかものになしわが子徳二郎を跡とりにせんと工む事さき坂郡次といふねいじん  けい母にくみし福太郎を左衛門にざんげんし福太郎ついに宇治山に捨てらるゝ事其後  宇治の長者のむこになり出世栄花の事をしるす」此冊子年号なし  といへ共享保中のものなるへし其証は巻中に「あれが福太郎とやらか蔵前  のおばあをまかすばか〳〵しいものだ」と云書入あり蔵前おばあの事は武野  俗談にありて享保中評ばんの事也 世(ヨノ)諺(タトヘ)口(クチカラ)紺屋(コウヤ)雛形  《割書:キ| 》三《割書:つたや板|年号ナシ己未春トバカリ》   《割書:馬琴作|子興画》  世の中の事をきものゝちうもんがきになそらへかきたる也 《割書:喧嘩|染色》奇物語  《割書:キ| 》三《割書:山本板|年号ナシ》   《割書:作名ナシ|富川房信画》  おふさ徳兵衛おなつ清十郎けんくわや五郎右衛門か事を取  あはせし世話もの也 彼岸桜 勝花(ハナヨリ)談義  《割書:キ| 》三《割書:鶴喜板|年号ナシ己未めてたき春トバカリ》   《割書:馬琴作|画名ナシ》  地こく極らくの事を世の中の事にせし趣向也巻中に余か友銭屋の  何かしか歌にへん□へておけばよいのに先の世の約束事も事にこそよれ 《割書:茶番|狂言》一夜附  《割書:キ| 》三《割書:ト板【岩戸屋】|文化己巳》   《割書:一九作|墨亭月麿画》【串戯狂言一夜附】  茶はん狂言をいろ〳〵かきたり序に漢土 串戯(チヤバン)狂言之記原、晋書 曰、謝尚着衣幘而作鴝鵒舞、坐者撫掌撃節、尚俯仰其 中、傍如無人、云々前漢書曰、檀長郷起舞為沐猴與狗閗坐 皆大笑、云々 甘哉(アマイカナ)名利 研(オロシ)   三《割書:つるや板|寛政十二》   《割書:京伝作|画名ナシ》【コマ21も見よ】  名利や欲右衛門といふ者名を高くせん事を思ひ合法か辻のゑん魔にいのり  名高き古人の五たいをさつかりしよりさま〳〵なんぎせし事を面白く作れり  自序に予頃読来舶之書 諧鐸(カイタク)、驩撫形乞丐話、翻案作一稗  史云々トアリ 《割書:三国伝来|墻壁(カキネ)之外》玉藻前龍宮物語  《割書:キ| 》三《割書:  板|年号不知》   《割書:三馬作|春亭画》  九尾の妖狐龍宮へ来り龍王を迷はし種々の悪行をなすもの三  国の俤をうつしとり書けり大つめに海老がしはらくのある事  せりふ有妙作なり キ  日本一 癡(アホウノ)鑑     二《割書:《見せ消ち:つたや|》| 》  《割書:万葉亭好町作|北尾政美画》 キ(後に委し) 《割書:自笑請合|本八文字》正札附 息(ムスコ)質(カタギ)  三《割書:つる喜| 》  《割書:好町| 》【コマ40も見よ】 キ  三筋 緯(ダテ)客気(キヤクノキ)植田(ウヘダ)   三《割書:つたや| 》  《割書:京伝|政演》 《割書:○政演ハ京| 伝ノ画名也》 キ  御所桜都 ̄ノ飛梅   三《割書:馬喰丁|【三つ鱗紋】川|二丁目》  《割書:作名ナシ|鳥居清経画》 《割書:年号シレズ|戊子ト斗リ|表紙ニアリ》 キ  女 嫌(キラヒ)変(ヘンナ)豆男   二【三つ鱗紋・鱗形屋】  《割書:喜三二作|春町画》 ク  甲賀三郎世 継(ツギ)鑑  二《割書:つたや| 》  《割書:作者シレス 年号モシレス|画者シレス》 キ  《割書:岩神|乳守》双面魁(フタオモテシユテンドウシ)  三【三つ鱗紋・鱗形屋】    《割書:享和三ト云| 》【岩神乳守 雙面𩳣[鬼+奇]】 キ  《割書:伊賀|之国》念力どうじが松  二 丸小  丈阿作 ク  《割書:入唐|朝夷》分身娵入巴   三 丸小  丈阿 ク  《割書:風流|万歳》名護屋 鑷子(ケヌキ)   三    丈阿 ク  《割書:かみ|すかた》忠臣大峯桜   三  《割書:丈阿| 》 《割書:松田屋庄次郎板|山本小兵衛板》 ク  《割書:凱旋|貝鉦》黒佐幾合戦   三   丈阿 ク  《割書:しら|はた》万歳 