安政五年秋のころごひゐきあつき 片岡仁左衛門ころりといへるはやり やまひにとりつかれくすりよきうよと てをつくせどもすこしもしるしなく ついにむじやうのかぜにさそわれ かないのものはもとよりきく 人たもとをしぼりける さてなく〳〵ものべおくりの いとなみなどしけるゆうべふしぎやこくうにおんがく きこへしうんたなびき日ごろしんじんなす日れん大ぼさつ あらわれたまひみみやうのおんこへあり〳〵となんじつね〴〵 しんじんのとくによつてこのたびの大なんをすくひむびやう そくさいをまもるべしゆめ〳〵しんじんおんこへもろとも ゆめのさめたるごとくよみがへりもとにましたるみうちの すこやかかないのよろこび大かたならずきく人きいのおも ひをなしぬあらありがたの             南無妙法蓮華経〳〵〳〵