【表紙】 元治元年 洛中大火夢物語 甲子七月 【火災絵図、文字なし】 今度類焼に逢(あい)難渋(なんじゆ)之ものえ米銭又は粥(かゆ) 等(とう)為(して)御救(おすくいと)被下候得共 運路(うんろ)難捗衣【依ヵ】京 積米(つみまい)払(ふつ) 底(て )に付猶 御仁恵(ごしんゑい)を以 不(ず)取敢(とりあへ)市中(しちう)一体(いちたい)へ玄米(げんまい) 為御救被下にては上にも類焼(るいしよ)町々之ものどもへ猶(なを) 又玄米一万 石(こく)増(まし)被下候 米 渡場所(わたりばしよ) 《割書:下立売|釜座》守護職(しゆごしよく)御屋敷  壬生寺(みふてら)  道場(とうしよ)   右之趣 散(さん)在之町人共へ見掛次第可申聞候