勝鯨波(カチトキ)   二   丈阿 ク 《割書:世継|入道》 化物秘密問答   二   丈阿 ク 《割書:日本|から》 名馬之 勢(イキホヒ)     一   丈阿 ク 《割書:大塔|宮》 熊野 篠繁(スヾカケ)     【三つ鱗紋、鱗形屋】板 キ 能息子内 ̄カ栄        三《割書:奥村板| 》 《割書:通笑作 年号ナシ|画名ナシ》 キ 《割書:右 ̄ノ通|慥而(タシカニ)》 啌多(ウソシツカリ)雁取 ̄リ帳   三《割書:大門口|つたや》 《割書:奈蒔野馬乎人(ナマケノバカヒト)作|忍岡歌麿[甲]》 キ 《割書:自笑請合|本八文字》 正札附 息質(ムスコカタギ)    三《割書:つる喜| 》 《割書:好町| 》  序に唐来散人 炉(ロ)間 恒斎(ガウサイ)に誌」トアル自序に何(ドフ)いふもんだととへは広  徳寺の門とはぐらしてとんだもんだと言へば浅草の山門と  答ふ云々」○三河や万左衛門が子万太郎才二郎の二人り兄は  武芸を好み弟は学問を好む事ふるきよりたがひに  こりかたまりなうてのたはけを尽す事をしる  すおかしき趣向也 キ 皐(サツキ)下旬虫干曽我   三《割書:つる喜 京伝 寛政五| 》  曽我物かたりの趣向にて人物を残らす虫尽しに見立てゝ  作れりその中に深あみ笠の武士二人出てすけ成か程の  難義をすくふ事あり此のふたり一人りは羽織に京の字。一人  はつるの丸の紋をつけたり京の二郎と朝比奈と思ひの外巻  の末に両人が笠をとりたるをみれは作者京伝と板元の  つるや也此趣向いとおかし   《割書:長物語|後編》白髭明神御渡申 ̄ス   三《割書:つる喜| 》 芝全交作 《割書:寛政|五》   十四傾城腹之内   三《割書:つる喜| 》 芝全交作 《割書:寛政|五》   福徳果報兵衛伝   三《割書:つる喜| 》 京伝 《割書:寛政|五》 龍(タツノ)都鱣鉢木   三《割書:つる喜   京伝   寛政五| 》【竜宮羶鉢木】 銘 ̄ハ正夢 楊柳(ヤナキノ)一腰   三《割書:           同| 》 《割書:増補|毬越》登坂(ノボリサカ)宝山道   三《割書:           同| 》 《割書:足引山男|白妙雪女》化(バケ)館(ヤカタ)見越払 《割書:   つる喜   京伝|○化ものゝ世界を五段つゞき上るりに作》 《割書:狸和尚勧化帳|化地蔵略縁起》化競丑満鐘《割書:      馬琴|寛政十二年の作 おかしき浄るり本なり》 《割書:富士之白酒|阿部川紙子》新板 替(カハリマシタ)道中助六   三《割書:      京伝   寛政五| 》  自序の文おもしろし其末に「これ双六の前書は不出来なりける次第  也」と□□□たるはいと面白く妙也○助六意休あけ巻中直り  して後春雨のつれ〳〵みな〳〵打より道中双六をふるより思ひ  つきて此連中上方へ登りあつちの男達にけちをつけ  んと□のが起?り□てみな〳〵道中するおかしみを書たり  老侯に助六上かたの男達のはなをひしぎ江戸へ帰らんと思ふ  に末代迄のしるしとて蛇のめのかさを地本院の軒はにさしこん  かへる今の世迄地本院の忘れがさとて爰に残るよしを趣?向  のおちになしたるはおかし 再会(メグリアフ)親子 ̄ノ銭 独楽(ゴマ) 《割書: 三 つる喜|年号なし寛政五歟》 《割書:唐来三和作|政よし画》  序の末に「四五年ぶりにて筆をとる」とあり○淮南の青蛈の  故事を引き子母銭の事銭の母と子がさま〳〵の苦労して  世の中をめぐる事を書たりその中に三庄太夫の面  影をうつせり 堪忍袋緒〆 ̄メ善玉   《割書:つた重   京伝|寛政五》  序にかきつばたの画をかき花を心の字になしてその上に「心は如_二巧  画師_一 ̄ノ心(シン)は画なり濃くも薄くもかきつはた」といふ自画賛を出せ    りおもしろし○善 魂(タマシイ)悪 魂(タマシイ)世の人の身にふきそひておの〳〵  