記録について
このサイトでは,京都大学によって1940年代から観測がはじまった紀州観測点の傾斜観測のうち,1960年以降の記録を公開しています.
紀州観測点の傾斜観測では,傾斜計として水平振子型が用いられていました.光学てこによって拡大し,記録紙(ブロマイド紙=印画紙)に記録されていました.これらの記録紙は京都大学阿武山観測所に保管されています.
観測・記録方法については,田中(1981)を,活用事例については,Kano and Kano (2019) を参照してください.なお,Kano and Kano (2019) で分析の中心になった記録は以下の3点です.土地傾斜の2成分が1枚あたりおよそ1週間記録されています.
利用について
「記録期間による一覧」に表示されている年表上に記録期間と記録名から見たい記録を選んでください.
すべての画像をクリエイティブ・コモンズ 表示—継承 4.0 ライセンスの下で公開しています.
このサイト内での閲覧のほか,画像をダウンロードすることもできます.効果的・効率的な相互利用のため,IIIF (International Image Interoperability Framework)に準拠して画像を公開しています.
原本の閲覧を希望される場合は,京都大学防災研究所の共同利用の「施設・設備利用型共同研究(阿武山観測所)」をご利用ください.
このデータベース自体を引用される場合は次のようにお願いします.加納靖之(2020)地殻変動ブロマイド記録,https://doi.org/10.15083/0002002255.
謝辞
記録紙の撮影,および,このサイトの構築は,文部科学省による「災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画」・「災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画(第2次)」の支援を受けて実施しました.
参考文献
- 田中寅男, 1981, 紀州鉱山における土地傾斜観測, 測地学会誌,27, 1-10, https://doi.org/10.11366/sokuchi1954.27.1
- Kano, M., and Y. Kano, 2019, Possible slow slip event beneath the Kii Peninsula, southwest Japan, inferred from historical tilt records in 1973Earth, Planets and Space, 71:95, https://doi.org/10.1186/s40623-019-1076-9