善悪を勧める事を例の■■いとおかしく作れり是は先  年の作にはやぞめ竹と云赤本の初へん二へん迄出てはやり  し其御へんのよし此所のほつたんにしるせり 貧富両道中之記   三《割書:つた重|寛政五》   京伝 小人島 毇(コヾメ)桜   二 《割書:〃|〃》    京伝【コマ30-31も見よ】 宿昔語(ムカシガタリ)筆(フデノ)操(アヤツリ)   二 《割書:〃|〃》    京伝 花之笑七福 参詣(モフデ)      二 《割書:〃|〃》    京伝【コマ27も見よ】 《割書:忠臣蔵|壁落書》人唯一心命   三 《割書:〃|〃》   三和作 《割書:凡 悩(ノウ)即席|菩提料理》四人詰南片 傀儡(アヤツリ)   三 《割書:〃|〃》   京伝   《割書:のしの書初|若井の水引》先開梅 ̄ノ赤本   三 《割書:〃|〃》   京伝 キ 七ツ目のえと 《割書: |年号ナシ》 二《割書:西村|【山に三つ巴】板》   《割書:作名ナシ|富川画トアリ》  三ツ目入道の手下の化物をあつめ十二支をほろぼさんとす  る事 キ  《割書:昔|咄》鬼 留(コヌ)主間(マニ)洗足 《割書: |外題■ズリ》 二 【瓢箪印、奥村】板  《割書:作名ナシ|富川吟雪》  悪鬼出て人の子の顔に手形をつけてとり■によりある山伏出て  足を洗落させ鬼を退治し人を救ふ事是鬼のこぬ間に洗足  せうと言■■を落とす キ 祐天開帳 《割書: |安永九新板歟》  三  《割書:芝全交作|北尾政演画》  かさね与右衛門の事をおかしくやつし書たりあまり面白  からず此本の末に 《割書:芝全交戯作|北尾政演画》 ト如此あり作者画工をわくの内に                ならべかくはココらがはし                めなる歟  序 質 勝(カツテハ)_レ文 ̄ニ野暮也。文 勝(カツテハ)_レ質 ̄ニ高慢也。文 質(シチ)元 結(ユヒ)人品として。  月親(サカヤキ)青き君子国。五穀の外に挽(ヒキ)ぬきの。おそば去らずの重忠が。  智慧の斗枡(トマス)に謀られし。大小名の不知(フチ)の山。一国一斗一生の。恥  を晒せし七温湯(ナヽユ)の垢。とけて流れて三嶋にあらぬ大磯の  化粧水に。しらげすませし文武二道万石 通(ドヲシ)と名づけしを。  山【絵】の裾野の□【絵】十が需に応して□【絵】作 ̄ス」  頼朝公ゟ重忠に命して鎌倉の諸大名の心文にかたよるか武  にかたよるかをためせ給ふ事より重忠謀をもふけて富士  の人穴に不老不死の薬あり諸大名此穴に入りて薬を求へし  と命す皆々其穴に入るに穴中に文雅洞あり妖怪窟  あり長生不老門あり文ある人は文雅洞へ入り武人は妖怪  崫へ入る文武の外のぬらくら武士は長生不老門へ入る  此のぬけ穴の口へとろゝを流し置ける故ぬらくら武士  すへり落るおかしみあり「重忠かはかり事にて百人いかさま  にかゝる東海の天なるべし」と書たるが面白し文武の外のぬら  くら武士多けれは箱根の七湯へ遣されて各あそひ戯□【るゝ】お  かしみありそれより大磯のくるわにおの〳〵遊ひて金を使ひ  はたし皆一同にむけんのかねをつくおかしみ其輩を終  に文武の二道にみちひくを終りとせり元来垢本の趣  向は白川侯御補佐の時代をほのめかせしものなり  其頃世に評判せし程ありて妙作也 人間万事西行猫 三  《割書:樹下石上作|政よし画》 《割書:中村秀鶴|面影帰咲》御許判高雄文覚 三 《割書:つるや板| 》  《割書:京伝作| 》 《割書:悪魂(アクダマ)|後編》人間一生胸算用 三 《割書:つたや板| 》  《割書:京伝作| 》 昔咄 安方(アンホン)丹親玉 三  丹右衛門と言正直ものたんごをやっとこさといふて女房をくらはせし昔  はなし狐に玉をさつかりし事めうがの川へ流れくもを丹右衛門の妻  とりて帰り夫婦して食して若やぎ子をもふける事その子を  丹七といふ 《割書:露雨(ツユノ)|天神》梅田 ̄ノ初雁  二 うろこ形板  清満画  おはつとく兵への事を作る平のやか家に伝る菅公自筆の画像  のかけ物あり九平次と云あく人おはつにれんぼし恋のかなはぬ恨に右  の一ちくをぬすむ事をほつたんとす 【欄外に】是より茂木氏蔵書を抄す 木曽義仲物語    元禄九  清春画 若草物語      宝永四  同 新田四天王     享保七  同 酒餅 ̄ノ合戦     享保十六 同 三人法師物語    年号不知 菱川師信画 源氏重代剱 ̄ノ宮居  安永四  和祥 碓井貞光奉公始   同四   房信【碓氷貞光奉公始】 信玄初軍      同四   同【信玄初いくさ、信玄権輿軍】 朝顔姫       同八   清経 卯花重奥州合戦   同八   桂子【コマ24にあり】 絹川物語      同九   可笑 飲中八人前     同九   通笑 通者云此事     安永九  京伝 夜中狐もの     同九   風車【夜野中狐物】 風流奴豆腐始    安永三  吟雪 平惟茂化物退治   同六   房信 扨化狐夜話     同九 浦島太郎竜宮巻   同九   春満【浦山太郎兵衛/竜宮の巻】 妙智力群鳩     同三   清長 女郎買糠みそ汁   同九   通笑 敵討莫谷剣     同九   京伝 振袖江戸紫     同九   春常 うそ八百七福神親方 同八   女秋花 西国評判鬼の趣向草 同七   作者不知 吉原語晦日月    同七   全交 百合若丸物語    同十   杣人 彦山権現誓助刀   同十 扮接銀煙管     天明八  京伝 会通己恍惚鳴子  天明八 京伝【会通己恍惚照子】 狂言末広栄    同七  同 管巻太平記    同八  七珍万宝 冷哉汲立清水記  同六  京伝 時代世話貮挺鼓  同七  同【時代世話二挺皷】 三筋立客気植田  同七  同【三筋緯客気植田】 小倉山時雨珍説  同六  同 大千世界垣根外  同四  三和【唐来(とうらいさんな)】【大千世界牆の外】 年代記      同三  杜芳 悦贔屓蝦夷押領  同八  春町【恋川】 鸚鵡返し文武二道 同八  同 面向不背御年玉  同八  万象 枯木花作者誓願  同八  万宝【枯木華作者誓】 三太郎天上めぐり 同七  喜三二【三太郎天上廻】 亀山人家化物   天明七 同【亀山人家妖】 正札附息子質   同七  三和【正札附息質】 親々道成寺      天明二 為軽 夢の世の中      同七  石山 天文         同七  同 通町御江戸鼻筋    同六  三和 天葦阿房楽      同八  慈悲成 今日現金湯起文    同八  雞告【山東鶏告 今日現金湯起請】 本所二十四孝     同三  通笑 全盛大通説      同四  杜芳 景清百人一首     同二  喜三二 艶哉女僊人      寛政元 京伝 こは珍らしいみせ物語 同十三 同 九界十年色地獄    同三  同    真事         同九  同 先開梅赤本      同五  同 根なし草葦の若ばへ  同六  同 一刻価万両回春    同十  同 【54コマと55コマは同じか】 【前コマと同じ】 日永御伽古状揃    寛政五 万宝 【日永話御伽古状(ひながばなしおとぎこじょう)森羅亭/万宝(七珍万宝)】 小人国こゞめ桜    同五  京伝 化物倭本草      同十  同 五体和合談      同十一 同 心 覚(学ヵ)早染草          同二  同 眉間尺三人生酔    同六  同 花 ̄ハ芳野犬はぶら     同   同 京伝 主(ス)□□利鑑      同   同【京伝主十六利鑑 (きょうでんす じゅうろく りかん)】 鯨 ̄ノ尺品川羽織      同十一 馬琴   怪物徒然草      同四  京伝 朝比奈島 廻(メグ)り        同   同 人間一生胸算用    同三  同    梁山一歩談      同四  同 女郎誠王子の角文字  同五  全交 十四傾城腹の内    同   同 文武二道万石通し   同   喜三二 【文武二道万石通(ぶんぶにどうまんごくどおし)】 廬生が夢其前日    寛政三 京伝【廬生夢魂其前日】            【ろせいがゆめそのぜんじつ】【コマ20にあらすじあり】 福徳果報兵衛伝    同五  同 至無我人鼻心神       同三  同 八百万両金神花    同   同    人心鏡写絵      同八  同 格子島時 ̄ニあい染     同   同【孔子縞于時藍染】 世中洒落見絵図    同三  同【世上洒落見絵図】 備前摺盆一代記    同十二 馬琴            【びぜんすりばちいちだいき】 長生見度記      同四  喜三二 鼻下長物語      同   全交 教訓跡の祭      同十三 馬琴 彼岸桜花より談義   同十一 同 料理茶誥即席説    同   同【料理茶話即席説】 鼻峯高慢男         同四  喜三二 うそ(嘘)しつかり(然)鳫取帳  同  《割書:奈蒔野(ナマケノ)|   》馬鹿(バヵ乎)人           【啌多雁取帳/うそしっかりがんとりちょう】 忠孝遊仕事         同二  通笑 京鹿子娘泥鯲汁    寛政三 全交            【京鹿子娘鯲汁 (きょうかのこ むすめ どじょうじる】 両頭筆善悪日記    同十一 京伝            【(りょうとう ひつ ぜんあくにっき】 箱入娘面屋人形    同三  同            【箱入娘面屋人魚(はこいりむすめ めんや にんぎょ】 平仮名銭神問答    同十二 同 六通半略巻      同五  万宝            【ろくつうはんりゃくのまき】 来 ̄リ喜之助伝      同   同 式亭三馬己惚鏡    同十三 三馬     無筆節用似字尽    同九  馬琴            【むひつ せつよう にたじつくし】 花より団子食家物語  同五  同            【花団子食家物語】 工面壁観師大通    同六  森羅亭            【森羅亭万象 くめんぺきだるまだいつう】 心 覚(学ヵ)時計草        同七  一九            【心学時計草】【コマ28にあらすじあり】 新吹小判の耳たぶ   同   同            【新鋳小判𫆓[耳+嚢]】 十二神楽種軽業    同五  芋輔【コマ20にあらすじ】            【十二神楽稚軽業 発田芋助 じゅうにかぐらおさなかるわざ】 とんだ間違矢口噂   同四  可笑            【頓作間違矢口噂/飛た間違矢口噂】 曽我物う(語ヵ)その実録   同十  三和            【曽我物語嘘實録】 浦島太郎二度目 ̄ノ龍宮  同四  同            【二度目龍宮】 一狂言狐書入     寛政十  杣人 穴賢狐縁組      同十一  一九 うそ八百       同九   三馬      帰花金大帳      同十三  和樽            【福神金大帳(ふくじんこがねのだいちょう)ヵ】 縁組妹背 ̄ノ仲       同    同 即席御療治      同十   九年坊 天道浮世出星操    同六   三馬 風の神由来記     同十一  馬琴 譬諭義理ふんどし   同十二  同            【たとへのふしぎりとふんどし】 こしつけ       同四   可笑 志良美        同十二  馬琴 春の駒将棊 ̄ノ聞道     同十三  同            【春之駒象棊行路(はるのこましょうぎのききみち)】 曲亭一風京伝張    同    同 児童文殊種教訓    同    可笑 北国順礼唄方便    同九   馬琴            【ほっこく じゅんれい の うた ほうべん】 見るが薬霞の引札   同十二  同 大雑書抜縁組     寛政十  馬琴            【大雑書抜萃縁組 おおざっしょかきぬきえんぐみ】 仮名手本忠臣蔵    同    同 うなぎ薬       同九   一九 唯心鬼打豆      同四   京伝 正月古事談      同九   同 真読見台萩      同三   全交 住吉詣女行列     同九   一九 神伝路考油      同四   天業            【しんでん ろこう ゆ 気象天業】 人間一生五十年    同十   京伝 龍宮苦界玉手箱    同九   馬琴 冠言葉龍宮絵解    同元   三和            【検索不可。注①】 為朝島めぐり     同三   万別 天慶和尚文      同八   京伝 質流思外幸      同十三  一九 貧福蜻蛉返り     同十二  同            【ひんぷく とんぼかえり】 両評娵入抄      同十一  同              【りょうひょう よめいりしょう】            【注② りやうひやうよめいりせう】 【注① 唐来三和(或は参和 とうらいさんな)の『冠言葉七目十二支記』(かぶりことばななつめのえとき)に関係するか】 【注② https://hamasakaba.sakura.ne.jp/064k/064500/064525/sub064525 参照】      子産黄金七夜 説( 祝ヵ)     同十二  かほる            【蘭奢亭香保留】 いろは短歌      同十三  一九 庭荘子珍物茶話    同九   馬琴 怪談模様夢字尽    享和三  京伝 江戸砂子娘敵打    同四   同 《割書:春|》通気智(ツキヂ)之銭光記    同二   同 質愚入込銭湯新語   同    同 呑込多霊宝縁起    同    同            【呑込多霊宝縁起 (のみこんだ れいほう えんぎ)】 《割書:冬》枯木花穴悲利益   同    同 作者胎内十月図    同四   同 分 解 道◦(胸) 中双六     同三   同  人間万事吹矢的    同    同 御誂染長寿小紋    同二   同    市川団十郎早業    同    同 人間一代五常名所案内 同三   同 五人切西瓜割売    同四   同 裏家算見通座敷    享和三 京伝            【裡家算見通座敷 うらやさん みとおし ざしき】 種蒔三世相      同二  馬琴 初老了簡年代記    同   同   六冊掛徳用艸【くさ】紙 同   同            【六冊懸徳用車紙】 敵討安積車      同三  杣人            【かたきうち あづみのくるま】 三んと錠前心相鍵【?】同二 三馬 武茶尽し       同   同 又焼真鉢冠姫     同   同 金亀山宝案内     同   石上 おや馬鹿らしい噺   同二  一九 世帯評判記         同   馬琴 松のかぶき三階竒談  同元  同            【松株木三階奇談(まつのかぶきさんがいきだん)】 臍沸(ヘソガワカス)西遊(サユ)記     同三  同            【臍沸西遊記 (へそがわかす さゆものがたり)】 敵討誉 ̄ノ蛇柳      同   三和 同□島物語【?】  同   狸錦 化物太平記      享和元 一九   果報寝《割書:待ヵ|》物語    享和三 三笑 従夫道成寺      同   同 不案配即席料理    文化五 京伝            【ふあんばい そくせきりょうり】 腹筋逢夢石      同六  同 画のまね草      同十二 南北 座敷芸忠臣蔵     同七  京伝 なぶるもよみと歌字尽 同二  三馬            【嬲訓歌字尽 (なぶる も よみ と うたじづくし)】 敵討浪速男《割書:椎園云此本より初めて合巻になる|       同四》一九 虎屋宗三郎見世開   同三  京伝 加古川本蔵建立    同六  一九 ぜうだんしつこなし     同二   同            【滑稽しつこなし】 欲の皮千枚張     同四   同 玉や景物由来     同二  京伝 福寿海無量品玉    同三  馬琴 江戸自慢名産杖    同二  京伝 玉磨青砥銭      同六  同 逸本気戯作          同十   東里 新春草紙顔見世      同十二  板鷲亭 妙黄粉道明寺       文政二  馬琴              【めうきなこ 妙黄粉毇道明寺 】 姫万両長者鉢木      同九   同 千代楮良著聞集      天保三  同              【千代褚良著聞集 ちょちょらちょもんじゅう】 万福《割書:長ヵ|》者栄花物語    年号不知 京伝 富貴自在花 ̄ノ御江戸    同    通笑 地獄一面鏡 ̄ノ浄はり    同    京伝              【浄玻璃の鏡(じょうはりのかがみ)仏語】 阿久良山物語       同    同 仁田四郎人穴見物     同    同 真名手本通人くらべ       同       同 早造貝三左エ門      同    同 晒落模様飛羽衣      同    同              【しゃれもようとんだはごろも】 敵討跡のまつり      同    同 桃太郎再駈        同    喜三二 全交智恵 ̄ノ程       同    全交 全交つね〳〵草    年号不知  全交 網(あみ)大慈大悲のかへ玉  同     宇三太 阿部や三助信田遊参  同     万宝 源平布引滝      〃     春英画 一谷嫩軍記      〃     同 左甚五郎竜一誅    〃     万宝 新極楽世界      〃     柿発斎 金銀仙人栄花夢    〃     富川 梶原好間二度のかけ  〃     四方山人 万載集しよひらいれき 〃     春町 大違宝船       〃     全交 従夫(それから)以来記      〃     万象 御物好茶臼の巻    〃     通笑 江戸春一夜千両    〃     京伝 早道節用守      〃     同 勇勢智勇湊      〃     清満画  の上に落ると見給ふおんやう師どらやきの形にはまん中  に三つゆびの跡ありすなはち小林の御もん所とはんせし  より御先祖のやうに島めぐりせんとのたまふに家臣さくま  ひけの丞と云ものちゑをふるひてお下せた【????】を島〳〵のていに  こしらへともなひ申すおかしみをしるす 【前コマの『競戀行■形』の内容とは思えず、また「〜の上に」と文章が途中から始まっている事から、コマ67ー68の間に落丁があるかもしれない】 《割書:愚(ヤボノ)一心|通看板》苦者(クハ)楽(ラクノ)元 〆(ジメ)   二《割書:いせ次板| 》  《割書:七《見せ消ち:宝|珍》万宝|豊国画》  福とく富右衛門が一子うぬ介がいろ男のうぬぼれのおかしみ其  弟徳次郎が学もんずきいつれも親に苦労をかけし事を  おかしく作れリ あだ名物ずき     三《割書:つる喜板| 》 《割書:馬琴作|国貞画》【正しくは春亭画】  あだ名の介といふ者廿?【世ヵ】に名を高くせんとてさま〴〵たは  けをつくす事をしるす 【50コマと同じ】 【51コマと同じ】 【52コマと同じ】 【53コマと同じ】 【54コマと同じ】 【56コマと同じ】 【57コマと同じ】 【58コマと同じ】 【59コマと同じ】 【60コマと同じ】 【61コマと同じ】 【62コマと同じ】 【63コマと同じ】 【64コマと同じ】 【65コマと同じ】 【66コマと同じ】 【67コマと同じ】